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神やぶれたまはず 昭和二十年八月十五日正午
昭和二十年八月十五日、終戦の玉音放送を拝したラジオの前の人びとは、一瞬の静寂のうちに、何を聞きとったのだろうか。太宰治、三島由紀夫、吉本隆明らによる、その日の言説を繙きながら、歴史の彼方に忘れ去られた至高の瞬間をさぐる、精神史の試み。 *目次から 第一章 折口信夫「神 やぶれたまふ」 第二章 橋川文三「『戦争体験』論の意味」 第三章 桶谷秀昭『昭和精神史』 第四章 太宰治「トカトントン」 第五章 伊東静雄の日記 第六章 磯田光一『戦後史の空間』 第七章 吉本隆明『高村光太郎』 第八章 三島由紀夫『英霊の聲』 第九章 「イサク奉献」(旧約聖書『創世記』) 第十章 昭和天皇御製「身はいかになるとも」 *著者紹介 長谷川三千子 1946年東京生まれ。祖母は作家・野上弥生子。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院博士課程中退。東京大学文学部助手などを経て、埼玉大学教授。2011年退官、同大学名誉教授。2013年よりNHK経営委員。著書に『からごころ――日本精神の逆説』(中公叢書・中公文庫)、『バベルの謎――ヤハウィストの冒険』(中公文庫、和辻哲郎文化賞)、『民主主義とは何なのか』(文春新書)、『日本語の哲学へ』(ちくま新書)、『九条を読もう!』(幻冬舎新書)など。 -
日本陸軍とモンゴル 興安軍官学校の知られざる戦い
一九三〇年代に満洲の地で、日本陸軍が関与し、モンゴル人へ軍事教育を施す目的で作られた興安軍官学校。日本の野心と中国からの独立を目論むモンゴルの戦略が交錯する中から生まれた場所だ。本書は軍事力により民族自決をめざすモンゴル人ジョンジョールジャブや徳王らの活動、軍官学校生らが直面したノモンハン戦争から敗戦にいたる満蒙の動向などを描く。帝国日本に支援され、モンゴル草原を疾駆した人びとの物語。 -
ルポ ニッポン絶望工場
新聞・テレビが決して報じない外国人留学生、実習生の真実。コンビニ弁当工場、新聞配達、宅配便仕分け、農業……日本人の便利な生活を末端で支える彼らが絶望し、<謀反>を起こす時、この国の生活基盤は崩壊する! -
ローマ帝国 人物列伝
賢者は人物に学ぶ!ローマ史1200年を32人の生涯と共に追うコンパクト歴史人物伝!ローマの歴史には、独裁も革命もクーデターもあり、「パクス・ロマーナ」と呼ばれた平和な時代もあった。君主政も共和政も貴族政もポピュリズムもあり、多神教も一神教もあった。それは「歴史の実験場」であり、現代を生きる我々が教訓を得るのに、これほどの素材はない。だが、歴史を学ぶには制度や組織は無視できないが、そこに人間が存在したことを忘れてはならない。本書は、ローマ史を5つの時代に分け、32人の生涯と共に追うものである。賢帝あり、愚帝あり、英雄から気丈な女性、医学者、宗教家まで。まさに、歴史は人なり――を実感する一冊だ。 -
帰ってきたメアリー・ポピンズ
メアリー・ポピンズが西風にのってバンクス家を去ってしまってから、子どもたちは彼女の帰ってくる日を心待ちにしていた。ある日、公園でタコあげをしていると、糸の先になつかしい彼女の姿が現れた。ふだんはきびしいナース(保母)のミス・ポピンズだが、彼女が語る物語は、子どもたちを不思議な冒険へとみちびいてゆく。 -
永遠に語り継ぎたい3.11の素敵な話
ボクは奇跡的なこの一期一会を、一生、風化させない、させたくない。 相手を思いやる気持ち、支え合うことの大切さ。 本書の主人公たちは教えてくれる。 いつか再び起きたとき、私たちがとるべき行動を。 「アニメソングで子供に笑顔が戻った」(福島県民Sさん) 「声だけなのに、言葉だけなのに安心する」(岩手県民Tさん) 「温かい、想像できるメディア」(宮城県民Mさん) あのときラジオは全国で繋がっていた。 TOKYO FM「シナプス」および、JFN系列全国38局ネットプログラム「やまだひさしのラジアンリミテッドFriday」のメインパーソナリティ・やまだひさしがこの1年間の放送と全国のリスナー、ネット局を介して「自分たちにやれること」を問い「心温まる想い」を共有した! 本書はその記録です。 -
あと20年でなくなる50の仕事
コンピューターの進化が仕事を楽にしてくれて、人間はより創造的な仕事に集中できるはずだった。しかし、コンピュータは今や私たちを仕事から追いやる存在になってきている。タクシードライバー、弁護士、営業部員、コールセンター業務、飲食店の接客業などは、今後消えていく可能性の高い職業だという。また、企業の中間管理職などの中途半端な知的労働者も、これから一番職を失う可能性が高い時代になる。では、どうすればそうした状況でも生き残る人材になれるのか? コンピュータと戦うのではなく道具として使いこなすことができるのか? 大胆な予測を提示する。 -
「ズルさ」のすすめ
厳しさを増すこの時代を生き抜くには、実直に頑張るだけでなく、ときには「ズルさ」を発揮することも必要だ──。社会全体が敵になるような大きな困難を乗り越えてきた著者が、「人と比べない」、「嫌われることを恐れない」、「問題から目をそむけない」などの誰でも直面する11のテーマを解き明かしていく。2014年新書年間ベストセラー『人に強くなる極意』待望の第二弾。 -
はじめて読む人のローマ史1200年
ローマはこれだけのことを教えてくれる!「ローマの歴史のなかには、人類の経験すべてが詰まっている」(丸山眞男)──数ある文明のなかで、起承転結をこれほど完璧に見せた歴史はない。本書は、その1200年間を4つの時代に分け、「なぜ、ローマは大帝国になったのか」など7つのテーマを設けて、歴史の大きな流れとして見ていく。古代の同時代人から近代のイギリス、現代のアメリカまで、多くの国家・民族がローマ史を探究し、統治に活かしてきた。新たな覇権主義の様相を呈する現在の国際情勢。そのなかで、日本および日本人が進むべき道は何か──その答えは、ローマ史のなかにすでに用意されている。 -
日本人なら知っておくべき「日本人」の名前
第二次世界大戦中のリトアニアで、外務省の命令に背いて大量の日本通過ビザを発給し、6000人ものユダヤ人をホロコーストから救った外交官・杉原千畝(すぎはら・ちうね)。「日本のシンドラー」として世界から称賛される杉原の業績は、このたび世界記憶遺産への登録申請がなされたばかり。差別を排し、良心に生きた杉原の姿に象徴される、日本人の美徳、誇りとは何か? 欧州生活の長かった著者による、新たなる「日本人論」! -
女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?
女子高生アイドルはなぜ東大・京大生に勝てたのか? NHKの人気科学(?)番組で活躍するカリスマモデル・すイエんサーガールズ。アイドル・女優もこなす女子高生たちが、知力を競い合うガチンコバトル「知力の格闘技!」で東大生や京大生に圧勝した。真の「知力」を身につける思考法とは? 「すイエんサー」の生みの親にして、『論文捏造』で科学ジャーナリスト大賞を受賞した敏腕プロデューサーによる渾身の書き下ろし作品 -
阪神タイガース「黒歴史」
圧倒的な人気と実力を誇りながら、日本一は80年の歴史でわずか1回。くり返されるトラブルと対立の「お家騒動」。「伝説の虎番」と呼ばれ、デイリースポーツ元記者である著者が、阪神タイガースの数々のお家騒動から敗北、思わず涙を誘う逸話まで、その目で見た「黒歴史」の裏まで全部書く!負け続けながら、ファンの心を掴んで放さない阪神タイガースの魅力がわかる一冊。 -
裁かれた命 死刑囚から届いた手紙
一九六六年、強盗殺人の容疑で逮捕された二二歳の長谷川武は、さしたる弁明もせず、半年後に死刑判決を受けた。独房から長谷川は、死刑を求刑した担当検事に手紙を送る。それは検事の心を激しく揺さぶるものだった。果たして死刑求刑は正しかったのか。人が人を裁くことの意味を問う新潮ドキュメント賞受賞作。 -
京都 奥の迷い道~街から離れて「穴場」を歩く~
近年、外国人旅行者や買い物客でますます京都の街中はごった返すようになった。そこでぜひ、次の旅では、賑わい溢れる中心部から少し離れてみてはいかがだろう。京都は広い。街歩きの起点を変えるだけで、静かな穴場スポットをたくさん見つけることができる。洛北・大原、金閣寺からの洛中歩き、元気な商店街の面白ストリート、旧市街のような京都駅の南側など、半日ばかり費やして歩いてみたい五つの道を案内する。 -
昆虫食入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「本当においしいんですか?」「はい。カミキリムシはクリーミーで、ふんわり甘く、ハチの子はウナギの味そっくりで、アブラゼミはナッツの…」"昆虫をおいしく食べる"著者の追究はとどまることを知らない。だが、昆虫食の研究はまだ始まったばかり。前人未到の食域に踏み込みつつ、昆虫食のスタンダードを探る。 -
福島第一原発事故 7つの謎
事故3年経ってなお次々に浮かび上がる謎。福島第一原発事故の検証報道で独走するNHKメルトダウン取材班が、吉田昌郎・福島第一原発所長が遺した「謎の言葉」の真相に迫る。500人以上の関係者取材、政府事故調・吉田調書や東電内部の極秘メモなど超一級資料などを駆使して、未解明の7つの謎に迫るミステリー・ノンフィクションの傑作! (講談社現代新書) -
米朝らくごの舞台裏
桂米朝の落語は、速記、本人執筆による論文、エッセイが数多く刊行されている。それらは落語という芸能全体について後世に遺される貴重な資料となっている。筆者は中学生のころラジオ番組のリスナーとして米朝と出会い、その後、門人の桂枝雀に台本を提供したことから、米朝からも親しく教えを受ける機会を得た。「桂米朝落語研究会」の反省会、米朝が一門の落語を聞いた後、丁寧にダメ出しをしていた場などにも同席、教えの一部を垣間見、ノート10冊に書き留めた。上方落語中興の祖・桂米朝の芸談、ネタや本人にまつわるエピソード、古い芸人たちの思い出話などを、演題解説とともにつづる。また米朝の、活字、音源、映像についての莫大な資料情報も掲載。 -
平和憲法の深層
改憲・護憲の谷間で、憲法第九条の基本的な文献である議事録は、驚くべきことにこの七〇年間ほとんど紹介されてこなかった。「戦争の放棄」と「平和憲法」は、直接には関係がないし、それをつくったのは、マッカーサーでも幣原首相でもなかった。その単純でない経過を初めて解き明かす。また「憲法はGHQの押し付け」と言われるが実際はどうだったか。「日本は平和国家」といつから言われてきたのか。「敗戦」を「終戦」に、「占領軍」を「進駐軍」と言い換えたのは誰が何のためだったか…などについて、日本国憲法誕生の経過を再現し、今日に至る根本的重大問題を再検討する。 -
教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ
1990年代に、若者の仕事は大きく変貌した。非正規社員の増加、不安定な雇用、劣悪な賃金…。なぜ若年労働者ばかりが、過酷な就労環境に甘んじなければならないのか。それは、戦後日本において「教育の職業的意義」が軽視され、学校で職業能力を形成する機会が失われてきたことと密接な関係がある。本書では、教育学、社会学、運動論のさまざまな議論を整理しながら、“適応”と“抵抗”の両面を備えた「教育の職業的意義」をさぐっていく。「柔軟な専門性」という原理によって、遮断された教育と社会とにもういちど架橋し、教育という一隅から日本社会の再編に取り組む。 -
しんがりの思想 反リーダーシップ論
やかましいほどにリーダー論、リーダーシップ論がにぎやかである。いまの日本社会に閉塞感を感じている人はとくに、大きく社会を変えてくれるような強いリーダーを求めている。しかし、右肩下がりの縮小社会へと歩み出した日本で本当に必要とされているのは、登山でしんがりを務めるように後ろから皆を支えていける、または互いに助け合えるような、フォロアーシップ精神にあふれた人である。そしてもっとも大切なことは、いつでもリーダーの代わりが担えるように、誰もが準備を怠らないようにすることであると著者は説く。人口減少と高齢化社会という日本の課題に立ち向かうためには、市民としてどのような心もちであるべきかについて考察した一冊である。 鷲田清一(わしだ・きよかず)1949年、京都生まれ。哲学者。京都市立芸術大学学長。大阪大学名誉教授。せんだいメディアテーク館長。専門は臨床哲学・倫理学。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。関西大学文学部教授、大阪大学教授、同大学文学部長、総長、大谷大学教授をへて現職。著書に『分散する理性』『モードの迷宮』(以上2冊でサントリー学芸賞)、『「聴く」ことの力』(桑原武夫学芸賞)、『「ぐずぐず」の理由』(読売文学賞)、『「待つ」ということ』、『哲学の使い方』など多数。2004年、紫綬褒章受章。 -
幸せの日本論 日本人という謎を解く
脳科学・ロボット工学者で、幸福学の第一人者による、これまでにない画期的な実用的日本人論。 歴史、文化、宗教、政治、哲学などの観点から西洋と東洋を俯瞰し、日本、日本人の特徴をたどりながら、日本という国が持つ幸福の源泉、日本人の多様性を受容する精神構造などを分析。「日本人は考えをはっきり言わない」「日本人は決断が遅い」など、日本人の短所と言われる特徴は、現代において、本当は長所ではないのか。日本人の持つ10の特徴を挙げながら、短所と思われている特徴が本当に短所なのかを検証。そして、全体が調和し共生する社会モデルとして、日本型システムの理想型を思索しながら、世界がそのように「日本化」していけば、誰もが幸せになれる平和な世界が可能なのかについて考察していく。 前野隆司(まえの・たかし)1962年生まれ。東京工業大学卒、同大学院修士課程修了。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科委員長・教授。博士(工学)。幸福学の第一人者。主な著書に『幸せのメカニズム』『脳はなぜ「心」をつくったのか』ほか。 -
現代オカルトの根源
ヨハネ黙示録やマヤ暦に基づく終末予言、テレパシーや空中浮揚といった超能力、UFOに乗った宇宙人の来訪、レムリアやアトランティスをめぐる超古代史、爬虫類人陰謀論―。多様な奇想によって社会を驚かせる、現代のオカルティズム。その背景には、新たな人種の創出を目指す「霊性進化論」という思想体系が潜んでいた。ロシアの霊媒ブラヴァツキー夫人に始まる神智学の潮流から、米英のニューエイジを経て、オウム真理教と「幸福の科学」まで、現代オカルトの諸相を通覧する。 -
資本主義の預言者たち ニュー・ノーマルの時代へ
資本主義は崩壊するのか、生き残れるのか。 ケインズ、シュンペーター、ミンスキーなど、5人の経済学者の思想・理論を通して、今日の経済事情と資本主義の行く末について考察した一冊です。新書用に書き下ろしたプロローグ(約70ページ)では、ピケティの『21世紀の資本』をはじめ、ノーベル経済学者のスティグリッツ、クルーグマンなどの最新経済論文を取り上げ、世界を覆う経済危機について、詳細に解説しました。そして世界は、「長期停滞と失業」という、経済成長が望めない状態、“ニュー・ノーマルの時代”に突入したことを、明らかにしています。 その大きな要因は極端なグローバル化と金融資本主義です。では、今後さらにグローバル化が進んでいくと、どうなるのでしょうか。 ピケティの『21世紀の資本』が話題ですが、あの大著を読まなくても、この本を読めばピケティの主張だけでなく、今の資本主義の問題がまるごとわかる! ※この本は、『恐慌の黙示録―資本主義は生き残ることができるのか―』の新書化です。 中野剛志(なかの・たけし) 1971年神奈川県生まれ。評論家。元京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想、政治経済学。東京大学を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。エディンバラ大学より博士号(社会科学)取得。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prizeを受賞。山本七平賞奨励賞(『日本思想史新論』ちくま新書)。主な著書に、『TPP亡国論』(集英社新書)、『日本防衛論』(角川SSC新書)など。 -
「資本」論 ――取引する身体/取引される身体
「私的所有」が制度化され、市場経済が発展し、資本主義の秩序が支配する世界は、それ以前の「自然」な状態よりも、おおむね有益である。だがそうした世界は不平等や労働疎外をも生みだす。それでもなお、私たちはこの世界に踏みとどまるべきであり、所有も市場も捨て去ってはならない。本書はその根拠を示し、無産者であれ難民であれ「持たざる者=剥き出しの生」として扱われることがないよう、「労働力=人的資本」の所有者として見なすべきことを提唱する。「所有」「市場」「資本」等の重要概念を根本から考察した末に示されるこうした論点は、これからの社会を考える上で示唆に富む。
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