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戦争ミュージアム 記憶の回路をつなぐ
日本が当事国であった戦争を知る世代が少なくなるなか,忘れてはならない記録と記憶の継承を志す場があり,人がいる.戦争の時代を生きた人間を描くノンフィクションを多数ものしてきた作家が,各地の平和のための博物館を訪ね,そこで触れた土地の歴史と人びとの語りを伝える.未来への祈りをこめた,今と地続きの過去への旅. -
無意味なものと不気味なもの
「あれはいったい何だったのだろう――?」 過去の人生において遭遇した、明確な恐怖とは言いがたい、けれど忘れることのできない記憶や小説。 大ヒット作『恐怖の正体』(中公新書)で話題を呼んだ作家・精神科医である著者が、精神の根源に触れるそうした〈恐怖寸前〉の〈無意味で不気味なものたち〉に惹かれて渉猟した、異色の文学エッセイにして読書案内。 刊行以来、ホラーや幻想文学の実作者を中心に、多くの読者から絶賛を得てきた名著に、書き下ろしの新章を増補した新版。 誰もが体験しながら、ふだんの日常においては意識の底に沈められがちな〈あれ〉を求めて……読めばきっと、あなたも語りたくなる。 推薦・澤村伊智 解説・朝宮運河 【目次】 文庫版のためのまえがき まえがき 1 隠蔽された顔――N・ホーソーン『牧師の黒のベール』 2 本物そっくり――河野多惠子『半所有者』 3 糞と翼――パトリック・マグラア『長靴の物語』 4 姿勢と連想――古井由吉『仁摩』 5 受話器を握る怪物――H・P・ラヴクラフト『ランドルフ・カーターの陳述』 6 孤独な日々――日影丈吉『旅は道づれ』 7 南洋の郵便配達夫――J・M・スコット『人魚とビスケット』 8 描きかけの風景画――藤枝静男『風景小説』 9 墜落する人――レイ・ブラッドベリ『目かくし運転』 10 救われたい気持ち――高井有一『夜の音』 11 果てしない日々――クレイ・レイノルズ『消えた娘』 12 世界の構造――富岡多惠子『遠い空』 13 グロテスク考――カースン・マッカラーズ『黄金の眼に映るもの』 14 うふふ。――車谷長吉『忌中』 16 昆虫的――内田百閒『殺生』+ブルーノ・シュルツ『父の最後の逃亡』 16 入り込んでくる人――庄野潤三『黒い牧師』 あとがき 解説 朝宮運河 〈本書は、無意味なものと不気味なものにまつわる探求報告であり、「あれはいったい何だったのだろう」という呟きの執拗な反復である。もし読者諸氏にも「あれはいったい何だったのだろう」との文言が病原菌のように感染すれば、著者としては嬉しい。寂しさがまぎれ、この世界に生を営んでいくことの不安を、幾分なりとも忘れさせてくれそうだからである。……〉(「まえがき」より) -
弱者男性1500万人時代
「弱者男性」の75%は自分を責めている。 “真の弱者”は訴えることすらできない――。 「40代後半でカネもない 独身のおっさんに 人権なんてないんです。 そこにいるだけで 怪しくて、やばいんです」 (本書インタビューより) -
雷桜 新装版
何ものにも縛られない自由な娘・遊と将軍家斉の息子・斉道の運命の恋――。 江戸から西へ、三日ほど歩いたところにある瀬田村。そこの庄屋の愛娘・遊は、乳飲み子の頃にさらわれた。15年の時を経て、遊は狼女となって帰還する。一方、家斉の息子・斉道は、身体も弱く、癇癪持ちということもあり、気難しい性格をしていた。ある日、転地療養ということで瀬田村が選ばれ、斉道一行が訪れる。庄屋を訪ねていた斉道が出会ったのは、自由に生きる遊だった。やがて、二人は惹かれ合っていくが――。数奇な運命を辿った遊の凛とした生涯を描く、時代劇版ロミオとジュリエット。 -
命の砦
混雑のピークに同時多発火災が発生、大爆発の危機が迫る。 史上最悪の事態に女消防士・神谷夏美が戦いに挑む! 聖夜の新宿駅地下街を焼き尽くす!放火犯の“計画”とは? 傑作パニック小説第3弾! 銀座第一消防署の消防士神谷夏美に非常招集がかかった。午後六時半、クリスマスセールで賑わう新宿駅地下街が同時多発的に放火されたのだ。 迷路のような地下街はたちまち火の海と化し、地上への出口も炎上、数万人が閉じ込められる。さらに、臨場直前、水との化学反応で爆発する物質の存在が判明する! このままでは新宿駅が壊滅の危機に。万策尽きた夏美たちは……。 -
ニャリウッド!
「撮りたいモノが見つかったらその瞬間から映画作りは始まる」 マズルカはニャカデミー賞カメラマン。穏やかで退屈な日常を過ごす中で、また熱に浮かされるような創作の渦の中に身を置きたいと感じている。そんなとき、ストリートミュージシャン・ビビと出会ったマズルカは、彼女を敏腕映画プロデューサーのポンポさんに紹介し、自分のカメラでビビが歌を唄う映画を撮りたいと訴えて……!? 脚本も手掛けようと学び苦しむマズルカ、ミュージシャンという夢をつかもうと奮闘するビビ、そしてポンポさんたちの、創作の狂気と感動を再び! -
人はどう老いるのか
老いればさまざまな面で、肉体的および機能的な劣化が進みます。目が見えにくくなり、耳が遠くなり、もの忘れがひどくなり、人の名前が出てこなくなり、指示代名詞ばかり口にするようになり、動きがノロくなって、鈍くさくなり、力がなくなり、ヨタヨタするようになります。 イヤなことばかり書きましたが、これが老いるということ、すなわち長生きということです。 にもかかわらず、長生きを求める人が多いのはなぜなのか。それは生物としての人間の本能であり、長生きをすればいいこともいっぱいあるからでしょう。 世の中にはそれを肯定する言説や情報があふれています。曰く、「八十歳からの幸福論」「すばらしき九十歳」「人生百年!」「いつまでも元気で自分らしく」「介護いらず医者いらず」等々。 そのことに私は危惧を深めます。そんな絵空事で安心していてよいのかと。 思い浮かぶのが、パスカルの言葉です。 我々は絶壁が見えないようにするため、何か目を遮るものを前方に置いた後、 安心して絶壁のほうに走っているのである。 下手に老いて苦しんでいる人は、だいたい油断している人です。浮かれた情報に乗せられ、現実を見ずに明るく気楽で前向きな言葉を信じた人たちです。 上手に老いて穏やかにすごしている人は、ある種の達観を抱いています。決していつまでも元気を目指して頑張っている人ではありません。いつまでも元気にこだわると、いずれ敗北の憂き目を見るのは明らかです。 老いれば機能が劣化する分、あくせくすることが減ります。あくせくしても仕方がないし、それで得られることもたいしたものではないとわかりますから。そういう智恵が達観に通じるように思います。 多くの高齢者に接してきて、上手に楽に老いている人、下手に苦しく老いている人を見ていると、初体験の「老い」を失敗しない方法はあるような気がします。それをみなさんといっしょに見ていきたいと思います。 第一章 老いの不思議世界 第二章 手強い認知症高齢者たち 第三章 認知症にだけはなりたくない人へ 第四章 医療幻想は不幸のもと 第五章 新しいがんの対処法 第六章 「死」を先取りして考える 第七章 甘い誘惑の罠 第八章 これからどう老いればいいのか -
黎明 日本左翼史 左派の誕生と弾圧・転向 1867ー1945
階級を生んだ松方デフレ、大逆事件の衝撃、白熱のアナ・ボル論争、弾圧と知識人の「転向」。 日本左翼の原点とは何だったのか? シリーズ累計15万部の「左翼史」シリーズ、社会運動の源泉を探る【戦前編】。 【本書の内容】 ・右翼と左翼が未分化だった戦前 ・絶大な存在感を示した大本教 ・資本主義を確立させた「松方デフレ」 ・太宰治が悩まされた「後ろめたさ」の正体 ・近代史上最大の農民蜂起「秩父事件」 ・キリスト者・内村鑑三と足尾鉱毒事件 ・「平民新聞」が打ち出した非戦論 ・無政府主義が日本で「ウケた」理由 ・幸徳秋水と「アナルコ・サンディカリズム」 ・社会主義者に打撃を与えた「赤旗事件」 ・高畠素之が見抜いたロシア革命の本質 ・「22年テーゼ」と第一次共産党弾圧 ・第二次共産党の再建と「福本イズム」 ・エンタメ性抜群のプロレタリア文学 ・佐野・鍋山転向声明の衝撃 ・疑心暗鬼を募らせた共産党と小畑達夫の死 ・転向者が出た講座派、出なかった労農派 ……ほか 【本書の目次】 序章 「戦前左翼史」とは何か 第一章 「松方デフレ」と自由民権運動 第二章 社会主義運動と「大逆事件」 第三章 ロシア革命と「アナ・ボル論争」 第四章 日本共産党の結成と「転向」の問題 -
恋に焦がれたブルー
靴職人を目指す高校生の歩橙(あゆと)は、同じ学年の青緒(あお)に恋心を寄せている。彼女はいつもボロボロのローファーを履き、友達も作らず、ひとりぼっちで笑顔を見せたことすらない。歩橙はそんな青緒に手作りの靴をプレゼントしようと思い立つ。不器用に、真っ直ぐに、恋する気持ちを靴に込めようとする歩橙。そのひたむきな想いに触れ、青緒も次第に彼に惹かれてゆく。しかし青緒は、彼を愛おしく思う気持ちが身体に痛みを与える不思議な病を発症してしまう。歩橙の言葉が、愛情が、してあげることのすべてが、青緒の身体を焦がすように傷つけ…。切なく胸を焦がす、かけがえのない恋の物語。 -
事務次官という謎 霞が関の出世と人事
事務次官、それは同期入省の中から三十数年をかけて選び抜かれたエリート中のエリート、誰もが一目置く「社長」の椅子だ。ところが近年、セクハラ等の不祥事で短命化が進み、その権威に影が差している。官邸主導人事のため省庁の幹部が政治家に「忖度」しているとの批判も絶えない。官界の異変は“頂点”だけに止まらない。“裾野”も「ブラック」な労働環境や志望者減、若手の退職者増など厳しさを増す。いま日本型組織の象徴と言うべき霞が関は、大きな曲がり角を迎えているのだ。事務次官はどうあるべきか? 経験者や学識者に証言を求め、歴史や法をひもとき、民間企業や海外事例と比較するなど徹底検証する。長年、大蔵省・財務省をはじめ霞が関を取材し尽くした生涯一記者ならではの、極上ネタが満載。 プロローグ――霞が関の「聖域」 1章 その椅子のあまりに軽き――相次ぐ次官辞任劇の深層 2章 「名誉職」に過ぎないのか――事務方トップの役割を探る 3章 社長と次官――「組織の長」を比較する 4章 冬の時代――先細る天下り先、激減する志望者 5章 内閣人事局の功罪――幹部人事はどうあるべきか 6章 民間と女性の力――改革なるか人事院 エピローグ――「失敗の本質」 -
「自傷的自己愛」の精神分析
「自分には生きている価値がない」「ブサイクだから異性にモテない」。 極端な言葉で、自分を傷つける人が増えている。 「自分が嫌い」をこじらせてしまった人たちの、自傷行為のように見える言動。 その深層心理にひきこもり専門医である精神科医が迫る。 誰にでも何歳からでも起こり、一度おちいると出られない、徹底的な自己否定。 「ダメな自分」の思い込みを見つめ直し、健全な自己愛を取り戻す方法を探る。 -
ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。 若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。 デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、 前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、 進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。 さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。 これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか? 音と言葉を自在に操る著者が検証する。 -
世界のまどねこ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 猫は窓が大すき! 窓辺で猫は、光と風を感じながら過ごしている。世界を旅するフォトグラファーが出会った「まどねこ」たち。 ファドが好きならここがいいよ、と小劇場の窓に誘ってくれた君/ポルトガル。 運河の橋のたもとでジャスセッション、窓辺の君もステップを踏み始めた/オランダ。 朝、昼、夜の光が町も猫の表情も変える。とびっきりの猫フォトエッセイ。オールカラーの文庫オリジナル。 やっぱり窓辺の猫は、か・わ・い・い! -
自己肯定感という呪縛
自己肯定感は高めなければいけないのか? なぜ、欧米人や中国人・韓国人にくらべて日本人は自己肯定感が低いのか? 「実力が伴わない人ほど自己肯定感が高い」などの心理学調査も踏まえつつ、大人・子ども問わずに蔓延する「自己肯定感」信仰の問題点を明らかにし、上辺の自己肯定感に振り回されず、ほんとうの自信を身につけるための心の持ち方を指南する一冊。 -
日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに
亡国の同盟は、不信と誤認の産物だった。 『独ソ戦』著者が対独関係から描く、大日本帝国衰亡の軌跡。 優秀な人びとを抱えながらも、なぜ日本は亡国の戦争に突入したのか? 亡国への分水嶺となった三国同盟は、そもそも不信と誤認の産物でしかなかった。 〇外国を崇拝し、その国の人間になってしまったかのような言動をなすもの。 〇国家が崩壊することなどないとたかをくくり、おのが権力の維持だけをはかるもの。 〇自らの構想の雄大さを誇るばかりで、足下を見ず、他者をまきこんで破滅していくもの。 これら、我々に似た人間が敗北必至の戦争につながる同盟締結を加速させたのだ。 利害得失を充分に計算することなく独と結び、米英と争うに至るまでを、対独関係を軸に分析すると、 日本の指導者の根底に「根拠なき確信」があり、それゆえに無責任な決定が導かれた様が浮き彫りとなる!! 「根拠のない確信」が災禍を拡大した。 ■「駐独ドイツ大使」と揶揄された軍人外交官大島浩 ■親独に多くが傾いていた海軍中堅層 ■松岡洋右が国際連盟脱退を決めたのは「引っ込みがつかなくなったから」 ■三国軍事同盟の条約文は、仮想敵の言葉である英文で作られた ■戦争を不可避にした南部仏印進駐は楽観から軽率に行われた ※本書は2010年10月にPHP研究所より刊行された『亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか?』を改題の上、この間の研究の進展を反映し、全面的に加筆・修正したものです。 【目次】 序に代えて――わたしに似たひとびと 第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使 第二章 同盟のため奮闘せるも…… 第三章 バスに乗ってしまった男たち 第四章 独ソに翻弄される松岡外交 第五章 亡国の戦争へ あとがき 主要参考文献 -
ステップファミリー 子どもから見た離婚・再婚
それは、「正しい親」幻想が原因だった! 第一線の家族社会学者による、「家族観」を一新する衝撃報告! 子どもは「新しい親」を求めていない! 「親になろうとしてごめんなさい」。ある幼女虐待事件の裁判で、継父の被告が発した言葉はすべてを象徴していた。“ステップファミリー=再婚者の子がいる家族”では、継親の善意が暴走し、子どもが追い込まれている。「親代わり、良い親にならなければいけない」。伝統とはまったく言えない、つくられた家族観が親も子も不幸にしているのだ。私たちを幻想から解き放つ、現実の数々!! ●実父の写真を探したのを見つかり、継父から「家から出て行っていいよ」 ●継親から「お父さん」と呼ぶことを強要され、激しい暴力に発展…… ●“継きょうだい”の生活空間を分け、みんなが安心できる再婚家族づくりに成功 -
《英雄》の世紀 ベートーヴェンと近代の創成者たち
ベートーヴェンはナポレオン戴冠の知らせを聞いて作曲中の第三シンフォニーの楽譜を床にたたきつけたといいます。「ボナパルト」なるタイトルを持つはずだったこの交響曲は標題をあらため、英雄交響曲《シンフォニア・エロイカ》として発表されました。ナポレオンに落胆したものの、革命の時代に終止符をうつ「英雄」を待望していたのです。 ドイツ人作曲家ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェン(1770-1827年)の生きた18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパは、革命の進行する激動の世紀でした。この時代の人々にとって、自前の代表者をもちえないドイツですら、「英雄」とは実在する観念でした。どのようにして英雄像はリアリティを持ったのでしょうか。 馬上のナポレオンを目撃したヘーゲル。皇帝となったナポレオンに謁見したゲーテ。 ナポレオンという「英雄」は幻想にすぎなかったのか。ベートーヴェンの生涯をたどりつつ同時代の偉人たちをとおして、「英雄の世紀」を臨場感あふれる筆致で描きます。 西洋史の泰斗が達意の文章でおくる近代創成のロマン!! 【本書の内容】 はじめに 第一章 英雄(エロイカ)の世紀 第二章 啓蒙の賢人から普遍の天才へ 第三章 啓蒙都市民の誕生 第四章 ヨーロッパ国際関係のなかのドイツ 第五章 ナポレオン革命 第六章 ナポレオン・ショック 第七章 市民と英雄 第八章 古典主義からロマン主義へ 第九章 静穏の一八二〇年代 主要参考文献 学術文庫版あとがき 関係年表 -
ルポ 入管 ──絶望の外国人収容施設
2014年、カメルーン人男性が医師の診察を受けられず、東日本入管センター内で死亡。2018年、同センターでインド人男性が自殺。翌年、大村入管ではハンストによりナイジェリア人男性が餓死した。いったい、入管施設で何が起きているのか。東京五輪や外国人労働者の受け入れ拡大に合わせて、在留資格のない外国人の取り締まりが強化され、次々に入管施設に収容されている。2019年に出入国在留管理庁へと格上げされ、ますます大きな権力を振るう「入管」の実態に迫る。 -
暗手
『不夜城』『夜光虫』の衝撃から20年 究極のクライムノベル誕生! 台湾のプロ野球で八百長に手を染め、罪から逃れるために次々と殺しを重ねた加倉昭彦。居場所を失い、顔も名前も変えて過去を抹消、逃れ着いたのはサッカーの地イタリアだった――。イタリアの黒社会では、殺し以外の仕事なら何でも請け負い、いつしか「暗手」――暗闇から伸びてくる手――と呼ばれるようになっていた。そんなある日、サッカー賭博の帝王・王天から、ロッコに所属する日本人ゴールキーパー・大森怜央に八百長をさせろとの依頼が舞い込む。計画実行に向けて着実に準備を進めていく加倉だったが、大森の姉の写真を目にしてから過去の記憶がよみがえり、計画の歯車が狂い始める……。 -
銀河鉄道の父
第158回直木賞受賞作、待望の文庫化! 『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』など数多くの傑作を残してきた宮沢賢治。 清貧なイメージで知られる彼だが、その父・政次郎の目を通して語られる彼はひと味違う。 家業の質屋は継ぎたがらず、「本を買いたい」「製飴工場をつくってみたい」など理由をつけては、政次郎に金を無心する始末。 普通の父親なら、愛想を尽かしてしまうところ。 しかし、そんなドラ息子の賢治でも、政次郎は愛想を尽かさずに、ただ見守り続ける。 その裏には、厳しくも優しい“父の愛”があった。やがて、賢治は作家としての活動を始めていくことになるが――。 天才・宮沢賢治を、父の目線から描いた究極の一冊。 -
生還せよ
航空自衛隊の安濃将文三等空佐は、同期の泊里三等空佐ともども内閣府の遺骨収容対策室に出向中。実際は、内閣府に設立された小規模な諜報部門に配属され、CIAから情報提供を受け、シンガポールへ潜入捜査に入っていた。ここシンガポールで、映像解析技術の専門家である田丸という男から、アジア某国の軍事関係者へ、軍事転用出来る技術が渡っていたのだ。田丸と接触を試みた二人の新米工作員は、田丸が部屋で撃たれたとの連絡を受ける。さらに、東京にいる内閣府大臣政務官の能任からの電話で、インドからシンガポールに入った日本人ビジネスマンの保護要請を受けるが、その際に泊里が撃たれてしまう。そこに外為法違反捜査に経産省安全保障貿易検査官の高木摩子、田丸の取引相手の程、警察庁の神崎が現れて--。諜報員となった自衛官を主人公に、東アジアに繰り広げられる国際謀略を描く! -
クラシック名曲の条件
≪モーツァルトだからといって、ことごとくが「名曲」というわけではない≫日頃、何となくわかっているつもりでも、よく考えてみると曖昧な点が多い、クラシック界「名曲」の条件。傑作と呼び名の高いあの曲、シンフォニーは、果たして本当に「名曲」なのか。「一度聴いたら忘れられない」曲には、どんな仕掛けがあったのか。時も国も超えて、未来へと愛され続ける、楽曲の力はどこに秘められているのか。ベートーベン研究家として名高い、文豪ロマン・ロラン(1866~1944)、フランスの大批評家クロード・ロスタン(1912~70)、ブルックナー研究の大家ロベルト・ハース(1886~1960)や、作曲家クロード・ドビュッシー(1862~1918)、指揮者フルトヴェングラー(1886~1954)などの楽曲的考察を採取。「第九」「雨だれ」「ニーベルングの指環」など誰もが知る12曲を、創作エピソードや譜面から読み解きます。名著『クラシックの条件』(1982年 中公新書)の復刊。内容紹介ショパンは、情緒に流されて構築の計算を忘れるようなタイプのロマンチストではない。それどころか、計算がまったく表に出ないほどに巧妙な、洗練の極みをいく絶妙のバランス感覚の持ち主なのである。≪雨だれ≫の中間部に認められた「膨張」。この膨張の計算の的確さに気づく時、ショパンの情緒のふくらみが、驚くべき感性の制御のもとにあることが見えてくるのである。――――「≪雨だれ≫の構造」より -
恋と嘘(9)特装版
真田莉々奈の選択。根島由佳吏の決意。 仁坂悠介の秘密。そして、高崎美咲の意思。もしも政府通知がなかったなら出会った男女はごくありふれた恋人として青春を謳歌していたのかもしれない。だが、交錯する想いは絡まり、縺れ、いつの間にか後戻りできなくなっていた。由佳吏が彼氏として臨んだ初めてのデートで、美咲はある「嘘」をつく──。今回の特装版は特別漫画小冊子付き!! アニメ版DVD/Blu-ray BOXの特典漫画として好評を博したifストーリー『とある屋敷の恋と嘘』前・後編を、1冊の小冊子にしてお届けします。ネジが貴族で、美咲が使用人!? 全く新しい世界で描かれる、もうひとつの『恋と嘘』をぜひ堪能してください! -
毎年生まれる100万人にフォローされる商売を考えよ 金持ちだけが持つ超発想(Den Fujitaの商法2の新装版)
日本、世界を広い視野で見て数字をとらえチャンスをはじき出す、 藤田田の完膚なきまでライバルを叩きのめす金持ち発想法を鍛えます! オリエンタルラジオ 中田敦彦氏絶賛! 良いリーダーは後発を育て、悪いリーダーはそれを潰す。田さんの本当の功績は、若い才能をよろこんで育てたことだ! 完膚なきまでライバルを叩きのめす「金持ち発想法」を鍛えます! 欲望は文化だ。コメ一辺倒の日本社会で、 毎年新たに生まれる150万人にパンと肉のハンバーガーの味(欲望)を覚えさせて藤田田は大成功した。 「バーガーネイティブ世代(文化)」の誕生だ。 子供の頃に「覚えた」味は親となり、またその子に継承されれば、食文化という「常識」となる。 おまけに創業者にはお金がドンドン入ってくる! お金持ちの発想とは、日本、世界を広い視野で見て、そこから「チャンス」を発見する。 年商4000億円まで育て上げた藤田田の発想は、常識を疑い、常識を変え、市場を独占するまでのバカでかい野望だ。 しかもそれを実現する実行力がある。 本書では金持ちの発想でライバルを蹴散らすくらいまで知恵を鍛え上げていきます。 -
韓国・北朝鮮はこうなる!
米朝首脳会談は、単なる茶番劇・政治ショーだったのか? それとも「北朝鮮非核化」のために一歩前進したのか? これからやってくる「朝鮮半島クライシス」を、二人のコリア・ウォッチャーが緊急分析。そして提言を! 呉善花→このままだと、韓国は北朝鮮に呑み込まれ、南北連合国家下で金正恩大統領が誕生するかもしれません。ならば、韓国は貧しい低開発国に転落してしまいます。北朝鮮・金正恩王朝は、21世紀の「アパルトヘイト国家」「アウシュビッツ国家」「収容所国家」なのです。その人権弾圧を指弾することなく、その存続を許しては、北東アジアの平和が守られるわけはありません。 加藤達也→韓国と北朝鮮は日本の孤立化を狙っています。これからは、まともな韓国人は、「脱北者」ならぬ「脱南者」となって日本やアメリカに押し寄せてくるかもしれません。戦争は避けたい。しかし、米朝に謀られた「平和」は、日本のすぐとなりに、核と中距離弾道ミサイルを持つ「ならず者国家」がそのまま残ることを意味しかねません。どうか本書を手にとって、一緒に考えてください……。 -
新・沖縄ノート 沖縄よ、甘えるな!
マスコミ報道では絶対に分らない沖縄の真実! 「在日米軍の73.8%が沖縄に集中している」── これは、テレビや新聞が沖縄を伝える一つの常套句だが、これはデタラメである。 つまり、73.8%という数字を算出する際の分母に、三沢、佐世保、横田、岩国、横須賀など 自衛隊との共有の在日米軍基地は含まれていない。 三沢の米軍基地などは、自衛隊の所有部分はわずか3%だが、 これも共有施設として73.8%の分母には入っていないのである。 要するに、73.8%とは、米軍専用施設のことをいうのだ。 このように、本書は、マスコミ報道では絶対に分らない「沖縄の核心」に、 政治、経済、社会、歴史など様々な角度から迫った著者渾身のレポートである。 -
ザ・レッド・ライン 第三次欧州大戦
米独露開戦――ヨーロッパは三度戦場と化す!! プーチン時代が終焉を迎えたロシアでは、息を吹き返した共産勢力が政権を握り、“ソヴィエト”の復権が急速に進められていた。粛清を繰り返し書記長の座に就いたチェニンコは、ワルシャワ条約機構を復活。さらに、東西ドイツの分断を目論み軍事介入を開始した。一方、ドイツではネオナチが台頭し、これに対抗。二カ月の内戦の末にソヴィエト軍の放逐に成功する。東西の統一を維持したことでネオナチ支持の機運が高まり、次の総選挙ではそのリーダーであるフロミッシュの勝利が確実視されるようになっていく。ナチスを憎悪するチェニンコに対し、ソヴィエト軍作戦長官はある作戦を提案する。圧倒的な物量で陸と空から一気にドイツ全土へ侵攻するその計画は、大規模演習と偽って百万のソヴィエト兵をドイツ国境沿いに集結。同時多発的に在欧米軍の通信機能を破壊・分断し、指揮系統を麻痺させた隙をつき、五日間でドイツを制圧する電撃作戦だった。 著者について ●著者略歴 ウォルト・グラッグ WALT GRAGG テキサス州オースティンで妻や子ども、孫たちとともに暮らす元弁護士。ロースクール入学前にアメリカ陸軍で軍隊生活を経験し、さまざまな任務に従事。冷戦のさなかには、ドイツのアメリカ欧州軍司令本部に三年間勤務している。この頃、ドイツ防衛時のアメリカ軍の作戦計画に関与し、数多くの演習に参加。本書の着想を得るとともに、これらの実体験が本書の場面設定や描写のもとになった。本書『ザ・レッド・ライン 第三次欧州大戦』が長編小説のデビュー作となる。 ●訳者略歴 北川由子 Yuko Kitagawa 翻訳家。英国ニューカッスル大学修士課程修了。得意なゲームはアーケードゲームとレースゲーム。主な訳書に、『亡霊は砂塵に消えた ステルス機特殊部隊777チェイス』『不可解の国のアリッサ』『マインクラフト はじまりの島』(すべて竹書房)などがある。 -
六人の探偵たち
平和なノーフォークの湖沼地方で、船が次々に流される事件が発生。なんとジョー、ビル、ピートらオオバンクラブの仲間たちが、犯人に仕立てられてしまいます。窮地に立たされた三人のために、休暇でやって来たディックとドロシアが探偵団を結成して、事態に立ち向かいますが……。シリーズ唯一の探偵小説。 -
親が知っておきたい大切なこと (2) 自分で解決できるようになる 友だち関係
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 親の悩みの一つに、子どもの友達同士のトラブルがあります。 “貸したものを返してもらえない” “無視された” “仲間はずれにされた” “からかわれた”、などなど。 毎日顔を合わせながら、我が子の元気のない姿を見るのは辛いものです。親としては何とか助けたいと思いながらも、口を閉ざしてしまう子どもにどうかかわればよいものか、と悩みます。でも見方を変えれば、悩みと向き合うことは、子どもにとっても親にとっても、お互いの関係性を深め心を育てるとても大切な機会とも言えるのです。 親子の何げない日々のかかわりは、間違いなく生涯に渡ってその子どもに影響していきます。だからこそ、親子の良い関係性を創るために今までとはほんの少し違うかかわり方を学ぶことは価値がありますね。 子どもたちの見えない心が見えてきたり、思いがけない解決法を生み出すかかわり方が、この本に事例と共に示されています。 -
経済で謎を解く 関ヶ原の戦い
●なぜ家康は三成に挙兵する隙を与えたのか?●なぜ家康はギリギリまで動かなかったのか?●なぜ三成が西軍を率いることになったのか?●なぜ三成は秀吉恩顧の大名から嫌われ、外様大名から慕われたのか?●なぜ真田は徳川の大軍を足止めできたのか? ──これらの謎も、経済で見ていくとスッキリ解ける! 「関ヶ原」を取り巻く点と点が一本の線になる痛快!歴史読本 -
地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」
3.11から丸7年。報道が少なくなる中、避難指示解除が進んだ福島第一原子力発電所近隣地域で進む恐るべき事態とは? メディアを通して見せかけの「復興」が叫ばれ、実際には、自治体の「町残し」ばかりが進み、人が消えていく実情──。震災直後から足を運び、取材を続ける唯一の大手紙記者にして、新聞協会賞三度受賞の若手女性ジャーナリストが迫る、大メディアの報じない「不都合な真実」! -
サンダカンまで わたしの生きた道
大ベストセラーとなった『サンダカン八番娼館』の著者の波瀾に満ちた自伝。顔を切られるアクシデント、朝鮮人青年との結婚と別れ、そして再婚・出産を経て女性史の道へ。どんな困難にもめげずに自立し続けた女性の半生。解説・城戸久枝。 -
麦酒伝来 森鴎外とドイツビール
これからのビールはドイツビールだと人びとに信じさせる強力なオピニオンが流布されたのではないだろうか。そして、このオピニオン・リーダーがドイツ帰りの皇族、貴族、高官、学者、それに留学生たちであったと仮説を立ててみました。とくにその中核となったのが、鴎外をはじめとする留学生たちだったと考えたのです。(本文より) 横浜の外国人居留地に輸入された英国産エールに始まり、留学エリートたちによってドイツびいきへ、そして国産の開始――日本人はどのようにビールを受け入れ、発展させてきたか。鴎外『独逸日記』に見る当時のオクトーバーフェスト、乃木希典の一気飲みのルーツなど、エピソードを交え、長く生産・開発に専従してきた著者が語る日本ビール事始め。 -
東の果て、夜へ
組織の命を受け、少年たちは数千キロの旅に出る。人を殺すために……。昨年英語圏で最高の評価を受けたロードノベルにしてクライムノベルの傑作。英国推理作家協会賞ゴールドダガーほか三冠達成! -
「なんとかする」子どもの貧困
ある「こども食堂」での話。 今日は鍋にしようと、大人たちが鍋料理を作ったところ、高校生の女の子が「みんなで鍋をつつくって、本当にあるんだね」と言った。彼女には、その経験がなかった。みんなで鍋をつつくというのは、テレビの中でだけ起こるフィクションだと思っていた。スーパーマンが空を飛ぶように。 同様の話を、よく聞く。大学生のボランティアに会った中三生が「大学生って、本当にいるんだね」、簡単なクリスマスパーティをしたら「これって現実なのかなぁ」。中三生でも「偏差値」という言葉を知らない。高校生がテスト中に先生を呼び止めて「『氏名』ってなんて読むの?」と聞く。 「あたりまえ」の経験や知識が欠如している子どもたちが増えている。 この子たちが世の中を回すようになったとき、世の中はどうなるんだろうか? このような状況に腐らず、諦めず、1ミリでも対策を進める人たちが、まだこの国にはたくさんいる! 「あの子はラッキー」で終わらせない。 1ミリを動かすどんな試みが巷に溢れているか。その諸相を紹介していく。 そこには、状況の厳しさと同時に、それに立ち向かう希望が示されるだろう。 子どもの貧困は減らせる。私たちの社会は、私たちの手で変えていける。 それは、たった1ミリに敬意を払う、私たち自身の姿勢から始まるはずだ。 貧困問題の第一人者が取材した、「解決」の最前線! -
飛行機の戦争 1914-1945 総力戦体制への道
なぜ国民は飛行機に夢を託し、人、金、物を提供したのか――。貧しい人びとの出世の手段としての航空兵。国民一人一人がお金を出しあって飛行機をつくる軍用機献納運動。防空演習ですり込まれる空襲の恐怖と、空中国防の必要性。学校、親への「説得」を通して行われる未成年の航空兵「志願」……。日本軍=大艦巨砲主義という通説をくつがえし、総力戦の象徴としての飛行機に焦点をあて、戦前、戦中の現実を描く。 -
沖縄現代史 米国統治、本土復帰から「オール沖縄」まで
太平洋戦争中、地上戦で20万人強の犠牲者を出した沖縄。敗戦後、27年ものあいだ米国統治下に置かれ、1972年に本土復帰を果たすが、広大な基地は残された。復帰後の沖縄は保守と革新が争いながら政治を担い、「基地依存経済」の脱却を図る。 だが1995年の米兵少女暴行事件を契機に「島ぐるみ」による、2010年代には普天間基地移転・歴史認識をめぐり、保革を超えた「オール沖縄」による要求が国に行われるようになる。本書は、政治・経済・文化と、多面的に戦後沖縄の軌跡を描く。さらには中国の台頭による複雑化する沖縄の人々の基地感情も記す。
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