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ミステリ作家の卵であるアニーは、大叔母の住むキャッスルノール村に招かれた。大叔母は16歳のときに占い師から告げられた、いつかおまえは殺されるという予言を信じつづけており、大邸宅に住む奇妙な老婦人として知られている。屋敷を訪れると、大叔母は図書室で死んでいた。両手には血の痕があり、床には茎の長い白薔薇が落ちていた。予言が的中して自分が殺されてしまったときのために、大叔母は約60年をかけて親族や村人たちを調査していた。その膨大な調査記録を手がかりに、アニーは犯人探しに挑む。新鋭が贈る犯人当てミステリの大傑作!/解説=千街晶之
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Posted by ブクログ
イギリスを舞台にしたミステリーで、ミステリー作家のアニーが殺された祖母の事件解明に挑む物語。殺人事件を追ううちに、祖母の遺言書によって遺産を巡る推理対決が始まったり、敵対する何者かに部屋に侵入されるような緊迫感のある展開があったり、命を狙われて戦うようなアクションシーンがあったり、いろんなことが起こって映画を見ているようで楽しかった。
祖母の日記の内容が小出しにされて過去が明らかになるけど、そこではフランシス、ローザ、エミリーという3人の美少女とそれぞれのパートナーを巻き込んだドロドロの愛憎劇が赤裸々に書かれていて、それを読み進めているところが一番おもしろかった。ティーンエイジャーの登場人物が恋人とすぐに性行為をしたり、ドラッグに手を出したり、浮気したりされたり、予期せぬ妊娠をしたり、恋愛に積極的すぎる人ばかりで海外小説の醍醐味を感じて面白かった。
物語に深く関わるグレイブズタウン家は富豪で、邸宅の描写として広い庭やそこで働く庭師、庭園に咲く薔薇や、豪邸の調度品の描写なんかに英国小説っぽさを感じた。夏に亡くなった人の葬儀を秋に執り行ったり、遺族のスピーチのあと高級シャンパンを開け、名刺を配ったりする社交パーティの場にしたりする描写も出てきて、そういう何気ない文化の違いが面白いのでミステリーだけじゃない楽しみ方ができてよかった。
Posted by ブクログ
大叔母フランシスが少女時代に書いた日記パートと、主人公アニーの現代パートを交互に繰り返しながら、大叔母を殺害した犯人を見つけ出すフーダニットミステリ。
よかった!
設定から魅力的…
・主人公のアニーは“推理作家志望”の女性
・大叔母は大富豪で田舎の“屋敷”に住んでいる
・屋敷を訪れたら大叔母が“図書室”で亡くなっていた
・大叔母が少女時代に占い師に「あなたは殺される運命にある」と言われ、それを信じて図書室の隣の部屋に篭り60年以上にわたり、誰が自分を殺すのか村人を観察・記録し続けていた
フランシスの日記パートは特に没頭して読みました。
当時の人間関係だったり心情が細かく伝わってきてハラハラドキドキ。
(恋愛小説のように読んでしまった)
登場人物はそこまで多くないですが、日記の人物の息子や孫たちが出てくるので、ネットの相関図を見ながら読み進めました。
本屋大賞2025 翻訳小説部門第2位も納得の作品でした!
Posted by ブクログ
王道の本格ミステリです。
本屋大賞の翻訳部門2位。
アガサ・クリスティを思わせるモチーフが楽しいですよ。
アニーは、作家志望の25歳。
ある日、大叔母のフランシスの遺言状について相談したいと弁護士から連絡が来る。
偏屈で会ったこともない老夫人だが。
邸に行った時には、フランシスは白い薔薇が散乱する中で殺されていた…図書室で!
アニーは、相続人の候補者として指名されていたが、謎を解かなければ、相続は出来ない。
フランシスは、16歳の時に「いつか殺される」と予言され、用心して暮らしながら、なぜ誰に殺されるのか、調べ続けていたという。
60年後になって、なぜ?
ミステリ作家志望のアニーとしては、受けて立たないわけにはいきません。
フランシスが書き続けていた日記と、アニーがぶち当たる経験が交互に描かれていきます。
面白~い!
フランシスの友人たち、家族、村人たち。
アニーの近しい人、出会う人たち。
誰に動機があるのか、誰は信じられるのか?
登場人物がすごく多くて、遡って確認したり、忙しい。
とはいえ、最後まで徹底的に推理する方でも実はないので(笑)
大体見当をつけたら~
後は、それを超えて、ビックリさせてもらうのを楽しみました☆
Posted by ブクログ
ミステリー作家志望のアニーは資産家の大叔母から遺言の件で呼び出され、
会ったこともない大叔母に会うため彼女の住むキャッスルノール村へと向かう。
大叔母のフランシスは16歳の時に占い師から告げられた予言を信じ続けていた。
『いつかおまえは殺される』という不吉そのものでしかない予言を。
そしてアニーが村を訪れたその日、大叔母のフランシスは
屋敷の図書室で死んでおり、そばには白薔薇が落ちていた。
大叔母が約60年をかけた調査記録を手掛かりにアニーは犯人探しに挑む。
そんなあらすじ。
犯人当てミステリーの大傑作という帯の触れ込みだったが、
それは言い過ぎかなというのが読んで受けた印象。
ちょっとハードルを上げすぎたせいか、
世間の評判というやつは意外に低かった。
まぁ良くも悪くもないといった評価。
とは言え、目にした評価の低さほど悪くもなかった。
多分登場人物の出方が一つのネックになっているかもしれない。
ミステリーものとして特段登場人物が多いわけではないのだが、
アニーの現在とフランシスの過去を交互に行ったり来たりする構成なので
過去と現在で同じ人物でも全く違う性格だったりして、
そういった点が登場人物の数を倍に感じさせ、
さらに現在と過去の関係性が60年の時を経てるので
だいぶ変わっていたりして、その辺で混乱は確かに生じるかも。
初見ではハードルの高いその難関をクリアできれば割と楽しめる内容。
そして結末というか真実は物悲しいものでもあった。
こういう犯人当てのミステリーものは、
事件を解決した後のエピローグが薄いものになりがちだが
この作品に関してはその辺の回収もしっかりしていたので
よりその切なさが胸に沁みた。
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