朝星夜星

朝星夜星

1,999円 (税込)

9pt

幕末から維新、明治と激動の時代の外交を料理で支えた男がいた――長崎生まれの料理人・草野丈吉で、店の名は「自由亭」。本書は、日本初の洋食屋を長崎で開き、大阪に進出してレストラン&ホテルを開業、近代大阪の発展に貢献した丈吉を、妻ゆきの視点から描いた歴史小説。貧しい農家に生まれた丈吉は、18歳で出島の仲買人に雇われ、ボーイ、洗濯係、コック見習いになる。そして21歳のときにオランダ総領事の専属料理人になり、3年後に結婚。夫婦で日本初の西洋料理店をオープンさせた。店には、陸奥宗光、五代友厚、後藤象二郎、岩崎弥太郎といった綺羅星のごとき男たちがやって来る。明治の世になり、大阪へ移った丈吉は、重要な式典で饗応料理を提供するまでになるのだが……。夫婦で困難を乗り越え、夢をつかみ取る姿を活き活きと描いた傑作長編。

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朝星夜星 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月12日

    日本で初めて洋食屋を開いた草野丈吉の妻の視点で書かれ、女性の立場に大いに感情移入しながら読んだ。幕末から明治にかけて、長崎、大阪の文明開花の様子、著名人との交流も興味深かった。壮大な映画を観た気分。

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    Posted by ブクログ 2023年09月02日

    これもまた傑作!ボタニカの時も感じた「色彩や景色が目の前に広がるような」作品.
    今回はそこに「料理の味や香り」までも感じられるようで,鮮やかで,爽やかで,躍動感あるれる作品.
    出だしからまるでNHKの朝の連続テレビドラマを見ているかのよう.牧野富太郎はボタニカが原作となることはなかったが,これこそ映...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月17日

    時は明治維新後です。

    西洋文化に追いつこうと、外国人との饗応にも
    使える西洋式のホテルやレストランを大阪で始
    めた草野丈吉。

    その妻であるおゆきという女性が主人公です。

    あの五代友厚をはじめとして、名だたる歴史上
    の登場人物が顧客として描かれています。

    「細腕繁盛記」ではなく、おゆきは体も大...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月02日

    長崎の丸山で女中をしていたゆきは食べっぷりを見染められて料理人丈吉の妻となる。西洋料理を世に広め長崎から大阪へと場所を移し、幕末から明治を国作りにかけた人々とも交流を持ち視線の先に常に公があった。妻目線で語られる草野丈吉のそこかしこにゆきのおおらかで力持ちで自然体なところが表れて、とても暖かい物語に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月09日

    流石朝井氏の作品は素晴らしい。江戸末期から明治大正へと生きた女性の生涯に感動する。それにしても当時の人々は短命であることよ、一歩間違えれば悲劇の物語になるところを淡々と語る技量は流石だ。余計な事だが最後に小生の祖父はこの時代にピッタリ重なる。

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    Posted by ブクログ 2024年03月13日

    長かったけど・・・楽しめたかな。
    朝井さんの作品は6冊くらいしか読んだことないので、
    これを機に、未読の作品を読んでみようかな。
    読もうと思っていて、読まないままの本が結構ある。
    敬遠の原因は、本の厚さかも。
    ただ、こういう書き方というか進め方は、
    時間がかかるけど、読み手のストレスは少ない。
    安心...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月24日

    実在の日本初の洋食店を開いた料理人をモデルに、料理人の奥さん視点で書かれた物語。
    幕末や明治の歴史上の人物も多数登場し、新しい時代や国のために熱く生きる様子も感じられ、とても面白かった。
    大阪の中之島に明治にそんなレストランやホテルがあったのかと、今の中之島の様子から想像しながら読むのも楽しい。

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    Posted by ブクログ 2023年11月30日

    本格的な西洋料理店を起こした夫婦のお話。

    貧しい家に生まれたふたり。
    妻は幼い頃に女中奉公に出され。
    夫は酒に溺れた父親の代わりに少年の頃より、家計を支えた。
    外国船にのったり、下働きから文字も読めなかったが蘭語、英語、支那語を使えるようになり、料理を覚える。
    働き者で工夫をたやさない丈吉は、美味...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月30日

    まかてが小説のネタにする人物と歴史にはいつも感嘆する。そして、その料理の仕方が格別だ。いい味を出して最後まで飽きさせず、一緒に時代を駆け抜けさせてくれる。

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    Posted by ブクログ 2023年06月13日

    奉公先で見初められ、小料理屋の女将となった女性の半生記かと思いきや
    もっともっと壮大な物語であった。

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朝星夜星 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    PHP研究所
  • ページ数
    512ページ
  • 電子版発売日
    2023年03月03日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

閲覧環境

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