漂巽紀畧 全現代語訳

漂巽紀畧 全現代語訳

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

1841年、嵐に襲われた土佐の漁師・万次郎は、アメリカ捕鯨船に救われ合衆国本土での生活を経験し、帰国を果たす。その10年にわたる奇跡と苦闘を、万次郎はいかに語ったか? 民主的な大統領選出などの近代市民社会のありようや鉄道などの文物など、幕末維新の人々に西洋近代のイメージを残したと言われる証言の記録。信頼性が高い写本をベースにした、読みやすい訳文での文庫訳し下ろし。

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漂巽紀畧 全現代語訳 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ひょうそんきりゃく、と読む。「巽(南東)の方角に漂流した記録のあらまし」という意味とのこと。ジョンマンから話を聞き取った同時代、同世代の画家が書いた本。大好きな本である吉村昭の「漂流」を人に勧めるにあたってこちらがあると知り、読んでみた。薄い本だけど非常に面白い。以前山本一力が書いたジョンマンも大好きで読んでいたがアレ完結したのか?過酷なサバイバル、壮大な冒険、数え切れないほどたくさんの人々との出会いと別れ。長年にわたる海外渡航生活も知恵と人柄で乗り切ったジョンマン。元々利発な少年だったのか、向学心、吸収力、柔軟性、絵心、全てが素晴らしいし、彼をただ一人引き取って手元で育てたホイットフィールド船長の人を見る目も素晴らしい!今も昔も大抵の人間が人生で得られる範囲を遥かに超えた経験と見聞。これだけの偉業を成し遂げたジョンマンのこと意外とよく知らない人が周りにいるので(泣)いよいよ再来年の大河ドラマに登場するこの数奇な運命を全うしたジョンマンをぜひ知ってほしい。そういう私も日本の開国に尽力したジョンマンの帰国後の後半生を詳しく知りたいのでドラマ本当に楽しみ!
    しかしどれだけの船乗りが海で命を落としたことか。運良く救助されてあちこちの国で生活していた日本人が結構いて驚く。船乗り同志の絆にも感動。それなりにいじめや嫌がらせもあったようだが、命懸けの仕事をしている者同士、助け合いの意識が凄い。
    身軽にハワイに馴染んで帰国を拒んだ仲間の寅右衛門が面白い。家族とか日本への郷愁はなかったのかな。よっぽど土地柄が気に入ったんだろうな。ハワイってホントいいところだもんなぁ。英語の発音をカタカナにして記述しているがネイティブの発音が耳でこう聴こえるのかと音読すると楽しい。
    当時でこれだけの国土と国力を持っていることがわかっていたアメリカとなぜ戦争をしたのか本当に謎。やはり歴史を学ぶべき。

    0
    2026年05月15日

    Posted by ブクログ

    江戸末期に起きた漂流事件。こんな話が実際に起き、それが後世になっても生々しく伝えられる。万次郎たちが生きた時間が今に蘇る。ドキュメンタリー好きな私にとっては最高だ!
    この漂流記は単なる漂流していた事柄を述べるだけで無く、当時の人々の人に対する暖かさ、人情なども伝わる。

    高知県に行きたい気持ちがふすふすと沸いて来た。

    0
    2026年01月21日

    購入済み

    素晴らしい。

    面白く、テンポが良くて、中身が濃いので、一気に読んでしまった。全日本人におすすめする。

    0
    2021年08月01日

    Posted by ブクログ

    普通の船乗りに生まれ、14歳で遭難して、すったもんだで世界を回る。

    とにかく、土佐藩から言われて書き残した河田小龍が「いささかも私見はいれず」書いてくれたので、面白くてたまらない内容になっていました。

    ジョン万。
    ものすごく頭がイイ人だったんだろうなーと。
    それ以上に、人に気に入られるという人間力が。

    人生の後半生は、極めて静寂、とあった。
    激動の前半生だけで、普通の人の数倍の人生を味わったからなのかな?

    でも。
    ごくごく一人の田舎の青年の史実として、ドキュメンタリーとしてだけで読んでみると、こんな濃い体験を乗り越えられる、その凄さに感服しました!

    0
    2019年02月27日

    Posted by ブクログ

    こんなに面白い本があったか。
    ジョン万次郎なんて学校の授業のようでつまらなそうだが、この本は当時の情景がありありと浮かんで来る。
    無人島で洞窟の出入口が岩で塞がれたり、裏側に過去の漂流者の墓があったり、外国という全くの未開の地で人との触れ合いや、同じ日本人の仲間との出会いなど。
    船を通じた大冒険記であり、何よりもそれが史実という事。当時は遥か遠くの国に流れ着く漂流者があちこちに居たというのもわかって面白い。

    0
    2019年01月06日

    Posted by ブクログ

    19世紀なかばの世界(日本を含む)把握の書としても、少年の冒険の書としても、日本史においても、大変に貴重な一冊。河田小龍がこの本を著そうと思わなければ、この豊かな経験が失われていたかと思うとゾッとするし、そうして散逸した出来事は歴史上たくさんあるのだろう。

    まず、万次郎の勇気がすごい。15歳でアメリカに渡ろうという意思が並外れている。その上、捕鯨船に乗って世界の海をまたにかけ、カリフォルニアのゴールドラッシュにも参加。日本帰国時点で25歳。こんなに濃密な10年を過ごした日本人は他にいないだろう。
    ホイットフィールド船長をはじめ、ハワイや琉球の民など、実に良心にすぐれた人々の多いこと。
    当時、漂流して他国にいた日本人が意外と多く、またそのなかで独自のネットワークが築かれていることも興味深い。

    0
    2026年01月25日

    Posted by ブクログ

    ジョン万次郎らの漂流から帰国までの10年を彼らの話をもとに書き起こしたもの。当時の風俗や考え方、生き残るための力を感じた。諦めない心と対応力が重要。

    0
    2021年09月08日

    Posted by ブクログ

    本人から聴き取りして書き留めただけあって、正確だと思われる。文章の表現なのか、聴き取っているバイアスなのか、読んでいて風景がよぎる気がした。

    0
    2021年05月09日

    Posted by ブクログ

     ジョン万次郎として知られている中浜万次郎の若かかりし頃、漁師仲間と漂流し、捕鯨船に救出されることになるが、船長のホイットフィールドの希望に沿う形で、万次郎だけ、ホイットフィールドについていくことになり、船長の下で様々な教育を受ける機会に恵まれることになる。
     別れた仲間も日本に戻るまで紆余曲折あり、当時鎖国していた日本に帰国することもなかなか叶わなかった経緯がある。
     足の怪我が元で亡くなった者やハワイに残った者もいるが、数奇な運命を辿り万次郎が仲間と再会して日本に帰国するまでが簡略的に描かれている。
     正直、万次郎が見てきた世界についてもっとディティールが欲しいところではあるが、当時漂流して海外に辿り着いた日本人は彼らだけではなかったらしい。
     あと、現代語訳なので普通に読みやすい。

    0
    2024年09月07日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「漂巽紀畧」は「ひょうそんききゃく」と読む。
    「巽(南東)の方角に漂流した記録のあらまし」というほどの意味とのこと。

    ジョン万次郎については、漂流してアメリカに暮らし、帰国後身につけた英語を教えて明治の人材育成に貢献したとしか知らなかった。
    その漂流からアメリカ暮らしについて生き生きと語った記録。

    驚いた点、はじめて知ったこと
    ・当時漂流した日本人がジョン万次郎一行以外にもたくさんいたこと。
    ・鎖国していることが、ときに上記の日本人の帰国のハードルになったが、帰国した者もたくさんいたこと。
    ・無人島や海の上の漂流生活でも年単位で生き延びた人がおり、そのようなことができること。
    ・アメリカの船で太平洋の島から島へと航海しており、太平洋は一つのつながった世界なのだと感じたこと。また、世界一周も船乗りにとっては特別なことではないのだと感じたこと。
    ・10年アメリカに住んでも、日本に帰りたいと思い続けていたこと。
    ・この本が、土佐藩の上層部の必読書となり、他藩にも提供されたこと。

    自分がジョン万次郎の立場だったら、できるだけアメリカに馴染んで暮らそうするのではないかと想像した。男女の違いもあるかもしれない。
    日本に帰りたいと思い続けた、その心のうちについて聞いてみたいと思った。

    0
    2023年02月01日

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