国内小説 - 新潮社の検索結果

  • ビニール傘
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    侘しさ、人恋しさ、明日をも知れぬ不安感。大阪の片隅で暮らす、若く貧しい“俺”と“私”(「ビニール傘」)。誰にでも脳のなかに小さな部屋があって、なにかつらいことがあるとそこに閉じこもる――。巨大な喪失を抱えた男の痛切な心象風景(「背中の月」)。絶望と向き合い、それでも生きようとする人に静かに寄り添う、二つの物語。
  • ビューティフル・ネーム
    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    「Yes, I am. I am a Japanese.(えーっと、ホントは違うんですけど)」。在日韓国人三世の崔奈蘭は、中学高校の6年間だけ「前川奈緒」だった……。国と名前をめぐって編まれた三つの物語と、パソコンから見つかった未完の遺稿を含む鷺沢萠の絶筆。35歳の若さで世を去るまで、きりりと明るく、人間を深く肯定する物語を届け続けた希有な才能が、いま作品のなかに永遠の生を得て、光り輝く。

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  • ビルマの竪琴
    小説・文芸
    4.2
    1巻737円 (税込)
    ビルマの戦線で英軍の捕虜になった日本軍の兵隊たちにもやがて帰る日がきた。が、ただひとり帰らぬ兵士があった。なぜか彼は、ただ無言のうちに思い出の竪琴をとりあげ、戦友たちが合唱している“はにゅうの宿”の伴奏をはげしくかき鳴らすのであった。戦場を流れる兵隊たちの歌声に、国境を越えた人類愛への願いを込めた本書は、戦後の荒廃した人々の心の糧となった。
  • 天鵞絨物語
    小説・文芸
    3.8
    1巻627円 (税込)
    贅沢でハイカラな学校として知られる文化学院に通う十八歳の品子。財閥の血をひく裕福な家庭で育ち、初恋の相手泰治と婚約して、とても幸せなはずだった。だが結婚後も夫の心は、気高く美しい大使令嬢の真津子に向いていた──。芸術家の夫が望む奇妙な三角関係のなかで、むくわれぬ愛をひたすらに求める品子。彼女を取り巻く人間模様を、昭和初期の上流社会を舞台に華やかに描く。
  • ビートルズの優しい夜
    小説・文芸
    3.3
    1巻440円 (税込)
    眠れぬ夜、くりかえし耳に響くメロディー。あの時、ビートルズはぼくたちと共にあった。そして、ビートルズと共にあの時代は去った……。TVタレント、深夜放送のDJ、コメディアンなど、華やかなマスコミの世界の表層に漂いながら、本当の自分を探しあぐねている男たち――。その虚実を写しだして、ビートルズと共に生き、共に去った時代への挽歌を奏でるオムニバス長編小説。
  • ピエロの歌
    小説・文芸
    -
    1巻968円 (税込)
    平凡な結婚を嫌って長崎から上京、大学院で社会学を専攻する波多マキ子は、過激派学生の勝呂に恋をする。革命なんてピンとこないけれど愛する彼のためならと、一生懸命尽くすマキ子の真情は仲々分って貰えない。のみならず勝呂達は彼女をオトリに大使誘拐を企てる……。彼ら若きピエロ達の無軌道にも見える奔放な行動を通して、青春の気負いと挫折、美しさと哀しみを描く純愛長編。

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  • ピンク色なんかこわくない
    小説・文芸
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    私は私なんだから、どんなふうに生きてもいいはず――なのに……家という場所に、家族の繋がりに、きょうだいに、女として生きることに、なぜ、こんなにも囚われてしまっているのだろう。それぞれが心のままに選んだ自分を生き切るためには、何が必要なの? 〈私を生き抜く〉ための、あなたの物語。
  • ピンチランナー調書
    小説・文芸
    3.8
    1巻990円 (税込)
    地球の危機を救うべく「宇宙?」から派遣されたピンチランナー二人組! 「ブリキマン」の核ジャックによる民衆の核武装?……。内ゲバ殺人から右翼大物パトロンの暗躍までを、何もかもを笑いのめし、価値を転倒させる道化の手法を用いて描き、読者に再生への希望と大笑いをもたらす。死を押しつけてくる巨大なものに立向い、核時代の《終末》を拒絶する諷刺と哄笑の痛快純文学長編である。※あとがきのカットは当電子版では掲載しておりません。ご了承ください。
  • ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,584円 (税込)
    あたしとまだ三つだったあんたを置いて、とうさんは家を出て行った。普段着でちびた下駄をつっかけ自転車に乗って、ちょっと出かけて来る、と言ってそれっきり帰ってこなかった──。過ぎ去った長い時間の濃密な記憶と、緻密な描写による重層的なコラージュが織り成す甘美な物語。

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  • ファイティング40、ママはチャンピオン
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    私が主宰する小劇団の女優でもある妻は、女ボクサーの役づくりでジムに通ううち、ボクシングにとり憑かれた。さらにジムの会長までが、奥さんは稀なる逸材、是非ともプロになどと言い出して……。時にユーモラスに、時にほろ苦く描き出す、その戦いの日々。喜怒哀楽の人生、夫婦と家族の絆をしみじみ味わい直す中篇小説。
  • ファウンテンブルーの魔人たち(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,265円 (税込)
    17階の住人が3人、立て続けに死んだらしいよ――前沢倫文は超高層マンション「ファウンテンブルータワー新宿」の58階で、大学生の恋人・英理と暮らしていた。連続不審死と時を同じくして、マンション内では“白い幽霊”の目撃談が相次ぐ。前沢が事件について調べ始めると、ブルータワーに隠された秘密が徐々に明らかになり……読む前の自分には戻れなくなる、超弩級エンターテインメント。(解説・華凜)
  • ファーストレディ(上)
    小説・文芸
    -
    1~2巻605円 (税込)
    戦争末期、空襲下の東京で、女学生の百合子と愛子は二人の大学生と出会った。その一人、渋谷と戦後再会した百合子は、もう一人の大学生、辻を慕いながら、渋谷の求婚を受け入れる。議員の家系に繋がる百合子との結婚によって、渋谷は政治家としての第一歩を踏み出した。一方、シベリア抑留から病んで帰った辻は、医者を目指す愛子と結ばれる。かくて二組の夫婦の戦後が始まった……。

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  • FICTION
    小説・文芸
    5.0
    1巻1,870円 (税込)
    演劇する集まりを立ち上げ、「FICTION」と名付けた。人が入れ替わりながら、わたしは残り、十六年つづけ、小説も書くようになった。仲間のひとりは夭逝し、もうひとりは体が半分しか動かない身で小説を書こうとしている。二度の大病をしたわたしは回顧し始める。死と生、芸術を奔放なスタイルで思索する連作短篇集。
  • 風神の手(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,045円 (税込)
    あの日、風が吹かなければ、私は生まれてこなかった――。藤下歩実は母の奈津実とともに遺影専門の写真館・鏡影館を訪れた。病を抱えた母の撮影のために。そこに飾られた一枚の写真を目にして、母はひどく動揺した様子を見せる。小学五年生の男子二人組、入院中の高齢女性。川沿いの町に暮らす人々が発した幾重もの嘘が、思いもよらぬ場所へと流れ込み……。奇跡の本当の意味を知るミステリ。(解説・香山二三郎)
  • 風雪の北鎌尾根・雷鳴
    小説・文芸
    4.0
    1巻660円 (税込)
    厳冬の北アルプス北鎌尾根を縦走中異常気象にあって遭難する二人のパーティーの緊迫したドラマを描く『風雪の北鎌尾根』、専門的な山登りとハイキングのプロセスのちがいに着想の妙をえた『雷鳴』の表題作2編をはじめ、著者がヨーロッパ旅行の経験をもとにして、日本の風土とは異なる自然を描く『古城』『牧草地の初雪』『チロルのコケモモ』など山岳小説全13編を収録する。

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  • 風土
    小説・文芸
    3.0
    1巻715円 (税込)
    関東大震災と第二次大戦の勃発という二つの運命的な9月1日にはさまれた16年間を背景に、画家の桂と、彼が片時も忘れ得なかった昔の恋人・三枝夫人とのゆき違った愛の行方を追う。日本という特殊な風土に育った芸術家の愛と生の悲劇を主題に、世界史の動乱のさ中で芸術家が味わねばならなかった苦悩を描き、人生の深淵にせまる野心作。10年を費やし、著者の文学的出発をなす長編。
  • 夫婦の一日
    小説・文芸
    3.8
    1巻440円 (税込)
    不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た……。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集。

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  • フェイバリット
    小説・文芸
    -
    1巻660円 (税込)
    保育士を辞めてしまった29歳の由真の遊び友達は、フリーカメラマンのハツモ。はっきりいってイケてない。でも一緒にいると心が騒ぎ、女だてらに「すげえ!」と叫びたくなることに出会う。牛の撮影会、大声コンテスト、独りオペラの男……。お金も仕事もないけれど、お気に入りの瞬間をていねいに生きる二人の、のんきでシンプルな物語。

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  • フェルメールの憂鬱(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.5
    1巻935円 (税込)
    未発見のフェルメール作品『ニンフと聖女』がスイスで見つかった。その直後ニューヨークのメトロポリタン美術館からフェルメールの代表作『少女』が強奪され、日本人に買い取られたという情報が流れる。2枚の絵をめぐり絡み合うさまざまな思惑と、周到に張り巡らされていく幾重もの罠。天才詐欺師、悪徳画商、宗教団体教祖――くせ者たちによる騙し合いに勝利して、最後に絵を手にするのは!?(解説・西上心太) ※新潮文庫に掲載の図版は電子版には収録しておりません。
  • 4TEEN
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない――。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。直木賞受賞作。
  • 深い河
    小説・文芸
    -
    1巻385円 (税込)
    朝鮮戦争のまっただ中、学生の僕は、夏期休暇の間、雲仙の米軍キャンプで、《馬丁》としてアルバイトしていた。病気の馬の検査をするために街へ下りて行った獣医が帰ってこず、馬と一緒に置き去りにされた僕がとった行動は……? 平和な日本の中に潜む戦争の暗影とその殺戮の強烈な臭気とを、青春の悪夢のような体験を通して描き、注目をあつめて話題となった芥川賞受賞作。ほかに『遠い夏から』『水いらず』『樹蔭』の3編を収録。
  • ふがいない僕は空を見た(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻693円 (税込)
    高校一年の斉藤くんは、年上の主婦と週に何度かセックスしている。やがて、彼女への気持ちが性欲だけではなくなってきたことに気づくのだが――。姑に不妊治療をせまられる女性。ぼけた祖母と二人で暮らす高校生。助産院を営みながら、女手一つで息子を育てる母親。それぞれが抱える生きることの痛みと喜びを鮮やかに写し取った連作長編。R-18文学賞大賞、山本周五郎賞W受賞作。
  • 復讐
    小説・文芸
    3.8
    1巻1,408円 (税込)
    北九州の小さな町に赴任してきた教師・舞子。最初の登校日の朝、暗い目をした少年に出会う。教室では明るく優等生として振舞う彼をどうしても目で追ってしまう舞子。二人がそれぞれに抱えた闇が、夏祭りの夜、花火のように暴発する。映画『ふがいない僕は空を見た』の監督が放つ次なる代表作、緊迫サスペンス長編小説。
  • 富豪刑事
    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    深田恭子主演のドラマ原作。ドラマ版では主人公が大富豪・神戸喜久右衛門の孫娘に変わったが、原作の主人公は喜久右衛門の息子・神戸大助。キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた“富豪刑事”こと神戸大助が、迷宮入り寸前の五億円強奪事件を、密室殺人事件を、誘拐事件を、次々と解決してゆく。金を湯水のように使って。

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  • ふしだら・さくら
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,870円 (税込)
    遠くから愛を囁いているのは何番目の夫だったか(「記憶」)。孤独な少年がぬくもりを求めた相手は(「さくら」)。雨の靖国神社で出会った人(「めぐりあい」)。若い女性にうつつを抜かす父、亡き夫の親友に抱かれる女、全てを知りながら許す母。悪いのは、いったい誰(「ふしだら」)。最期まで小説を書き続けた著者の珠玉の小説集。
  • 不信のとき(上)
    小説・文芸
    3.9
    1~2巻671~715円 (税込)
    大手商社の宣伝部に勤める浅井義雄は結婚して15年。だが、妻・道子との間に子供はなかった。過去二度も、浅井に浮気された経験を持つ道子は、夫の愛情をつなぎとめようと必死だった。そんな折、取引業者の小柳と銀座で飲み歩くうち、浅井はマチ子というホステスに誘われるまま一夜を共にした。それが自滅へ至る第一歩だとも知らずに――。男の浮気に対する女の非情な復讐を描いた問題作。
  • ふたつめの庭
    小説・文芸
    4.0
    1巻770円 (税込)
    保育園に〈平穏な一日〉なんてありません! 25歳の保育士・美南(みなみ)は、次々と起きる不思議な事件にふりまわされる日々。妻と娘が姿を消したと園児の父親が駆け込んできたり、園内に不審な足跡を見つけたり。解決のヒントは、えっ、絵本のなか!? 謎を解くべく奔走するうち、男手ひとつで園児・旬太(しゅんた)を育てる隆平に心惹かれて……。大人も子どもも一緒に大きくなる、恋と謎と成長の物語。
  • ふたり
    小説・文芸
    3.1
    1巻1,320円 (税込)
    臆病でマイナス思考、殻に閉じこもりがちな千絵。明朗で超ポジティブ、才気煥発な人気者のモス。同じ専門学校の寮で暮らす真逆な二人の少女は、実は思いもよらぬ間柄だった。やがてその“秘密”が人生の扉を開ける鍵となって、二人に大きな転機が――自分と社会の間で揺れ動くこころを描き、新鮮な感動を呼ぶ驚きの青春成長小説!
  • ふたりぐらし(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.5
    1巻649円 (税込)
    元映写技師の夫・信好は、看護師の妻・紗弓と二人暮らし。映画脚本家の夢を追い続けて定職はなく、ほぼ妻の稼ぎで食べている。当の妻は、余裕のない生活で子供を望むこと、義母との距離、実母との確執など、家族の形に悩む日々だ。幸せになるために生涯を誓ったはずなのに、夫婦とは、結婚とは、一体何だろう。夫婦が夫婦になっていく“家族のはじまり”を、夫と妻交互の視点で描く連作短編集。(解説・友近)
  • 二人のクラウゼヴィッツ(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.0
    1巻880円 (税込)
    ナポレオン戦争も終結し、士官学校校長となったクラウゼヴィッツ。取り組んだのは『戦争論』の執筆だった。宮廷女官長を務めた聡明な妻マリーに、六つの戦場を語っていく――。見えてくる戦争の変貌と軍事の要諦。国民皆兵制か傭兵か、制限戦争か絶対戦争か……。戦争について問い続けた夫と、理解者だった妻。二人で成し遂げた〈名著誕生〉の舞台裏を描く画期的小説。『フラウの戦争論』改題。(解説・佐藤賢一 )
  • 普天間よ
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    在日米軍基地の約75%が集中する沖縄。いまも「日常のなかにいつも戦争がある」基地のある町に暮らす祖母、父、娘、三世代それぞれの「普天間」。轟音の中での日常を切実に描き出す書下ろし中篇「普天間よ」を収録、戦前戦後を生き抜いて沖縄文学を牽引し続ける作家が沖縄の魂を織り込んで、「沖縄と戦争」をあぶりだす7篇。

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  • 蒲団・重右衛門の最後(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻605円 (税込)
    赤裸々な内面生活を大胆に告白して、自然主義文学のさきがけとなった記念碑的作品『蒲団』と、歪曲した人間性をもった藤田重右衛門を公然と殺害し、不起訴のうちに葬り去ってしまった信州の閉鎖性の強い村落を描いた『重右衛門の最後』とを収録。

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  • 船乗りクプクプの冒険
    小説・文芸
    3.9
    1巻440円 (税込)
    宿題をなまけて本を読み始めたタローは奇妙なメマイとともに、物語の世界に陥ち込んだ。執筆途中で姿をくらましたキタ・モリオ氏のために大海原を漂うはめになった主人公クプクプに変身したのだ。物語の結末を求めて無責任作者を追うクプクプとその仲間の前に、つぎつぎと現われるメチャメチャの世界。読む人を思わず青い海へ、空想のたのしみへとひきこむユニークなメルヘン。

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  • 不法愛妻家
    小説・文芸
    3.0
    1巻1,408円 (税込)
    イタリア人のファブリは、大阪生まれの和泉と出会い、恋に落ち結婚する。せっかちでドライな和泉と、どことなく要領が悪く、ロマンチストなファブリ。「大阪人vsイタリア人」とも言える二人は、惹かれ合ったり反発し合ったりしながら、日々を送り、やがて子供も生れる。爆笑の中で、夫婦、家族、日本を問う、新鮮な、書き下ろし長編。

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  • 不毛地帯 第一巻
    小説・文芸
    4.4
    1~5巻1,045~1,155円 (税込)
    拷問、飢餓、強制労働――11年に及ぶ地獄のシベリア抑留から生還した壹岐正は、第2の人生を商社マンとして生きる事を決意する。「商戦」という新たな戦いに身を投じ、戦後日本の高度成長を陰に陽に担った男を活写する、記念碑的長編。

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  • 不愉快な本の続編
    小説・文芸
    3.4
    1巻528円 (税込)
    フランス留学時代に女でしくじり、帰国後も生来のヨソ者として暮らしてきた乾ケンジロウ。東京でのヒモ生活から遁走し、新潟で人生初の恋に落ち結婚するも破局。富山では偶然再会した大学の女友達に、美術館で盗んだジャコメッティの彫刻を餞別に渡し、逃げるようにして故郷の呉へ――。『異邦人』ムルソーを思わせる嘘つき男の、太陽と海をめぐる不条理な彷徨。著者の最高到達点。
  • 冬の運動会
    小説・文芸
    4.0
    1巻814円 (税込)
    厳格な祖父、口やかましい父が支配する、冷たく思いやりのない家庭を憎み、菊男は町の小さな靴屋に出入りするようになった。子供のいない靴屋夫婦と菊男の間に、いつしか奇妙な疑似親子関係が出来ていく。二つの家庭を行き来する菊男は、やがて父や祖父も同じような場所を持っている事に気付いた──。祖父、父、長男の三世代の男達と、彼らを支える女達の愛を描く異色長編シナリオ。

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  • 冬のかたみに
    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    どじょうや鮒を獲り、桑の実をつんだ幼少の一日、父の亡骸が帰ってきた。哀しみに凍った日々を、臨済の寺でひたすら禅の修業にうちこんだ少年時代。日韓混血の宿命を負って、いくたびか人生の岐路に立たされながら、厳しく自己を律した青年時代。父の自裁を、母の離反を、彼は超えられただろうか――。早世した著者が、自らの精神形成を端正な筆に刻んだ、感銘深い長編自伝小説。
  • 冬の旅
    小説・文芸
    4.1
    1巻1,023円 (税込)
    美しく優しい母を、義兄修一郎が凌辱しようとした現場を目撃した行助は、誤って修一郎の腿を刺して少年院に送られる……。母への愛惜の念と義兄への復讐を胸に、孤独に満ちた少年院での生活を送る行助を中心に、社会復帰を希う非行少年たちの暖かい友情と苛烈な自己格闘を描き、強い意志と真率な感情、青春の夢と激情を抱いた若い魂にとって非行とは何かを問う力作長編。

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  • 冬の虹
    小説・文芸
    -
    1巻660円 (税込)
    親子三人の平穏な生活を送っていた家庭から、夫が莫大な借金を残して蒸発した。妻・暁子の前につぎつぎと明かされる、夫の知られざる過去、悪質サラ金業者の執拗な追及……。苛酷な現実にさらされながら、民芸店に勤めた暁子は、古い藍染めの布に出会い、その美しさと、しなやかな強さに惹かれていった。無我夢中で歩きまわっていた暗闇のかなたに見た、かすかな一条の光――。
  • フランドルの冬(上)
    小説・文芸
    -
    1~2巻440円 (税込)
    フランドル地方の精神病院に勤務する日本人留学生コバヤシは、無期懲役のごとき現実世界から脱出しようと蠢きもがく異国人たちと接触するうち、徐々に精神科医としての自己と患者との境界が消え去り、正気と狂気の間をさまように至る――。芸術選奨新人賞を受賞した人間の根元を抉る重厚な心理長編。
  • 俘虜記
    小説・文芸
    4.1
    1巻990円 (税込)
    著者の太平洋戦争従軍体験に基づく連作小説。冒頭の「捉まるまで」の、なぜ自分は米兵を殺さなかったかという感情の、異常に平静かつ精密な分析と、続編の俘虜収容所を戦後における日本社会の縮図とみた文明批評からなる。乾いた明晰さをもつ文体を用い、孤独という真空状態における人間のエゴティスムを凝視した点で、いわゆる戦争小説とは根本的に異なる作品である。横光利一賞受賞。
  • 不倫純愛
    小説・文芸
    2.9
    1巻484円 (税込)
    結婚生活が十五年を超え、夫婦の営みを重荷に感じていた編集者・京介。そんな京介をなぜか、売れっ子作家の美人秘書が誘う。背徳と知りつつ、過激な性愛に溺れていく美女と野獣。その関係に気づいた作家は、京介の妻にそっと魔の手を伸ばして――。エロスの果てに待ち受ける罠と地獄。「黒新堂」が描く究極の官能の世界!

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  • 古道具 中野商店(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻649円 (税込)
    東京近郊の小さな古道具屋でアルバイトをする「わたし」。ダメ男感漂う店主・中野さん。きりっと女っぷりのいい姉マサヨさん。わたしと恋仲であるようなないような、むっつり屋のタケオ。どこかあやしい常連たち……。不器用でスケール小さく、けれど懐の深い人々と、なつかしくもチープな品々。中野商店を舞台に繰り広げられるなんともじれったい恋と世代をこえた友情を描く傑作長編。
  • 不連続殺人事件(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.6
    1巻572円 (税込)
    探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。本作は著者初の本格探偵小説にして、日本ミステリ史に輝く名作である。その独創的なトリックは、江戸川乱歩ら専門作家をも驚嘆せしめた。山奥の洋館で起こる殺人事件。乱倫と狂態の中に残された「心理の足跡」を見抜き、あなたは犯人を推理できるか? 自らの原稿料を賭けた「読者への挑戦状」を網羅。感涙の短篇「アンゴウ」特別収録。
  • 忿翁
    小説・文芸
    5.0
    1巻1,584円 (税込)
    あの凄惨でどこか晴れやかな忿怒の老人は死んだ父親なのか、私なのか、それとも幻の息子なのか。鋭い感性と濃密な文体で、現代の狂気と正気、夢と現実の狭間に踏み入る長編小説。
  • 武士喰らい
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,408円 (税込)
    主君、父、兄弟、そして妻。戦場での突然の裏切りにより、全てを失った小次郎。男に残されたのは、復讐の道だけだった。命じられるまま仇討ちを繰り返しているうち、「武士喰らいの黒鬼」と恐れられるようになる。だが、小次郎は知らされてはいなかった。その殺戮に隠された真の目的を。そして、本当の仇が誰なのかを――。破天荒かつ号泣必至の戦国綺談!
  • 無事これ貴人
    小説・文芸
    3.2
    1巻202円 (税込)
    明らかに遺産目当てで見舞いに訪れた甥を、「金目のものは全部処分した」と告げて追い返した男は、目の前の病院の女性スタッフに、涙混じりで唐突に過去を語り出す。その男を検温するために病室に入ってきた看護師は、ピンチになると、どこからともなく現れては救ってくれる謎の男が、実は死んだはずの父なのではないかと疑っていた……。すべてはどこかで繋がっている、のか? 連鎖が連鎖を呼び、小さな日常の果てに、あり得ない光景が浮かび上がる。これぞ小説の醍醐味。だからフィクションは面白い。小説新潮2016年3月号掲載。
  • 武打星
    小説・文芸
    3.8
    1巻770円 (税込)
    武打星=アクション・スターのこと。世界中を熱狂させたブルース・リーに憧れた青年、長岡誠は、大学卒業後、徒手空拳で香港に渡った。少年時代から続けてきた空手を活かし、アジアの新たな武打星となるために――。猥雑で魅力的なこの都市で、誠は時に喜び、時に苦悩しながら、栄光への階段を一歩ずつのぼってゆく。ストーリーテラー・今野敏の魅力が弾ける、痛快エンタテインメント。
  • 部長の大晩年
    小説・文芸
    3.0
    1巻572円 (税込)
    彼の人生は、定年からが本番だった。三菱製紙高砂工場では、ナンバー3の部長にまでなり、会社員としても一応の出世をした永田耕衣。しかし、俳人である永田にとって会社勤めは「つまらん仕事」でしかない。55歳で定年を迎えた永田は、人生の熱意を俳句や書にたっぷり注いで行く。異端の俳人の人生を97歳の大往生まで辿りながら、晩年をいかにして生きるかを描いた人物評伝の傑作。

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  • ブラック・ジャパン
    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    ソウル・オリンピック最終日、メインスタジアムにわきあがる歓声とどよめき。なんと胸に日の丸を付けた黒人が男子マラソンで優勝!?――五輪とナショナリズムの問題を扱った表題作はじめ、日本全土が5日間、全ての経済活動を停止する「無名の日」、住宅展示場のモデルハウスに住む家族の顛末を描く「ホモ・アピアランス」ほか、「日出ずる国のトポフ君」「草の上のボート」の、大胆な設定で常識のイカガワシさを突く短編5作。
  • ブラック郵便局
    小説・文芸
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    街中を駆け回る配達員、高齢者の話に耳を傾け寄り添うかんぽの営業マン……。市民のために働いてきた局員とその家族が、疲弊しきっている。異常すぎるノルマ、手段を選ばない保険勧誘、部下を追い詰める幹部たち。そして、既得権保持を狙う政治との癒着――。窓口の向こう側に広がる絶望に光を当てる執念の調査報道。
  • ブラッディ・ファミリー―警視庁人事一課監察係 黒滝誠治―(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.1
    1巻781円 (税込)
    女性刑事が命を絶った。彼女を死に追いつめたのは、伊豆倉陽一。問題を起こし続ける不良警官だ。そして、陽一の父、伊豆倉知憲は警察庁長官の座を約束されたエリートだった。愚直なまでに正義を貫く相馬美貴警視と、非合法な手段を辞さぬ“ドッグ・メーカー”黒滝誠治警部補。ふたりは監察として日本警察最大の禁忌に足を踏み入れてゆく。父と息子の血塗られた絆を描く、傑作警察小説。
  • ブラバン(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    一九八〇年、吹奏楽部に入った僕は、管楽器の群れの中でコントラバスを弾きはじめた。ともに曲をつくり上げる喜びを味わった。忘れられない男女がそこにいた。高校を卒業し、それぞれの道を歩んでゆくうち、いつしか四半世紀が経過していた――。ある日、再結成の話が持ち上がる。かつての仲間たちから、何人が集まってくれるのだろうか。ほろ苦く温かく奏でられる、永遠の青春組曲。
  • ぶらんこ乗り(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.2
    1巻605円 (税込)
    ぶらんこが上手で、指を鳴らすのが得意な男の子。声を失い、でも動物と話ができる、つくり話の天才。もういない、わたしの弟。――天使みたいだった少年が、この世につかまろうと必死でのばしていた小さな手。残された古いノートには、痛いほどの真実が記されていた。ある雪の日、わたしの耳に、懐かしい音が響いて……。物語作家いしいしんじの誕生を告げる奇跡的に愛おしい第一長篇。(解説・増田喜昭)
  • ブルーマリッジ
    小説・文芸
    4.1
    1巻1,760円 (税込)
    3歳年上の彼女へのプロポーズ。人事部の若手社員として関わったハラスメント疑惑。何の変哲もなかった雨宮守の人生は、26歳で大きく動き出す。恋も仕事も理想は幻想へと変わり、目の前の現実と向き合い始める20代後半――過去からも未来からも逃れることのできない世の中で、光を求めて彷徨う者たちの物語。
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻473円 (税込)
    人に勧められて飼い始めた可憐な文鳥が家人のちょっとした不注意からあっけなく死んでしまうまでを淡々とした筆致で描き、著者の孤独な心持をにじませた名作『文鳥』、意識の内部に深くわだかまる恐怖・不安・虚無などの感情を正面から凝視し、〈裏切られた期待〉〈人間的意志の無力感〉を無気味な雰囲気を漂わせつつ描き出した『夢十夜』ほか、『思い出す事など』『永日小品』等全7編。(解説・三好行雄)
  • ブンとフン
    小説・文芸
    3.7
    1巻506円 (税込)
    「ブンとは何者か。ブンとは時間をこえ、空間をこえ、神出鬼没、やること奇抜、なすこと抜群、なにひとつ不可能はなく……」フン先生が書いた小説の主人公、四次元の大泥棒ブンが小説から飛び出した! たちまち全世界に、奇怪なしかしどこかユーモラスな事件が……。あらゆる権威や常識に挑戦する奔放な空想奇想が生む痛烈な諷刺と哄笑の渦。現代戯作の旗手、井上ひさしの処女作。
  • ブンナよ、木からおりてこい
    小説・文芸
    4.3
    1巻539円 (税込)
    トノサマがえるのブンナは、跳躍と木登りが得意で、大の冒険好き。高い椎の木のてっぺんに登ったばかりに、恐ろしい事件に会い、世の中の不思議を知った。生きてあるとは、かくも尊いものなのか――。作者水上勉が、すべての母親と子供たちに心をこめて贈る、感動の名作。本書は《青年座》で劇化され、芸術祭優秀賞をはじめ数々の賞を受賞した。巻末に「母たちへの一文」を付す。
  • 分離の時間
    小説・文芸
    -
    1巻616円 (税込)
    ホテルに偽名で宿泊中の代議士が殺された。被害者に人知れぬ男色趣味があったらしいと偶然知った広告代理店の社員土井は、友人の週刊誌記者と代議士の足どりを追う。やがて二人は、代議士が日常的関連から断絶したいわば分離の時間の中で、癒着した政財界の裏面、倒錯した性の世界に踏み込んでいたことをつきとめる。そして事件の真相は意外にも……。他に『速力の告発』を併録。

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  • プリズンの満月
    小説・文芸
    4.0
    1巻605円 (税込)
    40年におよぶ刑務官生活にピリオドを打った鶴岡に、再就職の話が舞い込んだ。それは、巣鴨プリズン跡地に建つ高層ビル建設の警備を指揮するというものだった。鶴岡の脳裏に、かつて自らが刑務官として勤務したプリズンの情景がよみがえった――。敗戦国民が同国人の戦犯の刑の執行を行うという史上類のない異様な空間に懊悩する人々の生きざま。綿密な取材が結実した吉村文学の新境地。

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  • プリンシパル(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,155円 (税込)
    非情と外道がこの家の規律だった。1945年、東京。関東最大級の暴力組織、水嶽(みたけ)本家の一人娘・綾女(あやめ)は、父の訃報に呼び戻され「組長代行」となることを余儀なくされた。戦後混乱期を牛耳るヤクザたちの熾烈な抗争、利権を貪るGHQ、それらを利用しようとする大物議員。流血も硝煙も権力の策謀も懼れぬ究極の「悪女」と化した綾女が、最期に目にするものは。一気読み必至の超弩級ピカレスク・ロマン。(解説・末國善己)
  • プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.6
    1巻825円 (税込)
    睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。(解説・千街晶之)
  • 陛下
    小説・文芸
    3.0
    1巻550円 (税込)
    陛下、金木犀の香りに包まれて、あなたに愛されたい……陸軍中尉・剣持梓は、幼い頃から繰り返し見る幻の中で、陛下への熱い思いを募らせてきた。青年将校たちの間で昭和維新が熱っぽく語られる時代、心ひかれる存在・北一輝との交流を経て、梓は静かに“叛乱”に身を投じてゆく……。史上希有な“官能的事件”ともいうべき二・二六事件の外伝、そして甘美で衝撃的な恋愛物語。
  • 平凡(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    妻に離婚を切り出され取り乱す夫と、その心に甦る幼い日の記憶(「月が笑う」)。人気料理研究家になったかつての親友・春花が、訪れた火災現場跡で主婦の紀美子にした意外な頼みごと(「平凡」)。飼い猫探しに親身に付き添うおばさんが、庭子に語った息子とおにぎりの話(「どこかべつのところで」)。人生のわかれ道をゆき過ぎてなお、選ばなかった「もし」に心揺れる人々を見つめる六つの物語。(解説・佐久間文子)
  • ヘダップ!
    小説・文芸
    3.7
    1巻1,408円 (税込)
    桐山勇、18歳。かなりの天狗。J1所属のチームに入団が内定していたが、“ある噂”により取り消される。仕方なくこの春から、JFLの武山FCへ腰掛けのつもりで入ることになった。父と姉を残し向かった新天地で、天狗の鼻はぽきりと折れる――。汗と涙と泥にまみれ成長する勇を、好きにならずにいられない。ザ・青春小説金字塔!
  • へんろ宿(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.0
    1~2巻649円 (税込)
    江戸回向院前の「へんろ宿」には訳ありの旅人がやってくる。旗本の嫡男で剣の達人だった市兵衛と一弦琴の名手の佐和夫婦が安い宿賃ながら心を込めてもてなす――。死期迫る浪人が江戸で最後の願いを遂げるべく投宿するが(表題作)。江戸藩邸内で消息を絶った父親を救いに関所を躱してやってきた娘(「名残の雪」)。実直そうな紙商人が宿に戻ってこない(「通り雨」)。こころ打つ人情ものの傑作四編。(解説・縄田一男)
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    小説・文芸
    3.7
    1巻737円 (税込)
    メイクラブまでは一瞬だった。立ち入り禁止のドアの向こう、横たわるスペースもないその空間で、私は立ったまま片足を高く上げハイヒールを壁に付ける。足首には小さなショーツが巻きついている。やがて体の芯に“あれ”が来て、すべての感覚が麻痺してしまった。「うちに来て」――黒人脱走兵・スプーンとの生活がはじまった。愛の表現も謝罪の表現も、私を気持ちよくするための方法を、彼はファックしか知らない。かわいいスプーン――。黒人との愛を描いた、デビュー作を含む詠美文学の原点・3編を収録。

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  • ベティさんの庭
    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    「樹も草も鳥も風も空も、みんなみんな、わたしのものではない。どこを見廻してもわたしの肌にぴったり寄りそってくるものはない」……。異国に嫁いで二十年、日本の戦争花嫁〈ベティさん〉の切々たる望郷の念を描く芥川賞受賞の表題作をはじめ、『魔法』『わがままな幽霊』など、華麗なイメージと静謐なタッチで、独自の文学空間を築く話題の女流作家の傑作短編、ほかに『魔法』『雨の椅子』『老人の鴨』の3編を収録する。
  • ベルリン飛行指令
    小説・文芸
    3.9
    1巻957円 (税込)
    1940年、欧州戦線で英国スピットファイアに苦汁をなめていたドイツ空軍は極秘情報を入手した。日本で画期的な戦闘機が開発されたというのだ。驚異的な航続距離を誇る新戦闘機、その名は“タイプ・ゼロ”。三国同盟を楯に取り日本に機体移送を求めるドイツ。日本海軍の札付きのパイロット安藤、乾の二人に極秘指令が下った。張り巡らされた包囲網の下、零戦は遥かベルリンの灯を目指す!
  • ペインレス(上下)合本版(新潮文庫)
    小説・文芸
    -
    1巻1,474円 (税込)
    野宮万浬、ペインクリニックで患者の痛みと日々向き合う優秀な医師。彼女には、秘密があった。心に一切痛みを感じないのだ。一方、数々の国際プロジェクトを手掛けてきた貴井森悟は、爆弾テロに遭って痛覚と情熱を失い、無為に生きていた。謎めいた老人、曾根雅雄の導きにより、ふたりは運命の邂逅を果たす──。人間の根源を抉るサスペンスにして、最もスリリングな医学エンターテインメント。 ※当電子版は新潮文庫版『ペインレス』上下巻をまとめた合本版です。
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.0
    1~2巻737円 (税込)
    野宮万浬、ペインクリニックで患者の痛みと日々向き合う優秀な医師。彼女には、秘密があった。心に一切痛みを感じないのだ。一方、数々の国際プロジェクトを手掛けてきた貴井森悟は、爆弾テロに遭って痛覚と情熱を失い、無為に生きていた。謎めいた老人、曾根雅雄の導きにより、ふたりは運命の邂逅を果たす──。人間の根源を抉るサスペンスにして、最もスリリングな医学エンターテインメント。
  • ペルソナの鎖
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    捜査一課のエースが、取調室で出会った男は、かつて自分がいじめた同級生だった。同僚との確執、世間からの軽蔑。そして家族も――奈落の底に転がり落ちた刑事が這いあがる唯一の方法は、連鎖する猟奇事件の解決だけなのか? 冒頭からエンジン全開、圧巻のリーダビリティ。警察小説界に誕生した、新たなダークヒーローを見よ!
  • 法師蝉
    小説・文芸
    4.0
    1巻385円 (税込)
    少年時代に眼にした法師蝉の羽化の情景。僅か十日ばかりの残された時間を過ごすために幼虫の固い殻を脱ぐとき、蝉は体内のすべてが透けて見える儚げな姿をしていた。人もまた、逝く時が近づくと淡く透きとおった様子になってゆくものなのだろうか――。平穏な日々に忍び込む微かな死のイメージを捉えた表題作ほか、人生の秋を迎えた男たちの心象を静謐な筆致で描く短編「海猫」「チロリアンハット」「手鏡」「幻」「或る町の出来事」「秋の旅」「果実の女」「銀狐」全9編。

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  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき―(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.0
    1巻737円 (税込)
    20XX年平壌でクーデターが勃発、北朝鮮軍部はムスダンリからミサイル発射を企んでいた。米国は自国保護のためピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くで日本人拉致被害者6名が生存していることが発覚。日本政府は邦人奪還のため自衛隊特殊部隊の投入を決断するが……。海上自衛隊特別警備隊の創設者が、政府の動きや作戦行動を完全シミュレーション。驚愕のドキュメントノベル。(対談・かわぐちかいじ)
  • 邦人拉致―その時、自衛隊特殊部隊が生まれた―
    小説・文芸
    3.0
    1巻2,200円 (税込)
    能登での事件発生から緊急発進した護衛艦「みょうこう」による猛烈な追撃、工作員との直接の対峙と取り逃し、そして再び侵入した工作員との石油備蓄基地防衛のための暗闘――自衛隊特殊部隊の創設者にしか書けない圧倒的リアリティが「現場」を明かす。ニュースにならなかった、北朝鮮拉致問題の真の恐怖がここにある。
  • 報道協定
    小説・文芸
    3.7
    1巻2,200円 (税込)
    東京中央テレビの諸橋孝一郎は、数多の特ダネをモノにしてきた敏腕記者。だが、部下のヤラセを機に、職場で閑職へと追いやられ、家庭内でも居場所を失っていた。そんな最中、IT界の風雲児・簗瀬拓人の息子が誘拐されるという事件が発生する――超リアルな警察資料やネタ元との生々しいやり取りで描く新感覚報道小説!
  • 抱擁
    小説・文芸
    3.5
    1巻1,232円 (税込)
    二・二六事件から間もない、昭和十二年の東京・駒場。前田侯爵邸の小間使として働くことになった十八歳の「わたし」は、五歳の令嬢・緑子の異変に気づく。彼女は、見えるはずのない《誰か》の姿を見ている――。歴史の放つ熱と、虚構が作り出す謎が、濃密に融け合う世界。イギリス古典小説の味わいを合わせ持つ、至高の物語。 ※単行本に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。
  • 放浪記
    小説・文芸
    3.6
    1巻869円 (税込)
    第一次大戦後の困難な時代を背景に、一人の若い女性が飢えと貧困にあえぎ、下女、女中、カフェーの女給と職を転々としながらも、向上心を失うことなく強く生きる姿を描く。大正11年から5年間、日記ふうに書きとめた雑記帳をもとにまとめた著者の若き日の自叙伝。本書には、昭和5年に刊行された『放浪記』『続放浪記』、敗戦後に発表された『放浪記第三部』を併せて収めた。

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  • 放浪大名 水野勝成―信長、秀吉、家康に仕えた男―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.8
    1巻737円 (税込)
    十六歳での初陣から七十五歳で参陣した島原の乱まで六十年、戦国の乱世を鑓一本で駆け抜けた水野勝成。刈谷城城主の父から勘当された勝成は、豊臣秀吉から知行を授かるが、諍いを起こし逃亡するはめに。西国を放浪する勝成は、佐々成政、黒田孝高、小西行長ら名だたる武将に仕えるが……。敵から「鬼日向」と恐れられた勝成が、福山藩十万石開祖の名君として称えられるまでを描く歴史小説。(解説・木村行伸)
  • ほおずき、きゅっ―みとや・お瑛仕入帖―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.3
    1巻880円 (税込)
    お瑛は真面目な夫、成次郎の変化に気づく。何か普段と違う。隠し事があるの? 不安な気持ちのまま、今日も店を開ける。いわくありげな品の謎を解き明かし、人と物、人と人を繋ぐのがみとやの商いだ。不思議な背負い籠、ほおずきの秘密、開けてはならない玉手箱。意外な展開で真相がわかった矢先、お瑛に異変が……。巧みな伏線を織り込みながら、家族の想いがしみじみとした涙を呼ぶ六篇。(解説・あわいゆき)
  • 欲しいのは、あなただけ
    小説・文芸
    3.8
    1巻407円 (税込)
    「お願いやからして下さいと、言うてみろ」――19のとき夢中になった人は男らしい人だった。囚われの身となり、こじ開けられ、これでもかこれでもかと辱めを受ける。男らしい人の言いなりになっている自分が好きだった――。「金曜の夜は絶対に抱きたい」――30を過ぎて優しい人に恋をした。優しい人は金曜の夜、わたしの部屋で過ごしたあと知らない場所に去っていく。彼にもらった期限切れの定期券がわたしのお守りだった――。責任とか、結婚とか、家庭とか。わたしが欲しいのはそんなものじゃない。わたしが欲しいのは……。一度でも恋に溺れたことのある人へ送る超ド級の恋愛小説。

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  • 星のかけら
    小説・文芸
    3.7
    1巻649円 (税込)
    それを持っていれば、どんなにキツいことがあっても耐えられるというお守り「星のかけら」。ウワサでは、誰かが亡くなった交通事故現場に落ちているらしい。いじめにあっている小学六年生のユウキは、星のかけらを探しにいった夜、不思議な女の子、フミちゃんに出会う──。生きるって、死ぬって、一体どういうこと? 命の意味に触れ、少しずつおとなに近づいていく少年たちの物語。
  • 星のない街路
    小説・文芸
    -
    1巻550円 (税込)
    湿潤な冷気に覆われ灰色に閉ざされたベルリンを舞台に、東独から脱出したドイツ娘との交情を、詩情ゆたかに描く表題作。濃霧で立ち往生する船の中で主人公の現実と夢が交錯する『河口にて』。他にSF的設定の『人工の星』『不倫』など、全7編。人間とそれを包む世界とに共通する一種異様な不安定性を、さまざまな方法とみずみずしい完成で描出し、その多彩な才能を示す初期短編集。
  • 星祭りの町
    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    両親を亡くし、江戸時代から続く七夕の町に疎開した三姉妹。次女・育子はそこで敗戦を迎え、進駐軍による町の変貌を目の当たりにする。私利私欲に走る軍人たち、米兵にぶら下がる厚化粧の女。日本はこのまま滅亡してしまうのか。それでも復興した七夕祭りに商店街は活気づき、賑わいが蘇る。自立の道を探しつつ、淡い恋に心ときめかす育子の青春の日々。著者の自伝的小説。
  • 星よ またたけ―井上靖童話集―
    小説・文芸
    -
    1巻517円 (税込)
    亡くなったお姉さんが日記に書き残した「高い山、青い湖」という謎めいた文字。その言葉の秘密を解くために琵琶湖や芦ノ湖をたずね歩くゆかりちゃんの前に、思いがけない事実が……。表題作ほか、ひょんなことから地球にやってきた月のウサギのピロちゃんの冒険『銀のはしご』、ショート・ショート『猫がはこんできた手紙』『ほくろのある金魚』など4編を収めた著者唯一の童話集。※挿絵は当電子版では掲載しておりません。ご了承ください。
  • 星を織る(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.7
    1巻825円 (税込)
    織物の街・桐生。養蚕農家に生まれた芳乃の楽しみは、自ら染めた糸で心の赴くままに布を織ること。そんな彼女の生活に、戦争という時代の波が押し寄せてくる。時は流れ、都内でトリマーとして働く詩織は、母との確執を抱えていた。そして、偶然訪れた桐生で彼女はある織物と出会い……。二人の人生の糸が絡み、ほぐれ、そして美しく織り上げられていく感涙の物語。『世はすべて美しい織物』改題。(解説・吉田伸子)
  • 帆神―北前船を馳せた男・工楽松右衛門―(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.3
    1巻1,045円 (税込)
    「俺は日本の船すべてに俺の発明した帆を掛けさせたい」。江戸後期、播州高砂の漁師から廻船問屋を営む海商にまで上り詰めた松右衛門は、千石船の弱点である帆の改良に取り組む。船が速くなれば、流通が盛んになり民の生活が潤(うるお)う。仕事とは世のため人のためにするもの――。松右衛門は試行錯誤の末、板のように強く羽のように軽い「松右衛門帆」を発明する。日本海運業の革命児を描く歴史長編。(解説・高島礼子)
  • 螢川・泥の河
    小説・文芸
    4.1
    1巻572円 (税込)
    土佐堀川に浮かんだ船に母、姉と暮らす不思議な少年喜一と小二の信雄の短い交流を描いて感動を呼んだ太宰治賞受賞の傑作「泥の河」。北陸富山の春から夏への季節の移ろいの中に中三の竜夫の、父の死と淡い初恋を螢の大群の美しい輝きの中に描いた芥川賞受賞の名編「螢川」。
  • 蛍の行方―お鳥見女房―(新潮文庫)
    小説・文芸
    4.2
    1巻605円 (税込)
    密命を帯び、お鳥見役の主が消息を絶って一年余り。留守を預かる女房珠世に心休まる日はない。身近かに暮らす子供らの人知れぬ悩みを知って心くだき、その成長を見守り、隠居となった父の寂寥を慰め、組屋敷に転がり込んだ男女と幼子らの行く末を案じる……。人生の哀歓を江戸郊外の四季の移ろいとともに描く連作短編。珠世の情愛と機転に、心がじんわり熱くなる――お鳥見一家の清爽人情話、シリーズ第二弾。
  • 北海タイムス物語(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.7
    1巻1,045円 (税込)
    全国紙記者の夢破れた野々村巡洋が入社した、北海タイムス。配属された整理部は、他紙の4倍の仕事量にして7分の1の年収だった。変人だらけの職場。連日の酒席。過酷な労働環境に厳しすぎる先輩。失望に加え、恋の終わりすら味わった野々村だが、あることを契機にプロフェッショナルとなる覚悟を決める――。著者が身を置いた北海道の名門新聞社を舞台に描かれた、熱血度120%の長篇小説。(解説・北上次郎)
  • 歩道橋シネマ(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.6
    1巻781円 (税込)
    それは他愛のない噂だった。その日、その時間にその場所に行けば、かつて大事にしていた記憶に出会えると――。郷愁と不思議に彩られた表題作。学園のおぞましい秘密「球根」。偶然出会った光景が物語を生成する「皇居前広場の回転」。ある青年の死をめぐる驚愕の真実が明かされる「降っても晴れても」。憧憬、恐怖、諧謔、戦慄、衝撃、恍惚……あらゆる感情が押し寄せる小説の奇跡、全18話。
  • 骨を撫でる
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    「きょう日、みな金、金、金や。けったくそ悪い」どの家にもそれぞれ汚点となる人間がいた。そこから家族にがたがくるのか、家族にがたがきているから勝手をする人間が出てくるのか。わりを食うのは優しく、弱い立場の人間だ――。土地と血縁に縛られ、しぶとく、したたかに生きる人間の姿を描き出す表題作ほか一篇収録。
  • 焔(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.5
    1巻693円 (税込)
    焔を囲んだ人達が、それぞれの身に起こったことを語り出す――。近隣諸国と武力衝突の危険性が高まるなか、人々が“あること”を始める「ピンク」。突然泣き出してしまう“謎の病”が大流行する「眼魚」。南米やアフリカなど各地から集まった力士が頂点をめざす「世界大角力共和国杯」。祈りや驚嘆、希望など様々な思いを込めて語られた九つの物語は、最後に大きく燃え上がる。谷崎潤一郎賞受賞作。
  • 炎のなかの休暇
    小説・文芸
    -
    1巻440円 (税込)
    空襲の華麗なまでの炎の乱舞、焼けこげた死体の間を抜けての父親捜索、終戦直前に焼跡で受けた徴兵検査、そして誰もが生きるのに精いっぱいだった敗戦直後。その間の結核発病と手術……。生れ育った東京下町の家並の記憶をたどるうちに甦ってきた作者の少年時代と、その眼に映った人びとの暮らしを、思い入れや誇張を排して描き、戦時下の生活の息吹きを伝える自伝的連作小説集。

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  • 炎の岳―南アルプス山岳救助隊K-9―(新潮文庫)
    小説・文芸
    3.9
    1巻825円 (税込)
    “幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。不穏な空気が漂い火山学者は警告を発するが、行政に黙殺される。やがて噴火が始まり、逃げ遅れた人々を救うべく、救助隊員の静奈と夏実は相棒の犬と共に山頂へ向う。だが山中には凶悪な殺人者も潜んでいた。荒れ狂う山、襲いかかる魔手。決死の救出に挑む彼女たちにタイムリミットが……。『火竜の山』改題。
  • 炎の来歴
    小説・文芸
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    炎は消えてもその来歴は残る。ひとりの男の人生を根底から動かして、海の向こうへ、燃えさかる炎へと向かわせた、崇高なその行為とは。二人の間を流れた電流とは何だったのだろうか――。戦後の日本とヴェトナムを舞台に人間の尊さと愚かさ、平和と戦争、愛と憎しみを描き出す激しくも美しい物語。心震わせる著者入魂の飛翔作。
  • ほら男爵 現代の冒険
    小説・文芸
    3.4
    1巻572円 (税込)
    連作短編集。“ほら男爵”の異名をもつ男の直系、シュテルン・フォン・ミュンヒハウゼン男爵は育ちの良い32歳の独身男性。祖先の執念のせいか、旅に出かけると必ず奇妙な事件が待ちうけている。愛すべきわが男爵の前に出現するのは、人魚、宇宙人、ドラキュラ伯、ミイラ男、美女、魔女etc……。懐かしい童話の世界に現代人の夢と願望を託し、シニカルでユーモラスな新解釈で魅せる傑作冒険記。
  • 本格小説(上)(新潮文庫)
    完結
    小説・文芸
    4.4
    全2巻825~924円 (税込)
    ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。
  • 本格小説(上下)合本版(新潮文庫)
    小説・文芸
    -
    1巻1,749円 (税込)
    ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。 ※当電子版は新潮文庫版『本格小説』上下巻をまとめた合本版です。

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