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虚魚
怪談師を生業としている三咲は、訳あって“本当に人が死ぬ”怪談を探している。相棒は「呪いか祟りで死にたい」というカナちゃんだ。新たな怪談が見つかると、死ねるかどうか確かめてくれる。 ある日、カナちゃんが「釣ると死ぬ魚」の噂を聞きつける。静岡県のある川の河口付近で見たこともない魚を釣った人が、数日のうちに死んでしまったというのだ。類似する怪談を知らなかった三咲は、噂の発生源を辿って取材を始める。すると、その川沿いには不思議なほどに怪談の舞台が集まっていることが分かってきた。これは偶然か、それとも狗竜川には怪異の原因が隠されているのだろうか。 自分が生涯追い求めてきた“本物”の怪談の気配を感じ、三咲は調査にのめりこんでいく。しかし、うまくいくということは、カナちゃんが死んでしまうということだ。自分はそれを望んでいるのだろうか――? 解説:小野不由美 -
天藤真推理小説全集
わたしが結婚し、そしてこの手で殺した男は、背が高くて東大出だった――高学歴かつ高収入、長身の彼とゴールインし、少女時代からの夢を叶えたわたし。ところが結婚生活はあまりに散文的で、理想と現実の逕庭は蔽うべくもない。台風の迫る山荘の一夜を経て、衝撃的な手記を綴ることになろうとは……表題作「背が高くて東大出」のほか、実体験に材を得、長編化もされた「日曜日は殺しの日」や、殺人の目撃者捜しが二転三転、意想外の結末にもつれこむ「死神はコーナーに待つ」など、短編集成五巻目となる本書には、七一年~七六年発表の十編を収める。/【収録作】背が高くて東大出/父子像/背面の悪魔/女子高生事件/死の色は紅/日曜日は殺しの日/三枚の千円札/死神はコーナーに待つ/札吹雪/誰が為に鐘は鳴る -
明治ガールズ 富岡製糸場で青春を (角川ebook)
明治6年。 松代藩の中級武士だった横田家の娘・英は、持ち込まれた縁談に困惑していた。 密かに胸にあるのは、幼馴染みで使用人の息子、幸次郎。けれど、身分違いの恋など許されない……。 一方、区長を務める英の父もまた、悩んでいた。 富岡にできるというフランス式の最新の製糸場に、区から工女を出さねばならないのに、誰も協力してくれない。 父の窮地が家族の話題にのぼったとき、縁談を断ろうとしていた英は、つい勢いで言ってしまう。 「わたし、富岡製糸場に参ろうと思います」 そして区長の娘が富岡に行く、という安心感から、瞬く間に、個性溢れる少女たちが集まって……。 初めての長旅と共同生活、フランス式製糸場にフランス人上司。初賃金とホームシック、そして恋……。 あの時代、あの場所に、青春があった。少女たちの瑞々しい青春記録。 ※本書は2017年6月29日に配信を開始した単行本「明治ガールズ 富岡製糸場で青春を」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください) -
靄のかかる下北沢にご用心。
月に一度ほど、下北沢には靄のかかる晩があるという。 そんな夜は、用心したほうがいい。 “時空の裂け目”に、のみ込まれてしまうからだ――。 「下北沢のあのあたりは、少し時空がずれていたのかもしれない。」 ――吉本ばなな(巻末書き下ろし解説) 迷い込んだ昭和の街、異世界に繋がる非常階段、 祭囃子が鳴り響くキャンパス、そして、亡き愛犬との再会…… テレビやYouTubeで話題の 「下北沢タイムリープ」の著者が描く 読後、言葉を失うエッセイ集。 ふらりと入った下北沢の焼肉店で、 昭和に迷い込んだとしか思えない光景を目にする。 数年後、その夜の出来事を裏づけるような不可解なLINEが届き……。 (――靄のかかる下北沢にご用心) 開いている非常階段の扉から中へ入った途端、 “場所”も“時間”も狂った世界へと迷い込んでしまう。 元の世界には、どうやって戻ったらいいのか? (――開いている扉にご用心) 高尾山キャンパス。ここでは不可思議な現象が多発する。 あるとき、どこからか祭囃子が聞こえてきて……。 (――祭囃子にご用心) 行く先々で、同じ見知らぬ老人がじっとこちらを見つめている。 ありえない場所に現れつづける、その人物の正体とは。 (――見知らぬ人の視線にご用心) ……ほか5編、コラム2編収録。 日常のすぐ隣にある、説明のつかない出来事を綴った体験エッセイ。 この先にあるのは、もしかしたら、あなたがまだ知らない世界の話。 でも、“いつか”あなた自身が体験することになるのかもしれない。 【目次より】 ◎靄のかかる下北沢にご用心 ◎未来人にご用心 ◎夢の世界にご用心 ◎赦しの声にご用心 ◎開いている扉にご用心 ◎謎の少年にご用心 ◎祭囃子にご用心 ◎見知らぬ人の視線にご用心 ◎診察室にご用心 ◎解説のようなもの 吉本ばなな -
「疫病神」シリーズ
「わしのケジメは金や。あの爺には金で始末をつけさせる」 映画製作への出資金を持ち逃げされた、ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮。失踪したプロデューサーを追い、桑原は邪魔なゴロツキを病院送りにするが、なんと相手は本家筋の構成員だった。禁忌を犯した桑原は、組同士の込みあいとなった修羅場で、生き残りを賭けた大勝負に出るが――。 第151回直木賞受賞作にして、エンターテインメント小説の最高峰「疫病神」シリーズ! 2016年12月刊行予定の、『破門』の続編『喧嘩』冒頭を収録した電子特別版!! ※本作品は 2016年11月24日まで販売しておりました単行本電子版『破門』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。 -
百合小説コレクション wiz
実力派作家の書き下ろしと「百合文芸小説コンテスト」発の新鋭が競演する、珠玉のアンソロジー。百合小説の〈今〉がここにある。 【著者略歴(五十音順)】 ・アサウラ 1984年生まれ。TVアニメ『リコリス・リコイル』ストーリー原案など。 ・小野繙(おの・ひもとく) 1996年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・河出書房新社賞受賞。 ・櫛木理宇(くしき・りう) 1972年生まれ。『ホーンテッド・キャンパス』『死刑にいたる病』など。 ・坂崎かおる(さかさき・かおる) 1984年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・大賞受賞。 ・斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき) 1993年生まれ。『恋に至る病』『楽園とは探偵の不在なり』など。 ・南木義隆(なんぼく・よしたか) 1991年生まれ。『蝶と帝国』「月と怪物」など。 ・深緑野分(ふかみどり・のわき) 1983年生まれ。『ベルリンは晴れているか』『スタッフロール』など。 ・宮木あや子(みやぎ・あやこ) 1976年生まれ。『雨の塔』『ヴィオレッタの尖骨』など。 ◎カバー装画=めばち ◎カバーデザイン=名和田耕平デザイン事務所 -
レ・ミゼラブル
1815年10月、ディーニュのミリエル司教の司教館を、46歳の男ジャン・ヴァルジャンが訪れる。1斤のパンを盗んだ罪でトゥーロンの徒刑場で19年も服役していた。司教は温かく迎え入れる。だが、その夜、司教が大切にしていた銀食器を男は盗んでしまう。翌朝、男を捕らえた憲兵に対して司教は「食器は私が与えた」と言い、残りの銀の燭台も差し出す。男の魂は司教の信念に打ち砕かれる。4年後、男はモントルイユ=シュル=メールで別名を名乗り、工場を営んで成功し、市長になっていた。その工場では、ファンティーヌという女性が働いていた。彼女は、3歳になる娘コゼットをモンフェルメイユのテナルディエ夫妻に預けていた。彼女は父無し子がいることを知られ、解雇された。その後、貧困のため前歯までも売ったファンティーヌは、あるきっかけでジャンに救われる。彼は、コゼットを連れて帰ることを母親に約束する。テナルディエ夫妻は「養育費」と称して母親から金をせびり、大きな借金となっていた。だが、コゼットを迎えに行こうとした矢先、ジャンは、自分と間違えられて逮捕された男のことを警官ジャヴェールから聞かされる。彼はその男を救うことを優先、裁判所で自分の正体を明かす。ジャンはファンティーヌの病室でジャヴェールに逮捕され、ファンティーヌはショックで死んでしまう。 -
老人と海
巨大魚と格闘する老漁夫の姿を通して描く、現代の神話。 20世紀アメリカを代表する作家、アーネスト・ヘミングウェイ。 彼の生前に発表された最後の小説にして、ピュリッツァー賞・ノーベル文学賞を受けるなど世界的に高い評価を得た『老人と海』。 劇作家・批評家の福田恆存によるその翻訳は、日本でも初訳(1955)以来、改訂を重ね、累計500万部を超える大ベストセラーとして読み継がれてきました。 本書は、いわば、日本語訳としてこれまで最も愛されてきた福田訳の、待望の新版です。 今回新たに、ヘミングウェイ作品および『老人と海』が日本でいかに読まれてきたかを示す、作家たちのエッセイを巻末に収録。 〈一生に一度は読みたい、文学の底力を示す名作〉として今も親しまれ続ける小説の、装い新たな復刊です。 -
我らが緑の大地
森のあらゆる生物が襲い来る! 植物の「魔の手」から 逃れられるか!? 人類の命運を託されたのは、 ワーママ研究者と、その息子 震撼のパニックサスペンス! スタートアップ企業・グリーンプラネットに勤める村岡野乃は、植物の「会話(コミュニケーション)」について研究している。コマツナは虫にかじられると毒を合成したり、SOSを出して虫の天敵を呼び寄せたりするなど、植物もほかの生物と同様、驚くべき知性を持っていることがわかってきた。ある日、農場の視察に訪れた企業の社員が、改良された大豆を食べて緊急搬送される事件が発生。さらには、原因不明の山火事や、飢えて狂暴化した猿による襲撃、森を走る「謎の野人」の目撃情報など、奇怪な出来事が相次いでいた。野乃は一連の事件を「植物による反乱」ととらえ立ち向かおうとするが……? -
死にがいを求めて生きているの
誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。 文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて 解説/清田隆之 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』 -
いのちのパレード 新装版
無国籍で摩訶不思議 華麗でクレイジーな変奏曲集! 指や手の形をした巨岩があちこちから生える奇妙な村に、妻と私はやって来た(「観光旅行」)。後期ロト7の当箋通知が届いた。まさか、この俺が?(「当箋者」)。大人なんだから不用意な発言はやめてほしいよ。だって僕らは…(「夕飯は七時」)。恩田ワールドの原点<異色作家短篇集>への熱きオマージュ。小説のあらゆるジャンルに越境し読者を幻惑する15篇。 新装版刊行に当たって、書評家・杉江松恋氏が解説「パレードは世界の果てまでも」を寄稿。また、2010年版の表紙に使用されたジョセフ・クーデルカの写真作品を斬新なデザインで再構成し、パッケージの奇想度合いもバージョンアップした「ジャケ買い」必至の一冊です。 -
ブラック企業に勤めております。
イラストレーターになる夢を叶えるため、家出同然で東京へ出てきた夏実。けれど、イラストの仕事だけでは食べていけなかった。夢破れ、親に内緒で地元へ戻ってくる。ともかく、生きるためには働かねばならない。夏実は面接18社目にしてようやく、タウン誌を発行する会社の事務員として採用される。だが、そこは個性的すぎる面々が集う、超絶ブラック企業で!? 【目次】第一章 “会社”は“社会”の反対です!/第二章 あなたのお名前なんてーの?/第三章 働かないものは去れ/第四章 ダメ人間で、すみません/第五章 続、働かないものは去れ -
深夜バイト(※怪異あり)にご注意を
中学時代に起きた交通事故の影響で日中外に出られなくなったハジメ。夜勤で生計を立てるしかないのだが、怪異に遭いやすい体質になってしまっていた。ある日、警備員のバイトで訪れたビルで怪異に遭遇し、ビルに閉じ込められてしまう。出口を探す中でオカルト系動画配信者の清見と出会い、ビルから脱出するために彼と協力してビルに巣くう怪異と対峙することに!? -
歪つ火
辛い日常から逃れようと、私は一人でキャンプにやってきた。テントを張り、のんびりご飯を作る。夜はキャンプファイヤーを囲みながら、今日知り合ったばかりの人たちと語り合う。来て良かった。でも、次の日、私はなぜかキャンプ場から出られなくなっていた。しかも、昨夜語り合った人たちは皆、時間がリセットされたかのように「初めまして」と微笑み、昨日とまったく同じ言動を繰り返している。「あなた、大丈夫?」、困惑する私を訝しがる彼らの視線で私は確信した。「ここにいてはいけない、これはダメなやつだ」 非日常に囚われる未体験の恐怖を描く、戦慄のキャンプホラー。 -
君の顔では泣けない
高校1年生の坂平陸は、ある日突然クラスメイトの水村まなみと体が入れ替わってしまう。どうやら一緒にプールに落ちたことがきっかけのようだ。突然のことに驚き、戸惑いながらも入れ替わったことはお互いだけの秘密にしようと決めた2人。しかし意外やそつなく坂平陸として立ち振る舞うまなみに対し、陸はうまく水村まなみとして振る舞えず、落ち込む日々が続く。まなみの家族との距離感、今まで話したこともなかったまなみの友達との会話、部活の顧問からのセクハラ……15年間、男子として生きてきた自分が、他人の人生を背負い女性として生きること。いつか元に戻れる日を諦めきれないまま、それでも陸は高校を卒業し上京、そして結婚、出産と、水村まなみとしての人生を歩んでいくことになる――入れ替わった後の15年を圧倒的なリアリティで描く、第12回小説野性時代新人賞受賞作!! -
切り裂きジャック・百年の孤独 [改訂完全版]
世紀の謎への挑戦状。 世界一有名な連続殺人事件の真相とは? 至高の傑作、最新改訂版! 解説:貫井徳郎 一九八八年、壁に囲まれた西ベルリンの路地裏で、世にも残虐な連続殺人事件が発生。通りに立つ五人の娼婦たちが、喉を掻き切られ、腹部を切り裂かれ、内臓を引きずり出され次々に惨殺された。やがてその手口は、十九世紀に世界を震撼させた“切り裂きジャック”事件と驚くほど符合すると判明する。百年前の殺人犯が甦ったのか? 難攻不落の未解決事件、そこに隠された驚愕の真相とは!? 解説:貫井徳郎 -
くるり駅でさよならを 猫と珈琲と向日葵の家
改札の先に、 会いたかった人がいる。 そこは路線図にない、 大切な誰かと再び会える駅―― 涙あふれる、駅ものがたり第2弾! 小学生の隼斗には絶対に探し出したい猫がいた。祖母が大事にしていた愛猫で、去年の夏に家を飛び出してそれきりだ。入院中の祖母にどうかもう一度会わせてあげたい……そんなとき隼斗は、久留里線に乗ると〈二度と会えないはずの相手に会える駅〉に行けるらしいと聞き――。最愛の飼い主を守りたい犬、亡き両親を想う書店員。あの日の別れを忘れられない主人公たちの、涙の連作短編集第2弾。 -
二木先生
どうしたら普通に見えるんだろう。どうしたら普通に話せるんだろう――。いつもまわりから「変」と言われ続けてきた高校生の田井中は、自分を異星人のように感じていた。友だちが欲しいなんて贅沢なことは言わない。クラスのなかで普通に息さえできたなら。そのためならば、とむかしから好きでもない流行りの歌を覚え、「子供らしくない」と言われれば見よう見まねで「子供らしく」振舞ってもみた。でも、ダメだった。何をやっても浮き上がり、笑われてしまう。そんな田井中にとって唯一の希望は、担任の美術教師・二木の存在だった。生徒から好かれる人気教師の二木だったが、田井中はこの教師の重大な秘密を知っていたのだ。生きづらさに苦しむ田井中は二木に近づき、崖っぷちの「取引」を持ち掛ける――。社会から白眼視される「性質」をもった人間は、どう生きればよいのか。その倫理とは何か。現代の抜き差しならぬテーマと向き合いつつ予想外の結末へと突き抜けていく、驚愕のエンタテインメント。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。 -
偽装婚約、謹んでお受けいたします
1900年代初頭、倫敦。日本の没落令嬢・爽子は、偽の婚約者と共に遠い異国の地に降り立った。 家族を支えるため、何でも屋を営む爽子の元に舞い込んだ「英国での偽装婚約」の依頼。英国貴族の御曹司・セドリックを望まぬ婚約から助けるため、偽の婚約者として海を渡った爽子だが、待っていたのは言葉も文化も違う異国の厳しい洗礼だった。 しかし、持ち前の明るさで困難すらも楽しむ爽子は、閉鎖的な英国上流社会に新風を吹き込み、セドリックと家族の確執をも解いていく。そんな姿に、最初こそ期間限定の関係と思っていたセドリックも次第に惹かれていき――。 英国貴族の御曹司と運命を変える、国境を越えたシンデレラロマンス開幕! ■□■□■□■□■□■□■□■□ 登場人物 花村爽子(はなむら・さわこ) 没落した家を支えるために何でも屋を営む没落令嬢。とある目的のために渡英を画策していたところ、偽装婚約の依頼を受けた。明るく前向きな性格で、どんな壁も笑顔で乗り越える。 セドリック・エヴァンズ 英国貴族の御曹司。家族との確執から日本に逃げてきていたが、勝手に決められた婚約を破棄するために爽子とともに帰国することに。性格はやや捻くれているが、愛するものには一途。 -
太陽と毒ぐも
「角田光代の隠れた傑作」といわれる、 不完全な恋人たちの、キュートでちょっと毒のある11のラブストーリー。 リョウちゃんは、あたしのたいせつな恋人は、 あたしの前で口を開いた洞窟なのだ。 そうしてあたしは未だその入り口で立ちすくみ、 その一番奥に何があるのか見極めるための 一歩を踏み出せないでいる。 ──「お買いもの」より ハッピーエンドから始まる恋人たちの幸せな日常。 どこにでもいるようで、でもちょっとクセのある11組の恋人たち。 買い物依存症、風呂嫌い、万引き常習犯、迷信好き……。 この恋愛短篇集は、極端な恋人たちを描きながらも、 いつしか、読む者の心の奥に眠らせていた記憶を呼び覚ます。 文句なしの面白さと怖さに震える、長年偏愛されてきた傑作です。 「だが、だからこそ、物語が進むにつれて、そのおかしさが物悲しさへと変わっていく。 どうして、この人は、このままで許してもらえないのだろう。 どうして、最初は許されていたものが、許されなくなってしまうんだろう。(中略) 相手の中の「どうしても許せない部分」が、自分の過去、コンプレックス、傷、そしてそれらに飲み込まれずに生き続けるためにまとってきたたくさんの鎧と関係していることに気づいていくのだ。 作中で「裸んぼで暮らせたら問題なかったんだろうな」という言葉が出てくるが、この物語たちは、裸んぼではいられない、過去を、痛みを、コンプレックスを、すがるものを切り離せずに着膨れながら生きていくしかない人間のかなしみを見つめた作品なのだ」(解説より 芦沢央) ※この電子書籍は2007年6月に文藝春秋より刊行された文庫の新装版を底本としています。 -
都市伝説の正体教えます
あなたの恐怖体験には大きな矛盾があります―― 二度読み必至! 背筋が凍る驚愕の結末とは? (あらすじ) 深夜、専門学校生の美夜乃が踏切を渡っていると、上半身だけの霊・テケテケが這い寄ってきた。逃げ切った彼女は帰宅後、その体験談をSNSに投稿する。しかし翌朝、美夜乃がテケテケと遭遇した頃に女性が列車に轢かれ死亡したという報道が――。美夜乃は殺人犯ではとSNSが炎上するなか、彼女の元に「あなたは人殺しではない」と都市伝説研究の特任准教授を名乗る男からメッセージが届く。 【著者について】 久真瀬敏也(くませ・としや) 東京都清瀬市出身。山形大学理学部に入学後、北海道大学法学部に編入学・卒業し、新潟大学大学院実務法学研究科を修了。第18回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として『ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル』で2020年にデビュー。他の著書に『両面宿儺の謎 桜咲准教授の災害伝承講義』『京都怪異物件の謎 桜咲准教授の災害伝承講義』『大江戸妖怪の七不思議 桜咲准教授の災害伝承講義』『陰陽師の呪い 桜咲准教授の災害伝承講義』『本所深川奉行所 お美世のあやかし事件帖』『本所深川奉行所 お美世のあやかし事件帖 猫又と四つの謎』(以上、宝島社文庫)、『遺言書を読み上げます 血統書付きの相続人』(角川文庫)がある。 -
風神雷神 Juppiter,Aeolus
芸術(アート)という名のタイムカプセルが、いま開かれる――。京都国立博物館研究員の望月彩のもとに、レイモンド・ウォンと名乗るマカオ博物館の学芸員が現れた。彼に導かれ、マカオを訪れた彩が目にしたものは、「風神雷神」が描かれた西洋絵画と、天正遣欧少年使節の一員・原マルティノの署名が残る古文書、そしてそこに記された「俵…屋…宗…達」の四文字だった――。天才絵師・宗達の名画〈風神雷神図屏風〉を軸に描く冒険譚。「縦横無尽な想像力に操られたマハさんの筆致にすっかり魂を持っていかれた。カラヴァッジョと宗達を繋げてしまう発想には脱帽です」漫画家・文筆家・画家 ヤマザキマリさん推薦! -
星に祈る おいち不思議がたり
「おいちは江戸の女性ですが、今に繋がる生き方を貫いています」――あさのあつこ 現代女性にも通じる悩みを抱える主人公を思わず応援したくなる人気時代小説最新刊。父のような医者になりたいと願う娘おいちに、絶好の機会が訪れる。女性の医者を育てるための医塾が開かれるというのだ。おいちは、希望に胸を膨らませ、夢への第一歩を踏み出そうとする。そんななか、深川で謎の連続失踪事件が起きる。忽然と姿を消した四人に、共通点は見出せなかった。不可解な事件が気になるおいちの許に、岡っ引の仙五朗が思いがけない情報を携えてやって来る。この世に思いを残して死んだ人の姿を見ることができるおいちは、事件を解決に導くことができるのか。一方、心を寄せ合う新吉との関係も、新たな局面を迎える。仕事も家庭も持ちたいという娘の密かな願いは、叶えられるのか。人気の青春「時代」ミステリー第五弾! -
新しい恋愛
ドキリ、共感。 芥川賞受賞のロングセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者 短編の天才が見透すあなたの本音! 言えなかった心のもやつきに気づく恋愛小説。 ★宇垣美里 大人になった私たちは 好きなだけでは愛せない 正しい恋だけしてられない ★朝井リョウ(「群像」2024 年 10 月号掲載の対談より) 好きと思う気持ちの中にある、その人そのものに向いた部分、その人が置かれている状況や条件に向いた 部分、それ以外の部分。そういう、感情を分解されるような感覚 ★大森時生 この小説を読んで、恋愛がしたくなった。恋愛はグロテスクで嫌悪の対象だ。だからいい。だからし たい。 ★麻布競馬場(解説より) リアルであること。僕がサラリーマン作家、あるいはいち読者として著者を心の底から信頼している のは、まさにその点にある。 ロマンチックから逃げる二十五歳のわたしと「今の」恋愛を語る中学生の姪(新しい恋愛)。内緒で付き合っていた先輩社員の別な一面に心が揺らぐ(花束の夜)。身に覚えのあるごくあたりまえの好意と悪意。好きって一体なんだっけ……。見逃していた生感情にドキリとさせられ、共感にもだえる五つの短編。 「花束の夜」 ひそかにつきあっていた先輩社員が退職、その送別会の夜に……。 「お返し」 バレンタインデーに渡されたのは、チョコレートだけではないのかもしれない。 「新しい恋愛」 プロポーズされたくない25歳の私と、まっすぐに恋愛を語る中学生の姪の2日間の物語。 「あしたの待ち合わせ」 狛村くんはずっと私が好きだ。私は好きではなけれども、手放したくはない。 「いくつも数える」 50歳課長の「年の差婚」をきっかけに社内に広がるモヤモヤと思いがけない波紋。 -
愛でも恋でもない、ただ狂おしいほどの絶頂
仕事が忙しすぎて恋愛をしているヒマがない。だったらセックスは、金で買えばいい。朝の顔を務める女子アナの紗奈子は、秘密の会員制買春サロンを訪れる。しかし冷たい眼をした男娼・貴島のプレイは、想像を絶していた。泣きじゃくりながら、自慰を繰り返す紗奈子。「もう許してっ……」。禁断の扉の先にあったのは蜜園ではなかった。肉欲の沼だった。 -
神無島のウラ
教師も子どもも取り残さない令和のケア小説。 関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、二十年ぶりに故郷の神無島へ帰った。三年に満たない結婚生活にピリオドを打ち、島の小・中学校の臨時教諭になるためだった。神無島は、週に二便しかないフェリーで鹿児島港から約十二時間、外周十五キロほどの鹿児島県の離島だ。 学校の教師や子どもたち、島の人たちは深津の帰郷を歓迎するが、小学四年生の宇良という男の子だけ現れなかった。人の善悪を見抜き、どちらかわからないうちは、姿を見せないという。自分はどんなふうに見られているのだろうか。深津は悪寒を覚える。島を離れた十二歳の自分の姿が蘇る──。 地元の子どもだけでなく、不登校や親の虐待など家庭の事情で「島留学」をする子どもたちも通う全校生徒十二名の学校。厳しくも豊かな自然と、子どもを守ると言い伝えられる島の神・ウラに見守られながら成長する子どもたちと、家庭の事情やトラウマを抱えた大人たちの心の解放を描く。 解説は、小説家の真下みことさん。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『神無島のウラ』 の文庫版となります。 -
猫まみれの日々 猫小説アンソロジー
猫専用の洋裁店を訪れる客たちとそれぞれが選ぶ生き方、NOと言えない女性が出会った『見えるひとにしか見えない』猫、なぜかイケメン同期の飼い猫の世話係に選ばれたOL、愛猫家の店長が営む喫茶店の常連客になったお嬢様、元捨て猫にまつわる「ありがとう」の言葉たち―――人気作家が描く、どこかにあるかもしれない猫と誰かの日々。好評につき第二弾が登場! 【目次】猫町洋裁店(かたやま和華)/猫又の小料理屋さん(水島 忍)/七匹もいる!(毛利志生子)/Cafeトラ猫のマスターは猫を愛しすぎている(秋杜フユ)/ありがとう(前田珠子) -
時の娘
英国史上最も悪名高い王、リチャード三世--彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか? 退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみからリチャード王の素顔を推理する。安楽椅子探偵ならぬベッド探偵登場。探偵小説史上に燦然と輝く歴史ミステリ不朽の名作。 -
私とプラモデルの半世紀 大事なことはタミヤが教えてくれた
元テレビ局アナウンサーの著者が退職後に没頭したのは、子どもの頃からの趣味、タミヤのプラモデルの研究だった? 模型少年が、趣味を仕事に活かし、趣味を仕事にしてしまうまでの人生の秘訣! 小4にして既にプラモデルの「コレクター」だった少年は、テレビ朝日のアナウンサーを務めながらコレクター活動を深め、やがて憧れのタミヤで「模型史研究顧問」の職を得た——―セカンドキャリアに迷ったら、子どもの頃の夢を思い出そう! 【目次】 はじめに 第1章 「かっこいい」ことは、すべてタミヤが教えてくれた プラモデルと過ごした少年時代 第2章 好きなものに向き合うということ 模型少年がアナウンサーになるまで 第3章 プラモデルを〝報道の武器〟にする アナウンサーから報道記者の第一線へ 第4章 夢が向こう側から近づいてきた! 「田宮模型歴史研究室」の始まりと、田宮俊作社長との出会い 第5章 プラモデルへの「恩返し」 「ろうがんず」の結成とタミヤ「模型史研究顧問」への就任 終章 第二の人生のヒントは、あなたの近くにある 模型少年の集大成、そしてセカンドキャリアの歩み方 -
貸し物屋お庸謎解き帖 なべてこの世は
知恵も力も貸すと評判の江戸のレンタルショップの暖簾を、 今日も秘密を抱えたお客がくぐる── 口は悪いが心根の優しい娘店主の人情たっぷり謎捌き! そしてついに明かされる娘店主お庸をめぐる秘密とは……? 人気シリーズ、感動の完結! 江戸庶民の暮らしを支える貸し物屋・湊屋両国出店の娘店主お庸は、物だけでなく知恵も貸してくれると評判の江戸娘。口は悪いが心優しいお庸のもとには、今日もわけありのお客がやってくる──。 老舗呉服屋の店の地下室に現れる幽霊の正体は? 祝言を控え婚礼衣装を借りに来た若旦那が抱く思いとは? そして、お庸をつけ狙い続けた藩主の真の目的とは……? お庸の謎捌きが痛快な大人気書き下ろし時代小説、待望の第8弾。いくつもの秘密が明かされる感動の完結巻! 【著者】平谷美樹(ひらや・よしき) 1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学卒。中学校の美術教師を務める傍ら創作活動に入る。 2000年『エンデュミオンエンデュミオン』で作家としてデビュー。同年『エリ・エリ』で小松左京賞を受賞。二〇一四年、「風の王国」シリーズで歴史作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。 著書に「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」「貸し物屋お庸謎解き帖」(だいわ文庫)シリーズのほか、「修法師百夜まじない帖」(小学館文庫)シリーズ、「貸し物屋お庸」(招き猫文庫)シリーズ、「採薬使佐平次」「よこやり清左衛門仕置帳」(角川文庫)シリーズ、『新装版百物語 実録怪談集』(ハルキ文庫)、『岩手怪談』(竹書房怪談文庫)、『安倍宗任伝 前九年・後三年合戦』『柳は萌ゆる』『国萌ゆる 小説 原敬』『虎と十字架』(実業之日本社)、『鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞』『天酒頂戴』(小学館文庫)、『大一揆』(角川文庫)等、多数がある。 -
小説 仮面ライダーリバイス ONE POSSIBILITY
悪魔崇拝組織・デッドマンズの野望を阻止すべく設立された政府特務機関・フェニックスが開発したリバイスシステム。 その適合者として選ばれたのは、五十嵐家の長男・五十嵐一輝だった……が、もしそうでなかったら、はたして……!? 本編では描かれなかった、さまざまな「if」。五十嵐三兄妹を待ち受ける運命は、天国か地獄か? 本編の脚本を担当した、鬼才・木下半太が描く、仮面ライダーリバイス、とある一つの世界線!
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