老神介護

老神介護

1,320円 (税込)

6pt

●突如現れた宇宙船から、次々地球に降り立った神は、みすぼらしい姿でこう言った。「わしらは神じゃ。この世界を創造した労に報いると思って、食べものを少し分けてくれんかの」。神文明は老年期に入り、宇宙船の生態環境は著しく悪化。神は地球で暮らすことを望んでいた。国連事務総長はこの老神たちを扶養するのは人類の責任だと認め、二十億柱の神は、十五億の家庭に受け入れられることに。しかし、ほどなく両者の蜜月は終わりを告げた――。「老神介護」
●神文明が去って3年。地球で、もっとも裕福な13人がプロの殺し屋を雇ってまで殺したいのは、もっとも貧しい3人だった。社会的資産液化委員会から人類文明救済を依頼された殺し屋は、兄文明からやってきた男から、別の地球で起こった驚愕の事態を訊かされる。「扶養人類」
●蟻と恐竜、二つの世界の共存関係は2000年以上続いてきた。恐竜世界の複雑なシステムは、蟻連邦によって支えられていたが、蟻世界は恐竜世界に核兵器廃棄を要求、拒絶されるとすべての蟻はストライキに突入した。「白亜紀往事」
●僕が休暇を取る条件は、眼を連れていくことだと主任は言った。デイスプレイに映る眼の主は、若い女の子。ステーションにいる彼女の眼を連れて、僕は草原に旅行に出かけた。宇宙で働く人は、もうひと組の眼を地球に残し、地球で本物の休暇を過ごす人を通して仮想体験ができるのだ。「彼女の眼を連れて」
●74年の人工冬眠から目覚めた時、地球環境は一変していた。資源の枯渇がもたらす経済的衰退を逃れようと、「南極裏庭化構想」が立案され実行された結果、深刻な事態が起こっていたのだ。「地球大砲」

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老神介護 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    我らが大劉、再びのバカSF炸裂。(←褒め言葉)
    「流浪地球」と同時刊行された、劉慈欣のバカSF短編集です。(←褒め言葉)

    劉慈欣のSFの特徴は、長編でも短編でも、笑える話でもしんみりする話でも、どこかに必ず「バカ」の要素が潜んでいることだと、鴨は思います。
    この場合の「バカ」とは、頭が悪いという意

    0
    2025年07月02日

    Posted by ブクログ

    「流浪地球」と1セットの劉慈欣の短編集。「三体」以前の作品だが、そこここに「三体」の芽が見受けられる。

    0
    2024年10月28日

    Posted by ブクログ

    目次
    ・老神介護
    ・扶養人類
    ・白亜紀往事
    ・彼女の眼を連れて
    ・地球大砲

    劉慈欣の書くSFのテーマって、どことなく懐かしさを感じるのはなぜだろう。

    『老神介護』は、最初こそ神様のみすぼらしさと情けなさに、にやにやしながら読んでいたのだけど、最後まで読むと『三体』と地続きのテーマであることが分か

    0
    2024年07月30日

    Posted by ブクログ

    やはり、劉慈欣の本は面白い。白亜紀往事が、とても面白かった。蟻と恐竜の共存世界。想像だけでもわくわくする。

    0
    2024年05月25日

    Posted by ブクログ

    劉慈欣が紡ぐ物語には、想像を超えるスケールと、壮大な設定を物語の終わりまで力強く貫き通す筆力があり、その圧倒的な構想力にはただ驚嘆するばかりだ。

    中国SFがこれほどまでにスケールの大きな作品を生み出す背景については、単に中国人が壮大な妄想を好むからという説明だけでは不十分だという興味深い指摘がある

    0
    2025年05月27日

    Posted by ブクログ

    流浪地球と同時発売だった短編集
    流浪地球より気が重くなる話が多め
    私の好みは流浪地球の方かな
    地球大砲のエピローグは良かった

    0
    2025年01月15日

    Posted by ブクログ

    『流浪地球』に続けて読んだ劉慈欣の短編集。
    『流浪地球』も面白かったが、個人的にはこちらの『老神介護』の短編集のほうが好みだった。
    表題作の『老神介護』、その続編とも言える『扶養人類』は全然違った作風で後者はノワール風な雰囲気なのも良かった。
    そして白亜紀の蟻と恐竜の共存と争いを描いた『白亜紀往時』

    0
    2024年09月23日

    Posted by ブクログ

    『流浪地球』の姉妹短編集。いわゆるバカバカしいSFは同じでも、こちらの方が人間味がある作品。読み応えがあって、シーン一つひとつを見逃さないように、読み終えるのに時間がかかった。

    この作者の文章は、ほんとに映画を観てるような気にさせられる。訳がよいのもあるのだろうし、この『老神介護』なんかはまさにそ

    0
    2024年05月18日

    Posted by ブクログ

    本としては対となる「流浪地球」より、「老神介護」の方が各話のまとまりが良くて読んでいてわくわくした。
    話としては「扶養人類」がいい。シリアス・プロフェッショナル・ダークなSF要素の詰め合わせで100点、更に思いもよらぬ展開が加わわり、もう点数なんか関係ないくらい好きになってしまった。

    0
    2024年02月18日

    Posted by ブクログ

    先に読んだ「流浪地球」に負けず劣らず、と言うか上下巻のようなものなので当然ながら、こちらもブッ飛んだ発想のSF短編集。タイトルそのままの表題作とハードボイルド風の後日譚「扶養人類」、恐竜と蟻の共存文化があった別の過去を描く「白亜紀往事」、無重力空間での仮想体験の真相が衝撃的な「彼女の眼を連れて」と姉

    0
    2024年01月31日

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