宮下遼の作品一覧
「宮下遼」の「オスマン帝国全史 「崇高なる国家」の物語 1299-1922」「赤い髪の女」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮下遼」の「オスマン帝国全史 「崇高なる国家」の物語 1299-1922」「赤い髪の女」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
p445
「もしわたしとあなたがもっと現代的だったら、本当のヨーロッパ人だったら、きっとそれは問題にもならないんでしょうね。でも現実にはわたしたち、伝統に縛られているし、娘の純潔というのは、あなたにとってはとても大切なものでしょうし、他の人たちも敬意を払うべきものなんですものね。
明治時代における日本人の心情に通ずるような気がして、異世界ながらも親近感が湧いた。「西欧的近代化」に対する違和感、焦燥感、反発など、旧式の伝統から脱することができない場面が至るところで感じられる。イスタンブールという街自体が「西欧-イスラム」を象徴していて美しさも感じられた。
恋人を想起させる物品を片っ端から収集
Posted by ブクログ
トルコ初のノーベル賞作家オルハンパムクの代表作。
様々な登場人物の独白によってまさに細密画やモザイク画のように物語が紡がれていく。死者や野良犬、絵に描かれた一本の木や貨幣までもが雄弁に語る。壮大な歴史絵巻であり人間ドラマでありサスペンスでもあり。
イスラム世界における芸術または世界観というべきものを垣間見る。自分とは全く違う人生を追体験するという読書の醍醐味を堪能できる一級の小説である。
おじ上がヴェネツィアの絵画に出会った時の衝撃、「わしは自分が他人とは別の異なった存在だと感じてみたかった」という告白。アラーこそ全てというイスラム世界において純粋な人間性が表出してくる瞬間。偶像を禁じたイスラ