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長崎の油商・大浦屋の女あるじ、お希以──のちの大浦慶。黒船来航騒ぎで世情が揺れる中、無鉄砲にも異国との茶葉交易に乗り出し、一度は巨富を築くが、その先に大きな陥穽(かんせい)が待ち受けていた──。実在の商人・大浦慶の生涯を円熟の名手が描いた、傑作歴史小説。
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Posted by ブクログ
精一杯生きることの美しさを教えてくれる小説。明治という国が大きく変わる波の中で生きた人たちの熱い魂に触れて、ウキウキする。
祖父の代は隆盛した油屋を継いだ女商人、大浦慶。 商売を立て直そうと新しい動きを組合に提案するとバカにされる。 それならば自らリスクを取ってやろうとすると、なかなか陽の目を見ない。 それでも、彼女を信頼してくれる人と出会って、なんと日本のお茶をイギリス商人経由でアメリカに輸出することに成功する。 しか...続きを読むし、それも江戸幕府がなくなり、明治新政府ができる中、 日本の貿易の中心が長崎から横浜に移る中で、徐々に衰退していく。 そんな時に、タバコの葉を輸出する仕事を共に取り組まないかとの提案がなされ、 信頼していた外国商人に売り込むも、仕入れはできないと言う詐欺話だと気が付き、多くの借金を抱える。 当時の隠居するに近い年齢になり、肉体労働に精を出し、なんとか借金を返し終わるころに、次は造船業の経営に携わることになる。 こちらは、なんとか成功するものの、彼女の功績を讃えてくれるものは社会に多くない中で、最期に彼女の念願の夢だった船を手に入れることに成功し、この物語が終わる。 幕末、本当に波あり谷ありの商人が沢山いただろう中の代表者が大浦慶でしょう。 数々の裏切りや悲しい出来事を経験しつつも、常に新しいことに挑んできた彼女の生き様に、非常に感銘を受けた素晴らしい作品でした。 40代50代、いろんな人生経験を積んだ方にこそ、おすすめの本です!
本書は朝井まかて著書の中で一番の女性商人成功記だ。 本業は油商である大浦屋あるじ主人公、希以。 その本業とは違う茶葉貿易という世界に挑む勇気。 そして行動力には尊敬に値する。 女性の視点で外国人との交渉する姿。 幕末の志士との面白い交流の場面。 そして経営を通じて、大きな失敗をした後の 後悔を跳...続きを読むねのけて、また前を向かうという 生き様がかっこいい。 本書を通じて、改めて、作家『朝井まかて』の 作品をもっともっと読みたくなってきた。
朝井まかてさんの時代もの、400頁近くあるが、ほぼ一気読み。長崎に実在した油屋の豪商、大浦屋の女主人お希以(おけい、のちに慶と名乗る)の波瀾万丈の物語だったので、先へ先へと読まされた。 いつもながら、登場人物たちの個性が際立つ描き方が素晴らしく、名前があればすぐに「ああ、あの」と浮かぶので、長編の...続きを読む中でも迷子にならない。歴史に名を残した人たちよりも、友助やおよし、弥右衛門などの使用人たち、茶葉に関わるおみつや茂作たち、茶葉の輸出のきっかけを作ってくれるテキストル、市井の人たちの方が魅力的に描かれている。 それにしても、幕末にすごい商人がいたものだ。 朝井まかてさんの『朝星夜星』の自由軒もちょこっと登場する。同じ時代なので、合わせ読むと面白いかも。
序盤は少し読みにくさを感じたものの、100ページ目をこえたあたりからは圧巻。 人の想い、信念、つながりが伝わる良本。 出会えて良かった1冊。
大浦慶の名前を知りませんでした。お恥ずかしい限りです、知ってるであれっ。もはや歴史教科書の登場人物なんですね、ヲルトに登場人物は実在するし長崎事件も本当でした。これが原因で没落するのだが、そこから不死鳥の姿になるって事 大河ドラマにもなれるって事 いやあ知らない事が恥ずかしいとまたも思う お祖父さん...続きを読むの勘を磨けの言葉が良かったです
長崎で油を扱う大浦屋の身代を継いだお希以は外国人向けに茶葉を販売するビジネスを行い財を為し、亀山社中(後の海援隊)を援助する。 その後、熊本藩士遠山一也、元大通詞の品川藤十郎に持ちかけられた煙草葉の商いで詐欺にあったもの、そこから復活し横浜製造所の経営を杉山徳三郎と共に行う。幕末の女商人大浦慶の一代...続きを読む記。
大浦慶の話。この人実在の人だけど全然知らなかった。とてもやり手の女将さん。そしてとても面白かった。外国人と対等にビジネスしたり、幕末の偉人(坂本竜馬とか大隈重信とか)たちとやり取りがあったり。引退した番頭さんがピンチの時に帰ってきたのはかっこよかった。
傑作。熱い展開に何度も涙し、大河ドラマを見終わったような読後感がある。 幕末〜明治の有名人が多数出てくるのも楽しいが、おそらく創作であろう、お店の奉公人たちの造形が実に魅力的。
坂本龍馬関連の作品などで登場するので名前だけは知っていた大浦慶さんの物語。 幕末から明治にかけての激動の時代に、女性ながらにして海外との交易を手探りで始め、憂国の志士たちを支え、グラバーなオルトなどの海外商人、ひいては岩崎弥太郎や大隈重信などとも交流していた彼女の生涯を一人称で語る本作は、まさに朝井...続きを読むさんならではのものです。 それにしても現在でも名を残している人達の、野心だけはあるものの品性や信義に欠けている様を読むと、一歩間違えは法螺吹きの山師がたまたま運が良かっただけじゃないかと思えてくる。
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