【感想・ネタバレ】狼たちの宴のレビュー

あらすじ

歴史×スパイ×名探偵
傑作『狼たちの城』待望の続編登場。

ゲシュタポ捜査官になりすましたユダヤ人の
元古書店主が、女性絞殺魔の謎にふたたび挑む!
イザーク・ルビンシュタインの新たなる闘い!


ニュルンベルク、1942年。ユダヤ人の元古書店主イザーク・ルビンシュタインの悪夢は続いていた。
逃走中にゲシュタポ犯罪捜査官アドルフ・ヴァイスマンと間違われたまま、女優密室殺人の謎を見事に解明してみせた彼は、
街からの脱出をぎりぎりまで延ばして機密文書の奪取を試みるが、そこで新たに発生した女性絞殺事件の謎に捜査官として再び立ち向かうことに。

正体が露見すれば即「死」という究極の状況下で、「狼たちのなかの羊」は生き残ることができるのか?
『狼たちの城』の続編登場!

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Posted by ブクログ

アレックス・ベール『狼たちの宴』扶桑社ミステリー。

第二次世界大戦末期のドイツを舞台にした冒険探偵ミステリー小説『狼たちの城』の続編。前作から続くユダヤ人の元古書店主イザーク・ルビンシュタインの悪夢。

基本設定や大筋は前作と同じなのだが、決して二番煎じとはならず、新たなスリルとミステリーが描かれる。やはり非常に面白い。

前作でゲシュタポの特別犯罪捜査官アドルフ・ヴァイスマンに間違えられ、ナチスが接収した城内で起きたドイツの大人気美人女優ロッテ・ラナー殺人事件を解決したイザークは再びアドルフ・ヴァイスマンとして女性絞殺事件の捜査に挑む。

幕間に描かれるマリアンネという女性に失恋してから周りの女性が全てマリアンネに見えてしまうという幻覚に悩まされる怪しい男性。真犯人に間違いないと思うが……

やがて女性絞殺事件は過去の事件も含め、連続殺人事件の様相を呈していく。そして、次第にその正体が暴かれようとするイザーク。イザークの運命や如何に。

古くはボブ・ラングレーの『北壁の死闘』、ジャック・ヒキンズの『鷲は舞い降りた』、近年ではハリー・ファージングの『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え』など、意外にナチス物はハズレが無いように思う。特に全く話題にもならなかった『汝、鉤十字を背負いて頂を奪え』は最初のエベレスト登頂を果たしたのはナチスの精鋭だったという山岳冒険小説で、隠れたお薦め本の1つである。

定価1,430円
★★★★★

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2022年07月12日

Posted by ブクログ

1942年ドイツ、ユダヤ人なのにゲシュタポの凄腕捜査官アドルフ・ヴァイスマンに成りすまし、前作で殺人事件を解決したイザーク。女性連続殺人事件の担当にさせられた。ウルスラがイザークを愛することに嫉妬する新聞記者バッハマイヤーが、彼を貶めようとする・・・

ドキドキしながら読んだ。イザークはナチス・ドイツの機密情報をレジスタンスに流すため危ない橋を渡る。まるで自分がユダヤ人として当時のドイツにいるかのように。

今でいうなら、トランプ支持者だらけになった共和党内で反トランプを掲げるようなものか。

0
2022年08月31日

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