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Posted by ブクログ 2012年11月12日
これまで、たくさん戦争について学んできて、恐ろしさや悲しみも理解しているはずだったけど。
「ハニー、空が灼けているよ。」を読みと、現実味がものすごかった。
自分だったとしても、多分ダーリンの足を砕くと思う。
Posted by ブクログ 2012年08月17日
またまた豊島ミホさん。
3つの短編集。
『ハニィ、空が灼けているよ。』
「今からでもなんとかしたいと思うのに、
私は力を持たず、
大きな流れの源を見定めることもできず、
ただ不安に駆られているだけ。」
戦争が始まり、都から田舎に帰る。
大切な「教授」を残して。
そして...続きを読む田舎で再会した幼なじみの「ダーリン」。
麻美の気持ちが揺れていて、
ダーリンにも召集令状がきて、
都の教授からは毎週花束が届く。
一本のカナヅチが、
破壊的に暴力的に切ない役割を持っていて
思わずドキドキしました。
『青空チェリー』
デビュー作。
「女による女のためのR-18文学賞」で読者賞を受賞したらしいです。
「変態条約締結。
赤信号、ふたりで渡れば怖くない。」
「おなかの中にたまったピンク色のものが、
何もかもをかき乱す。」
こっそり学校の屋上からラブホを覗いていた
文学部小説家志望の森田さん。
頭が良くてお医者さん志望の共犯者の本橋君。
小説家と、お医者さんと、頭の良い人が、変態。笑
さっぱりしていて、
ドキドキしちゃうエロさは爽やかでした。
女の子の思春期、かわいらしい!
『誓いじゃないけど僕は思った』
「二十一歳の僕の持ち物は、
アツコとの思い出コレクション以外になんにもない。
でもそれでいい。
いつか僕が死ぬ時は棺桶にそれだけ入れて欲しい。」
何年経っても、忘れられない同級生のアツコ。
浩介は、アツコ以外の誰にも本気になれず毎日を過ごしていく。
友人の心配をよそに、
浩介はアツコと過ごした日々を大切に振り返っていく。
誰にだって忘れられない人はいても、
時間はどんどん過ぎていって、
その時大好きだった「あの人」は年を重ね変化していく。
思い出は変わらないのに。
それでも、あの時のあの人を求めてしまう。
なんだか切なかった。
豊島ミホの文章は、
友達と話しているような書き方なのに
どこかにギュッとされるような場面があって。
そんなキモチを表現できる豊島さんがうらやましい。
年齢近いのに!苦笑
Posted by ブクログ 2012年07月05日
デビュー作が表題作。
女性のためのR18っていうテーマなんで、内容はそうなんですが、でもすごく爽やかな文章だなぁ(^ー^)
この中に入っている、「ハニィ、空が灼けているよ。」が好き。
ハードカバーのと文庫版、読み比べてみるのもオススメ。
Posted by ブクログ 2016年01月30日
3話収録されていて、賞をとったタイトル作よりも
他のほうがよかったかも
「ハニィ、空が灼けているよ」は
”戦争”と”都会人が田舎で暮らすこと”の共通点である
『非日常』の描き方がうまいと思った
本当の世界でも遠い国で起こる紛争はどこか現実味を欠く
あと、どこかに出てきた、過去のいい思い出だけをマ...続きを読むッチに例えて、
「1本マッチをすると、その瞬間だけ温かい気持ちになる」
と表現していたところにすごく納得した
Posted by ブクログ 2014年06月25日
1日で読破。なんで豊島なのに今まで読まなかったんだろう。一作目読んだだけでも満足。ダーリンは豊島の中で好きな部類の男子。デビュー近くでこの出来はすごい。
Posted by ブクログ 2013年09月17日
表題作「青空チェリー」は“女による女のためのR-18文学賞”第一回読者賞(ネットで公開した応募作品の中から一般の読者が選ぶ賞)を獲得した作品。
R-18文学賞ができた時に、「青空チェリー」がちょうど公開されていて、ちらっと読んで、何だか気になっていた作品。
うーんとね。意外とすきです。
正直、か...続きを読むるーいゆるーいお話を想像していたのですが、胸にくるもんがあるんです。
「青空チェリー」はちょっと“えっち”なお話、っていうくらいで、いやらしい感じというよりは爽やかな感じすらしました。
そして、同時収録の「ハニィ、空が灼けているよ。」と「誓いじゃないけど僕は思った」がまたじんときた。
解説をされている書評家の藤田香織さんが述べられているように「泣ける」小説ではなく、「泣きたくなる」小説だと確かに思いました。
私は教授とハニィの間に挟まれたことはないし(「ハニィ、空が~」)、中学の時から想い続けているひとがいるわけではないけれど(「誓いじゃないけど~」)、こみあげてくるものがありました。
すごく清々しい小説を書く方だな、と。
単行本~文庫化にあたって、けっこう書き直しをされたそうなのですが、単行本の方も読んでみたい。
Posted by ブクログ 2013年02月13日
豊島ミホさんのデビュー作。
「女による女のためのR-18文学賞」読者賞受賞作品。
明るい顔して泣きそな気持ちがせつない、女の子のための三つのストーリーらしい。
私は「ハニィ、空が灼けているよ。」が一番好きかな。
戦争の話なんだけど、昔の話じゃなくて、いまの話。
主人公の、悲しさを感じないよ...続きを読むうに精いっぱい振舞う感じを想像してしまって、私も切なくなる。
大事な人を想う気持ちが、すごく痛い。
教授とダーリンの間で揺れる、って紹介されているけど、私は揺れてなんかないと思う。
きっとどっちも大事、どっちも真剣。
ダーリン、ハニィって呼び合いながらも全然甘くない2人の会話が、なんだかすごくおかしくて、かわいくて、切ない。
ダーリンの性格、すごく好きです。
表題作の「青空チェリー」は、すごくあっけらかんとした青春ストーリーって感じ笑
抜けるような青空の下で、ラブホを覗く予備校生の2人のお話です。
少しずつ寄り添う感じが素敵です。
「誓いじゃないけど僕は思った」は中学時代の恋心をずっと忘れない話。
「青空チェリー」以外は単行本と少し内容が違うらしいので、そっちも読んでみたいです。
Posted by ブクログ 2011年07月02日
女の人は、好きなんじゃないかなあと思う。読みやすいけどしっかりと読み応えがあってすごく好き。
タイプの違う3つの短編からなる一冊。私はどれも好きですが、ハニィ~の読後のなんとも言えないもどかしい感覚がすきでした。
Posted by ブクログ 2011年06月24日
豊島ミホは、なんというか…とにかく味があって良い。
読んだ後に切なさとか虚しさとか可笑しさが入り混じった感情が押し寄せてくる。
現代と戦争をテーマにした「ハニィ、空が灼けているよ。」は大変なことがが起きているのにその影響を何も考えずに暮らす人々や、急に後になって大勢の市民を巻き込んで重大な事実を発...続きを読む表する報道などが現在の状況と重なってすごくリアルな物語のように感じた。収録作品の中ではダントツで面白かった。
中学時代に好きだった人を思い続ける「誓いじゃないけど僕は思った」は、主人公のひねくれ具合やサークルのリア充っぷりへの「どーでもいい」感じが素敵。私も何人か恋人を作りつつ今もなお、中学時代に何もできずに一方的に好きだった人とのほんの少しの会話をいつまでも心のサプリメントとして引きずっているタイプなのですごく共感出来た。
Posted by ブクログ 2011年05月13日
女による女のためのR-18文学賞大賞読者賞作品ということで。
非常にエロエロした内容かと思いましたが。
なんとも読み応えのある一冊でした。
特に冒頭一作目、『ハニィ、空が灼けているよ。』がオススメ。
戦争という非日常の世界観。
登場人物それぞれの想い。考え。
はっとさせられる部分も文章の要所要所に...続きを読むちりばめられてて。
面白い作品でした。
Posted by ブクログ 2011年05月05日
高校生時代に「檸檬のころ」を読んだことがある。
なんか、よくわからんがやたら共感できた気がする。
今回読んだ本は、表題作よりも寧ろ、他の2編が印象にのこった。
文庫版にあたって、だいぶ修正を加えたらしいけど、
単行本のほうは読みたくないなぁー。
私にとっては、これが正解だなぁー。
3編目、「誓い...続きを読むじゃないけど僕は思った」
私も長いこと片思いしていたクチなんで、主人公の頑なな気持ちもわかる。そういうの、すごく上手く書けている、と思う。
高校生の頃に読まなくてよかったー。
自分を見ているようでイタすぎる。
ハニィとダーリンはいいね。
Posted by ブクログ 2011年02月19日
3話収録されていて、賞をとったタイトル作より他のほうがよかったかも
「ハニィ、空が灼けているよ」は
“戦争”と“都会人が田舎で暮らすこと”の共通点である
『非日常』の描き方がうまいと思った
本当の世界でも遠い国で起こる紛争はどこか現実味を欠く
あと、どこかに出てきた、過去のいい思い出を...続きを読むマッチに例えて、
「1本マッチをするとその瞬間だけ温かい気持ちになる」
と表現していたところにすごく納得した
Posted by ブクログ 2011年07月16日
ハニィ空が〜が一番よかったなあ。豊島さんこういった設定の話も書けるなんてという驚き。乱暴な表現だけど「田舎の地味な高校生の青春もの」は、どれを読んでもうならされるのはわかっていたけど、これは戦時下を描いている。読んでいて、じゃあこれは昭和のあの戦争の時代を書いてるのかなと思いきや現代。やるなー。休ん...続きを読むでないで早く書けばいいのに!
Posted by ブクログ 2016年08月05日
それぞれに面白かったけど、全体としてまとまりが無く、理解し難い感じでした。
特に「ハニィ、空が灼けているよ。」はシチュエーションも流れも掴みきれず、なかなか入っていけない感じです。それに引き換え「青空チェリー」はストレート。「誓いじゃないけど僕は思った」は入り方が少し雑な雰囲気です。
悪くは無いので...続きを読むすがね、あまりに統一感に欠ける作品でした。
Posted by ブクログ 2015年05月25日
表題作がだんとつでいい。十分濡れているのに初体験に失敗したところがとても新鮮でいい結末となっている。オナニーの描写もいきいきと瑞々しさがあって好感がもてる。
Posted by ブクログ 2015年02月13日
ハニィ、空が灼けているよ。…評価はこの作品。シュールなリアリティが怖い。徴兵制という刃を目の前にした時、今の日本が平和なんだということが実感できる。
青空チェリー…いくら何でもこれはない。妄想激し過ぎ。
誓いじゃないけど僕は思った…思い出のストーカー行為だな。トラウマ化して前に進めなくなってしまった...続きを読む化石のような男の話。
Posted by ブクログ 2015年01月28日
豊島ミホさんのデビュー作品です。初期作品だからか、やはり他の小説と違って文章が拙いのが目立ちましたが、着眼点というか比喩が面白いところは変わらなかったです。
「ハニィ、空が灼けているよ」は偶然なのか、中東が関わってくるタイムリーな話でした。主人公が日本が危ないというのに、呑気な気持ちでいる周りにやき...続きを読むもきするところがあるのですが、いつか本当になりそうですごく怖かった。ありえない話なのになんだか妙にリアルでした。今だからこそ読んでほしいお話だと思いました。
Posted by ブクログ 2013年12月05日
「女の子の気持ち、ギュッとつかんで離さない。」って帯に書いてあるこの小説を男のオレが読んでみたわけですが、なんだか、そんなに女の子女の子してないっていうか、むしろジメっとしているというか、、、。
表題を含む3編入ってました。
■ハニィ、空が灼けているよ。
これが一番良かったですかね。
カタスト...続きを読むロフィ+片思い風味、みたいな。
しかもどちらの要素も不安定で不条理な感じでモヤモヤしてて良かったです。
戦争、教授、幼馴染み、いろんな要素が盛り込まれてました。
■青空チェリー
急にエロい!
予備校の屋上、隣りのラブホの窓から見える情事をのぞき見するのが趣味の女の子。
今日も今日とて、のぞきを満喫していると、、、、みたいな。
■誓いじゃないけど僕は思った
何年経ってもあの子のことが忘れられない。
普通だったら、ちょっとノスタルジックな感じの良い話になりそうだけれど、この話はなんだろう? なんかジメジメしてる。
Posted by ブクログ 2013年01月01日
青い空に白い雲、爽やかな空の下で結ばれた変態条約。豊島さんらしい作品である「青空チェリー」。
都会でインテリ教授と恋愛関係にありながら、故郷に戻り同級生と恋愛ごっこから本当の愛が生まれる「ハニィ、空が灼けているよ。」。
すべての作品の登場人物が等身大だ。だから、喜びも悲しみも痛みも気持ちよさもグッと...続きを読むくる。
Posted by ブクログ 2012年11月28日
思ってたよりよかった。
明るさの中にピリッとした怖さがある。
そりゃあ忘れろなんて言われても無理な
話です。
そこまでされちゃあね。
この手紙が届く頃には…なんてベタな
オチだけど、鼻の奥につん!とくるものが
ありました。
Posted by ブクログ 2012年08月26日
んんんん軽く読めるし、おもしろかった。ちょっとびっくりするような表現があったのは、「女による女のためのR-18文学賞」受賞作品だとおいうことを見落としていたからですね(笑)
ハニィのが切なくて好きだった。
Posted by ブクログ 2012年08月10日
青空チェリー、誓いじゃないけど僕は思った、ハニィの順番で読んだ。
内容が憂鬱順かもしれない。
「青空…」は、あっけらかんな森田千花とあんな話し方したいなーと思わせる本橋幸夫が好き。
過去への執着や反芻を楽しんだりする辺り、「誓いじゃないけど…」には共感できるところがあった。一番好き。
「ハニィ...続きを読む…」は、現代の戦争というフィクションらしい作品で、読書後は爽やかだった。「国防部隊」のイッシーの語りが心に残ったけれど、実際に体験者の話を聞いたあとでは物語に描かれた戦争が嘘臭くて、フィクションとわかっていてもたまらなかった。
「口元をふにゃりと歪めて」笑う、というのが好きな表現だった。
Posted by ブクログ 2013年08月23日
表紙のイラストが可愛いし、女子に好まれそう。
えっちぃけど。妙なねちっこさはないし。
『誓いじゃないけど~』の「好きでごめんなさい」は分かる気するな~。
過去の、恋愛とすら呼べないような思い出の方が今、目の前にいる生身の相手より大切で仕方ない。
案外そんな人はいるんじゃないかな。
Posted by ブクログ 2012年05月09日
表題作を含む、3つの短編集。
表題作は、作者が「女による女のためのR-18文学賞」を受賞した作品。しかし、個人的にはこれはもう一つ…といった感じ。
収録されている中では、 “ハニィ、空が灼けているよ。”という作品が一番好きだった。
現代の若者と戦争を軸に、誰もが持っているはずの小さな幸せの尊さ...続きを読むと儚さについて書かれた物語。戦争で心に傷を負った人の姿が、わりとリアルに書かれているように思う。
この作者の作品は、とにもかくにも、読みやすい。
Posted by ブクログ 2012年02月13日
豊島さんのデビュー作。
んー。思ったより合わなかったな。
「誓いじゃないけど僕は思った」がちょっと親近感を抱いたかな。
中学校時代に好きだったアッコに囚われるというより、言い訳にする主人公。中学校の思い出はなぜか美化される部分があるのは共感できる。
Posted by ブクログ 2011年09月16日
戦争はイヤだな、って心底思いました。
遠い田舎では、戦争が身近には感じられないけれど、
でも確かにそれは行われていて、ちょっとずつその影響が出てきて…
っていうあたりの描写がなんだかとてもリアルでした。