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Posted by ブクログ
着物に宿る記憶を見ることが出来る主人公と1着の銘仙を巡るお話です。
人はいずれ居なくなるが、物は残る事もある。けれど残った物には、かつてそれを使っていた人がいるのだ。
当たり前の事かもしれませんが、それを改めて認識する事が出来た作品です。
付喪神的な発想ではないですけど、物に記憶や想いが宿っているというのは、スッと納得出来るというか、あっても全然おかしくないですものね。自分は主人公と違ってそんな能力ないけれど、今なら博物館とか行ったら、当時の人に存分に思いを馳せてしまいそう。
言葉の園のお菓子番シリーズ以外の初ほしおさなえさん作品でしたが、こちらも面白かったです。
戦争にまつわるエピソードのお話でしたが、ほしおさんの作品は感情が乱されず、良い意味で落ち着いて読めるので、日曜の夜でも安心して読めます。
出てくるメインの登場人物たちの精神が皆安定しているからなのか?とりあえず今回も素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
「琴子は着物の夢を見る」その1。
織物の町・八王子に店を構える、大正時代創業の本庄呉服店で、二代目社長の善一の養女・琴子と、三代目社長の次男・柿彦は、きょうだいのように育った。
柿彦が本店での商売から距離をとって立ち上げたリユース着物店「本庄の蔵」で、着物の査定を請け負う琴子には、夢を通して着物の来歴や持ち主の記憶を垣間見ることができるという秘密があった。
店に持ち込まれた、戦前のものと思われる椿の柄の銘仙の着物に残された女性の思いをたどる琴子と柿彦は…
実の親を知らず、養女として育った生い立ちや、着物の夢を見るという秘密を持つためか、基本的に柿彦のように気の合う人以外とは交わらず、ひとりで暮らす琴子の静けさが、全体のトーンとなっていて、着物に宿る過去を追うミステリでもあるけれど、淡々と物語はすすむ。
何というか、じわっと引き込まれる世界。
そして、装画が丹地陽子さんなのも、個人的にポイント高し。
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小説・文芸
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