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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ好きな系統の本だった。哀しくて温かい群像劇にはこのまま終わらないで欲しいと思ったし、最後の法廷での「退院したよ!」に胸熱だったし、いつかまた読み返してチュウさんや秀丸さん、昭八ちゃんに会いたいと思ったので、文句なく星5つ!
クロちゃんの自死の心理が丁寧な描写で描かれていたのが、秀丸さんが事件を起こすための心理経過の伏線描写になっていたりして、前半の「病棟の日常風景」が組み上げられて後半のドラマにクローズアップされていく感じ。良かった。
戦時中の話も絡む時代性や、九州の言葉がガッツリ出てくる地域性なんかもとても味わい深い。
この精神病院での何十年にも及ぶ生活を送る人々のコミュニティは社会から隔離・閉鎖された時空間で、ホロスコープでいう12ハウス。
「患者はもう、どんな人間にもなれない。(中略)そこではもう以前の職業も人柄も好みも、一切合切が問われない。骸骨と同じだ。」
そこから、チュウさんは退院というプロセスを経て、1ハウスの自分自身を生きるシャバに飛び込んで(戻るというよりも新たなチャレンジとして)行ったんだな。
「すべてを自分の意志で自由に決定できる。それこそが病院の中にいる患者との決定的な違いだ。」
中学生の身に余る多難を経験した島崎さんが未来に向かって歩み出している終わり方も、こちらの心まで希望に照らされるようで良かった。
Posted by ブクログ
Audible !!
25年振りの再読!
当時の記憶は重めだけど良い話しだったな〜程度でした。読み返してみて、、うん、重いけど良い話しだった!成長してね〜(-_-;
◆2行概要
精神科病棟のお話で、一人一人の生い立ちをとても丁寧に描写されていました。
◆感想
精神病患者は何をするか分からない危ない人にみられがちってのは昔から言われていることだけど、今でもだな〜って感じました。
穏やかな人もいれば、怒りやすい人もいる。そんな当たり前のことに気づけない。
そんな社会だから一時的に休む場所のはずが、ずっといすわってしまう人も多いのかなと。
ただ、病院に限らず、皆んな何かしらのコミュニティに属してて、一括りにされてる面はあるなぁと思った。その中にいるのは楽なんだけど、日々流されていく感がある的な。
まぁそんな日々が幸せなのかもだけど、、
一つのコミュニティだけだと周りが見えなくなるし、その一つに合わないと逃げ場が無くなるから複数持って一人の時間も大切にってことかな。
等々、色々と考えさせられたけど最後はとても素敵な結末で、新しい一歩を踏み出したくなるそんな読後感でした。
Posted by ブクログ
1995年第8回山本周五郎賞受賞作
帚木氏は、小説家で精神科医でもあります
精神病院の施錠を必要とする病棟
その中で今を生きる患者達を淡々と描きます
患者達それぞれに過去があり、家族と過ごしたこともある
そこから切り離された日常を寄り添いながら生きている彼らにも 感情があり希望がある
病院の内側から語られていきます
山本周五郎の「季節のない街」を 思い出しながら読みました
語り口、社会から取り残されたような世界観
山本周五郎賞に相応しい作品でした
しかーし、面白く読み切れるかというとちょっと辛いんですね
患者の群像劇(正しいわからないけど)で、
それぞれの病気と性格を把握していくのが
ちょっと大変かも
ラストの患者だった人達の自分の意思を伝え始めるシーンはとても良いです
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