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Posted by ブクログ 2023年03月07日
井上ひさしの本で、昭和天皇が戦争責任をとらなかったことが批難されていた。この本を読んでそれが正当なものであることがわかった。
・一般には、十五年戦争の時期は、「軍部独裁」が成立してゆく時期と考えられているが、軍部とてオールマイティの権力を握っていたわけではなく、この「穏健派」の黙認や追認、あるい...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月16日
終戦の時期ということで、積読の中からチョイス。
終戦後の昭和天皇と国体護持をめぐる様々な動きが、明確な根拠とそれゆえのリアリティを持って書かれています。ここまでの文献とそれに対する考察が加えられているのはさすがの一言。敗戦を経ながらも、天皇制と政治体制がなぜ連続性を持って続いたのかがよくわかる本。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月30日
独白録成立の政治的背景が明らかになる。GHQ提出文書の下本として、未だ国体護持や退位の回避が確定せざるときに著された。戦犯容疑者や宮中グループやGHQの一部などが行った、天皇の責任回避を目指すあらゆる行為のひとつが独白録の作成だった。
記憶に強く残った指摘。
ニュルンベルク裁判と違い、東京裁判は文...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年03月01日
昭和天皇の終戦史は、これまで色々読んできた戦中~戦後の記録本のひとつの総括を与えてくれる。単に昭和天皇の、ということだけではなく、ひろく戦争に対する責任とはどういうものなのか、ということについて深く考えさせてくれるという意味でも稀有な本だろう。それも具体的な人物の言動を通してさまざまな感慨をかみしめ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月30日
誰しも責任を人に押し付けたがる傾向は多少なりとも持っている。中には明らかに責任逃れをしている大人達を見ると殴り倒してやりたい気持ちよりも憐れみを覚えることさえある。斯くいう私だって、仕事の不手際(自分ならまだしも部下の大きな失敗など)について、言い訳をしたい気持ちになる事は多い。後からその様な気持ち...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月03日
終戦時における天皇・軍部・宮中等それぞれの思惑とその結果が、解禁された資料に基づき、客観的かつ多面的に分析されている。
日本側として終戦時に最優先されたのが「国体護持」。
アメリカ世論は、天皇制に対して厳しい見た方をしていたものの、アメリカ政府は以下の理由により天皇制の継続を指示した。
・日本の...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月08日
日中戦争から太平洋戦争における昭和天皇(と宮中Gr)の戦争責任を具体的に指摘(日中戦争への責任の無自覚・無関心?、昭和天皇が口実とする立憲君主の前提となる議会制度の機能不全や、御前会議以前の下問時の意見など)することで批判する一方、近衛文麿を高く評価している書物には初めて出会った。
著者が研究者とし...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月24日
[ 内容 ]
戦争責任ははたして軍部だけにあったのか?
天皇と側近たちの「国体護持」のシナリオとは何であったか?
近年、社会的反響を呼んだ「昭和天皇独白録」を徹底的に検証し、また東京裁判・国際検察局の尋問調書など膨大な史料を調査・検討した著者は、水面下で錯綜しつつ展開された、終戦工作の全容を初めて浮...続きを読む
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