山本七平の作品一覧
「山本七平」の「池田大作と日本人の宗教心」「意地悪は死なず」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「山本七平」の「池田大作と日本人の宗教心」「意地悪は死なず」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
虜人日記を下敷きにした冷静な歴史の検証。
時制の峻別。その時代の目撃者の証言か後代の記録か。
我々はまだ「自由な思考」「自由な談話」ができないでいるのか。
戦時中の愚かしさと、それが今なお変わらぬことに、二重に戦慄する。
・予定稿を押し付ける記者となれ合う取材者、世論。これに侵されていない記録としての虜人日記。
◯人びとは危機を叫ぶ声を小耳にはさみつつ、有形無形の組織内の組織に要請された日常業務に忙しい。そしてこの無反応を知ったとき、危機を叫ぶ者はますますその声を大にする。しかし声を大きくすればするほど(略)人びとは耳を傾けなくなる。(略)だがそのとき、だれかが、危機を脱する道はこれしか
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鎌倉幕府、三代執権北条泰時を中心とした、日本的革命論
公家から武家への階級闘争は、鎌倉幕府の成立ではなく、承久の乱の過程で生じたと論ずる。
東国を支配していた鎌倉幕府は、それまで、西国については、支配することはできていない。天皇および上皇・院が西国を支配していたからだ。
しかし、乱以降は、京都に六波羅探題を置き、以後明治に至るまで、武家が全国統一して日本を支配することになるのである。
北条泰時の偉業は以下のとおりである。
・ゆるやかな武士の連合である、鎌倉幕府が、京都の天皇連合軍を破り、源頼朝でさえ成し遂げられなかった武家の全国統一を成し遂げた。
・三上皇を地方に流して、鎌倉幕府に都合の
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マックス・ウェーバの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」に、対して、山本七平がぶつけてきた、「日本資本主義の精神」論。
日本の伝統と倫理に根づいた日本的特質を論じたものである。
そして、江戸時代の三人から描かれている。それは、鈴木正三、石田梅岩、そして、上杉鷹山である。
気になったのは以下です。
・では、いったい、日本資本主義の「見えざる原則」は何なのか。という疑問である。ここで忘れてはならない点は、その「見えざる原則」が外部にとっては確かに「見えざる」だが、内部においては当然自明の原則であり、それを少しも隠さずに、堂々とそれで動いているということである。商店の番頭は、「日本資本
Posted by ブクログ
大蔵省出身で、陸軍専任嘱託となってフィリピンにわたり、そこで敗戦を迎えた、小松真一が残した「虜人日記」をテキストに日本軍の敗因21ヶ条を1つ1つ検証する労作。その内容は衝撃そのものでありました。
「虜人日記」とは、戦後の民主主義の洗礼をうけておらず、戦後の現実に中立の立場で書かれたものであるとしている。
大東亜戦争の日本軍と、西南戦争の敗軍とは驚くほど類似している。そして、西南戦争の教訓を、活かしきれないかったとありました。
衝撃を少し紹介すると、以下のような内容です。
■暴力と秩序
・組織の確立している間はまだしも、一度組織が崩れたら収拾がつかなくなるのは当然だ。兵隊たちは寄るとさわると