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Posted by ブクログ
【眼中の悪魔】【虚像淫楽】【厨子家の悪霊】【笛を吹く犯罪】【死者の呼び声】【墓掘人】【恋罪】【黄色い下宿人】【司祭館の殺人】【誰にも出来る殺人】収録。
本格ミステリー短編9篇と、「連鎖式」の長編【誰にも出来る殺人】を収録した傑作選。探偵作家クラブ賞を受賞した【眼中の悪魔】と【虚像淫楽】、ホームズのパスティーシュで意外な事実がラストで明らかになる【黄色い下宿人】、逆転に次ぐ逆転の【厨子家の悪霊】など、いずれも良く出来た作品ばかりです。
私的ベストは【誰にも出来る殺人】。短編一つ一つに意外なオチが用意されているので独立して読めますが、最後まで通して読んだときに全く別の構図が現れるところが秀逸です。
Posted by ブクログ
山田風太郎のミステリー集全10巻。
第1巻は本格推理小説。人間心理による殺人動機やトリックで、その人に訪れた一瞬による運命の転換というタネが秀逸。
シリーズの中でも一番小説らしい巻かも。「凄愴編」「戦争編」「サスペンス編」などはかなり人の心理を抉ってくるので読むのがつらくなることも。それでも山田風太郎の、戦時中に青春時代をすごしたため、いっそうのこと荒唐無稽な世界を創作しないと生きるのが苦しかった、という感覚にはとても惹かれる。やはり本を書くのってそういうことだと思う。自分がそれをしないと生きていられないという熱情を作品に昇華させるという行為。
また山田風太郎は、荒唐無稽時代物もかなりあるけれど、根本が史実だったりして、嘘ばっかりでないところが偉大なところ。
Posted by ブクログ
重厚な短編集だった。どの話も沼が深い。どんでん返しが多くありきたりな着地を見ない。
どんでん返しが凄まじく、最後になんとも言えない絶望が残る【厨子家の悪霊】、幕閉じでまさかのカラクリが発動する【笛を吹く犯罪】、友人のやりきれない最期と哀れな運命が哀しい【墓掘人】、そして、人間荘というアパートを舞台に繰り広げられるドロドロの人間劇をのぞきみる中編【誰にでも出来る殺人】が特に印象的だった。
それ以外の短編もどれも個性が強くおもしろかった。
山田風太郎自身医学を学んでいたからか、登場人物に医学生が多かった。またほとんどの話で、女性が事件の中心にいる。その女性は聖女であったり魔性であったりそれぞれだが、彼女の色香で破滅へと踊らされる男たちの物語が多かった。
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