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Posted by ブクログ 2021年12月21日
いつか読もうと思っていたのが、新訳が出てようやく手に取った。舞台が1940年代のアルジェリア(当時フランスの植民地)ということにまず驚いた(もっと昔の話かと思いこんでいた)。それでも疫病の前になすすべもないのは今と変わらない。
増え続ける感染者、移動の禁止、あふれる病院と墓地、飛び交うデマ。理不尽な...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月09日
リュー医師を中心とした複数名の視点から、オラン市でのペストの流行を描いた長編小説。
不条理下での人々の様子や心理が巧みに描かれており、登場人物、ひいてはカミュの抵抗の痕跡も読み取れるが、実際にコロナの病禍を潜った後に読むと物足りなさも感じた。実際に病苦や死の恐怖に日々隣り合わせ、自由を奪われることに...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月19日
リュー医師を中心にペストと闘うオラン市の人々の物語。いきなり降りかかる不幸な天災に、人間の弱さが浮き彫りになる。
ペストは神の天罰と神父は、説いたが、純真無垢の子供が苦しみ死んでいっても、それでも神の天罰と言えるのか。
登場人物それぞれが、愛する者と再び会う為に、終わりの知れぬペストと闘うが、果たし...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月19日
ペスト流行により閉鎖されたオラン市ての群像劇。
主人公であるリュー医師の身近な人がペストに罹らない序盤では淡々と状況が語られるので感情移入しにくいか、中盤以降、予備判事のオトン氏の息子の闘病あたりはかなり緊迫した。リュー医師の周りの人々は大抵残念な結果となる所がなんだかカミュの小説らしいです。
新型...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月01日
私にとって,本作は不条理文学でなければ,疫病の文学でもなかった。反抗というよりは不信の文学,といったところか。20世紀以降の傾向として重要な感覚としてメモをする。
本書に文学的価値を見出すとするならば,海水浴のシーンを取り上げれば十分だろう。
複数の証言を仮想的に再現した,群像劇が効果的に誠実さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月08日
予想だにしない不条理に見舞われた時、小生のような普通の人間はどうしたらいいのか。それが本作においてカミュが立てた問いだと思う。
不条理であろうとなかろうと、小生たちには日常があり、歩むべき人生がある。どんな状況下にあろうと、困難と闘い、日々を生きるだけだ。それがカミュが出した答えだと思う。
思えば「...続きを読む
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