スーザン・イーリア・マクニールのレビュー一覧

  • スコットランドの危険なスパイ

    匿名

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    一押し

    このシリーズはとにかく面白い。前作がホントに気を持たせる終わり方だったので今回の作品を楽しみにしていたが、期待を裏切られずハラハラしながら読んだ。自らが諜報員になるなんて設定は最初は読者には想像できないことだったが、シリーズが進むにつれ超過酷な任務にも果敢に挑み、数学的頭脳を駆使して事件を解決して成長していく姿にどんどん魅かれていく。007のように映画化されないかなー。

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    2020年04月06日
  • スパイ学校の新任教官

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    マギー・ホープのシリーズも4作目。
    作品ごとにけっこう、雰囲気が違います。
    第二次世界大戦中の話なので、ヒロインたちの若々しさと状況の重さが微妙なバランス。

    3作目が非常に重い幕切れだったので、4作目はさあ!復活の巻でしょ。
    1941年初冬。
    マギーは現場を離れ、心を閉ざした状態。
    スコットランドの訓練キャンプで新人を指導する鬼教官となっています。

    親友のサラの所属するバレエ団が近くで公演することになり、しぶしぶ出向くマギー。
    ところが、そこで事件が起きます。

    一方、マギーは直接かかわらない部分でも、歴史が大きく動いていく時期。
    米英の思惑、専門家の対応の違い。
    日本人としては敵国である

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    2016年08月08日
  • チャーチル閣下の秘書

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    「エドワード8世」時代(宝塚でいえば)の歴史フィクション。割りに硬派なスパイもので、お話の伏線がしっかりしていて、久々に続編を読み進んで面白いシリーズに出会えました。

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    2016年01月17日
  • スコットランドの危険なスパイ

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    イギリスのスパイ、マギー・ホープシリーズの8作目。最終巻。

    忌まわしい過去がある孤島の古城に、スパイとしての訓練は終わっているものの工作活動に適さないと判断されたが内情を知りすぎている工作員たちが隔離監禁されている。
    目が覚めたらマギー・ホープもそこに収監されていた。
    囚人たちは外界と隔離され、戦争など嘘か夢だったかのように贅沢にその日その日を過ごしている。
    そして、新しい囚人が送り込まれてきて
    ひとり、またひとりと殺されていくようになる。
    誰が敵で誰が味方なのか。

    アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせられるが、また違うおもしろさがあった。

    これが最終巻であるのだ

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    2025年05月23日
  • ホテル・リッツの婚約者

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    イギリスのスパイ、マギー・ホープシリーズの7作目。

    イギリスのスパイ、マギー・ホープはドイツ占領下のフランス、パリに潜入。パリでの工作活動が実際どうなっているのかを調査し、ドイツから脱出した妹を救出する目的があった。

    マギー・ホープシリーズは実在した人物が出て来たり、モデルになることが多いのだが、今回はココ・シャネルが登場。
    ファッションについての言と、表には出さないが諾々とドイツに従わざるを得ない屈辱、しなやかに一矢報いてやろうと虎視眈々としているココ・シャネルの様子がおもしろい。
    公用施設の入り口が違うなどのドイツ人によるフランス人差別があったことを初めて知った。

    フィクションとノン

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    2025年04月21日
  • バッキンガム宮殿のVIP

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    イギリスのスパイ、マギー・ホープシリーズの6作目。

    1942年。戦時下のイギリスは出兵した男性に代わり、女性が社会に出て働き始めるようになる。
    そんな新しい風潮の中、イギリスの戦勝を信じて工作員として活躍するべく訓練を受けた若い女性を襲う連続殺人事件が起こる。「切り裂きジャック」の再来?
    マギー・ホープはスコットランドヤードと結託して事件にあたる。

    マギー・ホープシリーズは、人種や階級などいろんな種類の差別に抗うのが軸なのだが、今回は女性差別。描かれる男性から女性に対する嫌がらせは今の日本でも「あるある」である。
    奮闘するマギーを応援したり、一緒に憤ったり。

    「だけど、何が一番頭にくるか

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    2025年04月04日
  • スコットランドの危険なスパイ

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    シリーズ第八弾。

    前巻のラストで、SOE(特別作戦執行部)上層部からのとある協力要請を拒んだために拘束されてしまったマギーでしたが、本作は、その後の展開の物語です。

    “知りすぎた”為に、SOEの収容所として使われている孤島にある城に囚われているマギー。
    彼女の他にも、隔離が必要と判断された“訳アリ”工作員達9名が件の城で無為な日々を送っていましたが、ある日、新たな収監者として若き美人工作員がやってきた日から、ひとりまたひとりと収容者が謎の死を遂げていき・・・。

    今回は、外部から遮断された状況・・所謂クローズドサークルの状況下で起こる連続殺人ということで、皆さまが描かれているように、さなが

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    2023年08月09日
  • ホテル・リッツの婚約者

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    シリーズ第七弾。

    前巻で、フランスで行方をくらましてしまった異父妹・エリーゼと、フランス潜入中で安否が気になるSOE(特別作戦執行部)工作員・エリカを探す為、ナチス占領下のパリに潜入したマギー。
    アイルランド人の令嬢になりすまして(アイルランドは中立国)、〈ホテル・リッツ〉に滞在することになりますが・・・。

    今回は辛かった!シリーズ第三弾『国王陛下の新人スパイ』でドイツに潜入した時もかなり辛い展開でしたが、それ以上かもです。
    毎回のように書いていますが、可愛い表紙や呑気なタイトルに、シビアな内容が合っていないですよね。
    パリ潜入時したばかりのマギーに、SOEの航空輸送管・ジャックが言った、

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    2023年07月06日
  • バッキンガム宮殿のVIP

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    シリーズ第六弾。

    ロンドンに帰ってきたマギー。
    特別作戦執行部(SOE)で事務仕事をしながら、異父妹・エリーゼがドイツの強制収容所から救出されて、再会できるのを心待ちにしています。
    そこへMI-5(軍情報部五課)の長官・フレインから殺人事件の捜査に協力してほしいと頼まれて・・・。

    女性ばかりを狙い、“切り裂きジャック”を模倣した連続殺人犯を追うことになったマギー。
    スコットランドヤードのダージン警部と行動を共にすることになるのですが、このダージン警部、無愛想ですがキレ者で紅茶好き・・・“こ、この要素は、某漫画の某兵長を彷彿とさせるよね( ゚д゚)ハッ!”と、いう事で(?)勝手にダージン警部

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    2023年05月31日
  • スコットランドの危険なスパイ

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    マギー・ホープのシリーズ、8作目。
    第二次世界大戦中、アメリカ育ちのイギリス人の若い女性マギーがスパイとなり、各地の重要なシーンで活躍します。

    前作の任務の直後、さらなる過酷な指令を断ったマギー。
    重要な機密を知ってしまったからという理由で、孤島に送り込まれてしまいます。
    外界との接触はほとんどなく、いわくつきの古城で、何をするでもない暮らしに。
    そこには様々な理由で隔離された同僚がいました。
    マギーの後にも、事件を起こした美人スパイが送られてきます。
    ところが、不審な死が起こり始め、事故とは思えなくなってきます。

    「そして誰もいなくなった」を思わせる筋書きに、え、これはほぼ独立したそうい

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    2020年09月27日
  • ホテル・リッツの婚約者

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    マギー・ホープのシリーズも7作目。
    マギーはアメリカ育ちのイギリス人で、優秀でいきいきした女性。
    戦時下にロンドンにいたため、チャーチル首相の秘書を務めたことからスパイの道へ。

    今回の任務は、ナチス・ドイツ占領下のパリへの潜入。
    1942年、送り込まれていたスパイたちが消息を絶つという危険な状況での仕事です。
    アイルランド女性を装い、結婚準備の買い物に来たという触れ込みでリッツ・ホテルに滞在。

    アイルランドは中立国だったために、アイルランド人としてならまだパリを訪問することが出来たんですね。
    頭がよく今では腕も立つようになっているマギー。だが、ドイツに行ったこともあるのでドイツ人に顔を見分

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    2019年11月15日
  • バッキンガム宮殿のVIP

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    マギー・ホープのシリーズ第6作。
    ロンドンに戻ったマギーが、連続殺人事件の捜査で活躍します。

    アメリカ育ちの英国人、マギー・ホープ。
    戦時下のロンドンでスパイの訓練を受け、数々の試練をこなしてきました。
    特別作戦執行部(SOE)で働いていたところ、採用した女性が不審な死を遂げ、マギーはMI-5の依頼で捜査に加わることに。

    スコットランドヤードの警部ダージンは、これまでマギーが付き合ってきたエリートの若者とは違う人種。
    若いマギーを見ても最初は世間知らずの女の子ぐらいにしか思わず、他のお偉いさんはさらにサイテー(笑)
    男性が戦地に駆り出されたために女性の社会進出が進む一方で、まだ格差はあから

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    2018年09月08日
  • チャーチル閣下の秘書

    戦時下階級社会での就職

    近現代史の有名人チャーチル閣下の秘書だけど、かのジェームズボンドが奉職したMI6諜報機関に限りなく近かった様な...
    翻訳もやっつけじゃない確かさ。
    読む側に戦時下の英国階級社会の当時の状況、Uボートに海上封鎖され代用コーヒーや砂糖配給生活した事を予備知識として持っていると、背景画として活きてきますよ。あと2017年11月11日現在、この巻が密林で電子版499円でゲットできました。最近は電子版値入れ高杉だよね。このくらいなら納得なのだが。

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    2017年11月11日
  • ファーストレディの秘密のゲスト

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    マギーのシリーズも、5作目。
    元気な若い娘が主人公のコージーみたいな表紙ですが~
    主人公はまあそうだけど、けっこう苦い味もある本格的なストーリーです。

    マギー・ホープは、わけあってアメリカ育ちのイギリス人。
    チャーチル首相の秘書になったことから、諜報員の訓練まで受けて経験を積んできました。
    今回は、首相のアメリカ訪問に同行します。
    苦境に立つイギリスは、アメリカの参戦を熱望していました。

    アメリカ大統領は、フランクリン・ルーズヴェルト。
    夫人のエレノアも知的で有名な女性ですが、思わぬスキャンダルに巻き込まれそうになります。
    大統領夫妻の秘密に近づきつつ、絡み合う事件をひそかに解きほぐそうと

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    2017年06月16日
  • ファーストレディの秘密のゲスト

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    マギーシリーズのもの。
    シリーズものと知っているくせに、順番通りに読めていない…けれども楽しめます!

    今回は、第二次世界大戦にアメリカが参戦する直前の時期のお話。実在した人物が何人も出てきて、時に混乱することもあったけれど、とても興味深く読んだ。民主主義を標榜し、参戦する一方、国内では人種差別が根強く残り、ひとりの少年の命が理不尽に消されようとしている。当時のアメリカの世相を垣間見たような気分になった。

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    2016年12月25日
  • ファーストレディの秘密のゲスト

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    マギーがいよいよ育った国アメリカへ!
    同じ英語圏でありながら、英国と米国では色々と違う点がある。それが際立つ本巻では、第二次大戦へのアメリカ参戦とそれにまつわる裏舞台が描かれている。
    ここに登場する幾人かの人物、たとえば正当防衛だったにもかかわらず人種差別的な状況で死刑に追いやられるウェンデル・コットンなど、歴史上の人物をモデルに、それと近いシチュエーションや背景を持つキャラクターも登場することで、この時期のアメリカの世相が描かれているのは興味深い。

    ところで、日本人として興味深かったのは、「徴兵」ということが、実は義務だけではなく権利であった事をうかがわせる記述。
    つまり、黒人であるコット

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    2016年12月07日
  • スパイ学校の新任教官

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    相変わらず、終盤にさしかかるところからテンポアップしていくのだが、今回はラスト直前が少しペースダウンしている。
    時代背景から、日米の間に戦争が勃発するというイベントが発生するのはやむを得ない。
    マギーはアメリカ育ちの英国人だから、そのあたりについての感情は、敵国人である私には、読んでいてびみょ~な気持ちになってしまう。
    しかし、前巻の重苦しいラストから考えると、鬱状態のマギーが立ち直っていく様子は素晴らしいし、勇気づけられるものもありそうだ。

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    2016年08月07日
  • エリザベス王女の家庭教師

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    1巻よりも読みやすい。しかし、とある重要なキャラクターが、冒頭よくわからない状況で、大変な目に遭っている。
    ネタバレになるので、誰がどうなっているのか、書く事はできないのだが、これが明確な説明のないままにしばらく進んでいるため、後で「あれ?」と前の頁を繰るはめになってしまった。
    エリザベス王女とは勿論今もご存命のエリザベス女王陛下であり、それゆえに(あの女傑の少女時代!)という感慨がある。たとえ小説であっても、こういうのは微笑ましいものだ。

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    2016年07月22日
  • エリザベス王女の家庭教師

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    シリーズ2作目だけれど、1作目を読んでなくても本作だけでも十分楽しめるというあとがきにあったので読んでみた。うん、楽しめた。確かにマギーは高慢な感じがして(実際優秀なのかもしれないけど)好きじゃないんだけど、ストーリーは実在の人がたくさん出てきてて興味引かれたというか。でも同じネタでも男性が書いたらずいぶん違った雰囲気になるんだろうなあ。

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    2016年05月29日
  • 国王陛下の新人スパイ

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    マギー・ホープのシリーズ。
    「チャーチル閣下の秘書」「エリザベス王女の家庭教師」に続く3作目。

    アメリカ育ちのイギリス人で、第二次世界大戦中にスパイの訓練を受けることになったヒロイン。
    前の作品にも、そういえば一部は綿密な描写がありましたが、全体の乗りは溌剌として若々しく、軽やかさがありました。
    今回は、重い!

    念願かなって、M1-5の一人前のスパイになれたのはいいけれど。
    女性初の潜入でベルリンへ、しかも、ユダヤ人迫害に絡む現場に飛び込んでしまうとは。
    いえ、当初の任務はさすがにもっとシンプルだったのですが‥
    新米スパイが力を尽くして、ナチスドイツを向こうに回して密かに戦い、どこまで追っ

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    2015年09月07日