原田範行の作品一覧
「原田範行」の「パミラ、あるいは淑徳の報い」「フォルモサ 台湾と日本の地理歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「原田範行」の「パミラ、あるいは淑徳の報い」「フォルモサ 台湾と日本の地理歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
書簡形式の小説はおそらく人生で4回目。手紙を振り返る形で物語を進めていくこの形式は、初めて見た時、革命的だと感じたのを覚えている。
パミラの主人は、前半は近年稀に見るGOMI男で、自分からパミラに言い寄ったのに、拒否されると散々馬鹿にして精神的苦痛を与えようとするのだが、後半は人が変わったように素敵な男になる。
一方で、物語の初めから終わりまで常にへりくだり、貞操を守り抜くこの美しいパミラは物語で周囲から好かれているだけでなく、読者からも愛される人物像として描かれている。まさに理想の女性である。
本書の副題が「あるいは淑徳の報い」とあるのは、読んでみると理解できる。
Posted by ブクログ
18世紀初頭に刊行された偽書で知られるジョルジュ・サルマナザールの「台湾誌」の全訳。
全体の3分の2を占める1巻は台湾および日本の地理・歴史・文化に関する詳細な記述(だが内容はほぼ出鱈目)、残りの2巻は著者がヨーロッパに渡りキリスト教に改宗した過程とキリスト教に関する考えをまとめたもの。この本の成り立ちを考えると2巻がもっとも重要な箇所ではあるが正直退屈。今、読んで面白いのはサルマナザールが想像と知恵を膨らまして作り上げた架空の台湾誌の部分。ジョナサン・スウィフトを彷彿とさせるが、あそこまでストレートな風刺ではない感じ。
しかい、まさかサルマナザールの「台湾誌」の翻訳が出るとは長生きはするもの