ロブ・グリエの作品一覧

「ロブ・グリエ」の「消しゴム」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 消しゴム
    3.6
    1巻1,403円 (税込)
    殺人事件発生の報せを受けて運河の街にやってきた捜査官ヴァラス。しかし肝心の遺体も犯人も見当たらず、人々の曖昧な証言に右往左往する始末。だが関係者たちの思惑は図らずも「宿命的結末」を招いてしまうのだった。〈ヌーヴォー・ロマン〉の旗手、ロブ=グリエの代表作。

ユーザーレビュー

  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    往来堂書店「D坂文庫2015春」からの一冊。
    選者の「初期のオースターが好きな方は是非」というコメントを見て迷わず手にした。そして、内容はそのコメント通り。と言うか、この作品がなければオースターのNY三部作はなかった、と言える内容。
    寒い冬、自転車、跳ね橋、路面電車、運河…丁寧に綴られたこの街が何ともいい雰囲気を醸しだしている。そして、ある事件の犯人を追ってその街をひたすら歩く捜査官。ミステリーの要素ももちろんふんだんなのだが、その街の描写と、捜査官の揺れ動く心と行動の描写が、本書をミステリーの枠から飛び出させている。
    冒頭の選者のコメント通り、オースターの初期作品が好きならば必ずや満足を覚え

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    2018年11月18日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    『覗くひと』より数倍読みやすい。
    ヌーヴォーロマンの先駆けとしても実験的な探偵小説としても素晴らしい作品。
    描写された事物がたんなる記号に過ぎないという点ではとりわけ物理トリックをメインとした探偵小説的でありながら、作者=犯人、読者=探偵の関係性が保たれていない点では反探偵小説的である。

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    2017年06月17日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    世の中「かっこ良ければ全てがオッケーで、後はまあ」みたいな物が沢山あって、要するにだねー、何を選ぶことにより人それぞれの生きるセンスに直結してしまったりするんですが、うちの姉だったらキンプリ(ジャニーズ)で、自分だったらこの作者が作ったヌーベルバーグ映画なんかと思うんですけども。物事は全てが多方向に存在してるから、人はやいのやいの言う。だが、もう皆年寄りになったことだし、もう全てを肯定して生きよう。何一つ心を動かされなくとも、キンプリかっこいい。それだけ言うとけ。後は考えるな。

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    2022年01月20日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    ヴァラスはなぜそうせざるを得なかったのか?
    キーワードは運河。腕時計。そして「計画もなく、方針もなく、不可解で、おぞましい、初冬の一日」……

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    2015年06月27日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    んーミステリーとして読むと消化不良になる気がする。客観的な筆致や意味があるような無いような細かい描写は嫌いじゃない。プロットが複雑になる後半は、さすがに時系列に混乱。そういう意味でヴァラスとともに不可解な体験ができたと思う。読書体験としては悪くない。

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    2024年06月22日

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