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明治44年、文豪・森鴎外の末子として誕生した類。東京千駄木の大きな屋敷で何不自由なく暮らしていたが、大正11年に父が亡くなり生活は一変。大きな喪失を抱えながら、自らの道を模索する類は、次姉の杏奴とともに画業を志しパリへ遊学。帰国後に母を看取り、やがて、画家・安宅安五郎の娘と結婚。明るい未来が開けるはずだったが、戦争によって財産を失って困窮していく。昭和26年、心機一転を図り東京・千駄木で書店を開業。忙しない日々のなか、身を削り挑んだ文筆の道で才能を認められていくが……。自らの生と格闘し続けた生涯が鮮やかによみがえる圧巻の長編小説! 第34回柴田錬三郎賞受賞作品。
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年04月10日
森鴎外の末子、森類が大正から昭和、平成を生き抜く物語。
偉人の息子として生まれた森類の煌びやかな少年時代と、偉大すぎる親を持った故の懊悩を描いている。
類は森鴎外の事をパッパと呼ぶ。
それだけで、当時の森類の生活レベルが分かるようだ。
大正時代に海外文化を生活に積極的に取り入れ、食事や芸術を楽しん...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月15日
森鴎外の末子、明治時代のお坊ちゃんである森類の生涯。
550頁超の読み応えだが、類さんの名前も知らなかったくらいなので、どのような展開になるのかがわからなくて、ずっと面白い。こういう人の小説こそ読みたい。
甘ったれで勉強ができず、社会に出て苦労したことがなく、パッパのような何者かになろうとするが、...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月12日
森鴎外の息子である類氏の生涯の物語である。
父鴎外をパッパと呼んで愛し、なに不自由なく少年期を過ごし、父を失ったあと、画家を志してパリへ進学した青年期。そして戦争に終戦の昭和と、明治から平成の日本を生きた物語。
類はずばぬけた画才も文才もないけれど、どちらの世界にも手を伸ばしたいと願い続けるけれども...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月30日
中盤までなかなか読み進められず苦戦していましたが、類が困窮し、苦労し、人間味が増してからはスピードが急に加速。結論としてはとても面白かったです。
結婚後、妻が老けたり、痩せたり太ったりするのは、夫の甲斐性のせい・・・ってことは逆も然り・・・
いろいろ考えるところがありました。
志げさん、好きです...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月24日
ああ、読み終わってしまった
残りが少なくなるのを感じる度にあともう少しで終わってしまうと寂しくなった
私は不勉強で、森鴎外氏も森類氏も詳しく知らない
何となく、「椿姫」の人だったよなぁ位の知識だったため
どんな人生だったのか、ネタバレもなく話しに入り込んでいった
庭の描写では花が浮かび、食事の描写で...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月17日
この作家さん、
以前は他の作品を読み進められなかったのにこれは面白かった。
昔森茉莉教みたいになってたことがあり、
彼女から見た他の兄弟は知っていたものの
視点が変わるとこうも違うのか。
母親の志げさんは
前妻さんが産んだ長男との確執もあり、
自分が産んだ男の子こそ長男のようであり、
可愛い末っ...続きを読む
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