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Posted by ブクログ
今野敏『機捜235』光文社文庫。
新たな警察小説シリーズの第1弾。テレビの警察ドキュメンタリー番組でお馴染みの機動捜査隊と見当たり捜査を融合させた9話収録の連作短編集。
第1話で心を鷲掴みにされた。警視庁第二機動捜査隊所属する34歳の高丸が語り手となり、高丸の相棒となった定年間際の縞長の活躍と二人の絆が強くなっていく過程が描かれる。
渋谷署に分駐所を置く警視庁第二機動捜査隊所属する34歳の高丸卓也は公務中に同僚が負傷し、巡回にも出れず、所内をぶらぶらしていた。そんな高丸の相棒として新たに着任したのは白髪頭で風采の上がらぬ定年間際で57歳の縞長省一だった。高丸はこれでは実績が上げられないと意気消沈するが、縞長が所属していた部署は独特の能力と実力を求められる捜査共助課見当たり捜査班だった。
『機捜235』。第1話でさっそく心を鷲掴みにされた。面白いのだ。
高丸の新たな相棒になった風采の上がらぬ定年間際の縞長が見事な記憶力と眼力であれよという間に手配犯を逮捕する。★★★★★
『暁光』。少しだけ縞長の過去が明らかになるが、まだまだ謎が多い人物のようだ。
入院していた高丸の相棒が復帰し、縞長とのコンビも解消かと思われたが、警察トップの思惑から高丸と縞長のコンビは継続することになる。何時ものように巡回に出ると、さっそく縞長が手配犯を逮捕する。しかし、次の現場で縞長は決定的なミスを犯し……★★★★★
『眼力』。縞長の見当たり捜査の能力に驚かされる。
建設中のマンションで発見された若い女性の扼殺遺体。現場に急行した高丸と縞長だが、何故か縞長は事件捜査に介入する。高丸の後押しもあり、縞長の正確な眼力が真犯人の特定につながる。そして、やっと縞長は高丸を相棒と認める。★★★★★
『不眠』。まさに瓢箪から駒。
原因不明の不眠症に悩む高丸は縞長と巡回中にうとうとして前の車に追突する。ところが被害車両はそのまま逃走。一体、何が。★★★★
『指揮』。またまた縞長の活躍が光る。亀の甲より年の功とはよく言ったものだ。老いては子に従えという言葉もあるが……
結婚式場で人質立て籠り事案が発生し、現場に急行した高丸と縞長。現場では女性を人質に捕った犯人が銃を持って立て籠っていた。そして、現場で勃発した特殊班SITと公安の指揮権争い。見事な手綱捌きを見せる縞長は一体何者だ。★★★★★
『潜伏』。もう嫌になるくらい恐ろしい縞長の眼力。
強盗傷害犯の家宅捜索のための張り込みに駆り出された高丸と縞長。何故か縞長が過酷なゴミ集積所での張り込みを志願する。★★★★★
『本領』。定年間際でありながら、成長しようとする縞長。幾つになっても、生きている限りは学びの日々は続くのだ。
金属バット連続殺人事件捜査本部に入った高丸と縞長。珍しく二人は別々に別れ、それぞれ所轄の刑事とコンビを組むことに。コンビを組んだ刑事の言葉に機捜の意地を見せてやると熱くなる高丸に対し、何故か及び腰の縞長……★★★★
『初動』。縞長に影響され、高丸も警察官として成長を遂げる。
平穏無事と思われた夜間に巡回中の高丸と縞長に変死体発見の知らせが入り、現場に臨場する。現着し、目撃者を探していると野次馬の中に怪しい人物が……★★★★★
『密行』。縞長の人柄と考え方が解る短編。こういうベテランが後進を指導すれば、人は育つのだろう。
家宅捜索の現場に駆り出された高丸と縞長。ところが、被疑者は既に逃走しており、家宅捜索は空振りに終わる。再び巡回に戻った高丸と縞長は善からぬ噂を耳にする。★★★★★
本体価格700円
★★★★★
縞長さんが、凄くいい味出してる。
高丸も、彼と一緒にいて、少しずつ、刑事の本質に近づいていく。
まだまだ、先は長いけど、良いコンビだと思う。
切り口も、新鮮。
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