シリーズ第七弾。
前巻で、フランスで行方をくらましてしまった異父妹・エリーゼと、フランス潜入中で安否が気になるSOE(特別作戦執行部)工作員・エリカを探す為、ナチス占領下のパリに潜入したマギー。
アイルランド人の令嬢になりすまして(アイルランドは中立国)、〈ホテル・リッツ〉に滞在することになります
...続きを読むが・・・。
今回は辛かった!シリーズ第三弾『国王陛下の新人スパイ』でドイツに潜入した時もかなり辛い展開でしたが、それ以上かもです。
毎回のように書いていますが、可愛い表紙や呑気なタイトルに、シビアな内容が合っていないですよね。
パリ潜入時したばかりのマギーに、SOEの航空輸送管・ジャックが言った、“誰も信じるな”という台詞まんまに、騙し騙されの熾烈なスパイ合戦が繰り広げられますが、もう一方的といってよい程、ドイツ優勢な展開です。
と、いうのもSOEメンバーに、ドイツ側に情報を流している二重スパイが存在していて、SOEのネットワークはナチスの手に墜ちてしまっているわけです。
まさに“飛んで火にいる夏の虫”状態で次々に捕まってしまう、SOEの工作員達。
そして、ゲシュタポに連行された英国スパイの末路は・・・ヒィィ!((((ll゚Д゚))))
この一方的な状況の中で、マギーも勿論ピンチに陥りますが持ち前の機転と度胸で乗り越えていく姿に、以前ドイツに潜入した時のような危なっかしさは無く、今や安定感すら感じる程成長していますね。
そしてもう一つの注目ポイント、異父妹・エリーゼと再会して解り合えたのも良かったです。個人的にエリーゼはお気に入りキャラなので、姉妹が仲良くなって嬉しいですね。
で、ナチスの拘束からの脱出、裏切り者が判明などのハラハラ展開を経て、やっとイギリスに帰国できたと思ったら・・とんでもないラストが待っていました。
と、いうわけで、マギーの運命やいかに・・・エリーゼ!お姉ちゃんがピンチですよ!!