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Posted by ブクログ
またまた豊島ミホさん。
3つの短編集。
『ハニィ、空が灼けているよ。』
「今からでもなんとかしたいと思うのに、
私は力を持たず、
大きな流れの源を見定めることもできず、
ただ不安に駆られているだけ。」
戦争が始まり、都から田舎に帰る。
大切な「教授」を残して。
そして田舎で再会した幼なじみの「ダーリン」。
麻美の気持ちが揺れていて、
ダーリンにも召集令状がきて、
都の教授からは毎週花束が届く。
一本のカナヅチが、
破壊的に暴力的に切ない役割を持っていて
思わずドキドキしました。
『青空チェリー』
デビュー作。
「女による女のためのR-18文学賞」で読者賞を受賞したらしいです。
「変態条約締結。
赤信号、ふたりで渡れば怖くない。」
「おなかの中にたまったピンク色のものが、
何もかもをかき乱す。」
こっそり学校の屋上からラブホを覗いていた
文学部小説家志望の森田さん。
頭が良くてお医者さん志望の共犯者の本橋君。
小説家と、お医者さんと、頭の良い人が、変態。笑
さっぱりしていて、
ドキドキしちゃうエロさは爽やかでした。
女の子の思春期、かわいらしい!
『誓いじゃないけど僕は思った』
「二十一歳の僕の持ち物は、
アツコとの思い出コレクション以外になんにもない。
でもそれでいい。
いつか僕が死ぬ時は棺桶にそれだけ入れて欲しい。」
何年経っても、忘れられない同級生のアツコ。
浩介は、アツコ以外の誰にも本気になれず毎日を過ごしていく。
友人の心配をよそに、
浩介はアツコと過ごした日々を大切に振り返っていく。
誰にだって忘れられない人はいても、
時間はどんどん過ぎていって、
その時大好きだった「あの人」は年を重ね変化していく。
思い出は変わらないのに。
それでも、あの時のあの人を求めてしまう。
なんだか切なかった。
豊島ミホの文章は、
友達と話しているような書き方なのに
どこかにギュッとされるような場面があって。
そんなキモチを表現できる豊島さんがうらやましい。
年齢近いのに!苦笑
Posted by ブクログ
豊島ミホさんのデビュー作。
「女による女のためのR-18文学賞」読者賞受賞作品。
明るい顔して泣きそな気持ちがせつない、女の子のための三つのストーリーらしい。
私は「ハニィ、空が灼けているよ。」が一番好きかな。
戦争の話なんだけど、昔の話じゃなくて、いまの話。
主人公の、悲しさを感じないように精いっぱい振舞う感じを想像してしまって、私も切なくなる。
大事な人を想う気持ちが、すごく痛い。
教授とダーリンの間で揺れる、って紹介されているけど、私は揺れてなんかないと思う。
きっとどっちも大事、どっちも真剣。
ダーリン、ハニィって呼び合いながらも全然甘くない2人の会話が、なんだかすごくおかしくて、かわいくて、切ない。
ダーリンの性格、すごく好きです。
表題作の「青空チェリー」は、すごくあっけらかんとした青春ストーリーって感じ笑
抜けるような青空の下で、ラブホを覗く予備校生の2人のお話です。
少しずつ寄り添う感じが素敵です。
「誓いじゃないけど僕は思った」は中学時代の恋心をずっと忘れない話。
「青空チェリー」以外は単行本と少し内容が違うらしいので、そっちも読んでみたいです。
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