作品一覧
-
-
-
4.0戦時下のパリ。徴用近づく高等学校生のピエールと、絵描きとして家計を助けるリュース。地下鉄車内で出会った2人は、ドイツ軍の爆撃に遭遇し、とっさに手を握り、惹かれあう……。若い男女の清純な恋愛が、醜く恐ろしい戦争の現実と、あざやかなコントラストをもって描かれる。第一次大戦下に執筆され、1920年に発表された。ノーベル文学賞作家が紡いだ、100年読み継がれる「初恋・悲恋」の物語。映画『また逢う日まで』の原作、ガラス越しのキスシーンで話題に。(1950年東宝、今井正監督、主演:岡田英次・久我美子) ●目次 ピエールとリュース 解説(渡辺淳):(1)ロラン理解のために~ヨーロッパの良心、ロマンロラン~ (2)『ピエールとリュース』について あとがき(渡辺淳):新版のために 付録:『ピエールとリュース』復刻に際して
ユーザーレビュー
-
-
Posted by ブクログ
偶然だけどこの時期に読み終えたことがまた、平和に対しての思いを強くさせる。
この終わり方は想定外だったな。いい意味で。
戦争が暮らしを蝕んでいく様子は、文章からも映像からも目にするけど、もうこんなことは二度と繰り返しちゃいけない。
あとがきも、角川文庫創刊の辞も、全部がこの本の素晴らしいところ。
創刊の辞はこうして読むとまた違ったふうに読めてよかったな。
そしてカバー&帯のデザインは、toconoma石橋さん。
内容の儚さにもぴたっとくる美しさ。
何年も本棚に置いておきたくなる、飾っておきたくなる本に仕上げてくれて、ありがとうございます。
夏空に合って、ほんとにいいデザインだなあ。