無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
Posted by ブクログ 2021年04月16日
ヌーヴォー・ロマンの旗手、ロブ=グリエの代表作。殺人事件発生の報せを受けて運河の街にやってきた捜査官ヴァラス。しかし肝心の遺体も犯人も見当たらず、人々の曖昧な証言に右往左往する始末。事件の結末は宿命的とも言える形で終わりを迎える。微妙に変化させた同じようなシーンを意図的に入れたり、やたら細部を緻密に...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月18日
往来堂書店「D坂文庫2015春」からの一冊。
選者の「初期のオースターが好きな方は是非」というコメントを見て迷わず手にした。そして、内容はそのコメント通り。と言うか、この作品がなければオースターのNY三部作はなかった、と言える内容。
寒い冬、自転車、跳ね橋、路面電車、運河…丁寧に綴られたこの街が何と...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月20日
世の中「かっこ良ければ全てがオッケーで、後はまあ」みたいな物が沢山あって、要するにだねー、何を選ぶことにより人それぞれの生きるセンスに直結してしまったりするんですが、うちの姉だったらキンプリ(ジャニーズ)で、自分だったらこの作者が作ったヌーベルバーグ映画なんかと思うんですけども。物事は全てが多方向に...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月25日
諸々の言説は置いておいて、サスペンスとして面白い。冒頭が顕著だが、一読しただけでは物語の筋を追うのに不適切な構成を取っている。カフェ・テ・ザリエ、マスターの描写ではじまり、散逸された対物描写の隙間に、物語的本筋が隠されている。その壁を乗り越えると、何故彼はそうしたのか?あれはなんであったのか?などの...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年12月09日
ギリシャ時代の戯曲『オイディプス王』が悲劇を書いたものならば、その遠い反響である本作はさしずめ「書かれてしまった悲劇」とでも呼べば良いのだろうか。「この小説が語るのは、銃弾が三、四メートルの距離を通過するのに必要とした時間―すなわち〈余分の〉二四時間なのだ」という著者の言葉は、本作の主体とは〈物〉で...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年09月26日
ロブ=グリエといえば、昔『去年マリエンバードで』は観た、
が、その脚本を書いた人だという以外、知識なし、でも、
某誌を捲っていて、この本の広告が目に留まったので購入。
脚本も手掛けた人――という先入観のせいかどうか、
小説なんだけど、何だか台本を読まされている気分だった(笑)
いろんな人物が出てきて...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年02月25日
『柔らかく、軽く、もろい消しゴムで、こすっても変形せず、しかし、消しかすは埃のように 細かく、さらに簡単に割ることができて、その割れ目が真珠の貝殻のようになめらかに 輝くもの。友人の家で数か月前に一度見たことがあったが、友人はそれをどこで手に入れたか覚えていなかった。ヴァラスは似たものを容易に手に入...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。