夜想

夜想

784円 (税込)

3pt

事故で妻と娘を失い、毎日を惰性で生きる雪籐(ゆきとう)。ある日落とした定期を拾ってくれた若い女性に、雪籐は胸を衝かれた。彼女は涙を流し「あんまりかわいそうなので、つい……」と言ったのだ。その女子大生・天美遙は、物に触れるとそこに籠もった“思い”を読み取る不思議な能力を持っていた。悩む人の相談にのる彼女の力をもっと広く役立てようと、雪籐は仕事をやめ、会をつくるが…これは新興宗教の誕生なのか? 魂の救済を描く、圧巻の感動巨編。

...続きを読む

夜想 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    購入済み

    最後まで目が離せませんでした

    2024年02月12日

    途中、何が虚で何が実か分からなくなりかけて怖がりながら読みましたが、さすがは貫井氏でした。
    ただ、もう少し続きが欲しかった。

    #切ない #深い #怖い

    0

    Posted by ブクログ 2017年12月01日

    救済がテーマ。ダイナミックとは言えないストーリーを、この長さで飽きさせずグイグイ手繰りよせるように読者を導く手腕、貫井ワールドの真骨頂です。この作品も素晴らしいです。益々ハマっていきそうです。

    0

    Posted by ブクログ 2017年09月30日

    ずっしり重たい、この雰囲気はまさに貫井さん。
    もう大好きで心酔します。しかもテーマは新興宗教。

    新興宗教団体が出来上がって、怪しい世界に変わっていく、そんなドラマかと想像してたけど、全然違った。

    悲しみや苦しみの真の姿はこうなんだろうな、と。
    2つの線が最後に繋がって、そのあたりは圧巻。

    かな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年01月30日

    雪滕の妻子を失った悲しみの描写が酷くリアルで、貫井氏の文体に自分の感性がぴったりハマってしまっていることを感じる。天美との出会いから、それに固執し、依存し、徐々にまた壊れていく雪滕の精神構造の様子が痛々しい。その精神構造破壊の進み具合が絶妙。相変わらず人物の描き方も卓越しているし、メーター振り切って...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2015年07月22日

    『こんなふうに思ったんです。悲しみってのは絶対に乗り越えなきゃいけないものなのか、と。悲しければ悲しいままでいてもいいんじゃないか、とね。

    悲しいことや辛いことには、立ち向かっていかなかなければいけないように考えてしまうじゃないですか。それを克服して心の奥底にしまい込まなければいけないと、義務のよ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年09月25日

    悲しみを乗り越える必要はない。楽しい気分で心を上書きすればよい。楽しいとは、他人に喜んでもらえること。自分を救うのは自分自身しかいない。自分の為に楽しみをみつけよう。
    この物語の主人公・雪藤が最後に悟ったことである。新興宗教めいた言葉であるが、宗教の教えなど必要ない考え方である。
    「真沙子と美悠がい...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年10月12日

    デビュー作の慟哭も衝撃的で面白かったけど、それよりずっと洗練されて、重いテーマだけど読みやすかった。

    0

    Posted by ブクログ 2023年03月19日

    ぞわぞわ怖いけど、続きが気になる。
    そんな感じで読んだ。
    面白かった!
    辛い時どう乗り越えるか、考えさせられるなぁ。

    0

    Posted by ブクログ 2017年04月05日

    新興宗教の様な団体が自然発生的に出来上がっていく様は、面白かった。深い悲しみがあった時に、同情ではなく共感が欲しいと思う気持ちがよくわかります。雪藤と子安嘉子の話が同時に進みますが、精神崩壊や救済について明暗でした。救ってくれるのもまた人ですね。

    0

    Posted by ブクログ 2017年03月20日

    絶望の度合いというのは人によって違うのだろう。
    どんなことでも、例えそれが他人から見て些細なことだったとしても、心が深く暗い穴に落ちていくきっかけになる。
    耐えられないほどの哀しみに襲われたとき、きっと人は自分を守ろうとするのだろう。
    生き続けるための防衛本能が働き、気づかないうちに周囲に壁を作ろう...続きを読む

    0

夜想 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

文春文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

貫井徳郎 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す