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「どうぞお試しくださいませ。ブラック・オア・ホワイト?」スイスの湖畔のホテルで、バトラーが差し出した二つの枕。パラオ、ジャイプール、北京、そして京都。エリート商社マンに人生の転機が訪れる度に、黒と白の枕が現れる。悪夢、それとも美しい夢。それは、実現しなかった人生の一部分なのか。夢と現(うつつ)の境は曖昧になり、夢が現実を呑み込んでいく。現代日本の実像に迫る、渾身の長編小説。
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Posted by ブクログ
タイトルから夢の話だと想像していなかった。 ストーリーにどんどん引き込まれてしまった。 主人公は、どんな気持ちで彼の話を聞いてたのだろう?どこかで誰かに ブラックorホワイト?と聞かれたら、どちらを選ぶだろう? 枕があったら、どっち? と思わずにはいられない。 面白かった。
様々な時代、様々なロケーションでの心の有り様を夢を通じて映し出す非常に凝った小説だなという印象。やや突飛すぎて感情いにゅうはしにくかったが、愉しめました。
買った時はなんだか入り込めずずっと読んでいませんでした。 読み始めたらすごくのめり込んで、面白くてあっという間に読み終わりました。夢と現実が混ざり合う感じもリアルで面白かったです。
夢を語るうちに見た話か語っているうちに創った話かわからなくなる。理屈に合わせようとすると無理がでるからだ。一方、現実の世界で白日夢を経験することがある。しばらく醒めるまで時を要する。夢を題材に小説を作るのは難しいと思う。本書でも読み始めてしばらくはかったるかった。が、そこは一流の著者である。終盤は人...続きを読む生について考えさせられてしまった。2018.7.11
ちょっと欲しいぞ、白いヤツ。 でも白だけ連続させても・・・。むむ。 しかしながら、毎朝起床時には枕から頭が落下しているワタクシでは効き目は薄そうだな。
夢ネタ!イマイチ(笑) そもそも、夢ネタ系は嫌いなのですが、本作は、夢そのものを語るというもの。 ストーリとしては、 ブラックの枕とホワイトの枕で見る夢が異なる設定。 エリート商社マンがスイス、パラオ、ジャイプール、北京、京都それぞれで見た夢を語ります。 見る夢は美しい夢、悪夢。 また、それぞれ...続きを読むの地域で見る夢は、ラブロマンスであったり、インドの言い伝えであったり、戦争だったり.. そして、徐々に夢と現実の境があいまいになっていきます。 最後、京都のエピソードはミステリー感があって深かった.. しかし、やはり、全体的にはふわふわっとした内容で、登場人物たちの関係や事象の結果など、あいまいなままでスッキリしません。 こういう読者に判断・解釈をお任せするのは好きじゃないんです。
世界各地で黒か白の枕を選び、悪夢と良い夢を繰り返し見ていく話し。 現世で起こったことが夢の中でつながっていく。 出落ち感。 元々浅田次郎作品が好きで久しぶりに作品読んだけどこういうのだっけ?と感じた。かも。
異質な浅田作品。 ひとつひとつの夢話には、色濃く浅田次郎の色がでているのだが、全体的に夢と現の境界が曖昧になる不思議な物語。
読み始めは多少古い感じの印象があったが、読み進めるうちにしっかりとした文章と言葉の表現、漢字の表現の深さに感心した。 ストーリー展開も巧みではあったが、最期の締め括りがどうもすっきりしない。何かしらの結末を作らなければならないとは思うが、これでは無かった感じがする。
真面目な浅田さん。ちょっと難しくて入り込めなかった。ここ10年近く現実が悪夢ばかりなので、白い枕をもらってせめて夢の中だけでも幸せになりたい。
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