Posted by ブクログ
2021年03月25日
警視庁捜査一課十一係(警視庁殺人分析班)シリーズ、11作目。
事件捜査の展開的にはいつも通りで、決して画期的ではないが、安心して読める。まぁ、被害者が生きているのか死んでいるのか分からないまま、もう少し事件が進行形で続いていれば、いつもと違った様相を見れたのかもだけど。筋道立った推理捜査もいつも通...続きを読むりだけど、いざ解決となるとちょっと唐突で足早になってしまうのもいつも通り。せっかくの派手なカーアクションの描写も、同じ著者の他シリーズで読んだのとあまり変わらなくて、既視感を覚えてしまった。あと、シリーズがすでに11作となるのに、あまり塔子の成長が見られないのもマンネリ化してしまっている要因のような。ずっと鷹野の後ろをついて回っているだけで、刑事としての成長がいまいちなんだよねぇ。最初の頃は新人刑事ならではの拙さも可愛げがあったけど、今となってはいつまで新人気分でいるの?と思っちゃう。後書きの最高傑作の評が逆にちょっと大袈裟に思えてしまったのが残念。