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タフな男であるはずだった。
ちょっとぐらいの骨折なら、
何もいわずにゲームに出ていくような男だった。
そしていつものようにプレイして、
けろりとしている男だった。
“鉄人”にふさわしいエピソードをいくつも残していた。
その鉄人の、心の内側は、
とてもナイーブで傷つきやすく、繊細だった。
それが見えたとき、
人はこの鉄人を好きになるのだろう、と思われた。
(「バットマンに栄冠を――衣笠祥雄の最後のシーズン」より)
衣笠祥雄、星野仙一、根本陸夫、東尾修、荒木大輔、落合博満、田淵幸一、江夏豊。
昭和のレジェンドの素顔に迫る、山際淳司・プロ野球短編傑作選。
Posted by ブクログ 2019年03月27日
山際淳司氏と言えば、スポーツノンフィクションというスタイルを確立した人です。代表作は1979年の日本シリーズ 広島vs近鉄 の第7戦9回裏の攻防を描いた「江夏の21球」。以来、選手の人間性を深く描いた作品を多く発表されましたが、1995年に46歳で亡くなられました。
山際氏の多くの作品は、現在ではほ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年02月14日
日本でスポーツノンフィクションという文学ジャンルを作り上げた故山際淳司によるプロ野球人を主人公にした9つの短編集。
どの作品も昭和時代で、今のプロ野球界との違いを感じられる点でも面白い。特に投手の扱い方。完投、中3日登板は当たり前の時代だった。
表題作は、連続出場試合の世界記録を達成した衣笠祥雄...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月08日
昭和の野球界のスターであり、花形であり、球団の顔で
あり、指導者であった−衣笠祥雄・星野仙一・根本陸夫・
東尾修・荒木大輔・落合博満・田淵幸一・江夏豊−
の9人と同時代を生きた作家・山際淳司が著した
ノンフィクション集。
彼らが活躍したあの時代、各球団には衆目一致のスターが
いた。オールスターはま...続きを読む
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