作品一覧

  • オスマン帝国全史 「崇高なる国家」の物語 1299-1922
    4.3
    1巻1,595円 (税込)
    多民族・多宗教の大帝国はいかに栄え、そして滅びたか? 600年にわたる興亡を、小説家にして気鋭のトルコ文学者が描ききる! 渾身の「オスマン帝国史」が幕をあけるーー!! 「文明の発祥地であり東西南北の人とモノが目まぐるしく行きかう西ユーラシアにあって、しかもイスラーム教と正教、ユダヤ教、カトリック教を奉ずる異教徒同士が混住する東地中海と中東の只中に産声をあげ、従って富とともに常なる外寇と内訌(ルビ:ないこう)に晒(ルビ:さら)されるはずの地域に成立しながら、かほどの遐齢(ルビ:かれい)を見た国家は世に類を見ない。 本書は、現代から見れば、到底一つの政体が統合できるとは思われないこの世界を、実際に統治してみせたオスマン帝国の歴史を、最新の研究成果に拠りつつ辿る通史として編まれた(「はじめに」より)」 歴史のダイナミズムをとことん味わう、野心的な歴史大作! 【本書の構成】 はじめにーー崇高なる国家、あるいはオスマン世界 第一章 辺境の君侯 第二章 海峡をまたぐ王朝 第三章 大征服時代、世界帝国の誕生 第四章 壮麗王の帝国 第五章 成熟の帝国 第六章 改革の世紀 第七章 専制と革命 第八章 帝国の終焉 終章 オスマン語が語る世界
  • トルコ語〔改訂版〕
    -
    1巻3,520円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 〔改訂版〕初版での指導経験を活かし、よりわかりやすく、より実践的なトルコ語を学べるようにバージョンアップしました! 5課まで進めば、基本がわかる 13課まで頑張れば、短期旅行は大丈夫 30課に到達すれば、トルコ語で困ることはありません 文法から発音、読解、作文まで、トルコ語が着実に身につく! 東洋と西洋の境、ヨーロッパと中東、中央ユーラシアの交錯する大地に根付いたトルコ語は、驚くほど豊かで独特な奥深い文化を生み出してきました。トルコ語は、文字、発音、文法がとても規則的で、非合理的な例外が極端に少ない言語です。本書で文字と文法から、発音、読解、会話と段階的に学習して、着実にトルコ語をマスターしましょう!トルコ文学、イスタンブール都市史を専門とする著者が、トルコの魅力と奥深さをたっぷりお伝えします。 大阪大学外国語学部トルコ語専攻で使われてきた授業用プリントから生まれた、正しい文法と語彙を身に着け、自力でトルコ語の文章を理解できるようになるための教科書。
  • ペストの夜 上
    3.3
    1~2巻2,970円 (税込)
    オスマン帝国末期の1901年。東地中海に浮かぶミンゲル島では、ペスト流行の噂が囁かれていた。ペスト禍を抑え込むため皇帝アブデュルハミト二世の命で派遣された疫学者は、何者かの手によって惨殺される。代わりに送り込まれたヌーリー医師と、その妻、アブデュルハミト二世の姪にあたるパーキーゼ姫は、ペスト撲滅のために島に降り立つ。だが二人は秘密裡に、疫学者殺害の謎を解き明かす使命も負っていた――。 トルコ初のノーベル文学賞作家、オルハン・パムクが、架空の島を舞台に人間と疫病との苛烈な闘いを克明に描く傑作歴史長篇、ついに開幕!
  • 無垢の博物館 上
    4.5
    1~2巻1,408円 (税込)
    30歳のケマルは一族の輸入会社の社長を務め、業績は上々だ。美しく気立ての良いスィベルと近々婚約式を挙げる予定で、彼の人生は誰の目にも順風満帆に映った。だが、ケマルはその存在すら忘れかけていた遠縁の娘、十八歳のフュスンと再会してしまう。フュスンの官能的な美しさに抗いがたい磁力を感じケマルは危険な一歩を踏み出すのだった──。トルコの近代化を背景に、愛に忠実に生きた男の数奇な一生を描く長篇小説
  • 物語 イスタンブールの歴史 「世界帝都」の1600年
    4.3
    1巻1,012円 (税込)
    ローマ帝国の混乱を収めたコンスタンティヌス一世が三三〇年に建設した「新ローマ」から、一九二二年のオスマン帝国滅亡まで一六〇〇年余り、「世界帝都」として繁栄したイスタンブール。本書は、ビザンツとオスマン、二つの帝国支配の舞台となったこの地の案内記である。城壁に囲まれた旧市街から、西欧化の象徴である新市街、東の玄関口アジア岸、そして近代のメガシティへ――複雑多彩な古都を愉しむ時間旅行。
  • 赤い髪の女
    3.7
    1巻2,530円 (税込)
    ある晩、父が失踪した。少年ジェムは、金を稼ぐために井戸掘りの親方に弟子入りする。厳しくも温かい親方に父の姿を重ねていたころ、1人の女に出会う。移動劇団の赤い髪をした女優だ。ひと目で心を奪われたジェムは、親方の言いつけを破って彼女の元へ向かった。その選択が彼の人生を幾度も揺り動かすことになるとはまだ知らずに…。 父と子、運命の女、裏切られた男……いくつもの物語が交差するイスタンブルで新たな悲劇が生まれる。ノーベル文学賞作家の傑作長編。
  • わたしの名は赤〔新訳版〕 上
    4.0
    1~2巻1,100~1,254円 (税込)
    1591年冬。オスマン帝国の首都イスタンブルで、細密画師が殺された。その死をもたらしたのは、皇帝の命により秘密裡に製作されている装飾写本なのか……? 同じころ、カラは12年ぶりにイスタンブルへ帰ってきた。彼は件の装飾写本の作業を監督する叔父の手助けをするうちに、寡婦である美貌の従妹シェキュレへの恋心を募らせていく――
  • 雪〔新訳版〕 上
    3.5
    1~2巻1,210円 (税込)
    十二年ぶりに故郷トルコに戻った詩人Kaは、少女の連続自殺について記事を書くために地方都市カルスへ旅することになる。憧れの美女イペキ、近く実施される市長選挙に立候補しているその元夫、カリスマ的な魅力を持つイスラム主義者〈群青〉、彼を崇拝する若い学生たち……雪降る街で出会うさまざまな人たちは、取材を進めるKaの心に波紋を広げていく。ノーベル文学賞受賞作家が、現代トルコにおける政治と信仰を描く傑作
  • 世界の8大文学賞 受賞作から読み解く現代小説の今
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    芥川賞、直木賞からノーベル文学賞まで。8つの賞から、文学の最先端が見えてくる! 世界中の文学賞は、こうやってできていた! 史上初の世界の文学賞ガイドが登場。『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』の翻訳で知られる都甲幸治を中心に、芥川賞作家や翻訳家、書評家たちが集まって、世界の文学賞とその受賞作品について熱く語る1冊。芥川賞、直木賞、ノーベル文学賞といったメジャーなものから、各国の代表的なものまで。歴史あるものや最近設立されたもの、賞金が1億円を超えるものや1500円くらいのもの。世界に数多く存在する文学賞のなかから、とびきりの8つを選びました。受賞作品の解説にとどまらず、受賞作品の傾向分析や、あっと驚く選考の裏話までもが飛び出し、あなたの知的好奇心を大いに刺激します。これ1冊で、文学賞の発表シーズンが何倍も楽しくなる!カバーイラストは『刀剣乱舞』のキャラデザでおなじみの、しきみが担当。
  • 僕の違和感 上
    3.0
    1~2巻2,420円 (税込)
    我らが主人公メヴルト・カラタシュは、12歳のときに故郷の村からイスタンブルに移り住む。昼間は学校に通い、夜は父とともにトルコの伝統的飲料ボザを売り歩く日々を重ねて、彼は次第に大都会になじんでいく。そしてある日、彼はいとこの結婚披露宴で運命の恋をした――ノーベル文学賞作家が描く、ある男の半生と恋と夢、そして変わりゆく時代。『わたしの名は赤』でノーベル文学賞を受賞した著者の新たな代表作となる傑作長篇。
  • 無名亭の夜
    -
    1巻1,771円 (税込)
    極東の島国・日本。場末の「店」で「彼」は、店主の従兄弟が語る不思議な物語に耳を傾ける。それは、遙か遠いオスマン帝国の時代、皇帝の近衛兵となった「少年」が、詩に魅せられ、当代一の語り手へと登りつめるめくるめく物語だった──。時空を往還しながら、物語を形作る七つの神秘に迫る、七夜の旅。壮大な世界観と文学的な仕掛けに満ちた野心作!
  • オスマン帝国全史 「崇高なる国家」の物語 1299-1922

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    多民族・他宗教が混在する国の統治の難しさ
    オスマン語の成り立ちと、トルコ国での位置付け
    王国における軍隊の扱いの難しさ
    現在の中東、東欧の紛争、課題の根の一部が理解できた気がする。知ることができてよかった。

    0
    2025年05月17日
  • 無垢の博物館 上

    Posted by ブクログ

    p445
    「もしわたしとあなたがもっと現代的だったら、本当のヨーロッパ人だったら、きっとそれは問題にもならないんでしょうね。でも現実にはわたしたち、伝統に縛られているし、娘の純潔というのは、あなたにとってはとても大切なものでしょうし、他の人たちも敬意を払うべきものなんですものね。

    明治時代における日本人の心情に通ずるような気がして、異世界ながらも親近感が湧いた。「西欧的近代化」に対する違和感、焦燥感、反発など、旧式の伝統から脱することができない場面が至るところで感じられる。イスタンブールという街自体が「西欧-イスラム」を象徴していて美しさも感じられた。

    恋人を想起させる物品を片っ端から収集

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    2025年05月13日
  • わたしの名は赤〔新訳版〕 上

    Posted by ブクログ

    トルコ初のノーベル賞作家オルハンパムクの代表作。
    様々な登場人物の独白によってまさに細密画やモザイク画のように物語が紡がれていく。死者や野良犬、絵に描かれた一本の木や貨幣までもが雄弁に語る。壮大な歴史絵巻であり人間ドラマでありサスペンスでもあり。
    イスラム世界における芸術または世界観というべきものを垣間見る。自分とは全く違う人生を追体験するという読書の醍醐味を堪能できる一級の小説である。
    おじ上がヴェネツィアの絵画に出会った時の衝撃、「わしは自分が他人とは別の異なった存在だと感じてみたかった」という告白。アラーこそ全てというイスラム世界において純粋な人間性が表出してくる瞬間。偶像を禁じたイスラ

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    2024年09月30日
  • 雪〔新訳版〕 下

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    上巻では恋敵であるはずのムフタルの伝言を素直にイペキに伝えるKaの純真さに、恋心の薄さや幼稚さを感じたけれど下巻になってからはKaの想いにはくるおしさを感じた。

    イペキもKaから詩を読んでもらった時にしきりに自分の感情的感想は述べずに「綺麗な詩ね」とばかり答えていた。

    イペキはKaのようにはまだKaを愛していなかったけど、幸せになりたかったし、Kaはムフタルや他の男性とは違うと思って愛せると思ったのだろう。

    純真そうで幼さも感じるKaには身勝手さを感じたけれど、嫉妬心を感じだしたKaの方が好きだった。

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    2024年02月10日
  • 赤い髪の女

    Posted by ブクログ

    イスタンブールのオンギョレンで物語は始まる。
    主人公ジェムの父、その恋人。母、赤い髪の女。
    物語が次々と進み思いもよらなかった結末へと。

    マフムト親方のその後がとても気になりつつ読みました。
    まさかね。

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    2023年09月03日

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