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Posted by ブクログ
安積班の新シリーズ。舞台は東京湾臨海署から渋谷の神南署へとうつります。臨海副都心構想に陰りが見え、警察署としても縮小を余儀なくされ、安積ら強行犯係がまるごと神南署へ異動した、という設定。
で、本作における安積はどちらかというと脇役であり、主役はワタセワークス社長の渡瀬と重鎮の沖田、また彼らの会社の仲間たちの奮闘ぶりにスポットをあてたものとなっています。
ワタセワークスが開発したゲームソフトの発売をめぐってある筋から圧力がかかり、暴力団、さらには政治家の影もちらほらと、という展開。ゲームと政治という、一見結びつきそうにないものが組み合わさって事件に発展するという面白さがありますね。
さらには渡瀬という人物自体も非常に読み応えのあるキャラだと思います。冒頭では暴力団らしき人物たちから暴行を受けてしまいますが、物語が進むにつれ、だんだん頼もしくみえてきます。そして、ワタセワークスの社員の奮闘ぶりも市井の人々のそれであり、小さいけれでも大きなものに立ち向かってゆこうという気概を感じさせるものでした。
このあたりの構図は、弱きものが強きものに向かっていくおもろしさなのでしょう。決して圧力に屈することなく、ソフト開発スキルという自分たちの強みを生かして戦う姿がカッコイイ!(それにしても、スーパーファミコンとは、時代を感じさせるわけですが…)。
黒幕である政治家の側も、まぁ悪人といえばそれまでですが、決して根っからの悪、ということではなく、その根底には日本を良い国したい、という一途な思想があり、それゆえ事件に手を染める展開になったわけですが、単なる恨みつらみによらないところが事件そのものの厚みといいますか、軽薄さを排して物語の奥行をうみだす要素になっていると思います。
ページ数のある一冊でしたが、その厚みが苦にならない一冊でした。
ゲームは、全然やらないけど、歴史は大好きなので、ワクワクドキドキしながら読みました。
今回は、ワタセ・ワークスの個性的なメンバーに、魅せられました。
それと、バーテンダーさんも、素敵でした。
主役はゲーム会社
安積班シリーズものだけど、今回は事件に巻き込まれたゲーム会社が事件の謎を解いていき、刑事たちの活躍は控えめ。日本の歴史を読み込んだゲームの話が興味深かった。
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小説・文芸
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