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Posted by ブクログ
個人的には「島本さんらしさ」をとても感じた一冊だった
「ナラタージュ」の主人公が少し年月を経て、大人の女性になった感じ、、って表現していいのだろうか、
島本さんの描く女性はいつも心の中に強い葛藤を抱えている。
けれど前へ進むことを恐れない、それが自分の意思なのであれば、、
たとえ自分が傷つく結果になったとしても、それを受け入れる覚悟と勇気を持っている、、
そんな島本さんの描く女性にいつも心惹かれてしまう。
心が揺さぶられてしまう。
今回は生まれ持って来た家族の問題から逃れられない沙文が主人公だ、
いつも通り一人称で進む物語にはきっと島本さん自身が憑依しているのだろう、
きっと島本さん自身が抱えた悩みを沙文に託しているように感じた
心の痛みが分かるから、人に優しくなれる、思いやりの心が持てる
いつもにも増して島本さんから勇気を頂いた一冊。
Posted by ブクログ
創と紗文の二人暮らしの軌跡。傷を負ったふたりが、少しずつ心を開いて、言葉足らずな部分や配慮に欠けた部分のあること、そして急にいなくなること、そんな軌跡が描かれていた。島本理生さんの美しい描写と、読者の想像に任せる部分相まって作品が素敵に描かれている。宗教信者2世、加害者の家族として、どんな心情になるのかが、色濃く描かれ、少しハッとさせられる本だった。
p.71 うん。そうしたら、隣にいた年上の女の人がリュックから充電バッテリーを出したの。予備も含めて二つ持ってるからって貸してくれて。そのときに思った。荷物の多さって、どれだけ自分以外の人のことまで考えられるかっていう表れなんだよね。私はその女性に分け与えられる物を持ってなかった。絆創膏とか食料とか生理用品とか。
けど、彼女は全部多めに持ってるから頼ってねって笑ってた。震災の翌年だったから、余計にちゃんと常備してたみたい」
p.174 創が当たり前のように言ったので、私は絶句した。やはり川名君とは合わないと痛感した。悪い相性とは、言われたくないことを言って、言ってほしいことを言わない者同士のことだから。
p.189 生前、仲良くしてくれていた女性が、名前のある方だと知って、私もお父さんもびっくりして。分かって、本当に良かった
p.236 ここ数年は特に、先の不安ばかり考えすぎてしまっていて」彼女は、そうですか、と相槌を打って
「そういえば最近、有名な占い師の方に仕事でお会いしたんです。そのときに占いでどうして未来が予知できるのかと尋ねたら、意外と明確な解が返ってきたんですよ」という話を始めた。
「どんな解だったんですか?」と私は訊いた。
「占いを通して叶えたい未来を無意識に自己決定することで、おのずと人は具体的なビジョンと計画性を持って無駄なく進めると言うんです。だから、べつに魔法みたいな話じゃないし、叶う確率が高くなるからこそ、強迫観念や否定的なことを持ち込んではいけないっていうお話でした
Posted by ブクログ
とても不思議なお話
創と紗文は年齢は離れているけれど境遇がかなり似ているからか、紗文がどんなに大人として振る舞っていてもなんだか痛々しい共依存にしか見えなくて、、、
2人の関係が妙に危なっかしいというか、いつかどちらかがスーッ…っと消えてなくなりそうな細々とした感じがヒヤヒヤした。
所々、ファンタジー要素が入るのでちょっと???な部分もあるけど、そういうのもこの2人にしか分からない世界なんだろうな、と。
紗文はたぶんモテるんだろうけど川名さんみたいな、生命力がしっかりしてる人間とはたぶん上手くいかないと思う。
青野さんや創みたいな、いつの間にかふわふわと消えていきそうな生命力の薄そうな人間に惹かれるんだと思う。
でも青野さんが抱えてた秘密が…衝撃的で…汗
紗文は辛いだろうけれど前を向けてよかったと思う。
ただ、創と紗文は離れてはくっついてを繰り返していきそうだなぁ〜
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