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Posted by ブクログ
高山の春慶塗り。
高山に行きたくなる
親子孫三代で親のルーツをさぐる旅なんていい
母の春慶塗りのかんざしを元に孫である真緒が高山の漆の森を訪ねていく
最初に漆を見つけた人はどんな人なんだろう
漆のような伝統工芸を守ってきた人たちに感謝である
「苦しいとき、よくひとりであのかんざしを出してみてたんだ。漆の艶のうつくしさを見てると、いろんなことがどうでもよくなる。この世にはこんなにきれいなものがあるんだ、と思うと元気が出た」
母が心を保っていられたのは、漆の力なのかもしれない。母の子供時代が母の壊れそうな心をつなぎとめていた。P303
金継ぎも一度経験してみたい
つながっている
過去から今とつなげていただいたように今から未来へとつなげなくてはならないものがある。
つなげるためには覚悟が必要。
その覚悟が未来への希望となったら
とても幸せなことだと思いました。
閑話休題
学生時代にはお世話なった先輩がいた。
この小説を読んで急に思い出しました。
もう一度会ってあらためてお礼を言いたいと思ってネットを調べたら10年も前に亡くなっていました。
世の中は便利になり、どんなところにも簡単に行けるようになりましたが、
会おうと思わなければ、さらに、会うために行動しなければ、会えないままになってしまうことを強く感じました。
先輩によく淹れていただいた酸っぱさのあるキリマンジャロのコーヒーを飲みたい。
Posted by ブクログ
塗師の祖父がいて、今は金継ぎをしている千絵の人生を振り返るとともに、離婚した娘、進路に悩む孫・真緒と三世代の女性が描かれていました。
じんわり温かな気持ちが広がるラスト。
しばらく余韻にひたりました。
千絵のこれまで、そしてまたここからの人生に思いを巡らせ、未来への希望と期待感で爽やかな気持ちにもなりました。
この本は「金継ぎ」の文字に惹かれて手に取りましたが、金継ぎそのものだけではなく、漆器や漆について、漆の森のこと、漆掻きをする人のこと……広くその周りの世界までのぞくことができました。
読んでいて嬉しい、楽しい!
『日本には古来そうして生まれたあたらしい景色を楽しむという伝統がある。割れや欠けは自然の生み出した形だ。そこに別の色を入れることで前とはちがう景色が生まれる。』
という作中の言葉に「ちょっと人生みたい」って、ふと思いました。
マイナスに思えることも、何とか乗り越えたりやり過ごしたり、振り返ってみたら新しい道が拓けてた・新しい自分と出会えたなんてこともある。
出会いと離別、人生における大きな選択。
苦しみのなかで思い出のかんざしに支えられてきた祖母・千絵の心の内を思うと切ない。
一人一人歩む道は違うけど、祖母も娘も孫もみんなここまで来た。そしてまたここからなんだなぁとしみじみ。
幼い頃、当たり前にあった風景。景色やモノ。その奥に誰かの人生があったことに気づき、見つめることでつながりを感じることが出来る。
ほしおさんの作品なので、きっと物語もとびきりだと予想はしておりましたが、素敵な作品でした。
工芸の世界にも興味が増してきました。
『あのかんざしがわたしの生きる力だった。いままでずっと、どうにもならないことにぶつかるたびに、あの赤いかんざしを見て生きてきた。』
『全然喜べない。けど、思い返すと、宝になってる。過去をもう一度抱きしめることができた。』
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小説・文芸
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