国内小説作品一覧

  • 悪魔を憐れむ
    3.6
    けっして手を下さず、 だが、死に至らしめ、 捕まることも、ない。 ウサコは電撃結婚、タカチは安槻へ一時帰還、ボアンは女子高の国語教師に!? 読み応えたっぷり! ミステリの魔術師・西澤保彦の匠千暁シリーズ最新作! 「先生がその時間に校舎の五階から跳び降り自殺するから見張っていてほしい」。大学OBの居酒屋店主からそう頼まれた匠千暁は、現場で待機していたにもかかわらず、小岩井先生をみすみす死なせてしまう。老教師の自殺の謎を匠千暁が追い、真犯人から「悪魔の口上」を引き出す表題作。平塚刑事の実家の母屋で二十三年間にわたって起こる午前三時に置き時計が飛んできてソファで寝ている人を襲う心霊現象【ルビ:ポルターガイスト】の謎と隠された哀しい真実を解く「無間呪縛」。男女三人が殺害された殺人現場で被害者二人の首と手首だけが持ち去られゴミ集積所に打ち捨てられていた事件、犯人の奇妙な動機を推理する「意匠の切断」。ホテルの九階に宿泊する元教職者がなぜかエレベータを七階と十二階で降りた……殺人事件の奇想天外なアリバイ工作を見破る「死は天秤にかけられて」。四つの珠玉ミステリ短編集。
  • 君は空のかなた
    3.6
    憧れのファッション誌からオカルト誌へと異 動させられた雛子の初仕事は、宇宙オタクの 高校生・二宮竜胆への取材だった。彼は並外 れた頭脳と洞察力、さらには見目麗しい容姿 を持ちながら極度の人間嫌い。超高層マンシ ョンの最上階に引きこもりながら、十年前に たった一度声を聞いただけの、“あの人”と の再会を待ち望んでいた。青春ミステリー。
  • 小箱
    3.6
    1巻1,600円 (税込)
    『ことり』につぐ7年ぶりの書き下ろし長編。小さなガラスの箱には亡くなった子どもの魂が、ひっそり生きて成長している。箱の番人、息子を亡くした従姉、歌声でしか会話できないバリトンさん、竪琴をつくる歯科医……「おくりびと」たちの喪失世界を静謐に愛おしく描く傑作。
  • 古都鎌倉、あやかし喫茶で会いましょう(一二三文庫)1
    3.6
    恋人に浮気され、職も失った詩織は、傷心旅行で古都鎌倉を訪れる。賑やかな春の鎌倉の地を満喫しながら、休憩場所を求めてたどり着いたのは、ある一軒の古民家カフェ。〝あやかしも人間もどうぞ〟――怪しすぎる看板を掲げたカフェの中で詩織を待っていたのは、新鮮な鎌倉野菜と地魚を使った絶品料理、そして「鬼」のイケメンシェフと個性豊かなあやかしたち。ひょんなことから、詩織はそのカフェで働くことになるのだが……。元OLのどん底から始まる鎌倉カフェライフスタート!
  • うちの子が結婚しないので(新潮文庫)
    3.6
    老後の準備を考え始めた千賀子は、ふと一人娘の将来が心配になる。 28歳独身、彼氏の気配なし。自分たち親の死後、娘こそ孤独な老後を送るんじゃ……? 不安を抱えた千賀子は、親同士が子供の代わりに見合いをする「親婚活」を知り参加することに。しかし嫁を家政婦扱いする年配の親、家の格の差で見下すセレブ親など、現実は厳しい。果たして娘の良縁は見つかるか。親婚活サバイバル小説!
  • そんなはずない
    3.6
    松村鳩子は、三十歳の誕生日を挟んで、ふたつの大災難に見舞われる。自分を高く売ることを考えて、抜け目なく生きてきたというのに。婚約者に逃げられ、勤め先が破綻。失業保険が切れるころ、変りものの妹、塔子を介し年下の男、午来(ごらい)と知り合う。そして、心ならずも自分の過去の男たちとつぎつぎに会う羽目に。さらに、新しい職場である図書館の同僚たちに探偵がつきまとい、鳩子の男関係を嗅ぎまわっている、らしい。果して依頼人は誰? その目的とは? 大人の恋愛は純粋でもどかしい。恋愛にまつわる災難についての物語。
  • その愛の程度
    3.6
    結婚して、離婚して、新しい人に恋をして、それでも「家族」は続いていく。2019年本屋大賞2位『ひと』で話題の俊英がおくる、新しい家族の物語。川遊びの最中、小学生の娘・菜月が友人の娘と溺れるのを見て、とっさに助けに飛び込んだ守彦。必死の想いで引きあげた腕の中には、菜月ではなく友人の娘がいた。「お父さんは菜月をたすけてくれなかったもん」その言葉を最後に、口をきいてくれなくなった血の繋がらない娘。七歳年上の妻ともすれ違いはじめ―――。困り果て、とりあえずの間と家を出る守彦だが、会社の後輩や、川遊びに来ていたシングルマザーとの何気ない会話の中で、娘と妻への本当の気持ちに気づかされていく。いつもあと一歩が踏み出せない、不器用な守彦の出す答えが心にしみる、新しい家族の物語。
  • さすらい猫ノアの伝説
    3.6
    ノアありがとう。そして、さよなら。ある日突然、やってきた黒猫。名前はノアというらしい。なにげない日々のなか、ノアが心に届けてくれる「宝物」。算数の授業中、一瞬の早技で教室に飛び込んできた黒い猫。首に巻かれた風呂敷の中には、「あなたのクラスはノアに選ばれました!」という手紙が。自由気ままなさすらい猫が、ちょっと困っている子どもたち、悩んでいる大人たちに思いださせてくれる大切なこととは。不思議な猫が巻き起こす小さな奇跡の物語。大人気作品、講談社文庫に登場!
  • 名前のない喫茶店(一二三文庫)1
    3.6
    野良猫に誘われた路地で里香が出会ったのは〝名前のない喫茶店〟。職人のような佇まいのマスターが淹れるコーヒーとチーズスフレの味にすっかり魅了された里香は、毎週末を喫茶店で過ごすようになる。だんだんマスターのことが気になっていく里香だったが、ある日課長にお見合いを勧められて……。忙しない日常の中の、スローなラブストーリー。
  • 呼吸する町
    3.6
    1巻1,320円 (税込)
    乳酸菌飲料ラクトルを配達するラクトママたちが見つけた、ちいさな奇跡とたしかな幸せ。配るのはラクトルだけじゃない、集めるのは代金だけじゃない……かもしれない、甘くてほろ苦い4つの物語。
  • 神奈備
    3.6
    神様、ぼくはどうして生まれてきたんですか――。霊山・御嶽の麓の町で悲惨極まりない人生を送ってきた少年、潤。生きることの意味を問うために神の棲まう山、御嶽へ向かう。悪天候のなか、強力(ごうりき)の孝は書き置きを残し山に入った潤を捜索することに。神を求め信じる潤。長く山で暮らしながら神を信じぬ孝。大自然の猛威に翻弄されながら、二人が命の炎を熱く燃やす。哀哭の山岳ノワール。
  • 海と山のピアノ(新潮文庫)
    3.6
    「四国って土地だから行政からほっといてもらえるのかもしれない」二年に一度、村の全員で住む場所を移す「村うつり」。私は“足”を澄ませ、移った故郷を探す(「ふるさと」)。三崎の若い漁師達は遭難し、マグロになった。海に飛び込もうとする彼らを叱咤したのは船頭の大マグロ。励まされ、必死に漁を続けると――(「野島沖」)。生も死もほんとうも嘘も。物語の海が思考を飲みこむ、至高の九篇。(解説・彩瀬まる)
  • AMEBIC
    3.6
    摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。錯文の意味するものとは。錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。孤独と分裂の果てには何が待つのか。著者の大きな飛躍点となった第三長編。
  • おいしい野菜が食べたい!
    3.6
    農業高校を出たが、田舎から飛び出し、 東京で暮らすも挫折し、戻ってきていた小原和也。 彼はバイト先で知り合った 有機農業を始めたばかりの木村春菜を 手伝うことに。 しかし、素人同然の彼女と和也には、 なかなかうまく育てることが出来ない。 そんなとき、人づてに紹介された 仙人とよばれる男の指導を仰ぐことに……。 同じ頃、村では、農業生産法人の部長で、 村中で美人と評判の上田理保子が、 近代農業で大沼村を再生させようとしていた。 だが、慣行農業が主流の大沼村の中で、 ゆきづまりを感じていた。 近代農業と古き良き農業、共存共栄への道とは? 著者渾身の長編小説。 <目次> 第一章 それぞれの進む道 第二章 近代農業VS.有機農業 第三章 未来農家
  • ヒッキーヒッキーシェイク
    3.6
    「人間創りに参加してほしい」カウンセラーのJJは年齢性別さまざまな4人の引きこもりを連携させ、あるプロジェクトを始動する――!
  • ひかりの剣【電子特典付き】
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    『チーム・バチスタの栄光』でお馴染みの面々が、メスの代わりに竹刀で鎬を削る。 医療ミステリーの旗手が放つ鮮烈な青春小説! 1988年、バブル真っ盛りの頃。 いずれ医療の世界で悪戦苦闘する医学生も最初は医学の素人で、普通の大学生のようにサークル活動に部活に励んでいた、そんな時代。 桜宮・東城大剣道部の猛虎・速水晃一と天下の官僚養成大学、東京・帝華大の臥龍・清川吾郎もまだ医学生で、剣道部員だった。 医学部剣道部の象徴的大会「東日本医科学生体育大会」(東医体)。 この大会の覇者は将来、外科の世界で大成するという言い伝えがあった。 優勝校に送られる「医鷲旗」をめぐって、速水と清川による伝説の闘いが繰り広げられる。 解説・國松孝次(元警察庁長官) 【電子特典】 全電子版共通の「あとがき」、付録(「海堂尊・全著作リスト」「作品相関図」など)のほかに、本書には以下の文章を収録。 電子版あとがき 『ひかりの剣』 【関連小文】1 「ジェネラル・ルージュの伝説」自作解説より『ひかりの剣』 【関連小文】2 「夢はいつか叶う」 【関連小文】4 「すべては剣道場から始まった。」 【関連小文】5 「大学道場で剣道 体にたたきこむ」
  • マドンナ・ヴェルデ(新潮文庫)【電子特典付き】
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    美貌の産婦人科医・曾根崎理恵、人呼んで冷徹な魔女(クール・ウィッチ)。彼女は母に問う。ママ、私の子どもを産んでくれない――? 日本では許されぬ代理出産に悩む、母・山咲みどり。これは誰の子どもか。私が産むのは、子か、孫か。やがて明らかになる魔女の嘘は、母娘の関係を変化させ……。『ジーン・ワルツ』で語られなかった、もう一つの物語。新世紀のメディカル・エンターテインメント第2弾。※【電子版あとがき】をはじめ、ストーリー上の出来事が一目でわかる【桜宮年表】や【作品相関図】、小説・ノンフィクション作品の【海堂尊・全著作リスト】、小説作品の【「桜宮サーガ」年代順リスト】など数々の電子版特典を巻末に収録!
  • 文具店シエル ひみつのレターセット
    3.6
     あなたの手元の文具にも 込められた想いがある。  うら寂れた商店街の一角にある文具店・シエル。突然店を任された空良は、無愛想な看板猫と共に毎日店に立つ。  店にやってくるのは様々な悩みを抱えた人たち。文具にはその用途だけではなく、その先の想いを伝える力があると感じた空良は、彼らに最適な文具を紹介する事で解決に導くのだが、彼女自身も大きな悩みを抱えているようで――。  文具によって紡がれる人と人とのつながり。そして込められた想いや願い。  読んだあと、心にぽっと温かい光が灯る物語。
  • ウチらは悪くないのです。
    3.6
    1巻1,595円 (税込)
    大学デビューとは無縁の、気ままな生活を満喫していたあさくら。しかし、周囲のプレッシャーに負け、いきなり男女交際なるものを始めることに!? 初めての彼氏の出現に慌てふためくあさくらは、同級生からメイクやファッションにダメ出しされまくり、四苦八苦。昔からの友人・うえぴは挙動不審なあさくらを見守るが……。
  • [新版]天使はモップを持って
    3.6
    1~3巻641~660円 (税込)
    「世の中はお掃除と一緒だよ。汚れたらきれいにすればいい」――懸命に働くすべての人に読んでほしい! おしゃれでキュートで、お掃除が大好きな女の子・キリコが、怪事件や悩み事をクリーンに解決する大人気ミステリー〈清掃人探偵〉シリーズ第1 弾。新入社員・梶本大介のデスクから書類が相次いで消える。フロアの清掃を担当しているキリコは持ち前の洞察力を発揮し……(「オペレータールームの怪」)。シリーズ誕生20周年を記念して、新版で登場!  新装版のための著者あとがきを巻末に収録。
  • 四百三十円の神様
    3.6
    “助けて。一生のお願いだから”夜明けの牛丼屋。バイトの岩田が眠気と戦っていると、派手な女が転がり込んできた。懇願する彼女に一体なにが!?(「四百三十円の神様」) 動物病院に立派な刺青を入れた老人がやってきた。クセのある彼は弱った拾い猫を次々と連れてくる。だが、彼は急に姿を見せなくなり、心配した獣医が彼の家を訪ねると!?(「いれずみお断り」) 心を揺さぶる、注目女性作家の珠玉短編集。
  • 祐介・字慰
    3.6
    クリープハイプ尾崎世界観、慟哭の初小説! 「尾崎祐介」が「尾崎世界観」になるまで。 書下ろしのスピンオフ短篇「字慰(じい)」を文庫版で初収録。 「俺は俺を殴ってやろうと思ったけれど、どう殴っていいのかがわからない。」 スーパーでアルバイトをしながらいつかのスポットライトを夢見る売れないバンドマン。恋をした相手はピンサロ嬢。どうでもいいセックスや些細な暴力。逆走の果てに見つけたものは――。 人気ロックバンド「クリープハイプ」のフロントマン尾崎世界観、渾身の初小説。 「祐介」の世界からスピンオフした「字慰」は、著者最新の書き下ろし作品です。 解説は『コンビニ人間』が世界的高評価の芥川賞作家、村田沙耶香さん。 たったひとりのあなたを救う物語。
  • クチュクチュバーン
    3.6
    ある日突然、世界のすべてが変わる。 蜘蛛女、巨女、シマウマ男に犬人間……地球規模で新たな「進化」が始まる。 小説界を震撼させた、芥川賞作家の驚異のデビュー作。 解説・椹木野衣
  • 影の斜塔 警視庁文書捜査官
    3.6
    ある殺人事件に関わる男の行方と所有する文書を入手せよ――。文書解読班の班長、鳴海理沙の元へ、機密命令が下された。手掛かりは1件の目撃情報のみ。班解散の危機と聞き、理沙は全力で事件解明に挑む!
  • 名作うしろ読み
    3.6
    名作は“お尻”を知っても面白い! 「神に栄えあれ」「下痢はとうとう止まらず、汽車に乗ってからも続いていた」―― さて、この二つの文章は何という作品のラストでしょう? 『雪国』『ゼロの焦点』から『赤毛のアン』まで、古今東西の名作132冊を最後の一文から読み解く、丸わかり文学案内。 文豪たちの意外なエンディングのセンスをご覧あれ。
  • 鉄警ガール
    3.6
    1巻660円 (税込)
    鉄道警察隊・新宿分駐所に配属された新人の北見は、平和な日常に物足りなさを感じていた。しかし駅員から「券売機のお金が盗まれた」と連絡が入り……。個性豊かなメンバーと共に新宿駅のトラブルに挑む!
  • 地図男
    3.6
    仕事で移動中の〈俺〉は、大判の関東地域地図帖を脇に抱えた奇妙な漂浪者に遭遇する。地図帖にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書きこまれていた。千葉県北部を旅する天才幼児、東京23区の区章をめぐる闘い、奥多摩で運命に翻弄される少年少女の軌跡――数々の物語に没入した〈俺〉は、それらに秘められた謎の真相に迫っていく。『宝島』で第160回直木賞を受けた俊英の、才気あふれるデビュー作。
  • 老人賭博
    3.6
    第142回芥川賞(2009年)候補作。 コメディ映画だけが救いの若きマッサージ師・金子堅三は、客として出会った映画監督・海馬五郎に「弟子入り」することに。はじめての撮影現場は、北九州のさびれたシャッター商店街だった。そこでスタッフやキャストが退屈しのぎにはじめた賭けは、78歳にして初主演の老優・小関泰司のNG回数を当てるというものだった……。 賭けねば、へたれだ。逃げ場はない! 北九州のシャッター商店街が心ない賭博のワンダーランドと化す──。映画撮影に打ち込む人々の心の黒さと気高さを描く爆笑&涙の小説。 解説・ケラリーノ・サンドロヴィッチ
  • ハーレーじじいの背中
    3.6
    真理奈は進路に悩む高校三年生。母方の祖母である清ばあは惚けが進み、父とその両親は家でゴロゴロ。友人との三角関係にまで巻き込まれた真理奈の前に、母方の祖父である晴じいが愛車ハーレーに乗って豪快に現れた。晴じいに連れ出された真理奈の旅の行方は!? 人情ものの名手が涙と笑いに包んで贈る家族小説の傑作!
  • 東京カジノパラダイス(新潮文庫)
    3.6
    1巻737円 (税込)
    カジノ計画が動き出した東京。元商社マンの杉田義英は、その運営権を獲得したカイザー社に転職。プロジェクトマネージャーのオリバーが、ジャパニーズカジノ成功の秘策は「飲む・打つ・買う」と確信、遊び好きの彼を見込んだのだ。杉田は、世界の超VIPが金を落とす夢のカジノを実現すべく、切れ者でミステリアスな美女・柏木とともに掟破りの作戦に奔走する! 『ラストフロンティア』改題。(解説・香山二三郎)
  • 橋を渡る
    3.6
    吉田修一からの挑戦状。ノンストップ長篇! ビール会社課長、明良。都議会議員の妻、篤子。TV報道ディレクター、謙一郎。 それぞれの悩みや秘密を抱えながら、2014年の東京で暮らす3人が人生の中で下した小さな決断が驚愕のラストへとつながる―― 「週刊文春」連載時から話題沸騰。 吉田修一史上、最も熱い議論を呼んだ意欲作を文庫化。
  • フランダースの帽子
    3.6
    あのころ知りあいのだれもがなにかしらのウソをついて暮らしていた―― 長く潜伏したあとでひょっこり姿をあらわした、良く似た姉妹による巧妙なウソ。 郵便受けに届いた1枚の葉書が呼び起こした、弟との30年前の秘密。 「語りとは騙りのことである」とうそぶく読書会の主宰者。 賢治の童話やフランドル派の絵画に秘められた寓意。 そして、記憶を失った青年たちと、自らの物語に生きる老婦人たち――。 消えゆく記憶の彼方、不在の人物の輪郭から、おぼろげに浮かび上がる6つの物語。 解説・東直子
  • きことわ(新潮文庫)
    3.6
    貴子(きこ)と永遠子(とわこ)。葉山の別荘で、同じ時間を過ごしたふたりの少女。最後に会ったのは、夏だった。25年後、別荘の解体をきっかけに、ふたりは再会する。ときにかみ合い、ときに食い違う、思い出。縺れる記憶、混ざる時間、交錯する夢と現。そうして境は消え、果てに言葉が解けだす――。やわらかな文章で紡がれる、曖昧で、しかし強かな世界のかたち。小説の愉悦に満ちた、芥川賞受賞作。
  • 心に龍をちりばめて(新潮文庫)
    3.6
    小柳美帆はエリート記者の黒川丈二との結婚を目前に、故郷の福岡で同級生の仲間優司と再会する。中学時代「俺は、お前のためならいつでも死んでやる」と唐突に謎の言葉を口走った優司。今その背中に大きな龍の刺青と計り知れぬ過去を背負っていた。時間や理屈を超え、二人の心に働く不思議な引力の正体とは――恋より底深いつながりの核心に迫り、運命の相手の存在を確信させる傑作。
  • 一緒にお墓に入ろう
    3.6
    実家の母が死んだ……妻は「一緒の墓に入りたくない」と言う。田舎の墓じまい、愛人とのけじめ、関連会社への左遷……エリート銀行マンに人生の終盤でまさかのどんでん返し! 妻ともマンネリ、愛人ともマンネリ、仕事もマンネリ……。「ああ、嫌だなぁ」 大手銀行の常務取締役執行役員にまでのぼりつめた大谷俊哉。 東京で勝ち馬に乗った人生を歩んできたものの、仕事への“情熱”などとうに失われている。 そんな中、兵庫県丹波にある実家の母が死んだ。地元で暮らす妹は嫁いだ身を理由に、墓を守るのは長男の役目だと言って譲らない。そして妻は、「あんな田舎の墓には入りたくない」と言い出す。 ああ、俺にはお前しかいない……「一緒に墓に入ってくれ」。愛人・麗子に勢いで言ってしまった。 そして、順風満帆だった人生が少しずつ狂い始める。エリート銀行マンが、人生の終盤で迎える、まさかの結末とは!? 霊園詐欺、都心の納骨ビル、離檀料交渉、埋蔵証明書、閉眼・開眼供養、死後離婚…… 田舎から離れて暮らす中高年を悩ませる「墓」をめぐる数々の問題と「墓じまい」をテーマに、最後の「居場所」を問う、大人の人生ドラマ!
  • 盤上に散る
    3.6
    唯一の家族だった母を亡くした明日香は、遺品の中から一通の出されなかった手紙を見つける。宛名は「林鋭生様」。それが将棋の真剣師の名だと知り、明日香は林を捜すことに。ある対局の後、忽然と姿を消したという男と、母との関係は。昭和を生きた男女の切なさと強さを描いた傑作長編。
  • 深海カフェ 海底二万哩
    3.6
    1~4巻528~572円 (税込)
    高校生の倫太郎には子供の頃、大好きな《兄》を失った悲しい思い出がある。《兄》の失踪宣告が成立した日、倫太郎は《兄》の好きだった水族館に行き、そこに「海底二万哩」という名のカフェの扉を見つけるが……。
  • 戻る男
    3.6
    過去をリセットできるとしたらどうしますか。  ある日、作家の新居航生のもとに一通の書状が届いた。航生は、作家として5年前に出版した『もう一つの扉』が大ヒットを飛ばしたが、その後は小説を書いておらず、離婚して一人暮らしをしていた。書状は、タイムスリップを研究しているという、八木俊太郎という人物からだった。それによれば、ある程度ならタイムスリップが可能だという。可能なのは、過去へのタイムスリップのみで、未来は不可能。その過去も、当人が生きている時代に限られ、過去の自分自身に会えるわけではなく、当時の自分に重なることになる。そして、歴史を大きく変えるようなことを実行するのは不可能、ということだった。  自分が体験した小さな事実なら変えられる――。 考えた末に、実際に体験したことを雑誌に書くことにして、航生は八木の提案を受け入れタイムスリップを経験してみることにした。  航生は、中学生のときにいじめの標的にされたことがあり、航生は、この過去を変えようと思った。八木の運転で連れて行かれた部屋で八木と話すうちに、航生は、中二の文化祭会場である市民会館のホールの席に学生服を着て座っていた――。果たして、過去はリセットできるのか。
  • キッチン・ブルー(新潮文庫)
    3.6
    つまんない子、いつもそう言われてきた――。灯(とも)は飲み会も女子会もNG、とにかく他人と食事を共にすることができない「会食不全症候群」。この性分のせいで職を変え、恋にも無縁。けれど仕事で知り合った蝦名(えびな)から夕食に誘われて……。食べることは生きること。「食」に憂鬱を抱えた6人が、ユニークでタフな方法で、悩みに立ち向かってゆく。つい頑張ってしまう人に贈る、幸せごはん小説!(解説・乾ルカ)
  • 絵本処方院ウサミの謎カルテ
    3.6
    院長のガラが悪いことを除けば、患者に優しく評判の良い病院「ウサミ医院」。 そのもう一つの顔は、患者の「心」を治すべく「絵本」を処方する「絵本処方院ウサミ」。夜だけ開院する絵本処方院には、噂を聞きつけた人が様々な悩みを抱えてやってくる。居候件バイトをするハメになった森野ありすは、「絵本処方院」の仕事にまきこまれるのだが……。言葉の優しさと人の温かさに思わず涙こぼれる連作短編集。
  • 愉楽にて
    3.6
    美と恋に生きる名家の男たちは、 書物を愛でるように、女と情を交わし、 自由になるために、女から愛を求める。 東京・京都・シンガポールを舞台に、家柄にも資産にも恵まれた50代の男たちが、甘美な情事を重ねていく、その果てに―― 日経朝刊連載時から話題沸騰! 絢爛たる贅沢な官能美の世界を描く傑作長編 大手医薬品メーカー九代目、久坂隆之は53歳。副会長という役職と途方もない額の資産を与えられた素性正しい大金持ちで、シンガポールと東京を行き来し、偏愛する古今東西の書物を愛でるように女と情事を重ねる。スタンフォード留学中に知り合った友人、田口靖彦は老舗製糖会社の三男。子会社社長という飼い殺しの身が、急逝した妻の莫大な遺産により一変。家の軛から自由になるために、女からの愛を求め、京都で運命の出逢いを果たす。時代の波に流されず、優雅で退嬰的な人生をたゆたう男たちが辿り着いたのは――
  • アカガミ
    3.6
    1巻638円 (税込)
    2030年、若者は恋愛も結婚もせず、ひとりで生きていくことを望んだ――国が立ち上げた結婚・出産支援制度「アカガミ」に志願したミツキは、そこで恋愛や性の歓びを知り、新しい家族を得たのだが……。
  • 冥途あり
    3.6
    川辺の下町、東京・三河島。そこに生まれた父の生涯は、ゆるやかな川の流れのようにつつましくおだやかだった──と信じていた。亡くなってから父の意外な横顔に触れた娘の家族のルーツを巡る旅が始まる。遠ざかる昭和の原風景とともに描き出すある家族の物語。第43回泉鏡花賞、第68回野間文芸賞受賞作。
  • 緑の花と赤い芝生
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    津村記久子さん大絶賛!「自分で選んだ人生を生きようともがく、対照的な二人の二十七歳。正確で精細に描かれた彼女たちの痛みと選択は、同じ壁の前でうつむく女の人たちの手を取るはずだ」 あたし、あんたみたいな女って大っ嫌い。だから、化けの皮を剥いでやりたかった。でも、こんなものが見たいんだったか……? 専業主婦の母に育てられた、リケジョでバリキャリの志穂子。 厳しい教師の母に育てられた、家庭に重点を置く杏梨。 女としてのスタンスが異なる二人が、志穂子の兄と杏梨の結婚で突然交わった時、彼女たちは何を思い、動くのか? 宰賞受賞作家・伊藤朱里の新作は、女性のリアルをえぐり出す。
  • わが心のジェニファー
    3.6
    浅田次郎が描く米国人青年ニッポン発見の旅。 日本びいきの恋人、ジェニファーから、結婚を承諾する条件として日本へのひとり旅を命じられたアメリカ人青年のラリー。ニューヨーク育ちの彼は、米海軍大将の祖父に厳しく育てられた。太平洋戦争を闘った祖父の口癖は「日本人は油断のならない奴ら」。 日本に着いたとたん、成田空港で温水洗浄便座の洗礼を受け、初めて泊まったカプセルホテルに困惑する。……。慣れない日本で、独特の行動様式に戸惑いながら旅を続けるラリー。様々な出会いと別れのドラマに遭遇し、成長していく。東京、京都、大阪、九州、そして北海道と旅を続ける中、自分の秘密を知ることとなる……。 圧倒的な読み応えと爆笑と感動。浅田次郎文学の新たな金字塔! ※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。
  • ギブ・ミー・ア・チャンス
    3.6
    1巻754円 (税込)
    「人生やりなおしたい!」と思ったことありませんか。 人生の転機を迎えた人々の悲喜こもごもを掬いあげる、笑いと涙の「再チャレンジ」短篇集。 尾行しても、すぐに気づかれてしまう残念な元相撲取りの探偵。 (「探偵には向かない職業」) 超人気連載マンガのアシスタントを務めながら、連載の終了におびえるマンガアシスタントの苦悩。 (「夜明けはスクリーントーンの彼方」) テレビに出る夢をかなえたい……こどもの頃の夢に突き進む元柔道少女。 (「追いしれの国の女王様」) CAからグリーン車のキャビンアテンダントに転職した女性の奮闘。 (「アテンションプリーズ・ミー」) 小柄ゆえ不人気ゆるキャラ「たけぴよ」の""中の人""に決まった若手公務員の話。 (「たけピヨサイドストーリー」) 営業のドサ回りをする売れない演歌歌手の本当の夢。 (「冬燕ひとり旅」) 夫の殺害方法を考えながらミステリー新人賞に応募し続ける妻。 (「リリーベル殺人事件」) 相方を失っても、コンビニのバイト中にツッコミ練習を続けるお笑い芸人。 (「ギブ・ミー・ア・チャンス」) 短篇8編に著者書き下ろしの「あと描き」も特別収録!
  • きょうのできごと 増補新版
    3.6
    京都で開かれた引っ越し飲み会。そこに集まり、出会いすれ違う、男女のせつない一夜。芥川賞作家の名作・増補新版。行定勲監督で映画化された本篇に、映画から生まれた番外篇を加えた魅惑の一冊!
  • 負け逃げ(新潮文庫)
    3.6
    国道沿いのラブホテルのネオンだけが夜を照らす村を、自転車で爆走する高校生の田上。ある晩ラブホ帰りの同級生、野口と遭遇した。足が不自由な彼女は“復讐”のため、村中の男と寝るという。田上は協力を申し出るが……。出会い系、不倫、家庭崩壊、諦めながら見る将来の夢。地方に生まれた全ての人が、そこを出る理由も、出ない理由も持っている。光を探して必死にもがく、青春疾走群像劇。(解説・重松清)
  • 電話男
    3.6
    1巻660円 (税込)
    電話男とは何者であるか。小説内では、こう書かれている。 「電話男はなんの報酬も求めませんし、逆にあなたに向ってグチを言ったりすることも決してないのです」 電話男は、以下のような存在らしい。 「どんな話にも耳をかたむけることになっています。だから話がつまらないからといって途中で電話を切ったり、話の内容に非難がましいことを言ったりすることは決してありません」 どうすれば、こんな素敵な電話での話し相手が得られるか。 「電話男の電話番号さえ入手すればいい。それだけです」第三回海燕新人賞を受賞した、小林恭二の記念すべき第一作である。 1984年に書かれた当時、「現代人のコミュニケーションを求める姿を暗示している」などと評論され、絶賛された。この時の現代の姿は、何十年と時が過ぎた「現代人」にも当てはまるのではないか。 つまり、この小説が発表された当時、時代を先取りした小説であったが、それは今も、時代を先取りした小説ということなのだ……。 あなたは、この小説をどのように読み解くだろうか。
  • さよなら、ビー玉父さん
    3.6
    第1回角川文庫キャラクター小説大賞隠し球が、満を持してデビュー。涙なしでは読めない、ダメな父と健気な息子の不器用な物語。 【ストーリー】 夏のある日、しがない30代男・奥田狐のアパートを訪ねてきた天使。その小さな天使は汗をかきかき顔を上気させ、曇りのない目で狐を見つめる――天使の名前は遊。離婚により離れ離れになった息子だ。突然現れた息子の登場に、狐に訪れたのは嬉しさより、むしろ得体のしれない者に対峙したときの「恐怖」だった。こうして「ダメ親父」と「天使すぎる息子」のひと夏の生活がはじまった――自分のことしか愛せないダメ男に、必要以上に気を遣う健気な息子、そんなダメ男をなぜか慕うヤンキー娘、そして、狐のすべてを知る元嫁。親子であって親子でない父と息子は、親子以上に親子な関係を模索するが……?  「アバウト・ア・ボーイ」「とんび」に続く、切ない親子の物語。 装画/柳沼行(「ふたつのスピカ」など) クズ男のA玉/少女とサボテン/幸せのバームクーヘン ※本作は、第1回角川文庫キャラクター小説大賞応募作「仙人系クズ男のA玉」に書き下ろしの2編を加え、文庫化したものです。
  • 翼

    3.6
    1巻550円 (税込)
    大手精密機器メーカーに勤める田宮里江子は、大学時代の親友の夫・長谷川岳志と10年ぶりに遭遇する。岳志は、親友の恋人でありながら、初対面でいきなりプロポーズしてきた男だった……。直木賞作家のTwitter連載小説として話題となった恋愛小説。何度も読んで、何度も涙するという読者が続出した。鉄筆文庫の創刊第一作。

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  • あの人が同窓会に来ない理由
    3.6
    中学校の同窓会の幹事をするはめになった宏樹だったが、参加者は一向に集まらない。出席率を上げるため、宏樹はかつての仲間たちの消息を尋ねる。クラスの人気者、優秀な委員長、落ちこぼれ、そして、ずっと会いたかったあの人……。だが、それぞれが思い出したくない過去や知られたくない現状を抱えていた。切なくてほろ苦い大人のための青春小説。
  • 夏の裁断
    3.6
    芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。 小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。 芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。
  • 婚活食堂
    3.6
    1巻1,600円 (税込)
    人生、仕事、結婚に迷ったあなた、めぐみ食堂にいらっしゃい! 元占い師の女将による絶品料理で心も身体も癒やされる『食堂のおばちゃん』シリーズの著者最新作。お見合い43回全敗!? の著者が自戒を込めて贈る、渾身の婚活小説。牛スジ、葱鮪、トマト、蟹面といった名物おでんや牡蠣のカレー煮、蒸しいちじくの甘味噌だれなどの美味しい小料理……東京・四谷の「めぐみ食堂」には、今宵も常連客が訪れる。バツイチ、歳の差、国際結婚……様々な恋の悩みを抱える男女を優しく包み込む、ハートフルストーリー。

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  • 愛に乱暴(上)(新潮文庫)
    3.6
    1~2巻649円 (税込)
    初瀬(はせ)桃子は結婚八年目の子供のいない主婦。夫・真守の両親が住む母屋の離れで暮らし、週に一度、手作り石鹸教室の講師をしている。そんな折、義父の宗一郎が脳梗塞で倒れた。うろたえる義母・照子の手伝いに忙しくなった桃子に、一本の無言電話がかかる。受話器の向こうで微かに響く声、あれは夫では? 平穏だった桃子の日常は揺らぎ始め、日々綴られる日記にも浮気相手の影がしのびよる。
  • 変愛小説集 日本作家編
    3.6
    変てこだったりグロテスクだったり極端だったりする、究極に純度の高い愛のアンソロジー。人気作家勢揃い! ●川上弘美●多和田葉子●本谷有希子●村田沙耶香 ●吉田知子●深堀 骨●安藤桃子●吉田篤弘●小池昌代●星野智幸●津島佑子
  • さよなら、ニルヴァーナ
    3.6
    1巻815円 (税込)
    あの子は、どこから戻れなくなったんだろう── 小説家志望の女と、少年犯罪の加害者・元少年Aとの運命の出会い 東京で働きながら小説家を目指していた今日子は、震災が起こった翌年に夢を諦め、母のすすめで実家に戻る。 妹とその夫、娘との二世帯住宅の生活に倦み疲れながらも、小説を諦めきれない。 そんな中、過去に凶悪犯罪を起こした少年Aが地元にいるという噂を耳にする。 そしてパソコンなどを検索して知った少年Aの姿に急速に惹かれていく。 一方、神戸生まれで、東京に住む十七歳の莢(さや)も、少年Aを崇拝し、「聖地巡礼」と称して事件現場などを訪れていた。 また少年Aに当時七歳の娘を殺された母親は、息子、夫とともに同じ場所にとどまり、一見平穏そうに見える暮らしを送っていたが、教会の人間から、Aのファンの話を聞かされる。 少年犯罪の加害者、被害者遺族、加害者を崇拝した少女、その運命の環の外にたつ女性作家……それぞれの人生が交錯したとき、彼らは何を思い、何を見つけるのか。 著者渾身の長編小説! 作家が書くことに固執するのは、「人間の中身を見たい」からなのだ。これは、小説ノンフィクションのジャンルにかかわらず、作家が持つ病理なのだ。その意味で、私もAの同志なのである──佐藤優氏・解説より
  • くちびる遊び(新潮文庫)
    3.6
    「女の匂いをさせては、獣が来ます」山奥の宿坊。妖艶な僧が、手で舌で、私の体を清めていく――(「女禁高野」) 妻よ、俺の顔に跨(またが)ってくれ。潤みに塗(まみ)れたその尻で、潰してくれ(「悦楽椅子」) 先生は、私の髪で先をくすぐられるのが、たまらなく好きでしょう?(「みだら髪」) 狂おしいほどに疼(うず)き、したたり、吐息が漏れる。団鬼六賞作家が男と女の心の秘部を押しひらく、欲情短編集。
  • 枕女王
    3.6
    1巻1,540円 (税込)
    地下アイドルからトップ女優へ。自らの“全て”を武器に芸能界をのし上がる少女・未瑠と壮絶な過去を背負うギャル・樹里亜。今、二人の運命は交差する……芸能業界騒然!著者最大の問題作。
  • 明治あやかし新聞 怠惰な記者の裏稼業
    3.6
    日がな一日サロンで惰眠を貪る日陽新聞社の記者、久馬。そんな彼も好奇心が疼けば記事を書く。傍に用意するのは、怪談奇談に妖怪本。彼が書く記事は全て妖怪にまつわるものなのだ。ある春の日、少女が新聞社へ乗り込んできた。彼女の名は香澄。久馬の記事が原因で、友人が奉公先を追い出されたのだという。冷たい対応の久馬に代わり香澄に声を掛けたのは、妖美な男・艶煙。曰く、むしろ妖怪記事は人助けになっており、友人は貞操の危機を免れたのだというが!?
  • 蔦重の教え
    3.6
    1巻1,408円 (税込)
    おめえに教えてやるよ。人生の勘どころってやつを」 55歳、依願退職願いを強要された人生がけっぷちの サラリーマン、武村竹男(タケ)がタイムスリップした先で出会ったのは、 「写楽」や「歌麿」を生み育てた江戸時代の超やり手プロデューサー、蔦屋重三郎(蔦重)だった! 23歳の青年に若返った状態で蔦重に拾われたタケは、 時代の寵児となる画家たちと親交を重ねながら、商売と人としての 生き方の極意を学んでいく―――。 時空を超えたビジネス実用エンタテインメント小説!!
  • アレス―天命探偵 Next Gear―(新潮文庫)
    3.6
    1巻737円 (税込)
    外相会談を狙うVXガス・テロを阻止せよ! いまだ昏睡状態が続く志乃の夢を可視化する〈クロノスシステム〉が次々と犠牲者を予知するなか、遂に想像を絶する未来が映し出された――。最悪の事態を回避するため、真田と黒野の最強バディが疾走する! だがそこに立ちはだかるのは、過激派の秘密結社〈愛国者〉、そして凶悪極まる白髪の闘神〈アレス〉。衝撃のアクション・エンタテインメント。
  • ブラック オア ホワイト(新潮文庫)
    3.6
    「どうぞお試しくださいませ。ブラック・オア・ホワイト?」スイスの湖畔のホテルで、バトラーが差し出した二つの枕。パラオ、ジャイプール、北京、そして京都。エリート商社マンに人生の転機が訪れる度に、黒と白の枕が現れる。悪夢、それとも美しい夢。それは、実現しなかった人生の一部分なのか。夢と現(うつつ)の境は曖昧になり、夢が現実を呑み込んでいく。現代日本の実像に迫る、渾身の長編小説。
  • 白球アフロ
    3.6
    都立高校の弱小野球部に、アメリカからの転校生、クリスが入部する。黒人の父と日本人の母を持つクリスの守備の腕前は超高校級。それに比べてバッティングが粗いクリスに日本野球のお家芸「送りバント」を理解させようとチームメイトは秘策を考えつくがーー。笑ったあと、腹底にグッとくる爽快青春小説。選考委員の伊集院静氏、角田光代氏激賞の小説現代長編新人賞奨励賞受賞作。
  • 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説 54字の物語
    3.6
    9マス×6行の原稿用紙につづられた「#インスタ小説」がついに書籍化! こどもから大人まで楽しめる、世界一短い(かもしれない)短編小説90話をあなたに。あなたはこの物語の意味、わかりますか――? ◆先日研究室に送ってくれた大きなエビ、おいしかったよ。話は変わるが、例の新種生命体のサンプルはいつ届くのかね? ◆「ただいま」と言えば「お帰りなさい」と返ってくる新生活が始まった。家賃も安いし、こんな一人暮らしも悪くない。 ◆本当にこんな惑星に生命体が存在するのだろうか? 一年間に及ぶ実地調査の最終日、幸いなことに私はうんこを踏んだ。 ◆「くそ! 逃げられたか!」「いえ、あの方は何も次まなかったわ」「いや、奴はとんでもないものを次んでいきました」 ◆「やあ、私は未来から来た。今は戦前か?」「いや、戦後から七十年は経っているが」「ということは二十二世紀だな」 物語の解説&他の物語は、ぜひ本書でお楽しみください!

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  • 瘡瘢旅行
    3.6
    1巻1,562円 (税込)
    何故その私小説家のみ尊しであるのかと云う質問を、誰かから気まぐれに投げつけられたとしても、彼には、「知るか」と答えるより他はない。(中略)当事者が本気で行ない、身銭を切り、人生を棒に振るつもりでやっているのならば、たとえそんな理由なぞ皆目分からなくとも、自身では一向にかまわぬことである。――<本文より>
  • どうで死ぬ身の一踊り
    3.6
    大正時代に極貧の生活を赤裸々に描いた長篇小説『根津權現裏』が賞賛されながら、無頼ゆえに非業の死を遂げた藤澤清造。その生き方に相通じるものを感じ、歿後弟子を名乗って全集刊行を心に誓いつつ、一緒に暮らす女に暴力を振るう男の、捨て身とひらき直りの日々。平成の世に突如現れた純粋無垢の私小説。
  • いびつな夜に
    3.6
    密かに気になっていた男友だちに結婚を告げられた夜、着るたびにまだ好きだと思い知らされる元彼が置いていったTシャツ、温泉が自分の気持ちを薄めてくれたらいいのにと思う不倫相手との初めての旅行……。恋愛小説の名手が、日常のふとした瞬間に訪れる切なくてままならない恋心を鮮やかに切り取った短歌と恋愛小説集。
  • わからん薬学事始1
    3.6
    1~3巻1,100円 (税込)
    薬の製造を唯一の産業とする島「久寿理島」で、470年間、女子直系一族だった木葉家に突然生まれた男子・草太は、島の人から「ぼっちゃんは天が下さったのです」と言われて、大事に育てられてきた。15歳の春、草太は、その製法が女性のみに受け継がれてきた「気やすめ丸」を万人に効く薬へ改良するために、島の運命を背負って東京へと旅立つ。
  • 雪子さんの足音
    3.6
    1巻1,353円 (税込)
    東京に出張した僕は、新聞記事で、大学時代を過ごした高円寺のアパートの大家の雪子さんが、熱中症でひとり亡くなったことを知った。20年ぶりにアパートを訪ねようと向かう道で、僕は、当時の日々を思い出していく。
  • 新宿ナイチンゲール
    3.6
    1巻1,507円 (税込)
    桑原ひまりは新宿のネットカフェで寝泊まりしながら派遣ナースとして働いている。患者の自宅まで赴き、泊まり込みで介護をするのが仕事だった。家族が旅行をしたり外出して羽を伸ばす間の留守番しながらの介護では、ミュージシャン志望で恋人の宗一を派遣先に呼んで、二人で好き勝手に過ごしたりしている。ある日、宗一にだまされて借金の保証人にされていたひまりは、彼が逃げたため、借金取りに追い詰められることになる。
  • 洋食セーヌ軒
    3.6
    1巻770円 (税込)
    うまい牡蠣フライが食べたくなって、10年ぶりに訪れた洋食屋「セーヌ軒」。店構えも味も当時のままだが、時の移ろいはたしかにそこにあった。(「洋食セーヌ軒」) 虹鱒のムニエルや車海老の天ぷらなど、極上の料理に滲む淡い人間模様。忘れがたい味わいは、いつかの記憶も妙味に変える……。直木賞作家の洗練された軽妙な筆が、人生の機微を洒脱に描き出す17の掌編集。
  • 猫の話をそのうちに
    3.6
    1巻1,287円 (税込)
    燃え殻さん絶賛! 元カノ青春小説。  永遠だと思った日常は、今の僕には眩しくてもう見えない。  どこか自分の作品と似た匂いを感じました――燃え殻さん  お前はひどい奴だよ。でも、歌うしかないんだよ、彼女のことを。  売れないギターデュオ・ネクストマンデイのひとり、野崎周一郎は、相方がこの業界から去り、覚束ない日々を送っていた。そんなある日、偶然居合わせた居酒屋で、人気ミュージシャン・黒沢と飲むことになる。その場で、説教をされ、号泣した野崎だったが、翌日、何事もなかったように黒沢から飲みの誘いを受ける。以降、野崎は、気が付けば頻繁に黒沢と飲むようになった。だが、元カノとの中途半端な交際を指摘されたことをきっかけに、野崎と黒沢は連絡が途絶えてしまう。それから、長い時間が流れた――。
  • 伶也と
    3.6
    二人が迎えた結末は、1ページ目で明かされる。恋愛を超えた、究極の感情を描く問題作! 理系の大学院を出、メーカーで働いていた31歳の瀧羽直子は、同僚に誘われて初めてライブに参加したその日、ロックバンド「ゴライアス」のボーカル、伶也と出会った。 伶也は彼女の全てとなり、持てるお金、時間のすべてを注ぎ込み、スターダムにのし上がっていく伶也を見守り続ける直子。行きつく先は天国なのか、地獄なのか? 失われていく若さ、変わっていく家族や友人たち……。四十年後、彼女に残ったものは一体なんだったのか。 71歳で伶也とともに餓死するまで、彼のためにすべてをなげうった直子の狂おしいほどの愛と献身の生涯を描く。「別册文藝春秋」連載時より異例の人気を誇った傑作長編。 解説:豊崎由美
  • おめでたい女
    3.6
    1巻1,485円 (税込)
    佐藤愛子さんも激賞、圧倒の離婚私小説! 《離婚後、ずっと自分で五十枚の原稿を書いていた。これが世に出なければ死んでも死にきれないと思った。「神様、この原稿を書き上げる力を下さい」と神頼みしながら書いた。(中略)今回神頼みするにあたり、「わたしは空手で、大事なお願い事は致しません。原稿が書けるのなら今までの名前は捨てます」と誓ったので今後は、鈴木マキコで書いていきます》(小学館文庫「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」あとがきより)  さわベス2017文庫編1位に輝いた「逆襲、にっぽんの明るい奥さま」の著者・夏石鈴子がそのペンネームを捨て、全身全霊をかけて自身の離婚のすべてを描いた圧倒の私小説。  連載中、あの佐藤愛子さんが思わず筆を執り著者の才能を激賞。「別れたいのに別れられない」女性、必読。
  • 夏の吐息
    3.6
    永遠に待ち続けると思うのです。世界のどこに行っても、地の果てにいても、私はあなたを待っている。――6年前、突如行方が分からなくなった恋人を待つ女性のモノローグからなる表題作他、濃厚な死の影の間近で紡がれる詩情。著者自ら「この六編を超える作品はもう書けないかもしれない」と語る傑作短編集。
  • 天神
    3.6
    1~5巻555~715円 (税込)
    絶対にファイター・パイロットになるんだ――。親子三代での戦闘機乗りを目指す航空学生出身の坂上陸(りく)と、防衛大学卒業後、国を守りたいという強い思いから航空自衛隊に入ったエリートの高岡速(はやり)。立場も考え方もまるで違う二人の青年の人生が交差するとき、心揺さぶられる熱いドラマが生まれる! 戦闘機に乗ることに憧れを抱き、夢に向かって突き進む若者たちを描いた壮大な“空”の物語。
  • キッチンコロシアム
    3.6
    これは本当に、私がよく知る 「料理の鉄人」の話か? 前代未聞のグルメミステリーを 貪り読み終え、空腹この上ない。――鹿賀丈史 天才料理人たちの嫉妬と因縁と、ある事件。 煌(きら)めく美食ワールドをアレ・キュイジューヌ! 2017年11月3日映画公開! 「ラストレシピ 麒麟の舌の記憶」 原作者が、あの伝説番組を小説化!! 料理の異種格闘技番組「竃(かまど)の鉄人」は異例の高視聴率を叩き出す 富士テレビきっての人気バラエティである。鉄人・道場六三朗に テーマ食材のオマール海老で闘いを挑むのは、フランスの名門 レストランで腕を磨いた注目の若き女性シェフ、河田千春。が、 彼女の出自にはある秘密が隠されていた……。 番組作りに魅せられ人生最高の味と数字(視聴率)を求めるTV屋と、 すさまじき情念を料理に捧げる料理人らがキッチンコロシアムを 舞台に繰り広げる駆け引き、裏切り、陰謀の数々。やがて浮かび 上がる家族の物語とは。濃厚な人間ドラマのエキスが凝縮する一冊。
  • ぼくらは都市を愛していた
    3.6
    デジタルデータのみを破壊する「情報震」が地球上で頻発している。原因はおろか震源地すら特定できない。あらゆる情報が崩壊し、機能を失った大都市からは人の影が消えた。偵察のためトウキョウに進駐した日本情報軍機動観測隊は、想定外の「敵」と出会う……。円城塔、辻村美月、虚淵玄らが絶賛した渾身の長編が文庫化!
  • 戦力外捜査官 姫デカ・海月千波
    3.6
    1~4巻649~814円 (税込)
    捜査一課に配属されてきた身長150cm未満(推定)でアイドル並みにかわいい海月警部は、周囲のかすかな期待を裏切る捜査能力の低さで、たった二日で戦力外通告されてしまう。お守役の設楽刑事と独自に連続放火事件を追ううち、「冤罪」と噂される7年前の事件に辿り着くが―。すべての点が繋がった時、真犯人の壮大な復讐計画が明らかになる。連続放火、女子大生殺人を結ぶ復讐計画とは…!?注目の著者による書き下ろしミステリ。

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  • 夜また夜の深い夜
    3.6
    友達に本当の名前を言っちゃだめ。マイコにそう厳命する母は整形を繰り返す秘密主義者。母娘はアジアやヨーロッパの都市を転々とし、四年前からナポリのスラムに住む。国籍もIDもなく、父の名前も自分のルーツもわからないマイコは、難民キャンプ育ちの七海さん宛に、初めて本名を明かして手紙を書き始めた。疾走感溢れる現代サバイバル小説。
  • まともな家の子供はいない
    3.6
    気分屋で無気力な父親が、セキコは大嫌いだった。彼がいる家にはいたくない。塾の宿題は重く、母親はうざく、妹はテキトー。1週間以上ある長い盆休みをいったいどう過ごせばいいのか。怒れる中学3年生のひと夏を描く表題作のほか、セキコの同級生いつみの物語「サバイブ」を収録。14歳の目から見た不穏な日常から、大人と子供それぞれの事情と心情が浮かび上がる。
  • 5

    3.6
    結婚8年目の記念にバリ島を訪れた志郎と真智子。旅行中に起こったある出来事がきっかけで、志郎の中に埋もれていたかつての愛の記憶が蘇る。洗練された筆致で交錯した人間模様を描く、会心の恋愛小説。
  • 静人日記 悼む人II
    3.6
    直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび! 新聞の死亡記事を見て、亡くなった人を亡くなった場所で「悼む」ために、全国を放浪する坂築静人。死者の周辺の人々から疎んじられ、罵声を浴びせられることもあるが、時には、あなたの行為で救われたと感謝されることもある――。 さまざまな死者や生者との、出会いと別れを繰り返す静人。やがて一人の女性との邂逅が、今度は静人の心にも波紋を生む……。 前書きに、「できるだけ一日に一度、就寝前の時間に〈静人〉となり、空と向き合う。〈静人〉として、星を、星を隠す雲を見上げ、心にわきたつものを書きとめる。」とある通り、直木賞受賞作『悼む人』の主人公の日記という体裁をとった異色の小説は、『悼む人』を読んだ方はもちろん、未読の方にもこの素晴らしい作品世界への格好のイントロダクションになるだろう。
  • いとの森の家
    3.6
    福岡市内の団地から緑に囲まれた小さな村に引っ越してきた加奈子は、都会とのギャップにとまどいながらも、次第に自然の豊かな恵みに満ちた暮らしに魅了されていく。 そして、森で出会った素敵な笑顔のおばあさん・おハルさんと過ごす時間の中で、命の重みや死について、生きることについて、考えはじめる――。 深い森がはぐくんだ命の記憶を、少女のまなざしで瑞々しく描いたあたたかな物語。 第31回坪田譲治文学賞受賞作。
  • 奈良町ひとり陰陽師
    3.6
    古都・奈良にあって、歴史的な趣きを残した町家が立ち並ぶ「奈良町」。奈良町の一角にある「くすば菓子店」の息子・楠葉シノブは、奈良ではもう最後となる、由緒正しい陰陽師だった。シノブが取り仕切るのは、奈良で起こる不思議の一切。祭りの夜を待つ青衣の女人、ご機嫌ななめな女神様、走る大黒様まであらわれる奈良町で、猫又の墨香や幼馴染のゆかりに見守られながら、シノブは今日も不思議を解きほぐす――歴史薫る古都から贈る、優しいあやかしファンタジー。
  • 小説 浅草案内
    3.6
    粋なやつ、不器用なやつ、土地っ子、よそ者……、色とりどりの人間模様が見られる東京浅草。その奥深さに、作家自らも吸い寄せられてゆくかのように書かれた連作小説全12話。SFから時代小説まで幅広い作品を残した半村良。彼が愛した昭和末年の浅草を舞台に、なさけ、酒、色恋を実際の風物を織り交ぜながら描いた人情小説の最高傑作。
  • かわいい結婚
    3.6
    「かわいい結婚」…「結婚ってなんなんだ?」という疑問から生まれた作品。結婚して仕事をやめ、専業主婦になった29歳のひかり。しかし、家事能力はゼロ。当然、部屋は散らかり放題。もちろん食事も作れない。夫とは仲良しだけど、こんなに家事が延々と続くなんて……。 騙された!わたし騙された!騙されてた! 結婚生活のリアルをコミカル&ブラックに描く。ほか「悪夢じゃなかった?」「お嬢さんたち気をつけて」二篇収録。
  • ディスカヴァー文庫 サヨナラ自転車
    3.6
    横須賀北陽学園高校2年、亜優、俊輔、拓己。幼なじみの3人は、いつでもいっしょ。あの運命の夜までは…。海と坂道の美しい横須賀を舞台に、かけがえのない日々をリアルにつづる青春ラブストーリーの傑作登場! ※本書は2013年に小社より刊行された著作を改稿し、文庫化した内容となっています。
  • マウンドの神様
    3.6
    甲子園をめざす少年たちの熱い夏――高校野球小説アンソロジー! 都大会で対戦することになった甲子園本命校のエース・優一と颯太は幼馴染みで、かつてバッテリーを組んだ間柄だったが……(朝倉宏景「絶対的最後」)。高3の夏、野球強豪校で「補欠」の僕に訪れた驚くべきチャンスとは!? (早見和真「あの日、監督がうなずいていれば、僕は―-」)。“聖地”甲子園を目指し、切磋琢磨する球児たちの汗、涙、そして笑顔。野球を愛する人気作家8名が個性あふれる筆致で紡ぎ出す、小説6編、エッセイ2編。【収録作品(掲載順)】あさのあつこ「梅里駅前商店街の熱い風」/朝倉宏景/「絶対的最後」荻原宏/「わが家の高校球児」早見和真/「あの日、監督がうなずいていれば、僕は――」東川篤哉/「カープレッドより真っ赤な嘘」宮下奈都/「空くじなしの宝くじ」額賀澪/「肩車の権利」須賀しのぶ「甲子園に帰る」
  • 谷崎潤一郎マゾヒズム小説集
    3.6
    エスカレートする遊びの中で、少年と少女が禁じられた快楽に目覚めていく「少年」、女に馬鹿にされ、はずかしめられることに愉悦を感じる男を描く「幇間」、関東大震災時の横浜を舞台に、三人の男が一人のロシア人女に群がり、弄ばれ堕ちていく「一と房の髪」など、時代を超えてなお色鮮やかな、谷崎文学の真髄であるマゾヒズム小説の名作6篇。この世界を知ってしまったら、元の自分には戻れない。
  • 真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ
    3.6
    *――――*★*都会の片隅に、真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんがあった*★*―――――* あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。 。*。・.。心地良い居場所を見つける物語。.・。*。 謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる……。 夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家――― 夜な夜な都会のはぐれ者たちが集まり、次々と困った事件を巻き起こすのだった。  家庭の事情により親元を離れ、「ブランジェリークレバヤシ」の2階に居候することになった女子高生・希実は、“焼きたてパン万引き事件”に端を発した失踪騒動へと巻き込まれていく……。
  • プラージュ
    3.6
    仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。気晴らしに出掛けた店で、勧められるままに覚醒剤を使用し、逮捕される。仕事も友達も住む場所も一瞬にして失った貴生が見つけたのは、「家賃5万円、掃除交代制、仕切りはカーテンのみ、ただし美味しい食事付き」のシェアハウスだった。だが、住人達はなんだか訳ありばかりのようで……。
  • ぼくらのミステリー列車
    3.6
    1巻660円 (税込)
    ぼくら14人は、夏休みに行き先を決めない鈍行列車の旅に出発した。途中の熱海で自殺しそうなカップルを発見し、その二人のあとをつけて静岡へ行く。途中で家出してきた小学生を仲間に入れたり、秘密の手帳をめぐって追いかけてきた殺し屋と戦ったりと、明日は何が起こるかわからないミステリージャーニー。その行き着く先は? 
  • 映画じゃない日々
    3.6
    「あんな男といたら、不幸になるよ」この台詞があたしに突き刺さったのは、基樹と離れられない自分と重なったから。彼は浮気をしている。別れなきゃと言い聞かせても、今はただ一緒にいたい……(「彼女じゃないあたし」)ある映画を通して、戸惑い、嫉妬、希望――不器用に揺れ動く女性のリアルな感情を綴った8つの物語。それぞれに短歌を添えて贈る切ない小説集。
  • 猫と透さん、拾いました ―彼らはソファで謎を解く―
    3.6
    美哉は恋人と別れ、仕事も失い、失意のどん底にいた。痛みを紛らそうと飲みに行き、酔った帰りに猫と青年をうっかり拾ってしまう。紆余曲折あって、謎めいた青年、透と賢い白猫アガサとの奇妙な同居生活が始まる。透とアガサは美哉の日々の悩みやトラブルをただ聞くだけで、まるで安楽椅子探偵のように解決していく。そして謎だけでなく、心も解きほぐしていく。次第に透たちとの関係が心地良くなる美哉だったが――心に染みる日常ミステリ。
  • 砂に泳ぐ彼女
    3.6
    どうして、こんなにがんばってるんだろう。 大学卒業後、地元の携帯ショップで働いていた紗耶加は、息苦しい毎日に嫌気がさし、上京することを決心する。派遣社員ながらも新しい職場で充実した生活をスタートさせた。しかし、半同棲することになった彼氏の自分勝手な言動に違和感を抱きはじめる。幸せってなんだろう。仕事と恋愛の狭間で揺れる紗耶加を救ってくれたのはカメラだった。やがて紗耶加の撮った写真が雑誌編集者の目に留まり、彼女の運命は大きく変わっていく――。 ※本書は、二○一四年九月に小社より刊行された単行本『砂に泳ぐ』を改題し加筆・修正の上、文庫化したものが底本です。
  • 屋上のウインドノーツ
    3.6
    1巻804円 (税込)
    吹奏楽にかけた青春物語。松本清張賞受賞作! 引っ込み思案の志音は、屋上で吹奏楽部の部長・大志と出会い、人と共に演奏する喜びを知る。圧倒的熱さで駆け抜ける胸キュンの物語。 解説・オザワ部長
  • 漱石と三人の読者
    3.6
    漱石がわかる。小説がわかる。近代がわかる――画期的な文学入門書の登場! 漱石の作家活動とは読者との闘争だった! 新聞小説の読者である大衆をどう喜ばせるか。本郷文化人に自らの小説観をいかに伝えるか。漱石は作品ごとに大胆な実験を次々と行なった──。
  • P・O・S──キャメルマート京洛病院店の四季
    3.6
    利益のでない京都の院内店舗の再生を任された小山田は、不可解な行動をとったり、謎めいた商品を要求するお客に翻弄されるが……。

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