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Posted by ブクログ
銀座のショーウィンドーに飾られるように遺棄された遺体。
続く拉致事件と不可解な手がかりに、捜査は難航する。
殺人分析班が、歪んだ犯意の核心へと迫る。
安定の面白さで、導入のインパクトから一気に物語へ引き込まれる。
猟奇的な事件でありながら、殺人分析班による筋読みやプロファイリングが丁寧に積み重ねられていくことで、読者も一緒に推理していく感覚を味わえるのがこのシリーズの魅力だと改めて感じた。
事件の異様さだけで引っ張るのではなく、捜査の積み重ねによって少しずつ輪郭が見えてくる構成が心地よく、クライマックスに向けて緊張感が途切れない展開もさすが。
そして今回は、事件の背景が明らかになったあと、塔子と同じように思わず同情の念が湧いてしまった。単なる善悪では割り切れない感情が残る点も、この作品の印象をより深いものにしている。
また、長期シリーズでありながら登場人物たちの言動や役割にブレがなく、それぞれの立ち位置がしっかりと活きている点にも安心感がある。
シリーズ作品としての安定感と、読み応えのある事件性がバランスよく融合した一冊だった。
Posted by ブクログ
麻見和史『奈落の偶像 警視庁殺人分析班』講談社文庫。
シリーズ第9弾。このシリーズは陰惨な殺人事件の捜査を通じて主人公の如月塔子が刑事として成長していく過程を描く物語である。今回も前作に続いて、なかなか面白かった。
銀座のブティックのショーウインドウに吊るされた演出家の死体。死体の代わりに現場から盗まれた1体のリアルなマネキン。まるで江戸川乱歩の探偵小説に描かれる猟奇殺人事件のようだなと思いながら読んでいたら、作中にも同じような記述があり、麻見和史の術中にはまっていたことを知る。
一人称で描かれる犯人の描写により、犯人が女性であることは前半から解っているのだが、猟奇殺人の目的に加え、二人の男性を拉致誘拐する理由がなかなか見えてこない。それを地道な捜査と見事な推理力により解き明かすのが、主人公の如月塔子たちなのだが……
本体価格760円
★★★★
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小説・文芸
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