作品一覧

  • 中江兆民 三酔人経綸問答
    4.3
    一度酔えば即ち政治を論じ哲学を論じて止まるところを知らぬ南海先生のもとに,ある日洋学紳士,豪傑君という二人の客が訪れた.次第に酔を発した三人は,談論風発,大いに天下の趨勢を論じる.民権運動の現実に鍛え抜かれた強靱な思想の所産であり,日本における民主主義の可能性を追求した兆民第一の傑作.現代語訳と注を付す.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 朱子学と陽明学
    3.5
    仏教の汎神論的思想を容れて宋代に確立した朱子学、心即理・致良知・知行合一を説く明代に生まれた陽明学。両者とも近世中国を支配した儒教哲学であり、また唯心論的実践哲学である。日本人の倫理観にも大きく影響を与えたこれらの学説の成立過程と歴史的役割を明らかにし、中国思想史におけるその位置づけを試みる。

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ユーザーレビュー

  • 中江兆民 三酔人経綸問答

    Posted by ブクログ

    南海先生のもとを訪れた洋学紳士は非武装、民主主義制を主張し、豪傑君は植民地主義を主張する。南海先生はどちらの論も極端なものであり、現実的ではないと諭す。中江兆民が1887年に書いた本だが、現在でもしばしば洋学紳士と豪傑君の対立を見かける。この本の持つ問題意識は現在でも通用するのだろう。

    0
    2025年01月05日
  • 中江兆民 三酔人経綸問答

    Posted by ブクログ

    268P

    さんすいじんけいりんもんどう

    中江兆民は民主主義の基礎を築いた人

    歴史で〜をやった人+名前だけ覚えるみたいなクソみたいな勉強してたなと思う。中江兆民の書いた本読んでなかったらこんな魅力的で素敵な人だって知らなかったもん。〜をやった+名前を知ってても知ってるとは限らないというのはこの事だね。

    中江兆民(なかえ ちょうみん)
    (1847年12月8日 - 1901年12月13日)は、日本の思想家であり、「東洋のルソー」と呼ばれた人物です。明治時代に活躍し、近代日本における民主主義思想の先駆者として知られています。彼は西洋哲学、特にジャン=ジャック・ルソーの思想を日本に紹介し、それを

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    2024年11月26日
  • 中江兆民 三酔人経綸問答

    Posted by ブクログ

    これほど多面的な解釈をできたということは、計り知れない能力を備えた人物であったことを意味している。未来を見据えた内容である。

    0
    2017年12月14日
  • 中江兆民 三酔人経綸問答

    Posted by ブクログ

    中江兆民、歴史の教科書で学びますが、実際にその著書を読んだことはありませんでした。この本は、現代語訳と、ルビを付した原文が併載されています。この時代から、立憲制、民主制、恒久平和、死刑制度廃止が議論されていることに感銘を受けます。

    0
    2016年10月16日
  • 中江兆民 三酔人経綸問答

    Posted by ブクログ

    明治日本が経綸する上での、様々な意見が述べられる。
    あくまでも著された明治20年の時点では、紳士君が述べる事柄と
    豪傑君の述べる事柄のどちらも等しく極端であると退けられている。

    この後紆余曲折を経ながら60年かけて豪傑君の意見が国内の
    指導層の間で大勢を占めるすことを思うと、まさに隔世を感じる。

    果たして南海先生と紳士君と豪傑君の3者のうち、どの意見が
    中江兆民の真意に近いか分からない。
    ただ解説であった通り、どれも兆民の意見であるというのは正しい
    のだと思う。
    なにしろこうも客観的かつ冷静に三者の意見を著述するのである。
    三者の意見はその全てが経綸のための手段にすぎず、
    手段の全てがその

    0
    2014年01月23日

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