宇沢弘文の作品一覧
「宇沢弘文」の「今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて」「宇沢弘文 傑作論文全ファイル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宇沢弘文」の「今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて」「宇沢弘文 傑作論文全ファイル」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
著者宇沢弘文が遺した、これまでの講演やインタビューを1冊にまとめた本。宇沢は「社会的共通資本」という概念を生み出したことで有名であるが、これは著者がシカゴ大学で教鞭を取った時代に関連する。当時のアメリカは、第2次世界大戦で勝利して以後、覇権国家として君臨した。経済活動においては、ハイエクやフリードマンといった新自由主義(ネオリベラリズム)が主流であった。これは、ケインズ経済学と異なり、政府の介入をできる限り最小限に抑えて、個人が自由に活動できる経済体制である。しかし、本書を読むと、ハイエクとフリードマンの思想は、厳密には違うことがわかる。ハイエクはたしかに自由を重視したが、人間の理性について
Posted by ブクログ
日本を代表する経済学者宇沢弘文氏による「経済学の考え方」の解説になります。本書で最も大事なのは第1章でしょう。経済学とはどのような性格の学問なのかについて、宇沢氏による明確な定義がなされています。経済学は科学でもありながら芸術(アート)でもある。また理論的でもある一方、きわめて実践的でもあり、高度な倫理、正義心が求められる学問分野です。経済学は貧困などの社会問題の解決策を考えられるのと同時に、実はその問題の根源にもなりえてしまうことがあるからです(権力におもねったり自己虚栄心によって反社会的な政策立案をしてしまうことも可能)。
宇沢氏が本書でどの経済学者を取り上げたのかについては、極めて宇沢
Posted by ブクログ
もともとは数学の専門家だったのが、社会を良くしたいという「正義感から」経済学に転向し、36歳でシカゴ大学の教授になられたという宇沢先生の本になります。宇沢先生の教え子である岩井克人さんの本(『経済学の宇宙』)にも書かれているように、宇沢先生の心は新古典学派にあらず、新古典派およびその後裔であるマネタリスト、合理的期待形成学派について本書でもバッサリと切り捨てています。宇沢先生の言葉を借りれば、マネタリスト、合理的期待形成学派の人々は「反社会的勢力」の最たる人々、ということになりそうです。
本書からも宇沢先生の「社会を良くしたい」という熱い思いが各所からあふれ出しているのがわかります。本書で書