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エクソシストとの対話
オカルト的な興味本位の対象として認識されてきた"エクソシスト"。だが、現在イタリアでは、ヴァチカン公認のエクソシストが人々の精神的な闇を癒す存在として、にわかに見直されている。実際に悪魔祓いの儀式にも参列し、数々の"現代のエクソシスト"たる神父を取材。その真実の姿に迫ったノンフィクション! -
痛い人たち
矢場北太郎というお笑い芸人が主人公のサスペンスフル・ミステリー。 この鳴かず飛ばずの主人公は、早朝にネタを考えながらランニング中に 死体を発見してしまう。警察の聴取などで、番組の放送にはギリギリになった 北太郎は笑いもとれず、他の番組出演者に食事をおごらなくてはいかなくなる。 また別の日にも、殺人事件の死体の第一発見者になって・・・。 さらに出演するテレビ局でも殺害現場に巻き込まれてしまう! 「なぜ、自分ばかりが第一発見者になるのか」芸人仲間と容疑者を探すが、 なかなかたどり着かない。誰が、何のために?が判明すると、 まさに笑えない(汗)戦慄の結末! -
月夜行路
45歳の誕生日、家族を捨てた。 冷えきった夫との関係や子どもとの生活に孤独感を募らせていた沢辻涼子は、我慢の糸が切れたある日、家出を決行する。飛び出した夜の街で出会ったのは、怜悧で美しい文学オタクのバーのママ、野宮ルナ。 ルナに自分が抱える報われなさの正体が「大学時代の元彼」であることを言い当てられた涼子は、彼女と二人で元彼を探すため大阪へ旅に出ることに……。元彼探しが難航する中、次々と事件に巻き込まれる二人は、無事に想い人と再会できるのか――。 家庭に居場所をなくした主婦×文学オタクのバーのママ 異色なバディが人生を取り戻す旅へ! 名作文学×ミステリー、感動のロードノベル。 仕掛けに騙され泣かされる、圧巻のサプライズエンディング! 特別掌編2編のほか、ドラマ主演を務める波瑠・麻生久美子と、著者の秋吉理香子による鼎談を豪華収録。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 『月夜行路 ―答えは名作の中に―』連続ドラマ化! 主演 波瑠 麻生久美子 日本テレビ系 4月8日スタート 毎週水曜よる10時放送 -
私のことだま漂流記
すがすがしく力強い声がする。 この先、人間として小説家として迷ったとき、 私はこの本の言葉に奮い立たされることになるだろう。 ーー宇佐見りん 山田詠美は常に今を生きている。それも常に今に迎合せずに。 だからこそ、誰よりも文学を愛した少女は、誰よりも文学に愛される作家となったのだ。 ーー吉田修一 初めて「売文」を試みた文学少女時代、挫折を噛み締めた学生漫画家時代、高揚とどん底の新宿・六本木時代、作家デビュー前夜の横田基地時代、誹謗中傷に傷ついたデビュー後、直木賞受賞、敬愛する人々との出会い、結婚と離婚、そして…… 積み重なった記憶の結晶は、やがて言葉として紡がれる。「小説家という生き物」の魂の航海をたどる本格自伝小説。 私は、この自伝めいた話を書き進めながら、自分の「根」と「葉」にさまざまな影響を及ぼした言霊の正体を探っていこうと思う。 ーー山田詠美 -
レペゼン母
なんと潤沢な物語だろうか。 強烈なパンチラインであり、まさに「ブレイク」作品なのだ。 ――逢坂冬馬さん 予想する「面白い」の1000倍面白い! ――大垣書店京都本店 荒川夏名さん マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。 女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。 そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。 「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」 明子はマイクを握り立ち上がる――! 第16回小説現代長編新人賞受賞作。 ーーーーーー 選考委員も激賞! こんなにスカッと面白い作品が新人賞なら、いっそ清々しいじゃないか!(中略)おかんのラップが響く今宵、この余韻! ――朝井まかて 「親との戦い」ではなく、親の側から「子との戦い」を力強く描いた、大人の小説であると感じさせられた。 ――宮内悠介 -
茜さす日に嘘を隠して
「誰かに言えるわけない」私がこう思っている時、あなたは。 若者の真実を描く感動共作!! 就活面接でうまく話せず、彼氏とも疎遠な日々に思い詰める皐月、 寂しさを埋めるため、急に人と会いたくなる衝動を抑えきれない愛衣、 自分の経験を切り売りして曲を作り、シンガーとして活動する文、 大切な友達に言えない秘密を抱えながら過ごす智子ーー 誰かに理解してほしい葛藤をひとりで抱える、"大人未満"の4人の物語。 『青く滲んだ月の行方』(青羽悠)と繋がる世界ーー ●カツセマサヒコ(小説家) 教室の隅で捻くれてた自分に、この物語を読ませたかった。 ●本間悠(うなぎBOOKS) 友人でも恋人でもないあやうい関係性。 みんな、誰かと繋がりたくて、もがいている。 <第1話 さんざんな朝> 就活生の皐月は、ある面接で「あなたを売ってください」という質問を受ける。うまく答えられず落ち込んでいると、大学の先輩のSNSで、恋人の浮気場面らしき写真を見つけてしまう。社会人の彼とは最近うまくいっていない。自分の気持ちに正直に生きたいけれど、私だけが、取り残されてしまうのかーー? <第2話 砂が落ちる> 「好き」は終わりの始まりだ。パパもバイト先の先輩も、彼氏も、マッチングアプリで出会った男の子たちも、みんなあたしの元からいなくなった。わかっているはずなのに、愛衣は新たな誰かを探す衝動が抑えられない。砂時計の砂が落ちていくように、人間関係にもタイムリミットがある。それでも、と願う愛衣が出した答えとは? <第3話 手紙> 井ノ坂文は、SNSで人気のシンガーソングライター・ふみとして活動している。自分の経験をひとつずつ切り出して楽曲を作り、誰かの「自分のための曲」を作ることはできても、楽曲を通して誰とも繋がれないことに不安を感じていた。新曲の制作が進まない文は、ふと男子高校生の自殺のニュースを目にして――。 <第4話 あと1歩> 「男女の友情なんて成立しない」。男同士、女同士だって、友情が成立しないことはあるのに、どうして男女の間だけーー? 智子が、愛衣と涼太と飲む場所は、ラブホテルが定番だ。恋バナをしたり、就活の相談をしたり、定番となった三人で飲む時間だったが、その中で智子はある思いを抱えていてーー <第5話 色を変えて> 大学4年11月、先が見えない毎日を送る皐月。キャリアセンターでの面談を終えてスマホを見ると、サークル仲間の奈美から卒業旅行の誘いの連絡が。「私は皐月のこと、大事な友達だと思ってるよ」。友達って何なのか、そして、私って一体どういう人間なんだろうーー? -
愛の人 やなせたかし
朝ドラ主人公のモデル、やなせたかし アンパンマンを生み、「詩とメルヘン」編集長として多くの才能を育てた愛と献身の人生を、数々の名作詩とともに愛弟子が描く。 文庫化に際し『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』を改題、書下ろし掌篇小説「シークレット・ラブ」を収録。解説:永田萠 「君はなんのために生まれたか」 「ぼくは『誌とメルヘン』を 編集するために この世に生まれました これが僕の仕事です」 1987年12月臨時増刊号「詩とメルヘンの15年」より 先生は、笑顔で人にパンを分け与えながら、胸の奥に、まるで海のような悲しみを抱きつづけた詩人だった。――やなせたかしが思いを込めて編集を続けた「詩とメルヘン」の”卒業生”が、恩師の作品と人生を貫く「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」という思想を名作詩の数々とともにひも解く感動作。 【内容】 プロローグ----やなせ先生、ありがとう 第一章 あこがれよ なかよくしよう----裏町ぐらしの下積み時代 第二章 さびしいひとをなぐさめたい----「詩とメルヘン」の創刊 第三章 死んでもひとをよろこばせたい-----絵本『やさしいライオン』 第四章 愛がなければ生きられない----アンパンマンの奇跡の始まり 第五章 しあわせよ カタツムリにのって----アンパンマンワールドの魅力 第六章 戦場にも花は咲いていた----『おとうとものがたり』 第七章 今日はすぐに思い出になる-----最愛の人、暢さんの死 第八章 書いては消し、消しては書く----「いい子いい子」 第九章 かわりのメダカはいないんだ----なにが君のしあわせ 第十章 夢の中にも夢はある----『詩とメルヘン』の三十年と幻の生前葬 あとがきにかえて----この人生が好き 解説 永田 萠 シークレット・ラブ----文庫版のための書き下ろし掌篇小説 ※電子版では、イラスト・写真の一部をカラーで収録しています。 -
ぼくには数字が風景に見える
小川洋子さん絶賛!「思慮深く、優しい声で、ダニエルは私たちにそっと教えてくれる。この世界は、生きるに値する場所である、と」。円周率22,500桁を暗唱、10ヵ国語を操る、サヴァン症候群でアスペルガー症候群の天才青年が「頭と心の中」を語る感動の手記。「ぼくはサヴァン症候群だ。サヴァン症候群というのは、ダスティン・ホフマン主演の映画『レインマン』がつくられるまで、世に知られていなかった」<本書より> 『博士の愛した数式』の小川洋子さん絶賛! 「思慮深く、優しい声で、ダニエルは私たちにそっと教えてくれる。この世界は、生きるに値する場所である、と」 ぼくが生まれたのは一九七九年の一月三十一日、水曜日。水曜日だとわかるのは、ぼくの頭のなかではその日が青い色をしているからだ。水曜日は、数字の9や諍いの声と同じようにいつも青い色をしている。―――<本書より> ヒゲがうまく剃れない。右手と左手をうまく操るのが難しいから。 人の言葉が聞き取れない。雑音の混じったラジオを聞くように、意味がつかめないから。 代わりに、彼は数字のなかに風景を見ることができる。 円周率22,500桁を暗唱するとき、豊かな景色が彼に正解を教えてくれる。 新しい言語を覚えるとき、文字の色が彼に正解を教えてくれる。 サヴァン症候群とアスペルガー症候群、そして共感覚をもつ、言語と数学の天才青年ダニエル。 他人と違うゆえの「普通になれない」悩みと、それ自体を人と分かち合えない苦しみ。 思春期をこえて、大人になろうとする彼が選んだ「自立」とは。 ダニエルが「頭と心の中」を語る感動の手記。 解説:山登敬之(精神科医) -
タソガレ
恩知らずな振る舞いをして、ストーカーまで呼び込む彼女の、他人には理解されにくいハンデは乗り越えられるか。心温まる愛と勇気のミステリー。……ぼくの彼女は、ぼくの顔を覚えられない。「相貌失認」という生きにくさを背負う彼女に、次々と襲いかかる事件。愛の力は、試練を乗り越えられるか? ーー社交的だったり、シャイになったり。その落差に惹かれて里美とつきあい始めた祐児。しかし、初めてのパリ旅行で、お世話になったご婦人を無視する里美に憤った祐児は、彼女から人の顔を覚えられない「相貌失認」だと打ち明けられる。人知れぬ生きにくさを背負う彼女が招く数々の苦難を、二人は乗り越えられるのか? -
戦国スナイパー
突然戦国時代に一人放り込まれた陸上自衛隊員・笠間慶一郎二等陸曹。彼がたまたま命を助けたのはあの織田信長! 狙撃手としての腕を買われた慶一郎は信長配下の武将・佐々成政の下で鉄砲隊の編制を任され、さらに信長を狙う刺客たちとも死闘を演じる……。慶一郎は銃一丁で戦国の世を生き抜けるのか――?(講談社文庫) -
イタリア歩けば…
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 イラストと写真満載の路地裏めぐり! 駄犬・珍犬にご注意! 路地裏の犬の魅力、満載――「猫のなる木」をヴェネツィアで発見! 自分の目と足をアンテナに、イタリア中を歩いて出会った、どこか気になる物・モノ・者。カフェでの使用カップ調査、街のあちこちに生息する(?)動物を模した装飾品集めなど、観光ガイドではわからない、魅力たっぷり、路地裏めぐりの旅へ、豊富なイラストと写真でご案内します。 -
輝く日の宮
女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。(講談社文庫) -
聖豹紀
地球支配をもくろむ魔人・サーベルドラゴンの標的はトルファンの地下に隠された“魂を操る機械”。迎え撃つのは戦士ジャガー、藤村剛、ラマ僧ツォン師、その前に立ちふさがる美少女マリがもつ強大な破壊力とは!? 地底王国アガルタを舞台にした宿命の対決、躍動する戦闘(バトル)&冒険(アドベンチャー)。息をもつかせぬ傑作長編小説!(講談社文庫) -
海軍軍令部
明治海軍は軍令部創設によって伸長、日清、日露戦争で連合艦隊の大活躍を生む。勢いに乗り巨艦を増強、太平洋戦争へと突入するが、軍事力の中核はすでに空母や航空機に転じつつあり、対応できなかった日本は惨敗! 本書は海軍軍令部の栄光と悲劇の歴史をたどり、そこで活躍した参謀たちの姿を描く野心作。 -
京都四条 月岡サヨ
〈ドラマ化『鴨川食堂』の人気作家、初めての幕末時代小説〉 土佐の楳太郎(うめたろう)に、しゃも鍋。 薩摩の「吉(きち)さん」には、黒豚鍋。 あの!? 傑物志士たちが登場! 「いやもうとにかく面白い、そして何より旨そうだ! 幕末の京を舞台に偉人怪人相手に繰り広げられるサヨの絶品料理。 さすがは京都の名物グルマン、調理の細部に至るまで描写と蘊蓄が完璧だ。 料理人必読」【13年連続ミシュラン三ッ星獲得】日本料理かんだ・神田裕行氏推薦! 幕末の京都、古寺『清壽庵』の境内にある「小鍋茶屋」は、月岡サヨがひとりで切り盛りする料理店。 昼は行列必至のおにぎり屋として繁盛し、夜は一日一組限定の鍋料理で口の肥えた客を満足させていた。 不穏な情勢のもと、逸品料理で心の安らぎを得た名だたる志士らがサヨに語る思いとは。 おもてなしを極めた美味なる傑作。 -
戦百景
戦国最強の騎馬軍団を膨大な数の鉄砲で打ち負かしたとされる「長篠の戦い」。 だがそこには、それぞれの武将の深い思惑が働いていた。 長篠城の奥平信昌はどうして武田を裏切って徳川方についたのか。 内藤・馬場・山県ら武田の勇将たちは無駄な特攻をなぜ敢行したのか。 家康・酒井忠次主従は何を期して奇襲軍を出したのか。 信長が仕掛けた罠とは何だったのか。 勝頼は絶対的に不利な状況で、なぜわざわざ攻撃を仕掛けなければならなかったのか。 そして、長篠の戦いの最大のヒーローとも言える奥平勢の足軽・鳥居強右衛門の活躍とは。 最強合戦の真実に迫る書下ろし歴史小説! -
三匹の子豚
『三匹の子豚』が朝ドラで大ヒットした斉川亜樹。 鳴かず飛ばずの時代からようやく抜け出し、忙しくも穏やかな生活を送っていた。 そんなある日、彼女のもとに武蔵野市役所から一通の封書が届く。 その内容は、会った覚えもない、叔母の赤松三代子なる人物の扶養が可能かどうかという照会だった。 亜樹はパニックに陥る。 見ず知らずの叔母の面倒を本当にみる義務があるのか――と。 混乱しつつも役所からの問い合わせは放置していると、急に固定電話が鳴る。 電話を取ると、相手は開口一番、赤松三代子のことで話があるという。 問い合わせの回答をしていなかったので、役所からの電話かと思いきや、 『NPO法人 ありがとうの里』の菊村藍子という人物からだったとわかる。 彼女は、会って三代子の話がしたいと言う。仕方なく会う約束をした亜樹だったのだが――。 真梨ワールド炸裂! 衝撃の結末にページをめくる手が止められない! -
つわもの
真田幸村は本当に日ノ本一の兵(つわもの)だったのか。思いもよらぬ着想から描かれる戦国六大合戦の裏側。 「火、蛾。」桶狭間の戦い 策士たちが裏の裏を読み合う壮絶な頭脳戦、心理戦の先にある驚愕のラスト。 「甘粕の退き口」川中島合戦 優れた武将だけが持ち得るカリスマ性とは何か。 「幽斎の悪采」本能寺の変 失敗すれば平然と切り捨てる信長の下で心身ともに追い詰められていく幽斎と光秀。 「槍よ、愚直なれ」賤ヶ岳の戦い 加藤清正のラブロマンスを軸に、従来の武張ったイメージを覆す。 「怪僧恵瓊」関ヶ原の戦い 歴史を読み替え、いかに合戦を避けるかが物語を牽引する異色作。 「日ノ本一の兵」大坂の陣 家康、秀忠父子を翻弄した知将・真田昌幸の息子、幸村は何者だったのか。 -
世紀の愚行 太平洋戦争・日米開戦前夜 日本外交失敗の本質 リットン報告書からハル・ノートへ
GDP4倍の相手に挑み、全国を焼土とし、推計戦没者軍民310万人。戦死者の約6割が病死・餓死だったという。最後通牒とされたハル・ノートをあくまで叩き台に交渉継続し、開戦回避ができれば、米ソ冷戦構造の中、20世紀中盤に重要なプレイヤーとなることも可能だった。最終局面にいたる外交交渉過程には数々の愚策が重なり、冷静で明晰な対応がとられることなく、外交という国際政治の舞台で身動きがとれなくなった遠因を満州事変後リットン調査団の訪日から遡っていく。 日露戦争後まで極めて良好だった日米関係。世論の反発により、南満州鉄道の米資本との共同経営が頓挫して以降、アメリカは日本を仮想敵国とみなしていく。日本の北進を恐れたソ連による外交的駆け引き、国際防諜活動が活発化、日中戦争の泥沼化により、軍指導部は南進策を選び、結果、開戦に踏み切ることになる。多くの国民も大陸進出や開戦の熱に浮かされ、戦時体制に進んで協力し、世論が開戦への最大の圧力ともなった。一億総玉砕を叫び、市民と兵士、英霊の膨大な犠牲のうえに立って我々は一体何を望んだのだろう。【戦後75年書下ろし】 -
スパイの妻
選ぶべきは愛か、大儀か――。 第二次大戦時、混沌する運命に翻弄される男女の愛憎を描く、 究極の歴史サスペンス! 1940年、太平洋戦争前夜の神戸。満州事変以降、国内外で不穏な空気が漂う最中、福原聡子は仕事で満州へ赴いた貿易商の夫・優作の帰国を待ちわびていた。しかし、帰国後の優作は人が変わったようで、憲兵隊からも目をつけられ始める。満州で何があったのか、夫は何を隠しているのか。優作と家庭の幸福を守るため、夫の秘密を探る聡子が目にした驚愕の真実とは――? 演出・黒沢清、作・濱口竜介、野原位、黒沢清による、蒼井優、高橋一生出演のNHK BS8Kドラマ「スパイの妻」(2020年6月放送予定)、渾身の小説版。 -
去り際のアーチ もう一打席!
退場からが、人生だ。 「普通の人はいつ会社をやめるんやろ」。二千本安打達成目前に迫ったものの、衰えを隠せないスラッガーの宇恵康彦。肩たたきを迫る球団とファンからのプレッシャーを背負い、いざ勝負の打席に臨んだが――。球界に集う愛すべき面々が見つけた、退場の後の8つの人生。書下ろし短編「笑えない男」を新たに収録。 本書は、『去り際のアーチ』(徳間文庫)に書下ろし短編を加えた増補改訂版です。 <目次より> ・「塀際の魔術師」 お荷物になった四番打者 ・「スイートアンドビター」 リストラ寸前の老解説者 ・「カラスのさえずり」 四十路のウグイス嬢 ・「永遠のジュニア」 気弱な二代目オーナー ・「トモ、任せたぞ!」 中間管理職コーチ ・「旅立ちのフダ」 半人前のダフ屋 ・「笑えない男」 人望のない学生キャプテン ・「人生退場劇場」 四角四面な堅物審判 -
北斎まんだら
信州小布施の豪商、高井家の惣領息子・三九郎は、かの有名な絵師の葛飾北斎に会うために江戸へやって来た。浅草の住まいを訪ねてみると、応対してくれたのは娘のお栄。弟子入りを志願するもまともには取り合ってもらえず、当の北斎はどこかへ出かける始末。美人画で有名な絵師の渓斎英泉こと善次郎にはかまってもらえるが、火事見物につき合わされたり、枕絵のモデルをやらされたりで、弟子入りの話はうやむやのまま。そんな折、北斎の放蕩な孫・重太郎が奥州から江戸に戻ってきたことが伝わる。同じころ、北斎の枕絵や鍾馗の画の贋作が出回る事件が出来し、重太郎に疑いの目が向けられるが……。 -
ただいまラボ
研究のために鹿の耳を刻み続ける!?実家が動物病院という学生が多い!?就活先はペット保険会社!?研究室でカビが生えたら大騒ぎ!?バイト先はもちろん動物病院!?……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物たちの生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。「シカミミ!」獣医学科の分子生物学研究室に入った太一を待っていたのは、実験用の鹿の耳を切り刻み、彼女とすれ違い続ける毎日だった……「ナツジツ!」夏休みに実家の動物病院に帰省した東は、十年ぶりに子連れで帰ってきた、元ヤンキーの姉の姿に驚愕するが……「ネガコン!」就活中の新倉は、インターン先のペット保険会社で呑気すぎる学生たちとの共同作業に苛立ちが募るばかり……「コンフル!」何でも器用にこなしてきた透は、余裕のはずの卒業論文で追加実験を命じられ、合コンで出会った子とも上手くいかず……「ブンセイ!」5年生になったミカは、大学の実験と動物病院でのバイトで、続けて初めて動物の安楽死の現場に立ち会って……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物の生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、獣医師の著者が大学院時代に瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。
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