アレックス・ベールの作品一覧
「アレックス・ベール」の「狼たちの宴」「狼たちの城」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アレックス・ベール」の「狼たちの宴」「狼たちの城」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
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Posted by ブクログ
大戦中に迫害を受けるユダヤ人の悲哀 ゲシュタポとレジスタンス 紙一重の駆け引が痺れる #狼たちの城
■あらすじ
第二次大戦中、ユダヤ人である古書店主の主人公に、ポーランドへの移送通知が届く。不安に思った彼は、自身の安全と家族を守るために、レジスタンスに所属するかつての恋人に協力を求めた。
一方、ドイツ秘密警察が駐留している城では、人気女優の殺害事件が発生する。しかし事件を捜査するはずだった特別捜査官は、現場への移動中にレジスタンスに襲われてしまう。
レジスタンスは主人公の彼に、特別捜査官に成りすますように告げるのだった。
■レビュー
第二次大戦中のドイツ舞台に繰り広げられる、歴史&冒険ミステリーです。
そのまま海外ドラマになっても良いくらい、展開がお見事で、シンプルに読んでいて面白い! ★5
これまで大戦中のスパイ小説や映画は、いくつか体験したことがありますが、他に負けないくらい素晴らしい作品でしたね。
話の筋としては大きく二つ、殺人事件の解決と秘密文書の入手。さらにユダヤ人とドイツ軍高官との入れ替わりのサスペンスが、さらに物語を盛り上げていきます。
始まりから終わりまで、次にどう話が転がるか全く分からない、ひりつく場面が目白押しです!
とにかく特にレジスタンスたちの命を張った、ギリギリのやり取りがスゴイんです。
ばれちゃう? うまくいくの? どこにいったの? そんなの無理だろ! え、さらに裏切者がいるの?! なーんて驚きと感情が、次々押し寄せてきます。
そしてやはり本書を読む中で一番強烈なのは、戦争がもたらす罪の描写。
ユダヤ人の迫害…いかに教育が重要であるか。
権力者にとって都合の良い情報や知識を与えることで、群衆は悪魔のごとく育ってしまう。彼らの財産、自由、生命すら奪うことが、むしろ「正義」とされている価値観がヒドイ。たった80年前に行われていた現実を目の当たりにし、強烈に胸を打たれました。
また権力を持つことの恐ろしさが切々と語られていきます。
権力者がただそこに存在しているだけで、恐怖を吹き込んでいくのです。
民衆は決して欲望や悪意でユダヤ人を迫害しているわけではない。自らの安全を担保するために、弱者や悪者と定義して叩くしかないのです。人間性を失っていく様子は、まさに戦争がもたらす不幸で見るに堪えませんでした。
■推しポイント
良い人間が戦わなければ、悪い人間が勝利する。
主人公が成長するきっかけとなった、女性レジスタンスが言ったセリフです。
当たり前のように聞こえるシンプルなセリフですが、はたして自らの生命を賭けることができるでしょうか。
遠い場所で繰り広げられる戦争、我々はぼんやりと他人ごとのようにテレビで見ています。自分自身が戦うということ、そのために行動することがいかに大事か。肝に銘じておかねばならないと思いました。
Posted by ブクログ
アレックス・ベール『狼たちの宴』扶桑社ミステリー。
第二次世界大戦末期のドイツを舞台にした冒険探偵ミステリー小説『狼たちの城』の続編。前作から続くユダヤ人の元古書店主イザーク・ルビンシュタインの悪夢。
基本設定や大筋は前作と同じなのだが、決して二番煎じとはならず、新たなスリルとミステリーが描かれる。やはり非常に面白い。
前作でゲシュタポの特別犯罪捜査官アドルフ・ヴァイスマンに間違えられ、ナチスが接収した城内で起きたドイツの大人気美人女優ロッテ・ラナー殺人事件を解決したイザークは再びアドルフ・ヴァイスマンとして女性絞殺事件の捜査に挑む。
幕間に描かれるマリアンネという女性に失恋してから周りの女性が全てマリアンネに見えてしまうという幻覚に悩まされる怪しい男性。真犯人に間違いないと思うが……
やがて女性絞殺事件は過去の事件も含め、連続殺人事件の様相を呈していく。そして、次第にその正体が暴かれようとするイザーク。イザークの運命や如何に。
古くはボブ・ラングレーの『北壁の死闘』、ジャック・ヒキンズの『鷲は舞い降りた』、近年ではハリー・ファージングの『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え』など、意外にナチス物はハズレが無いように思う。特に全く話題にもならなかった『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え』は最初のエベレスト登頂を果たしたのはナチスの精鋭だったという山岳冒険小説で、隠れたお薦め本の1つである。
定価1,430円
★★★★★
Posted by ブクログ
1942年ニュルンベルク。ユダヤ人イザークは家族6人全員が収容所に送られる直前。レジスタンスと関係のある元彼女のクララに何とか出来ないかと頼むと・・・ナチス親衛隊中佐の家で著名な女優が殺害された。守衛がいて、人の出入りは厳密にチェックされていた。事件解決のためにベルリンから敏腕捜査官のアドルフ・ヴァイスマンが送られてきた。クララがイザークのために用意してくれたのはヴァイスマンのパスポートだった。イザークはヴァイスマンになりすまして事件を解決しなくてはならなくなった。
めっちゃくちゃ面白かった。ユダヤ人がどういう目に会うのかの臨場感、事件解決のプレッシャーが凄い。私は必ずしも主人公に自分を投影して読まないのだけれど、本作はなぜかイザーク=ジブンで読んでしまった。
Posted by ブクログ
アレックス・ベール『狼たちの城』扶桑社ミステリー。
第二次世界大戦末期のドイツを舞台にした冒険探偵ミステリー小説。
非常に面白い。古くはボブ・ラングレーの『北壁の死闘』、ジャック・ヒキンズの『鷲は舞い降りた』、近年ではハリー・ファージングの『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え』など、意外にナチス物はハズレが無いように思う。
迫害される主人公のユダヤ人古書店主がナチスの親衛隊に扮して、ナチスの深部に潜入し、戦争の早期終結のために活躍するというストーリーで、さらにはこの主人公が探偵役まで果たすというのだから、たまらない。
第二次世界大戦の末期、ナチスによるユダヤ人迫害が続く中、ニュルンベルクのユダヤ人古書店主イザークと家族のもとに突然ポーランド移送の通達が届く。ただならぬ事態を予感したイザークはかつての恋人でドイツ人でレジスタンス活動に関わるクララを頼る。彼女はイザークの家族を安全な場所へ匿い、イザークのためにはゲシュタポの特別犯罪捜査官アドルフ・ヴァイスマン名義の偽の身分証を用意した。しかし、それはクララが所属するレジスタンスの命運を賭けた危険な計画だった。
何も知らないイザークは特別犯罪捜査官アドルフ・ヴァイスマンに間違えられ、ナチスが接収した城内で起きたドイツの大人気美人女優ロッテ・ラナー殺人事件の捜査に臨むことになるのだが……
イザークの運命や如何に……
帯にスティーヴン・ハンターの新刊『Basil's War』(原題)が2021年8月2日発売予定という物凄く楽しみなお知らせが!
定価1,320円
★★★★★