海外ミステリー作品一覧

  • ラスト・ウェイ・アウト
    4.0
    自室で拳銃自殺を図ろうとしていたテッドの前に、突如リンチと名乗る見知らぬ人物が訪れる。彼は、ある“組織”にテッドを勧誘しようとするのだが……。アルゼンチン発、読者を幻惑の渦へと巻きこむ奇書登場!
  • 蛇の書
    2.5
    2003年6月、バルセロナで若い女性が次々と殺された。被害者は身体に謎の文字や絵を刻まれて舌を切り取られ、死体が発見される前には警部宛に不可解な手紙が送られた。さらに人気女優が殺されるが、犯人は不明だった。10年後、古書学者のアナは古書の中に連続殺人との接点を発見、引退した警部と真相を探る。錬金術師、女預言者……歴史の裏側の世界を絡めて描き、知的興奮を呼び起こす! 巨匠ル・カレの孫娘が放つ話題作。
  • 深夜プラス1〔新訳版〕
    4.0
    腕利きドライバーのケインが受けた仕事は、ごくシンプルに思えた。相棒となるボディガードとともに、大西洋岸のブルターニュからフランスとスイスを車で縦断し、一人の男を期限までにリヒテンシュタインへ送り届けるだけだ。だがその行く手には、男を追うフランス警察、そして謎の敵が放った名うてのガンマンたちが立ちはだかっていた! 次々と迫る困難を切り抜けて、タイムリミットの零時1分過ぎまでに、目的地へ到達できるのか? 車と銃のプロフェッショナルたちが、意地と矜持を見せつける。冒険小説の名作中の名作が、最新訳で登場!
  • その罪のゆくえ
    4.0
    公園で発見された幼い少年の遺体。犯人として逮捕されたのは十一歳の少年セバスチャンだった。彼を弁護することになった若き事務弁護士ダニエルは、セバスチャンを救うため奮闘しながら、自身のつらい少年時代と、里親ミニーとの出会い、そして後の断絶を思い返すが……。心にひそむ闇を描きだす傑作サスペンス!
  • セプテンバー・ラプソディ
    4.2
    医師の友人の頼みで、麻薬中毒の女性を探すヴィク。消えた女性は何かに怯えるようにして「助けて」というメッセージを残していなくなった。そして彼女も息子も姿を消していたことがわかる。しかも彼は企業の機密を奪って姿を消した疑いが……壮大なスケールでおくるV・I・ウォーショースキー・シリーズ注目作。
  • 陽炎の市
    4.4
    逃避行の果て、男たちの手はふたたび血に塗れる―― 犯罪小説の名手が放つ、ギャング・ノワールの極致。 「ウィンズロウ作品の歴代ベスト級」――スティーヴン・キング 犯罪小説の名手が放つ、ギャング・ノワール3部作、第2弾! 1988年12月。 アメリカ東海岸を血に染めた抗争に敗れ、多くの仲間を失ったダニー・ライアンは、わずかな味方とともに西へと逃亡する。 禍根を残すイタリア系マフィアとFBIの執拗な追跡に次第に追いつめられるなか、当局から自由と引き換えに危険な仕事を持ちかけられたダニーは賭けに出るが――。 メキシコ麻薬カルテル、ハリウッドの裏側も巻き込む男たちの争い。 全米ベストセラー3部作、第2弾! 【解説】SYO(映画ライター)
  • 業火の市
    4.3
    かけがえのないものを奪われたとき、 男たちは血で染まる道を歩み始める―― 鬼才ウィンズロウが放つ 新3部作の幕開け! 「『ゴッドファーザー』以来、最強のギャング小説」 ――CWA受賞作家スティーヴ・キャヴァナー ギャング小説の新たな金字塔。 絶賛の声、続々! 「“新米マフィアのドン”。ダニー・ライアンを待ちうけるのは光か闇か? ベテラン作家のドン・ウィンズロウを待ち受けるのは、称賛と喝采だ!! 傑作だ!!」 井上 順(俳優) 「巨匠の新作の誕生に立ち会えるだけでも、この不安と混迷の時代を生き延びる価値はある」小島秀夫(ゲームクリエイター) 「過熱する抗争劇と肉厚の人間ドラマに終始圧倒」宇田川拓也(書店員) 1986年アメリカ東海岸。 ダニーは通称ドッグタウンを仕切るアイルランド系マフィア・ファミリーの片隅に身を置いているが、昔からの仲間と平穏に暮らしている。 ところがある日、長らく共存共栄してきたイタリア系マフィア・ファミリーとの間に小さな諍いが起き、歯車が狂い始める。 やがて報復は一線を越え、ダニーは否応なく復讐と裏切りに血塗れた抗争に引きずり込まれていき――。 壮大な叙事詩の幕開け!
  • 報復のカルテット
    4.0
    全米初登場1位!! ロンドンで反体制派のロシア人富豪が暗殺された。 彼が追っていたのは、ある新興財閥(オリガルヒ)と欧州で蠢く巨額のロシアマネー ――クレムリンの「皇帝」 に繋がる、恐るべき機密事項だった! スパイ小説の巨匠が放つリアルタイム・フィクション! 英国でロシア人富豪が暗殺された。使われたのは神経剤。 旧友がクレムリンに繋がる機密を追っていたと知ったイスラエル諜報機関の長官 ガブリエルは、MI6と弔いの作戦を始動させる。 狙いは西側の体制を挫く目的で張り巡らされた巨額のロシアマネー。 ガブリエルはスイス在住の新興財閥(オリガルヒ)を標的に、 チェロの名手にして世界一ダーティな銀行に勤める1人の女性を通じ、 大胆不敵な罠を仕掛けるが─
  • 姉妹殺し
    4.1
    全仏ベストセラー1位! 人気ミステリー作家の小説になぞらえて 惨殺された美しき少女たち。 25年後、同様の手口の殺人事件が発生し―― 新米刑事セルヴァズ、最初の事件簿。 世界22カ国で刊行。 累計400万部突破の絶賛シリーズ最新刊! 1993年、トゥールーズの森で大学生の姉妹が殺された。 駆け出しの刑事セルヴァズが目にしたのは、白いドレス姿で木につながれた異様な遺体。 姉のほうは美しい顔を潰されていた。 容疑者に浮上したのは人気ミステリー作家。 犯行手口が彼の小説と酷似しており、姉妹との関係も判明するが、 事件は意外な幕引きを迎える。 だが25年後、今度は作家の妻が白いドレス姿で作中の手口で殺されて……。
  • #ニーナに何があったのか?
    3.9
    「彼氏が殺した」 「継父が怪しい」 「炎上狙いの自作自演」 ある日、忽然と姿を消した女子大学生。 SNSで増幅する疑惑が狂気に変わる―― 全豪1位ノンストップミステリー! これまで読んだなかで最高のスリラーのひとつ。 「人は我が子のためにどこまでやれるのか」を容赦なく描き、深く考えさせられる。――ドン・ウィンズロウ(作家) NYタイムズ紙のThe Best Thriller Novels of 2024! 休暇中に山間の別荘を訪れた大学生、ニーナとサイモン。だが帰ってきたのはサイモンだけ。別れ話になり先に帰宅したと言うが、挙動不審なうえ、その後ニーナの姿を見た者はいない。謎が深まるなか、一方の親は記者会見で捜索を訴え、他方は息子を守るべく大金でPR会社を雇って対抗する。サイモンが殺した、自作自演だ、親が怪しい……憶測と誹謗中傷の嵐の先に暴かれたのは恐るべき真実で――。
  • すべての罪は血を流す
    4.2
    『このミス』1位『頬に哀しみを刻め』著者、最新作! 被害者の携帯電話に残されていた、残忍な殺人の画像―― 悪夢のような連続殺人事件に、黒人保安官が挑む。 MWA賞長編部門ノミネート! 「コスビーの最高傑作を更新した」デニス・ルヘイン 「死体の山、ノンストップのアクション、最高の警察もの」スティーヴン・キング 「止まらない勢い、手に汗握る陰謀、犯罪小説のグランドスラムだ」マイクル・コナリー 「現代の犯罪小説の中で最も記憶に残る主人公の一人」ワシントン・ポスト ヴァージニア州の高校で教師が銃撃され、容疑者の黒人青年が白人保安官補に射殺された。人種対立の残る町に衝撃が走るなか、元FBI捜査官の黒人保安官タイタスは捜査を開始する。容疑者は銃を捨てるよう説得するタイタスに奇妙な言葉を残していたのだ。「先生の携帯を見て」と。被害者の携帯電話を探ると、そこには彼と“狼”のマスクを被った男たちによる残忍な殺人が記録されていた――。 ■著者既刊 『黒き荒野の果て』 『頬に悲しみを刻め』
  • パナマの仕立屋 上
    -
    英国の諜報員オスナードは、パナマ運河返還後の政情を探るためパナマへ向かう。彼は要人御用達の仕立屋ハリーに目をつけ……。 ジョン・ル・カレの名作を連続刊行/『ナイロビの蜂』(2024年8月刊)
  • 鑑識写真係リタとうるさい幽霊
    3.8
    幼い頃から幽霊が見えるリタは、その力ゆえに孤立し故郷のナボハ居留地を去った過去を持つ。一方で霊能力は鑑識の仕事に役立つ面も。霊が事件の手がかりを示すことがあるのだ。ある日、自分は殺されたと主張する被害者の霊が現れた。強い力を持つ霊に殺人犯への復讐を強いられたリタは独自調査を行うことに――
  • インフルエンサーの原罪 上
    4.0
    SNSを駆使したコンゲームを描く、全米で大絶賛のミステリ 詐欺師のニーナとラクランは、大金を奪うためインフルエンサーのヴァネッサに近づく。だが、簡単なはずの仕事は予想外の展開に……。
  • 毒花を抱く女
    4.0
    正体不明の男から受けた暴行被害と、愛する父の不審死。過酷な経験を乗り越え、ストックホルムで新生活をはじめた24歳のサラ。そんな彼女のまわりで次々と奇妙な出来事が起こる! 同僚、友人、恋人……周囲の誰もが疑わしく思えて、自分さえも信じられなくなるサラ。しかし、父が遺したメッセージを見つけたことで、その死が国家を揺るがす巨大な陰謀と関係することを疑い始める――。スウェーデン発、異色サスペンス。
  • 誰がわたしを殺したか
    3.8
    ナイフで全身を切り裂かれ、森の奥に横たわり、死にかけている18歳のロージー。恵まれた家庭で育った彼女が、なぜこんな目にあったのか? 彼女の意識は、凶行の瞬間から過去へと遡ってゆく。一方、事件を知った庭園業者のケイトは、偶然知ったある出来事をきっかけに事件の真相を追いはじめる。ケイトが行き着いた意外過ぎる真相と、その哀しすぎる原因とは? イギリス・ミステリ界に新風を送りこむ、新鋭のサスペンス。
  • 謀略のカンバス
    -
    シリーズ連続全米初登場1位! 伝説のスパイ×美術ミステリー。 世界的巨匠の名画に浮上した衝撃の真実―― 背後に潜む組織と、顔のない贋作師の正体とは!? イスラエル諜報機関長官を引退したガブリエルはヴェネツィアに居を構え、美術修復師として静かな生活を送ろうとしていた。 そんな矢先、画廊経営者の友人からある事件を調べてほしいと依頼される。 先日取引されたファン・ダイクの名画に懸念があると知らせてきた女性が、事故死したというのだ。 やがて正体不明の超一流の贋作師と背後に蠢く組織の存在が浮上し――。 伝説のスパイ×美術ミステリー!
  • GONE ゴーン Ⅵ 夜明け
    -
    世界累計400万部突破シリーズ、 ここに完結! 奇妙な〈バリア〉のなかに閉じこめられた少年少女。 壮絶サバイバルの果てに、彼らを待つ運命は―― 町を覆っていたバリアに異変が起き、ついに外の様子が明らかになった――マスコミや野次馬が押し寄せるなか、子供たちはバリア越しに家族と涙の再会を果たす。その様子を見たサムは、バリアが解けて“フェイズ”が終わる日も近いと予感するが、生き残った仲間と一緒にここを出るためには、終わらせなければいけない戦いがあり……。少年少女を待ち受ける未来とは? 世界累計400万部突破シリーズ、完結編!
  • 追風に帆を上げよ クリフトン年代記 第4部
    -
    一族の命運を握る豪華客船を待つのは――!? 世界累計1600万部シリーズ。 幻の短編新訳を特別収録! 息子が交通事故に遭い、九死に一生を得たものの、同乗者の級友が亡くなり悲しみに沈むハリーとエマ。そんななか、一族の事業、バリントン海運は豪華客船の建造に乗り出す。この一大事業が成功しなければ、会社は倒産の危機に瀕する。だがハリーたちに復讐を誓う級友の父は重役会に役員を送り込み、妨害を企て、株価を急落させて会社の乗っ取りを図る。そんなとき一族をある悲劇が襲い――。風雲急を告げる第4幕!
  • ぼくの家族はみんな誰かを殺してる
    3.7
    わが家は全員嘘つきで、人殺しだ。 世界27カ国で刊行!伏線だらけの謎解きミステリー。 すべての真相を、見抜けますか? 雪山で起きた連続殺人。容疑者は一家全員。 ぼくたちカニンガム家は曰くつきの一族だ。35年前に父が警官を殺したあの日以来、世間からは白い目で見られている。そんな家族が3年ぶりに雪山のロッジに集まることになったのだから、何も起こらないはずがない─その予感は当たり、ぼくらがロッジに到着した翌日、見知らぬ男の死体が雪山で発見された。家族9人、それぞれが何かを隠し、怪しい動きを見せるなか、やがて第2の殺人が起こり……。 古典的なフーダニットに、ウィットに富んだひねりを加えた作品。スティーヴンソンは「公平な探偵」を演じるだけでなく見事なミステリー・ゲームを創りだした―― Washington Post まさに巧妙。一度目は楽しく読み、二度目は真相を確かめるために読む、二度読み必至作――CriminalElement.com 非常に巧みで面白い。著者はこの力作を、見えそうで見えないトリックを巧妙に操るマジシャンのごとく生みだした――Publishers Weekly +++++++++++++++++++ フーダニットの特徴を網羅した本書は、数々の謎を読者に提示するとともに、ロナルド・ノックスの十戒を忠実に守り、その謎を解く手掛かりをすべて織りこんでいる。果たして犯人は誰なのか? 謎を解くカギは、作中で探偵の役割を果たすアーネスト・カニンガム同様、読者にもすべて与えられている。それらを正しく繋げることができれば、この問いの答えは明らかになる。読者の誰もが名探偵になれるのだ。さあ、あなたも謎解きに挑戦し、思う存分推理の楽しみを味わおう。(訳者あとがきより)
  • ミステリーしか読みません
    3.0
    観客の前で、出演者が殺された。 ミステリー劇が本物の殺人事件に―― 犯人は舞台と客席、どちらかにいる? 元“空手チョップ探偵”が謎に迫る! 空手チョップが得意技の探偵役で15年前に一世を風靡した女優ミランダ。今は仕事もなく、遂にエージェントにクビを言い渡されてしまう。再起にはあのドラマの続編しかない─ミランダは脚本担当だった別居中の夫を説得するため、彼が暮らす町の劇団公演に参加することに。癖だらけの団員たちと殺人劇の稽古に励むが、出演者の一人が舞台上で小道具のシャンパンを飲んだ直後に死んでしまい……。
  • 狙撃手ミラの告白
    3.8
    家族のため、祖国のため。少女は敵を撃つ―― 第二次大戦下、309人の敵を仕留めたソ連の伝説のスナイパー。 実話に基づく歴史ミステリー! 1941年。狙撃学校を優秀な成績で修了した大学院生のミラ・パヴリチェンコは、ドイツのソ連侵攻を受けて軍隊に志願した。劣勢の前線に送られ、日々仲間を失う苛烈な状況のなか、ライフルを手にひたすら己の任務を遂行する。やがて凄腕の狙撃手として知られるようになったミラは、戦局の鍵を握るアメリカへ渡り支援を仰ぐ派遣団に抜擢されるが、そこには合衆国大統領の暗殺計画が待ち受けていた――。
  • バイオリン狂騒曲
    3.0
    国際コンクール目前。黒人バイオリニスト、レイの楽器が突然ホテルから消えた。残されたのは1枚の脅迫状。盗まれたのは、かの名器ストラディヴァリウスだった――差別と偏見に耐えようやく掴んだ大舞台への切符。バイオリンを狙う思惑と計略が渦巻く中レイは決勝の舞台に立つことができるのか!? そして明らかとなるバイオリンに隠された衝撃の秘密とは!?――「音楽の描写が特に素晴らしく、自分が読んでいるのか、それともコンサートを聴いているのか時々わからなくなってしまう」(ワシントン・ポスト)他、各紙が絶賛! 手に汗握る、青春音楽ミステリー!!
  • 暗闇のサラ
    3.7
    暴行された女性の最期の言葉が、15年前に封印した悪夢を呼び覚ます―― 〈ウィル・トレント〉シリーズ最高峰! Disney+(ディズニープラス)でドラマ配信中! 〈ウィル・トレント〉シリーズ最新刊。 19歳の医学生がERに搬送され亡くなった。当直医サラは、生々しい暴行の跡が残る彼女から最期の言葉を託される。あいつを止めて、と。やがて起訴された男子学生の母親は、偶然にも研修医時代のサラの同僚で、裁判後の動揺の中で妙なことを口走った。今回の件は15年前のサラの事件につながっていると。サラの恋人で捜査官のウィルが捜査を開始するなか、再び大学生が失踪し――。シリーズ最高峰! ■カリン・スローターの好評既刊 〈ウィル・トレント〉シリーズ 『ハンティング 上・下』 『サイレント 上・下』 『血のペナルティ』 『罪人のカルマ』 『ブラック&ホワイト』 『贖いのリミット』 『破滅のループ』 『スクリーム』 『暗闇のサラ』 〈グラント郡〉シリーズ 『開かれた瞳孔』 『ざわめく傷痕』 『凍てついた痣』 ノンシリーズ作品 『彼女のかけら 上・下』 『忘れられた少女 上・下』←『彼女のかけら』関連作 『偽りの眼 上・下』 『グッド・ドーター 上・下』 『プリティ・ガールズ 上・下』
  • ローズ・コード
    4.2
    政府暗号学校に潜む裏切り者は誰なのか――。 第二次大戦下の英国で暗号解読に挑む女たちがいた。 本の雑誌が選ぶ2019年度文庫ベストテン第1位(本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2020』) 『戦場のアリス』著者が放つ最新作! 全米ベストセラー! 第二次世界大戦下、社交界の令嬢オスラは国に召喚され、ブレッチリー・パークに辿り着く。 そこには秘密裏にドイツの暗号解読に挑む政府暗号学校があった。 オスラは下町育ちのマブ、パズルの名手ベスと知り合い友情を育むが、ある事件から3人に悲劇が訪れ―― 7年後、オスラは差出人不明の暗号文を受け取る。 それはかつて自分を裏切った友人が助けを求める手紙で……。 陰謀渦巻く歴史ミステリー! 【好評発売中既刊】 『亡国のハントレス』 『戦場のアリス』
  • ジグソー・キラー
    3.1
    被害者を切断し街中にばらまく連続殺人鬼“ジグソー・キラー”。 逮捕から2年半、ロンドン各地で同じ手口の遺体が次々発見され……。 真犯人は“そこに”いる――  英国発! 話題の大型ミステリー テムズ川の河岸で人体の一部が相次ぎ見つかった。 検死の結果、異なる男女のものであると判明。 さらに遺体には服役中の連続殺人犯“ジグソー・キラー”のシンボル ――関係者しか知りえないはずの図形が刻まれていた。 ロンドンを震撼させた凶悪なシリアルキラー逮捕から2年半。 特捜班の警部補ヘンリーはジグソー事件との関連を調べるため 刑務所に面会に赴くが、時を置かず新たな切断遺体が発見され……。
  • 獣たちの葬列
    4.0
    CWA賞受賞作家が放つ全英No.1ベストセラー! 衝撃のクライム・サスペンス。 腹部を切り裂き、人形を埋める猟奇殺人鬼“インサイド・マン”。 8年ぶりの凶行を掟破りの元刑事が追う―― 全英No.1 ベストセラー作家 スチュアート・マクブライドへの賛辞 「類い希な才能」タイムズ紙 「巧みな語り口、強烈なキャラクター。そのすべてにそそられ、夢中になる」ガーディアン紙 「必読。最高のストーリーテリング」サン紙 「心をつかんで離さない。圧巻のスリラー」サンデー・ミラー紙 スコットランド東部で、切り裂かれた腹に人形を埋められた遺体が見つかった。 猟奇殺人鬼“インサイド・マン”が、8年ぶりに凶行を再開したのだ。 犯人検挙のため協力を要請されたのは、殺人罪で服役中の元刑事アッシュ。 かつて犯人を逮捕目前まで追いつめたアッシュは、仮釈放を条件に捜査を引き受ける。 だが彼にはある別の計画があり―― 毒をもって毒を制す! CWA受賞作家が放つ、掟破りの警察小説。
  • 死が内覧にやってくる
    NEW
    -
    スウェーデン南部スコーネ地方の風光明媚なエステリエンで、不動産開発を目論んでいた不動産ブローカーでテレビタレントの女性が死亡した。開発に反対する地元住民を懐柔するために購入した彫刻の上に転落したのだ。事故かはたまた殺人か。事件を担当するのは、原因不明の失神発作の療養のために現地に滞在していたストックホルムの国家殺人班の敏腕捜査官と地元警察署の駆け出し女性刑事。お洒落な都会のエリート刑事と、やる気はあるが経験の足りない田舎の刑事。馬は合わないのに意見は合ってしまう二人は、容疑者だらけの事件を解決できるか。
  • 群狼
    NEW
    -
    猟区管理官ジョー・ピケットは、隣の地区の猟区管理官から、ドローンがミュールジカの群れを追い立てている件で協力を要請される。ドローンを使う狩猟は違法だ。情報を集めていくうちに、ドローンの所有者が2年前に東部から来た男で、ジョーの三女ルーシーのボーイフレンドの父親らしいとわかるが、なぜか捜査にFBIが絡んでくる。一方、鷹匠のネイトは、アリゾナ州ナンバーの車に乗ったガン・ケースを持つ男女を目撃し、不穏な予感を抱くが……。ジョー・ピケットVS.冷酷非情な暗殺者チーム! 大人気冒険サスペンス・シリーズ待望の最新作。/解説=吉野仁
  • 骨と作家たち
    3.5
    著名な作家でもあった大学教授が悲劇的な死を遂げてから25年。その追悼式がひらかれる前日、教授の教え子たちが大学の施設に宿泊することになった。かつて作家を志し、教授の下で創作に鎬を削った彼らが旧交を温めるなか、激しくなっていく吹雪。ある部屋のベッドではカラスの死骸が発見され、ベストセラーを生んだ同窓生のひとりは姿を見せようとしない。そして翌朝、階段の下で首の骨を折った死体が見つかり──。実力派作家がミステリファンの心をくすぐるあの設定を、練達のテクニックで描く傑作!/解説=三橋曉
  • 暴風雪
    4.1
    猟区管理官ジョー・ピケットは、アレン州知事からある事件の捜査を命じられる。昨年7月に、英国大手広告会社社長の女性が、サラトガ地区で失踪した。彼女はジョーの娘シェリダンが働く高級リゾート牧場に滞在後、空港へ向かう途中に忽然と姿を消していた。行方を探るためにジョーが現地へ赴くと、盟友の鷹匠ネイトが現れる。彼はジョーに、タカ狩りに関する問題の解決に協力してほしい、その代わりジョーの調査を手伝うと言う。サラトガ担当猟区管理官の謎めいた離職も絡んで、事態は予想外の展開に……。大人気冒険サスペンス・シリーズ新作!/解説=若林踏
  • ボニーとクライドにはなれないけれど
    4.5
    コンビニ店員のルイーズは、学費のためにその店へ強盗に入った青年デルと恋に落ちた。ふたりはトレーラーハウスで暮らしていたが、デルの学位取得をきっかけに、デルの姉の仕事を手伝うという犯罪とは無縁の人生を始めることにする。だが旅に出たふたりには次々に事件が降りかかり、そのたびにあらたな土地へ向かう羽目に……。窃盗を疑われたり、ワイン泥棒に加担したり、結婚式を挙げようとした教会では強盗の人質にされてしまう。はたしてデルとルイーズは安住の地を見つけられるのか? チャーミングな恋人たちを描く連作ミステリ短編集。/【収録作】ルームミラー/手数料/来歴/女王さまのパーティ/極寒/ウェディングベル・ブルース
  • 19号室
    4.0
    2019年2月。ベルリン国際映画祭の開会式場に悲鳴が響き渡った。オープニングで、女性が殺害される瞬間を撮った予定外の映像が上映されたのだ。金髪の女性が何者かに襲われ、大きな釘で心臓をひと突きされていた。しかも、彼女は市長の娘で女優の卵だと判明。映像はあまりにもリアルで、目出し帽の人物が上映を強要したという。トム・バビロン刑事は捜査を始めるが、相棒の臨床心理士のジータは、映像内の壁に残されていた「19」に自分との共通点を見つけて戦慄する。そして新たな惨劇が!『17の鍵』につづく、疾走感抜群のシリーズ第2弾。/解説=吉野仁
  • ナイロビの蜂 上
    3.0
    英国外務省勤務のジャスティンは妻とともにナイロビに赴任したが、ある日、妻の死体が発見される。その背景には国際的陰謀が……
  • 密航者
    3.7
    連続殺人事件の陪審員を務めたマリアは休暇を取って船の旅へ出る。ところが船上で次々と人が殺され、怪しい影がマリアに迫り……。
  • トゥルー・ビリーバー ターミナル・リスト2 上
    -
    SEALチーム7の指揮官だったジェイムズ・リース元少佐は、部下と最愛の妻子を惨殺され、陰謀をくわだてた米国国防長官を含む組織の人間すべてを暗殺した。そして今、国家の反逆者となったリースは、荒れ狂う大西洋の大海原でただ一人ヨットを操り、自由の大地をめざし逃亡を続けていた。その行く手に、巨大テロ組織殲滅という新たな任務が待っているとも知らずに……元特殊部隊員の著者が放つ待望のシリーズ第2弾!
  • 解剖学者と殺人鬼
    3.4
    殺人鬼ジェレミーが死体に残した次の殺人のヒント。それは解剖学者レンへの挑戦状だった。解剖学者と殺人鬼の頭脳対決の幕が開く
  • カリフォルニア独立戦争
    5.0
    傭兵稼業を引退しカリフォルニアにやってきたデズは、民間軍事会社一族の娘の誘拐未遂を契機に、国を揺るがす軍事騒乱の渦中へ!
  • 匿名作家は二人もいらない
    4.3
    自らの正体を決して明かさない作家モード・ディクソンのアシスタントとして働くことになったフローレンスが見た衝撃の事実とは?
  • 見捨てられた者たち
    3.3
    マフィアの息子レオと、銀行員の息子マルチェッロ。かけがえのない友情で結ばれた二人は数奇な運命によって翻弄されていく……。
  • 黄金の檻
    4.5
    ストックホルムの高層アパートで、CEOの夫と暮らすフェイ。夫の成功のために全てを捧げた末に獲得した、誰もが羨む人生。しかし幸福だったはずの家庭が次第に彼女らしく生きる道を奪っていく。夫の束縛と裏切りで傷ついた妻の、一生をかけた復讐が始まる。スウェーデン犯罪小説の女王の、新シリーズ第一作。
  • リトル・グリーンメン 〈MJ-12〉の策謀
    5.0
    ジョン・O・バニオン、大統領をも番組に呼べる、超売れっ子のテレビ・パーソナリティ。このプリンストン出の秀才は、首都ワシントンの最高レベルのセレブたちの人気者だ。ネイサン・スクラブスもワシントンの住人だったが、彼は古いビルの奥にあるオフィスにひとり、各地で主婦がUFOに拉致され暴行されたという報が入るのを待つばかり。007を夢見ていたのに、〈MJ=12〉なる怪しい機関に回されたのだ。やけになった彼の、華々しい活躍ぶりが癇に障るバニオンを拉致してやろうという思いつきがすべての始まりだった。抱腹絶倒の大陰謀小説!
  • 危険な男
    4.2
    ジョー・パイク、海兵隊あがりの元警官で、現在はロスで私立探偵を営んでいる。銀行の帰りに窓口で応対してくれた女性イザベルが拉致される現場を目撃、見過ごすことはできず、追跡して彼女を救い出す。二人組の犯人を警察に引き渡し、一件落着と安心したのも束の間、なんと二人組は保釈されてしまった。それを知ったイザベルは、犯人が再び自分を狙うのではと恐れ、パイクの電話にメッセージを残すも失踪する。だが、二人組は保釈直後に何者かに殺されていた。パイクは相棒コールの助けを借り、イザベルの行方を追うが……。実力派の著者最新作。/解説=若林踏
  • ナイト・マネジャー 上
    4.0
    スイスの名門ホテルのナイト・マネジャーであるジョナサンは、吹雪の夜に訪れた武器商人のローパー一行を見て、忘れ難い過去を思い出した。ローパーこそ、彼が愛した女性を死に追いやる元凶となった男だったのだ。やがて、イギリスの情報部から独立した新エージェンシーがジョナサンの存在を知り、ローパーの武器取引の証拠を握るべく彼をリクルートした。ジョナサンは復讐に燃える! 巨匠が現代の巨悪を描破する傑作。
  • まだなにかある(上)
    3.2
    16歳の少年セス(主人公)は、ある日いきなり、誰もいない町で目を覚ます。 溺れたという記憶しかなく、服すら着ていない。飢えとのどの渇きに苛まれつつ、町を歩き回るうちにそこが以前住んでいたイギリスの田舎町だと気づく。 なぜここにいるのか? なぜ人間が一人もいないのか? 家族はどうしたのか? なぜ裸なのか……? ガーディアン賞、コスタ賞、カーネギー賞受賞作家、今世界でもっとも注目を集めるパトリック・ネスの全英ベストセラー、待望の邦訳化。 読者を最後の最後まで翻弄しつづける、予測不能なボーダーレス・ノベル最新作!【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
  • 対立
    NEW
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    昔ながらの製法を愚直に守って美味しいパンを作るパン屋の店主が撃たれて死んだ。通報を受け急行したロヤコーノ警部たちだが、思わぬ横槍がはいる。検察庁マフィア対策班が介入してきたのだ。この件は地元マフィアに極めて不利な証人である店主の口封じが目的だと決めつけてかかる彼らとは反対に、ロヤコーノは現場の状況からマフィアの犯行ではないと推理する。ピラース検事補の尽力もあり、P分署は独自の捜査を進められることになったが、失敗すれば署の廃止は避けられない……ドラマも話題の人気警察小説、21世紀の〈87分署〉シリーズ!/解説=古山裕樹
  • スパイダー・ゲーム
    4.2
    新たなる名探偵と連続殺人犯の頭脳戦。 魔術師ディーヴァーが自身の原点に回帰し、 新鋭スリラー作家のエネルギーで加速、 ここに新シリーズが快速スタートを決める! 国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹が襲われた。辛くも命に別状はなかったが、犯人は前日に男性を殺害したのと同一人物とおぼしく、事態は連続殺人の様相を呈する。犯人には蜘蛛のタトゥーがあったことから「スパイダー」と呼称されることになった。だが捜査は遅々として進まず、サンチェスは妹を守るために自ら「スパイダー」を追うことを決意、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。 サンチェスが行動し、自らを名探偵ホームズにならって「諮問探偵」と称するヘロンが情報分析と推理にあたるという役割分担で、二人は着実に「スパイダー」に迫るも、第三の事件が発生。現場は南カリフォルニア全域に広がり、被害者のプロファイルもバラバラに見える。 この連続殺人をつなぐ糸は何か? 二重底、三重底の真相。カオスに見える事件のなかに秩序が見えたとき、名探偵と天才犯罪者のチェスゲームは最終局面に! ジェフリー・ディーヴァーが元法執行官のサスペンス作家イザベル・マルドナードとタッグを組んで送り出す名探偵ヘロン・シリーズ第1作。
  • 夜明けまでに誰かが
    4.1
    高校生のレッドは、キャンピングカーで友人3人、お目付け役の大学生2人と春休みの旅行に出かけていた。だが人里離れた場所で車がパンク。携帯の電波は届かない。そして何者かに狙撃され、残りのタイヤと燃料タンクを撃ち抜かれてしまう。午前零時、サイドミラーにかけられたトランシーバーで、狙撃者から連絡が。その人物は6人のうちのひとりが秘密をかかえている、命が惜しければそれを明かせと要求してきた。制限時間は夜明けまで。閉ざされた空間で展開される極限の探り合いと謎解き。『自由研究には向かない殺人』の著者の新たな傑作!/解説=大矢博子
  • ロンドン、ドッグパーク探偵団
    4.5
    ルイーズは愛犬のミニチュア・ダックスフンドのクラウスを連れて友人といつもの公園を散歩中、よりによって人間の死体を見つけてしまう。すぐに警察に通報して事態は彼女の手を離れた……はずだった。ところが死んでいた男性は、かつての犬の散歩仲間で、彼の犬が亡くなってからは疎遠になってしまっていた人物と判明。良心のとがめも手伝って、ルイーズはドッグランの仲間と一緒に彼の死の真相を探りはじめるが……。犬飼いあるある満載。イースト・ロンドンを舞台に、愛すべき犬たちとその飼い主が大活躍のコージーミステリ・シリーズ開幕。
  • 雪山書店と嘘つきな死体
    3.5
    美しい雪山の書店、ブック・シャレー。故郷に帰ってきたエリーは、姉のメグと看板猫のアガサとともに、ミステリ好きの集うこの書店を切り盛りしている。ある日、山腹と麓をつなぐゴンドラの中で男の刺殺体が発見された。男は死の直前に書店を訪れ、アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』のサイン入り初版本と、不可解なメモ書きを残していた。時を同じくして、店からは従業員の女性が姿を消す。ふたつの事件には関係が? エリーとメグは、ミステリ好きたちの知恵を借りて推理を働かせることに――謎と雪が降り積もる書店が舞台の新シリーズ!
  • ほんとうの名前は教えない
    4.0
    生きるために、他人になりすまして“仕事”をしてきた“わたし”。今回はボスから、エヴィという女の経歴を使い、ルイジアナ州の小さな町に住む男ライアンの裏稼業について調べろと指令を受けた。偶然を装ってライアンと出逢い、同棲にこぎつけ、順調に調査をつづけていたある日、状況が一変。パーティで紹介された女性が、自分そっくりの外見で、自分の本名を名乗り、自分自身が経験した出来事を語ってきたのだ。“わたし”になりすましている彼女は何者なのか? 目的は? 〈ニューヨーク・タイムズ〉ベストセラー第1位の大型サスペンス!/解説=若林踏
  • 終着点
    3.7
    ロンドンの集合住宅に住む女性モリーのもとへ、娘のように親しくするエラから電話がかかってくる。駆けつけると、エラのそばには死体が転がっていた。見知らぬ男に襲われ、身を守るために殺してしまったのだという。警察の介入を望まず、死体を隠すふたり。しかしその後、モリーは複数の矛盾点からエラの「正当防衛」に疑問を抱く……冒頭で事件が描かれたのち、過去へ遡る章と未来へ進む章が交互に置かれ、物語はたくらみに満ちた「始まり」と、すべてが暴かれる「終わり」に向けて疾走する。英国ミステリ界の俊英が放つ、衝撃と慟哭の傑作。/解説=三橋曉
  • 女彫刻家
    3.0
    オリーヴ・マーティン――六年前、母親と妹を切り刻み、それをまた人間の形に並べて、台所の床に血みどろの抽象画を描いた女。嫌悪と畏怖をこめて彫刻家と呼ばれるこの無期懲役囚について一冊書け、と版元に命じられたライターのロズは、覚悟を決めて取材にかかる。まずはオリーヴとの面会。並はずれた威圧感に震え上がったが、相手は意外にも理性の閃きをのぞかせた。かすかな違和感は、微妙な齟齬の発見をへて、大きな疑問に逢着する……本当にオリーヴがやったのか? 謎解きの興趣に恐怖をひとたらし。その絶妙な匙加減が、内外で絶賛を博した、ミステリの新女王の出世作。MWA最優秀長編賞に輝く、戦慄の第二長編!/解説=野崎六助
  • 飛蝗の農場
    4.0
    ヨークシャーの荒れ野で農場を営むキャロルのところに、謎めいた男が転がりこんできた。嵐の夜、雨宿りの場所を請う男を警戒してことわる一幕を経て、不幸な経緯から、キャロルはショットガンで男に怪我を負わせる。看護の心得のある彼女は応急処置をほどこし、回復までの宿を提供することにしたが、意識を取りもどした男は、過去の記憶がないと言う。何もかもが見かけどおりでないかもしれない。そんな奇妙な不安のもとに始まる共同生活――背後で繰りひろげられる異様な逃避行! 幻惑的な冒頭から忘れがたい結末まで、圧倒的な筆力で紡がれる悪夢と戦慄の物語。驚嘆のデビュー長編。/解説=三橋曉
  • サスペンス作家が殺人を邪魔するには
    4.3
    何者かが、オンラインの掲示板に、元夫スティーヴンの殺害依頼を投稿した!?――作家のフィンレイは、子育てに奮闘しつつ、遅れている原稿の執筆に取り組んでいた。だがスティーヴンの件が気になって仕事が手につかない。オンライン掲示板を眺めていると、あるアカウントの人物が、依頼に食いつこうとしているのを発見する。どうやらプロの殺人請負人らしい。フィンレイはベビーシッターで同居人のヴェロと一緒に、元夫が殺害されるのを阻止しようと奔走するが……。どこに連れていかれるかわからない、極上のジェットコースター・サスペンス!/解説=若林踏
  • 炎の爪痕
    4.2
    ヘレナ・フレミングは憂鬱だった。家族で引っ越してきたシェトランド本島の家の納屋で、まえの持ち主が首吊り自殺を遂げて以来、何者かが敷地に侵入し、謎めいた紙片をあちこちに残していくのだ。たまりかねてジミー・ペレス警部を訪れ相談をした翌日、同じ納屋で今度は女性の首吊り死体が発見される。彼女は島の旧家モンクリーフ一家の子守りだった。ふたつの死に関連はあるのか? ペレスは上司のウィローや部下のサンディとともに捜査に当たる……CWA最優秀長編賞受賞作『大鴉の啼く冬』から始まったペレス警部シリーズ、感慨無量の最終巻。/解説=古山祐樹
  • 寄宿学校の天才探偵3 事件を解き明かすときがきた
    3.7
    エリンガム事件を調べていたフェントンが、自宅の火事で死亡した。二酸化炭素中毒で死んだハイエス、地下道に閉じ込められたエリー、焼死したフェントン。どれも一見事故だが、スティヴィは納得していなかった。80年前の事件の2人の犠牲者、そして行方不明のアリス。何か決まったパターンがあるはずだ。だがそんな折、アカデミーに嵐が迫る。生徒はすべて退去を命じられるが、思惑のあるスティヴィたちは勝手に居残った。天才少女探偵は過去と現在の謎を解き明かすことができるのか? 寄宿学校を舞台にしたミステリ三部作、ついに完結!
  • 自由研究には向かない殺人
    4.3
    高校生のピップは自由研究で、5年前に自分の住む町で起きた17歳の少女の失踪事件を調べている。交際相手の少年が彼女を殺害し、自殺したとされていた。その少年と親しかったピップは、彼が犯人だとは信じられず、無実を証明するために、自由研究を口実に警察や新聞記者、関係者たちにインタビューをはじめる。ところが、身近な人物が次々と容疑者として浮かんできてしまい……。予想外の事実にもひるまず、事件の謎を追うピップがたどりついた驚愕の真相とは。ひたむきな主人公の姿が胸を打つ、英米で大ベストセラーとなった謎解きミステリ!/解説=若林踏
  • 地の告発
    4.0
    かつて『大鴉の啼く冬』の事件で重要な役割をはたしたマグナス老人が病死した。ペレス警部たちが参列したささやかな葬儀の最中、墓地や近くの農場が巻きこまれる大きな地滑りが発生。被害状況を確認すると、土砂が直撃した空き家から身元不明の女性の遺体が見つかる。ところが検死の結果、女性は地滑りの起きる前に死んでおり、しかもその死は他殺と判明。ペレス警部は被害者の身元割り出しを急ぐが、思わぬ事実が明らかに……。シェトランド諸島を舞台に英国現代本格ミステリの進化と深化を実証しつづける名シリーズの、新たなマイルストーン。/解説=吉野 仁
  • 寄宿学校の天才探偵2 エリンガム最後のメッセージ
    3.5
    生徒の不審死、さらに容疑者の失踪と、エリンガム・アカデミーでの事件が相次ぎ、スティヴィは無理やり家に連れもどされてしまう。せっかく学校にも馴染み、念願だった80年前の事件の再捜査も進んできたところなのに。そこに上院議員のエドワード・キングが現れ、息子のデヴィッドが放校されないように協力してくれるなら、スティヴィを学校に戻してやると言ってきた。他に手はなく、役目を引き受けたスティヴィだったが、アカデミーでさらなる事件が……。天才を集めた学校での事件に挑む、少女探偵スティヴィの活躍を描いたシリーズ第2弾。
  • 寄宿学校の天才探偵
    3.0
    エリンガム・アカデミー、そこは天才や革新者を輩出してきた全寮制の学校。願書も入学試験もなし、ドアを叩いた生徒のなかにきらめきが見えたら、入学が許される。新入生のスティヴィは推理マニアで、80年前に起きたアカデミーの創始者で大富豪、エリンガムの妻と娘が誘拐された事件を調べている。身代金が払われたにもかかわらず、妻は殺され、娘は行方不明のまま、犯人の正体も分からずじまいだった。入学の際の課題としてスティヴィは事件を調べ直すが、そんなとき新たに殺人が……。NYタイムズベストセラー作家が書いた本格ミステリ。
  • カメレオンの影
    3.9
    アクランド英国軍中尉は、派遣先のイラクで爆弾によって頭部と顔面に重傷を負い、片目を喪失する。昏睡から目覚めた彼は他人にふれられると暴力的になり、極端な女性嫌悪を示して看護師や精神科医を戸惑わせていた。退院後、除隊した彼はロンドンに住むが、暴力事件を起こしたことがきっかけで警察に拘束されてしまう。近隣では、軍歴のある一人暮らしの男性ばかりが自宅で殴殺されるという事件が続発しており、警察の捜す犯人像に合致しているアクランドは尋問されるが……。〈現代英国ミステリの女王〉が巧みな心理描写で紡ぐ傑作サスペンス。/解説=三橋曉
  • 大忙しの蜜月旅行
    3.5
    とうとう結婚へと至ったピーター・ウィムジイ卿と探偵小説作家のハリエット。披露宴会場から首尾よく新聞記者たちを撒いて、従僕のバンターと三人で向かった蜜月旅行(ハネムーン)先は、〈トールボーイズ〉という古い農家。ハリエットが近くで子供時代を送ったこの家を買い取っており、ハネムーンをすごせるようにしたのだ。しかし着いてみると、家は真っ暗で鍵がかかっており、待っているはずの前の所有者は見当たらず。訝りながらも滞在していると、地下室で死体が発見されて……。シリーズ最後の長編が創元推理文庫についに登場! 後日譚の短編も収録。/解説=三橋曉
  • 弁護士アイゼンベルク 突破口
    3.8
    刑事事件専門の女性弁護士アイゼンベルクは、映画プロデューサーのユーディットから弁護を依頼される。容疑は殺人。ログハウスにプラスチック爆弾を仕掛け、滞在していた恋人の実業家を遠隔操作で爆殺したというのだ。にわかには信じがたい話だが、ユーディットの自宅から爆薬の包装紙と起爆装置が発見される。アイゼンベルクは無実を主張する彼女の弁護を引き受けるが、ユーディットは何かを隠しているようで……。鋭い洞察力と行動力を武器に、依頼人を救うためなら手段は問わない敏腕弁護士の活躍を描いた疾走感溢れるエンターテインメント!
  • おめざめですか、アイリーン
    4.0
    1888年夏。鉄道事故で“死亡”したオペラ歌手アイリーン・アドラーは、夫のゴドフリーと親友ネルの三人で、パリ郊外の村で静かに暮らしていた。だが、持ち前の好奇心が、ふたたび彼女を冒険と推理の旅へといざなう。セーヌ川から引き上げられた男の死体にあった謎の入れ墨、ゴドフリーが命を救った若い女性ルイーズの“死”……アイリーンたちはこれらの真相を追い、モンテカルロへと赴く。かの地で待つのは、さらなる事件と謎、そして同じく事件解決に乗り出した名探偵ホームズとの再会……稀代のヒロインによるヴィクトリア朝ミステリ第2弾。/解説=池澤春菜
  • ステイト・オブ・テラー
    -
    最強タッグが贈る超一級の国際政治スリラー!  当選したばかりのアメリカ合衆国大統領から国務長官に任命された、大手メディア企業元経営者のエレン・アダムス。前大統領の無策によって失ったアメリカの国際社会における信頼を、一刻も早く取り戻さなければならない状況下、エレンは国務長官として最善を尽くすべく任務に取りかかり始めていた。  しかし新大統領が議会で一般教書演説を始めた頃、国務省南・中央アジア局の職員アナヒータのデスクに数字と記号だけが並んだ奇妙なメールが届き、その日の深夜、ロンドンで大規模なバス爆破事件が起きる。  翌朝、米国+英連邦4か国の諜報部門からなる“ファイブ・アイズ”の緊急会合が始まるが、そのさなか、パリで次なる爆発が。アナヒータから情報を受けたエレンは、次の標的地を知り驚愕する――  元アメリカ合衆国国務長官×CWAニュー・ブラッド・ダガー賞、アガサ賞、アンソニー賞、マカヴィティ賞の受賞歴を持つベストセラー作家の最強タッグが贈る、超一級の国際政治スリラー。米国大統領選直前、ついに待望の文庫化! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ステイト・オブ・テラー』 の文庫版となります。
  • もっと遠くへ行こう。
    4.5
    人里離れた農場に住む夫婦のもとに、夫が宇宙移住者の候補になったという知らせが届き──。衝撃の結末が待ち受ける傑作スリラー
  • ポピーのためにできること
    3.9
    イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こす。関係者が残した大量のメール、テキスト・メッセージ、メモ書き、新聞記事、SNS投稿。資料の山から浮かび上がる、殺人事件の真相とは?――イギリスで20万部突破、タイムズ紙が「21世紀のアガサ・クリスティー」と評した犯人探しミステリー。圧巻のデビュー作!
  • シークレット・エージェント
    3.0
    ロンドンの片隅で雑貨店を営むヴァーロックは、某国大使館に長年雇われたシークレット・エージェントである。彼はその怠惰を雇い主に咎められ、グリニッジ天文台の爆破事件を起こすよう命じられるのだが……陰鬱な社会とアナキストたちをめぐる人間模様を皮肉な筆致で描いた小説。
  • サリー・ダイヤモンドの数奇な人生
    4.1
    アンソニー・ホロヴィッツ絶賛! 「圧倒的なキャラクターが誕生した」 引きこもりで“変わり者”のサリー。 父亡き後、外の世界で教えられたのは社交辞令と、恐ろしい出生の秘密―― 世界29カ国で刊行! 予測不能ミステリー 町外れで父と孤立して暮らす“変わり者”サリーは6歳までの記憶がない。 ある日父が病気で亡くなり、言いつけどおりに家の裏の焼却炉で遺体を焼いたところ、警察が駆けつけ大騒ぎになってしまう(何かまずかったようだ)。 マスコミが殺到するなか、赤い帽子を被って葬儀を終えたサリーは父が遺した手紙を開く。 そこには人とかかわるようにという願いとともに、ある凄惨な事件の記録が記されていた――。 『パブリッシャーズ・ウィークリー』誌が選ぶベストミステリー&スリラー2023! 米Amazonベストブック2023(ミステリー、スリラー&サスペンス部門)トップ20選出! 本国アイルランドで9週連続1位! 「サリーが真相を探るにつれ、衝撃と感動がもたらされる。そして胸が張り裂けるのに、底なしに笑える」 ハーラン・コーベン(作家)
  • GONE ゴーン Ⅴ 暗闇
    -
    15歳以上が消えた町に “終末の日”が訪れる―― 〈バリア〉の外に待ち受けていたものとは…… ついにすべての謎が明らかに。 巨編シリーズ、クライマックス! 15歳以上の人間が忽然と消えた日から1年が経とうとしていた――町は半透明のバリアで封じられたまま、外の様子はいまだまったくわからない。食料不足や諍いを繰り返しながらも必死に生きるサムたちだが、ある日そのバリアに異変が起きる。黒い染みがじわじわと広がって陽光を遮り、町を完全なる暗闇にのみこもうとしていたのだ。皆が絶望し戦慄するなか、時同じくして、バリアの外でも異変が起きていて……。
  • ゴーストライター
    4.0
    劇場の最前列に座っていた男は、暗闇のなかで喉を掻き切られて死んでいた。泥酔状態だったらしいその男は上演中の舞台「真鍮のベッド」の脚本家だった。駆けつけたニューヨーク市警ソーホー署の刑事マロリーとライカーは捜査を開始する。だが劇場の関係者は、俳優から劇場の“使い走り”に至るまで全員が、一筋縄ではいかない変人ぞろい。おまけに、ゴーストライターなる謎の人物が、日々勝手に脚本を書き換えているという。ゴーストライターの目的は? 殺人事件との関わりは? 氷の天使マロリーが、舞台の深い闇に切り込む。好評シリーズ。
  • 白い雌ライオン
    4.0
    春の祭典を目前にしたスウェーデンの田舎町で、不動産業者の女性が行方不明になった。良き妻、幸せな母、教会の熱心な信徒がなぜ? 失踪か、それとも事件か、事故か。ヴァランダー警部らは彼女の足取りを追い、最後に向かった売家へ急いだ。ところがその近くで謎の空き家が爆発炎上、焼け跡から発見されたのは、黒人の指と南アフリカ製の銃、ロシア製の通信装置だった。二つの不可解な事件の関連は? スウェーデンとロシア、そして南アフリカを結ぶ糸は? EU各国で爆発的な人気を誇るベストセラー作家の、CWAゴールドダガー受賞シリーズ。/解説=吉野仁
  • クリムゾン・リバー
    4.1
    山間の大学町周辺で次々に発見される惨殺死体。拷問され、両眼をえぐられ、あるいは両手を切断され……。別の町でその頃、謎の墓荒らしがあった。前後して小学校に入った賊は何を盗み出したのか? まるで無関係に見える二つの町の事件を担当するのが、司法警察の花形と、自動車泥棒で学費を稼ぎ警察学校を出た裏街道に精通する若き警部。なぜ大学関係者が不可解な殺人事件に巻き込まれたのか? 埋葬されていた少年はなぜ死んでからも何者かに追われているのか? 「我らは緋色の川(クリムゾン・リバー)を制す」というメッセージの意味は? 二人の捜査がすべての謎をひとつに結び合わせる。フランス・ミステリの概念を変えた記念碑的傑作!/解説=吉野 仁
  • ロザムンドの死の迷宮
    4.1
    ケンブリッジを震撼させた連続殺人は過去のこと。わが子アリーや召使いのマンスールたちと、イングランドの地で平穏に暮らしていた女医アデリアは、アリーの父であるロウリー司教に呼び出される。管区オックスフォードシャーにある迷路に囲まれたワームホールド塔で、ヘンリー二世の愛妾ロザムンドが毒を盛られたのだ。最大の容疑者である王妃エレアノールは、幽閉先から姿を消していた。国全体を巻きこむ戦を阻止するべく、アデリアは難事件に立ち向かう。CWA最優秀歴史ミステリ賞に輝いた『エルサレムから来た悪魔』に続く、シリーズ第2弾。
  • カールの降誕祭
    3.8
    ドイツでは、クリスマスに最も殺人が多い――日本人女性に恋をしたパン職人が、“まともなパン屋”でなくなってしまった理由とは(「パン屋の主人」)。規律を守り、公明正大だった裁判官に退職後おとずれた、すさまじく数奇な人生の結末(「ザイボルト」)。10世紀から続く貴族トーアベルク家。クリスマスの帰省中に息子が起こした悲しい惨劇(「カールの降誕祭(クリスマス)」)。本屋大賞翻訳小説部門第1位『犯罪』のシーラッハによる珠玉の3編と、気鋭の版画家タダジュンによる謎めいたイラスト。ふたりの天才が贈るブラックなクリスマス・プレゼント。
  • 7は秘密
    5.0
    「盗まれたんです。家族を」1846年の真冬。創設まもないニューヨーク市警の警官ティムは、黒人の血が混じった女性ルーシーから助けを求められる。妹と息子が悪辣な逃亡奴隷捕獲人に拉致されたのだ。ティムは兄ヴァレンタインの助けを得て彼女たちを助け出し、兄の家に匿った。だが翌々日の朝、その家で首にローブの紐が巻きついたルーシーの死体を発見してしまう。兄に嫌疑がかかることを恐れたティムは死体を移動し、犯人を追って捜査を開始する。弱者への暴力や黒人奴隷売買が横行する苛酷な時代に、青年警官はただ一人真実を求め奔走する。/解説=酒井貞道
  • シャーロック・ホームズの事件録 三つの鍵
    NEW
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    19世紀、ロンドンを賑わす大魔術師の脱出マジックで殺人が―― ホームズ×ワトスン、3つの謎に挑む本格パスティーシュ! 1887年、大魔術師の公演に沸くロンドン。その魔術師のもとに切断された指が届き、心配した妻がベイカー街221Bを訪ねてきた。ホームズとワトスンが公演へ赴くと、巨大な水槽からの大脱出の最中ありえない事故が起きる。同じ頃、若い娘が忽然と姿を消し、腕をもぎとられた彼女の人形が川で発見される。さらにワトスンは亡き母が遺した鍵のかかった小箱を受け取り……。ホームズの新たな事件!
  • シャードッグ・ホームズ1 ふたりといっぴき探偵団
    5.0
    フリアとディエゴは連れ子どうしの「半分きょうだい」。二人のもとに、人の心を読めるエスパー犬 “シャードッグ・ホームズ” がやってきた。ある日シャードッグが、お散歩中に攫われてしまう。きょうだいで力を合わせて救い出せ! 総ルビ、小学校低学年~
  • ダブル・ダブル〔新訳版〕
    3.9
    エラリイに匿名の手紙が届く。そこには最近ライツヴィルで起きた事件を記した新聞記事ーー“町の隠者″の病死、富豪の自殺、“町の物乞い″の失踪ーーの切り抜きが。そして、父親の失踪の真相を探ってほしいという妖精のように魅力的な娘・リーマに導かれ、エラリイは四度ライツヴィルを訪れる。そこで待ち受けていたのは、さらなる不審死の連続だった……本格ミステリの巨匠、円熟期の傑作が新訳で登場。解説/飯城勇三
  • 三日間の隔絶 上
    4.4
    一家惨殺事件の生き残りの少女はグレーンス警部の手により保護された。17年後、その事件の資料が警察署内から盗まれていることが判明する。さらに17年前と同じ手口で当時の容疑者が殺される事件が起こり……。一方、潜入捜査員を引退し家族とともに暮らしていたピート・ホフマンの元に、彼の正体を知る謎の人物から脅迫状が届く。ホフマンは警察の人間が裏切ったのだと考えるが――。〈グレーンス警部〉シリーズ最新作。
  • ダウンサイド 強奪作戦
    -
    プロの強盗のフィンは仲間とともに大規模な列車襲撃を決行した。万事順調だったが、なぜか急襲してきた警察に逮捕され一同刑務所へ……7年後、娑婆に出たフィンは、今どき現物を盗む強盗なんて時代遅れの恐竜だと引退を決意するが、全財産を隠していた銀行が倒産してそれもままならない。そんな彼に大仕事が待ちかけられる。獲物は保管倉庫に眠る希少金属ロジウムの山、総重量約1トン。鉄道基地のド真ん中にあり、ハイテクで厳重に警備された保管倉庫にいかにして侵入するか? しかしフィンに秘策あり。仲間を集め、準備を進める。決行は大晦日。だが、彼らが予想もしないところで完全想定外の事態が進行していた! 痛快ケイパー小説
  • 霊応ゲーム
    4.1
    1954年、イギリスの名門パブリック・スクールで学ぶ14歳の気弱な少年ジョナサンは、同級生ばかりか教師にまでいじめられ、つらい日々を送っていた。しかしある時から、クラスで一目置かれる一匹狼のリチャードと仲良くなる。二人が親密になるにつれ、ジョナサンをいじめる悪童グループの仲間が一人、また一人と不可解な事件や事故に巻き込まれていく……彼らにいったい何が? 少年たちの歪んだ心を巧みに描いた幻の傑作。「復刊ドットコム」で絶大な支持を得た傑作サスペンス、待望の文庫化!
  • スマイリーと仲間たち
    4.2
    将軍と呼ばれる老亡命者がロンドンで殺された。将軍は英国情報部の工作員だった。醜聞を恐れる情報部は、彼の工作指揮官だったスマイリーをふたたび引退生活から呼び戻し、後始末を依頼する。将軍は死の直前に、ある重要なことをスマイリーに伝えようとしていた。彼の足どりをたどるスマイリーは、やがて事件の背後に潜むカーラの驚くべき秘密を知る!英ソ情報部の両雄が、ついに積年の対決に決着をつける!
  • わたしを離さないで Never Let Me Go
    4.1
    優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも「提供者」だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度……。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。解説:柴田元幸

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  • スパイたちの遺灰
    4.9
    その“手記”は世界の秩序を破壊する。 WWⅡ後の諜報史、その裏には伝説のスパイ・スカーレットがいた―― ジェフリー・ディーヴァー絶賛! 「生まれながらのストーリーテラー」ジェフリー・ディーヴァー 「注目必至。ページをめくる手が止まらない」スティーヴ・キャヴァナー サンデータイムズ紙のBook of the Year 2023選出! ガーディアン紙のBook of the Year 2023選出! ある日、冴えない諜報史の准教授マックスのもとに1枚の名刺が届く。スカーレット・キング――MI6の伝説のエージェントが、半世紀にわたる諜報活動を綴った手記を出版したいと言うのだ。イギリス政府が隠蔽してきた作戦が表に出れば、世界が注目する。マックスは浮き足立つが、直後にスカーレットが殺害され、MI5に追われる身に。窮地を脱するため手記の原本を捜すうち、歴史の裏に隠された真実が浮かび――。
  • 償いのフェルメール
    3.5
    シリーズ連続全米1位! 世界的名画《合奏》が消え、いわくつきの富豪が殺害された。 その背後には核の危機を招く陰謀が―― 巨匠が描く、スパイ小説の最前線。 アマルフィの豪邸で黒い噂のある実業家が殺害され、一枚の絵画が盗まれた。イタリア当局から協力を求められたガブリエル・アロンは消えたのはフェルメールの幻の名画であり、殺人はプロの手口だと見定める。手がかりを追ううち、Zのタトゥーのある暗殺者の襲撃を受けたガブリエルは、事件の裏に“コレクター”と呼ばれるロシアの謎の新興財閥(オリガルヒ)の存在と、隠された核を巡る陰謀を突き止め――。
  • 血塗られた一月
    3.7
    アメリカ探偵作家クラブ賞受賞シリーズ、衝撃の第一作 1973年、グラスゴー。特別房の囚人が予言した少女射殺事件の捜査に挑む刑事ハリー・マッコイは、事件の裏の巨悪に触れるが……
  • ベルリンに堕ちる闇
    3.9
    1939年、灯火管制下のベルリンで元女優が殺害されているのが見つかる。事件は捜査を進めていくうちに混迷を極めていき……。
  • 神と罌粟【けし】
    3.0
    国境の街、メキシコのシウダー・レアルでは、長年にわたり残虐な女性強姦殺人が続いていた。捜査を続ける刑事フェンテス、女性労働者の地位向上のため活動するピラールの前にやがて、腐敗した市権力者、カトリック教会、強大な麻薬組織の魔手が伸びてくる……。メキシコを舞台にした異色のクライム・サスペンス
  • 剣より強し クリフトン年代記 第5部
    -
    ハリー、密命を帯び極寒の地へ。 驚異の新展開! 11カ国で1位の世界絶賛シリーズ。 幻の短編新訳を特別収録! 豪華客船を狙った爆破事件を間一髪のところで切り抜けたハリーは、ソヴィエトの刑務所に強制収容された作家の釈放活動のため、モスクワに渡る。その作家は長年スターリンの専属通訳を務め、その真実の姿を暴露した本を出版したせいで逮捕されていた。一方エマはバリントン海運の経営危機にさらされながら、ヴァージニアに起こされた名誉毀損の裁判に対峙し――。東西冷戦下、激動の第5幕!
  • 死を【弄/もてあそ】ぶ少年
    3.0
    甥は11歳の夏に“事件”を起こした。6年後、両親を亡くした彼を引き取ることに。悪魔のような少年から家族を守り切れるのか……
  • 沈黙のセールスマン〔新版〕
    3.9
    事故で入院中のセールスマンに隠された秘密とは? 私立探偵サムスンが愛娘とともに謎を追う。米澤穂信氏推薦のシリーズ最高傑作
  • とむらい家族旅行
    3.8
    大好評『殺人記念日』著者新作サスペンス 亡き祖父の遺産を相続するため、ベスたち兄妹は二十年前の祖父とのアメリカ横断の旅を再現することに。だがその旅には秘密が……
  • 少年探偵ロビンの冒険
    5.0
    英国黄金時代の巨匠クロフツが残した唯一のジュニア・ミステリ。鉄道にまつわる謎やフレンチ警部の登場などファン必読の1冊。初版本に収録された挿絵を完全復刻し、〈ヴィンテージ・ジュヴナイル〉第1弾として刊行。
  • 永遠に残るは クリフトン年代記 第7部
    -
    20世紀英国を駆け抜けた、ふたつの一族を巡る物語。 〈クリフトン年代記〉ここに完結! 幻の短編新訳を特別収録! バッキンガム宮殿での叙勲式を迎え、ハリーは家族が見守る前で爵位を授けられる。エマは新首相マーガレット・サッチャーに実力を買われ、閣僚に任命される。ジャイルズは選挙に敗北したものの、人生を分かち合う伴侶とついに幸せを手に入れていた。それぞれが幸福な結末を迎えたかに思えたが、予想だにしない悲劇が彼らを襲い――。イギリスの激動の時代を駆け抜けた100年の物語が、ここに幕を下ろす。
  • 機は熟せり クリフトン年代記 第6部
    -
    東西冷戦下、一族に襲いかかる試練―― 衝撃の連続、終幕の序章! 幻の短編新訳を特別収録! 選挙が近づくなか、ジャイルズは政治家生命を危険にさらす決断をする。東ドイツで出会った運命の女性カリンを国外脱出させるため、厳戒態勢のベルリンの壁を越え、救出作戦を決行するのだ。だがその裏には衝撃の事実が隠されていた。一方、スターリンの真の姿を暴いた本の出版に成功したハリーのもとへ、思いがけない吉報が届く。しかし運命はあまりに残酷で……。クライマックスを迎える第6幕!
  • ヒート 2
    5.0
    NYタイムズ・ベストセラー第1位 名匠マイケル・マン監督が、MWA受賞作家と放つ話題作! アル・パチーノとデ・ニーロ共演の伝説の映画『ヒート』につながる物語。 リアルなキャラクターと力強いストーリーテリングで、見事に引き込まれる。逃走する犯罪者と追いつめようとする警察官を真に活写した作品のひとつ。 ――ドン・ウィンズロウ 『ヒート2』 は瞬く間に私のお気に入りの犯罪小説になった ――ジェイムズ・パタースン 映画『ヒート』のファン必読 ――USAトゥデイ紙 1988年シカゴ。 クリスは切れ者のニール率いる強盗団の仲間とメキシコの麻薬カルテルの現金貯蔵庫を狙っている。 一方、殺人課の刑事ハナは高級住宅地を襲う残忍な連続強盗殺人を追っていた―― 7年後、LAの銀行強盗事件で男たちの運命が交錯したとき、血で血を洗う悲劇が産声をあげる。 追う者と追われる者、米国、南米、アジアを跨ぐ犯罪組織の抗争を壮大なスケールで描く、伝説の映画『ヒート』続編!
  • アガサ・クリスティーの大英帝国 ──名作ミステリと「観光」の時代
    4.0
    英国を代表する「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーはまた「観光の女王」でもあった。奇しくも同じ1841年に端を発する「ミステリ」(ポー「モルグ街の殺人」)と「観光」(トマス・クックによるツアー)は、束の間の「非日常」を楽しみ、平凡だが価値ある「日常」へと帰還する営みとして、大衆社会なかんずく大英帝国の繁栄の下、花開いた。その頂点をなすクリスティーの傑作群、66作に及ぶクリスティーの長編の分析を通して、彼女が「ミステリ」と「観光」に託して描いた二〇世紀大英帝国の変容を明らかにする。
  • 失われた手稿譜 ヴィヴァルディをめぐる物語
    5.0
    作曲家で聖職者だったヴィヴァルディは、膨大な数の自筆楽譜を遺した。兄の魂を守ろうとする弟、欲にまみれた司祭、古書愛好家、ユダヤ人音楽学者、ムッソリーニ、詩人エズラ・パウンド…様々な人間の愛憎、欲望、無知が絡み合い、楽譜は数奇な運命を辿る。優れた小説に与えられるG・コミッソ文学賞受賞。/解説=田村和紀夫

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