Posted by ブクログ
2020年03月19日
警視庁殺人分析班シリーズ第1弾。文庫化にあたり、副題の「警視庁捜査一課十一係」のタイトルが改められたようだ。
ほんの少し読んだだけで、一気に作品世界に引き込まれる面白さが体感できる小説。「天使のナイフ(薬丸岳)」にも衝撃を受けたが、本作の衝撃度はそれに近い。を受けた。個性豊かな登場人物の相関関係...続きを読むが分かりやすく描かれており、殺人分析班メンバーが「え~!こんなところで活躍するの~」と思わず感嘆してしまう。さらに華麗に用意された、まさかの犯人。さらにその計算高さ、大胆さに脱帽…。
最初から最後まで飽きることなく、ストーリーを楽しめる。とにかく全ての構成が緻密に練られているので、一行も読み飛ばしてはいけない。小説全体が、まるでパズル。「こことここが結びつくのか…」「ん?これはどうだったかな?」と思わず読み返してしまうこともしばしば。
また、主人公の如月塔子は新米刑事という設定なので、このシリーズはその成長物語という側面も持っているようで、今後の展開が楽しみな作品。