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四国88カ所。金剛杖を手に、1400キロをひたすら歩く。土地の人から受ける「お接待」が心にしみる。-人はなぜ四国をめざすのだろうか。いま、ひとりのお遍路として四国路をたどる著者の胸に去来する問いだ。人々と出会い、自然の厳しさに打たれつつ歩む巡礼行を、心に浮かぶ名句、名歌を散りばめて綴る連作エッセイ。
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Posted by ブクログ
3度目の歩き遍路がコロナで中断している母の胸の内を想像しながら読みました。さすが文章が素晴らしく、心に響いてきます。机上の哲学ではない、歩きながら直に感じられた、生きた仏道が目に浮かんできます。
前々から「四国遍路」を と考えているが、後先の事を考えて実行できていない。 自身のこうした姿勢を見つめ直すためにも、考えさせられる本だった。 まず、やってみる。
お遍路たいへんだろうなぁ〜と思いながらずっと憧れてる。だから、タイトルに惹かれて読んでみた。年代的にも近い方だし、とても共感できた。一緒に歩いているような気持ちになる。いつか僕も、という想いが募る本です。
学校の先生より、課題として。 パラパラ読んだけど面白い。 …しかしなかなか返却できずに、早く返さねばと一部分しか読めず。
[感想(良かった)] ・「お遍路」を回った時の 懐かしさが沸湧く。 ・著者は動詞で定義している。 確かに分かる。 「打たれる」 「着る」 「歩く」 「頂く」 「履く」 「解き放つ」 「突き破る」 「憧れる」 「食べる」 ...続きを読む 「包み込む」 「施す 「回る」 「泊まる」 「融和する」 「迷う」 「遊ぶ」 「修行する」 「委ねる」 「哭く」 「死ぬ」 「洗う」 「捨てる」 「結ぶ」 ・お遍路で「土」に目覚める感覚は よく分かる。 [総論] ◯・「お遍路」をやろうと思う人。 ・「お遍路」をやった人 ともに必読書。
「死んだように生きる」のフレーズが忘れられません。 人との出会いが生き生きと描かれ、ワクワクしながら読みました。
千数百キロに及ぶ歩き遍路紀行の傑作です。 筆者は44歳で初結願し、本書は68歳からの2回目の四国遍路となります。 東京から6回に分けての行程が詩情豊かにつづられます。朝日新聞社という大きな群れ組織に身を置いた人生を振り返りながら、「一人旅」の意味を考える。人は他人とのかかわりなしには生きていけないが...続きを読む、生まれるときも死ぬときも基本はひとり。一人旅は人生の原点。誰もが人生をやみくもに走ってきたが、本当に「あるべき」人生を歩んできたのかという問い。地位や名誉、富や肩書に振り回されてはいないか?お遍路は、日常的なものを捨てることから始まる。地位や名誉をまとって歩いても誰からも尊敬されることはない。試されるのは、誰もが持っている己の肉体と意識という原始の力。それは、深呼吸に似ている。肺を空っぽにしなければ、たくさんの新鮮な空気は入ってこない。 例えば、こんな人もいる。43回目の四国遍路をしている72歳の老婆と出会う。彼女には帰るところがない。極端な話だが、遍路自体が日常となった生き方もある。 特に雨の中での歩きは、否応なく自分の内面と向き合うことになる。自分の狡さ、うぬぼれ、競争心などの心の垢が風雨によって洗い落とされていくのを感じる。肉体的な苦痛を感じることなしに、他人の痛みも本当にわかることはない。 お接待する人の動機も様々。「死ぬときに、いい人生だったと思って死にたい。人に何かをしてもらうよりも、自分が人に何かをさせてもらう時の方が幸せを感じる」 辰濃 和男氏は2017年12月6日、老衰のため死去、87歳没。合掌。
四国遍路を歩くということ。 そのこと自体の実感の重みを感じました。 一つ一つのお寺、詳しい歴史等については多く触れていませんが 歩いていく筆者の姿がみえてくるような。 様々の人生を受けとめる、力を 私も実感したくなりました。
体験談を読むことで擬似的な追体験をしてお遍路参りをより知りたかった。 一番札所から順を追った体験記を綴った体裁だが、各章ごとにテーマが決まっていてそれについて話がまとめられている。読んでいるうちにいつのまにかテーマが絡んできて「なるほど」と思うことがしばしばある。 また、その当時の体験記だけでなく著...続きを読む者が過去にお参りしたときの記憶や、その寺や土地の語り継がれてる逸話、関連した書物の引用などを交えての考察や、感想がただその場だけの体験記と違って読み物としても面白かった。 豊富なボキャブラリと読みやすい文章が、読んでいて心地良かった。 著者がご高齢なためか、日程がとてもゆったりしていたせいか、あるいは文章表現のせいか、とてもゆったりと回られていることが、他に読んだ体験記とは違っていると感じた。大抵はどこかで締切や期限に追われて行動してるような様子が伝わってくる。 そういう自分も、実際に期限に追われてお参りすることになるかもしれない。2006/12月。
[ 内容 ] 四国八十八カ所。 金剛杖を手に、千数百キロをひたすら歩く。 土地の人から受ける「お接待」が心にしみる。 ―人はなぜ四国をめざすのだろうか。 いま、ひとりのお遍路として四国路をたどる著者の胸に去来する問いだ。 人びとと出あい、自然の厳しさに打たれつつ歩む巡礼行を、達意の文章で綴る連作エッ...続きを読むセイ。 [ 目次 ] 1 徳島・へんろ道(誘われる 着る ほか) 2 高知・へんろ道(解き放つ 突き破る ほか) 3 愛媛・へんろ道(痛む 泊まる ほか) 4 香川・へんろ道(哭く 死ぬ ほか) 番外 登る [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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