作品一覧
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3.8
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ動物好きな人はご用心かも。
重たすぎる愛は憎しみに変わるとき、暴力を伴う。
ダマリスはずっと子どもが欲しかったから夫のロヘリオと努力したけどとうとう子どもは出来なかった。
ロヘリオも若い頃は協力的で薬草を一緒に摘んで薬を作ったり、怪しい民間療法をうけたりしていたけれど今はもうそんなことは遠い話になってしまっている。
もう、40歳になってしまいロヘリオとは生活は共にしているが愛情はあるのかないのかよくわからない。
家族になりきれなかったように、きっとふたりとも考えていそうと思った。
海岸で死んでいたエロディアさんの犬の子を衝動的にもらい受ける。雌犬だ。
雌犬に女の子が産まれたらつけようと思って -
Posted by ブクログ
あまりにも面白いので、最初の1/3は電車を乗り過ごすほど読みふけり、ラスト1/5を切ってからは、読み終えるのがもったいなくて少しずつ読み進めた。
ある男が自殺を図ろうとしている。
ノックの音が響く。無視しようとしたがずいぶんとしつこい。
ドアを開くと、一人の美青年がいた。彼はとある男を殺すように提案してくる。
なぜ? なんのために?
自分はいま、死のうとしているというのに。
物語はこんな風に始まるのだが、たぶん、この先は予測できる人は誰もいないだろう。というか、解説を読むと作者自らが理解できていないまま語りだしているらしい。どんな天才だよ!
非常に映画的で読みやすく面白い -
Posted by ブクログ
コロンビアの海辺の村で邸宅の管理人をしているダマリスは、近所からもらった雌の子犬を飼い始める。ダマリスは不妊治療の末に子どもを諦めた過去をもち、子犬の成長に慰めを感じて溺愛するが、いつしか思い通りにならない犬への愛が歪んでいく。トラウマを持つ中年女性と雌犬の愛憎関係を乾いた筆致で描く。
なんだか雌犬づいている。女性と雌犬の奇妙な依存関係が印象的な物語を読むのは今年に入って3作目。レベッカ・ブラウンの『犬たち』、ホセ・ドノソの「散歩」、そしてこの『雌犬』だ。もちろん本書は最初からタイトルに引力を感じて手に取った。
『犬たち』は幻想の雌犬が増殖し、深い孤独を抱えた主人公の心を苛む話。「散歩」は