阿蘭陀西鶴

阿蘭陀西鶴

814円 (税込)

4pt

江戸前期を代表する作家・井原西鶴。彼の娘おあいは、盲目の身ながら、亡き母に代わり料理も裁縫もこなす。一方、西鶴は、手前勝手でええ格好しぃで自慢たれ。傍迷惑な父親と思っていたおあいだったが、『好色一代男』の朗読を聞いて、父への想いが変わり始める。小説を読む歓びに満ちた、織田作之助賞受賞作。

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阿蘭陀西鶴 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月08日

    大矢博子さんの解説を読んで、そうだったのか!とスッキリした。読み初め、やや物語に入り込めない感があったのだが、「おあい」を見ていた自分が、いつしか「おあい」として見るようになっていき、すっかり作品世界に没入していたからだ。大矢さんが書かれている「思えば、目が見えない ー 映像情報がないということは、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年07月26日

    井原西鶴と言えば、「好色一代男」を書いた坊主頭の人という知識くらいしかなかったが、読みやすく、登場人物がとても魅力的で非常に面白かった。

    盲目の娘おあいの目を通して、父として、また、俳諧師、草子書きとしての井原西鶴を描いている。自尊心が強く何よりも自分が大好きで、自由奔放に人間臭く生きる西鶴が活き...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年10月29日

    おあいが父、西鶴の本音というか気持ちに、少しずつ気づいていく様子がとても良かった。
    おあいの目線なので、読んでいる方も最初は西鶴のことをうとましく思い、理解不能だと感じるように引っ張られている。
    それが、辰彌、それから荒砥屋、そしてお玉らの言葉によって、父の内面、知ろうとしなかった気持ちに気...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年05月29日

    井原西鶴とその娘おあいの物語。

    亡き母親から炊事洗濯を仕込まれた盲目の娘おあい。
    見栄っ張りで威勢だけはよく、娘の気持ちを忖度しない父西鶴を嫌っているのだが――。

    日常の音や匂い、人の声、季節の気配を繊細にとらえるおあいの一人称で書かれているため、あらゆる描写が新鮮に感じられます。
    かたくななお...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年05月01日

    井原西鶴の娘の視点で書かれてあるので、西鶴の俳句に対する思いや取り組み方などが新しい角度で読む事ができたと思います。
    あいという娘に対する気持ちや扱い方で西鶴の愛情の示し方も独特のものがあると思いました。

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    Posted by ブクログ 2017年03月11日

    正直なところ、あまり面白いと感じずに早く読み終わりたいと思いながら読んでいましたが、最後の1ページから巻外にかけて、ジーンと来ました。
    読んで良かった。

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    Posted by ブクログ 2017年01月19日

    歴史の教科書では井原西鶴に関する記述はたったの数行だが
    その数行が実に生き生きと膨らんだ。江戸時代に市井の人々が何を食べどのように暮らしていたのか西鶴の盲目の娘を通して語られる。久しぶりに読んで楽しかった。井原西鶴の好色5人女など現代語版があれば読んでみたい。

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    Posted by ブクログ 2016年12月31日

    井原西鶴は文学史で覚えるべき一人、というだけの存在だったけれど、この本でちょっと視点が変わった。
    人間味が溢れる人柄と作品に一気に興味が持てて、来年は西鶴作品を読んでみようと思った。

    実際はどんな人だったのか、もちろんわからないけれど、現実でもこの作品のように、おあいは西鶴の娘に生まれて、幸せであ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年12月01日

    井原西鶴については、名前と好色一代男くらいしか知らず、その一代記ってことで、時代背景とかも楽しめました。松尾芭蕉、菱川師宣、近松門左衛門っていう、お馴染みどころも多く登場して、”なるほど、こういう繋がりがあったのか”っていう発見もちらほら。西鶴って、俳諧にその基礎が置かれていて、あまりパッとしなかっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月25日

    西鶴の娘おあいが主役。
    盲目のおあいだが、家のことは一通りこなせる。
    近所への買い物もできる。

    同時に、談林派の俳諧師でのちに戯作者になる父西鶴の越し方も描かれる。
    元禄のころ。
    好色一代男などのヒット作を生み出した西鶴と、その周辺のあれこれが勉強になる。

    西鶴の妻、つまりおあいの母は早くに亡く...続きを読む

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