ロブ=グリエといえば、昔『去年マリエンバードで』は観た、
が、その脚本を書いた人だという以外、知識なし、でも、
某誌を捲っていて、この本の広告が目に留まったので購入。
脚本も手掛けた人――という先入観のせいかどうか、
小説なんだけど、何だか台本を読まされている気分だった(笑)
いろんな人物が出てきて
...続きを読む、時間が前後に行ったり来たり。
構造主義だのヌーヴォー・ロマンだのと言われても難しいことはわからないけど、
これは倒叙ミステリの一種かもしれない……ぐらいに考えて読んでいったら
そこそこ面白かった。
被害者と犯人が序盤で明らかにされており、
探偵役がいかにして「正解」に辿り着くか、あるいは辿り着けないか
――を、楽しめばいいのだな、と。
ちなみに、タイトルは主人公の捜査官が身分を明かさず聞き込みを実行するため、
文具店で繰り返し、要りもしない消しゴムを購入することに由来。
尚、訳者の解説を先に読んでしまうと、若干ネタバレ感があって興醒めしかねないので、
本編読後に読んだ方がいいかも、です。