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今日も死ななかった。あの帽子を見たために、今日も死なずにすんだ――。一緒に住んでいた女に出ていかれ、切り詰めた生活でひたすら小説を書く40代の男。書けない日々が続き、いつしか死への誘惑に取り憑かれた男に、ある日人探しの依頼が届くが……。虚実のあわいで佇む作家の日常を描く連作小説集。芥川賞作家の新境地作。
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Posted by ブクログ
ギリギリ生活ができる程度の 売れない小説家の不安定な心情を描く。 いずれはヒット作を出して欲しいと願う。
死に依存し、妄想にとりつかれ、何の為に生きているのか自問しつつ、それでも生きる作家。不条理だ。不条理極まりない。登場人物の誰しもが、どこかしらだらしなく、どこかしら弱い。もやもやしながら読む作品。ひよこ太陽は、みつからない。
「断ったりして気の弱い委員の方が倒れたりしたら、都政が混乱するので。都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる」 調べると、彼が芥川賞を受賞したのは2012年。影のある二枚目なルックスと人を食ったようなコメントに痺れた。同時受賞の西村賢太もキャラが立っていて、文壇に盛り上がりを感じた事を思...続きを読むい出す。その後、先に逝ったのは西村賢太。私小説は、同時代では西村の方の専売特許のはず。しかし、田中慎弥もその路線で、年老いた母にすがりながらのデカダンスを語る。 本作は、どこまで実話か、どこまで本音か分からない。登場人物は作家だし、自身の日常を描いているようにも見えるが、見ている世界がぼんやりしている。そしてその観念世界に、言葉にしていない感情を託しているようにも、そこに何か危うさのようなものさえ感じる。 やはり嫌いじゃない。 この危うさ、著者のファンだな、と思った。
売れない作家の日常、書くことに関する不安と葛藤が目まぐるしく現れてます。 白い帽子の男の子もGも夢なのか現実なのかわからないけれど、わからないからいい事もあるかも。
読みにくい作品でした。結局夢か現か分からなくなりました。何が言いたかったのか、分かりませんでした。難しい。
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