作品一覧

  • 川端康成 孤独を駆ける
    4.7
    1巻1,166円 (税込)
    二〇世紀文学に大きな足跡を残した川端康成は,その孤独の精神を源泉に,他者とのつながりをもたらすメディアへの関心を生涯にわたって持ち続けた.マス・メディアの成立,活字から音声・映像への展開など,メディアの状況が激的に変化していく時代のなかを,旺盛な創作活動のもとに駆け抜けていった作家の軌跡を描きだす.

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ユーザーレビュー

  • 川端康成 孤独を駆ける

    Posted by ブクログ

    先月読んだ「東京の美しいドボク鑑賞術」という本の前書きに川端康成の「新東京名所」や「新東京散景」からの抜き書きがあって、彼の都市を見つめる視点がクールでカッコ良かったのにびっくりしました。ノーベル文学賞を取って「美しい日本の私」とかを語る文豪イメージだけじゃなくて,横光利一と新感覚派という新しい文体で登場して来た、新しい作家でもあったんだな、と改めて気づいたタイミングでの本書。副題の「孤独を駆ける」に惹かれました。これがまた素晴らしい論理展開で一気読み。文学論ではなく、近現代史、社会論、メディア論、言語論でこの孤高の作家を捉える作家論でした。地方の出身で、尋常小学校で東京の山の手の言葉を基準と

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    2023年07月16日
  • 川端康成 孤独を駆ける

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小谷野敦「川端康成伝 - 双面の人」、小谷野敦・深澤晴美「川端康成詳細年譜」には手を伸ばしづらいなぁと感じていたところ、タイミングよく岩波新書から刊行された本書。
    スタンダードな評伝では決してない。
    が、まさに私が川端康成を読む中で気になっていたメディア論と、評伝とを折衷したようなものだったので、凄く刺激を受けた。
    孤独な川端にとってメディア(日記、手紙、小説)が重要だったという作家論としても意義があるし、川端を読むのならメディアの進化・多様化(映画、ドラマ)も一緒に把握したほうが文化論にも視点を当てることができてお得、ということもある。
    長生きし発信を続けた人の全体を把握するときの旨味。

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    2023年04月12日
  • 川端康成 孤独を駆ける

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた文豪の軌跡。
    映画化・ドラマ化しやすい、美しい作品が多いことが川端文学が世に知られるきっかけとなった。
    ノーベル文学賞を取るための執念みたいなものも掘り下げて欲しかった。

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    2023年07月27日

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