ちくま新書作品一覧
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-平安時代には父親などの「経済的庇護者」、中世には「主従制の主人」との関わりで使われた「頼む」という言葉。また、頼み頼まれる社会関係は近世に「義理」概念を生む基盤となるなど、日本史のなかで意味を変化させてきた。その変化は人と人の結びつきの変化を表している。『万葉集』『源氏物語』から「一揆契約書」「頼み証文」まで、様々な史料に現れる「頼む」の変遷を丹念に読み込み、日本人の社会的結合を描く、まったく新しい社会心性史の試み。
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-死体を忌み嫌い、人の目に触れないようにする現代日本の文化は果たして普遍的なものなのだろうか。中国での死体を使った民衆の抵抗運動、白骨化できない死体「キョンシー」、チベットの「鳥葬」や悪魔祓い、ユダヤ・キリスト教の「復活」「最後の審判」、日本の古典落語に登場する死体、臓器移植をめぐる裁判。様々な時代、地域の例を取り上げ、私たちの死体観を相対化し、来るべき多死社会に向けて、死体といかに向き合うべきかを問い直す。
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-太平洋戦争の対日諜報戦で、捕獲した日本軍文書の翻訳、暗号解読、捕虜の尋問、プロパガンダ活動等に携わった言語官たち。終戦後は連合国軍の一員として戦犯裁判や、GHQの占領政策実施で不可欠な役割を果たした。米国、英国、オーストラリア、カナダは、語学兵をどのように動員したか。早い時期から重要性を認識して準備した国と、終戦間際になって慌てた国の違いは何だったのか。各国の言語官養成の実際、戦地での活躍、二世たちの葛藤……。貴重な記録から、日本語諜報の実像に迫る。
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-侍の気構えと行動を規定してきた「武士道」。軍国主義につながったとして、マイナスのイメージも持たれる一方、日本人の美徳を支える倫理的礎として肯定的なイメージを持っている人も、これまた多い。歴史的にみれば武士道は、武家社会が発展した中世に自然発生し、『甲陽軍鑑』等の書物で明文化されていくが、戦闘なき徳川時代になって精神的な「徳義」へと転回した。やがて武家以外の庶民階級にも浸透して、一般の生活経済倫理にまで影響を及ぼすようになっていく。「武士道」の豊かなる実態の歴史を、実証主義史学の方法を用いつつ鮮やかに描き出し、その本質に迫る。
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5.0
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5.0児童相談所併設の一時保護所は、虐待を受けた子どもや家庭内で問題を起こした子どもらが一時的に保護される施設だが、「あそこは地獄だった」と証言する子供たちが多い。社会起業家である著者自ら一〇カ所の一時保護所を訪問、二つに住み込み、子供たち、親、職員ら一〇〇人以上のインタビューを実施。一時保護所の現状と課題点を浮かび上がらせ、どのように改善したらよいのか、一方的でない解決の方向性を探る。
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-モデルにならないか、とスカウトされ契約書にサイン、いざ撮影となって現場に行ってみたらAVだった。嫌だと訴えても、契約不履行で違約金がかかるぞ、親にバラすぞ、と脅され、仕方なく撮影に応じると、以後、次々に撮影を強要される……。「AV出演を強要された」女性からの生の声を聞き支援するなかで見えてきた、驚くべき実態を報告する。
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-19世紀半ばに至るまで、広大な教皇領の支配を通じて宗教的支配者としてのみならず、地上における君主としても絶大な権力を振るったヴァティカン。黎明期より多くの地域に特派員を派遣し、情報収集、編集して世界へ向けて再発信する国際的メディアという側面を持っていた。激動の転換期を幾度となく生き延びてきたヴァティカンの、メディア戦略を歴史軸で俯瞰し、宗教改革、対抗宗教改革における生き残り策に焦点を当て、いま日本が学ぶべきことを検証する。現世での支配権を失った後、文化的存在へと変容を遂げることで、普遍的地位を強固なものにした経緯について、多角的に考察を行う。
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-死刑論と言えば、これまで存廃論議に終始していた。存置にしろ廃止にしろ、正義論を根拠に語ると、結局は優劣を比較したり、感情論に終始したりするなど、相対的なものでしかなかった。従来強調される「人的道な見知」「犯罪の抑止効果の有無」「誤判の可能性」…には、大きな錯誤があるのだ。本書は、これまでの議論や主張をコンパクトに整理。人はなぜ死刑を求めるのか、あらたな視点で死刑の究極的論拠をさぐり、罪と罰の本質をえぐりだす。
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4.0「男の性」は、エロやモテるモテないといった言葉で消費され、真剣に語られることはなかった。そのせいか、性欲は尽きない、セックスしたくてたまらないとか思われているが、本当に男は皆そんなにエロいのだろうか。そういった疑問に答えるべく、「射精」「自慰」「童貞」「初体験」「恋愛」「性風俗」「結婚」といった誰もが気になるテーマを根本的な部分から考えなおす。性問題でこじらせてしまう前に読みたい一冊。女性もこれで男の本音がわかる!
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-なぜ私たちは正月に門松をたて雑煮を食べ、晴れ着を着るのだろうか。雛祭りやクリスマスなどの年中行事。富士講などの民間信仰。震災とユートピア。真夏の夜を賑わせる幽霊や妖怪たち。「トイレの花子さん」や「メリーさん」と呼ばれる老婆など、超高層ビルの片隅で生まれては消える都市のフォークロア。民俗学のまなざしから見えてくるものはいったい何か。柳田国男、南方熊楠、折口信夫、渋谷敬三などの民俗学研究の豊かな遺産を受け継ぎながら、世相の根っこから掘り起こされた日本人の文化の深層を探る、現代人のための民俗学入門。
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3.0
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-ディベートと言えば、「ああ言えばこう言う」という詭弁術とか、言葉で相手をとっちめる技術と思いがち。和を乱す「非日本的」なものとして排除されてきたのも事実だ。だが「朝まで生テレビ」はディベートではない。実は誰でも既に、会議や交渉というビジネスの場で、「テーマを設定し、データを集め、問題枠を作り、複数の議論パターンを考え、自説を主張し、相手に反駁する」という経験をしている。これをより方法的に相互の信頼のなかで実現していく技術こそがディベートなのだ。よいコミュニケーターはよいディベーター。自分の頭で考え、自分の言葉で述べ、相手の言葉を聞くための方法。
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-インターネットが登場して10年。いま、IT関連コストの劇的な低下=チープ革命と技術革新によりネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係に大きな変化が生じている。ブログに代表されるネット参加者の急増とグーグル等が牽引する検索技術の進化は「知」の世界の秩序を再編成し、ネット空間に蓄積された富の再分配が全く新しい経済圏を誕生させようとしている。このウェブ時代をどう生きるか。オープンソース、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質を捉え、創造的・積極的に対処する知を探る、待望の書。
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-世界はこんなに日本が好きだ! ミャンマー、サウジアラビア、イタリア、スペイン…。日本のアニメは、想像を超えて世界に広がっている。本書では、日本のアニメが世界でどう愛され、憧れの的になっているかを、現地の声で再現。このアニメ文化を外交ツールとして積極的に活用する意義を論じ、そのための戦略をも提示する。
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-東京都港区には、日本でただ一つの、「日本手話」を第一言語とした教育を行うろう学校がある。その名は「明晴学園」。2017年の春、この学校の子どもたちを主人公にしたドキュメンタリーを撮影するために、一人のTVディレクターがこの学校を訪れた。実は彼女も難聴者だ。聞こえる人と共に仕事をするなかで、様々な葛藤を抱えていた。「「共に生きる」はきれいごと?」「私は社会のお荷物?」。難聴のディレクターが手話で学ぶ子どもたちの姿を通して日本社会の現実と未来を見つめた、一年間の記録。
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-教科書で習った“Long time no see.”は、実は使うと相手を不快にさせる場合がある!? “will”と“be going to~”って、どう使い分けるの? 会話をふくらませるコツは何? 日本人が英語を学ぶ上でつまずくポイントを熟知した著者が、改善するために必要な知識をわかりやすく解説。日本人がしやすいミス、会話・文法のポイント、マナー、英語の特徴などを知的に、愉快に講義する。英語表現の面白さが存分に味わえる一冊。
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5.0
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-「たぶん」の意味で“maybe”を使うと誤解される? 「フレッシュサンド」「ペットボトル」は英語じゃない? 日本語を直訳して変な表現をしていたり、あまり使われない古臭い表現を多用していたり、全然通じないカタカナ語を使っていたり、日本人の英語は勘違いだらけ! 長年日本人の英語に接してきた著者が、日本では意外と知られていない英語の常識を伝授します。ベストセラー『日本人の9割が間違える英語表現100』シリーズ待望の第2弾。
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5.0See you again.は、永遠の別れのときだけに使う? 「ドンマイ」「ハイテンション」「ファイト!」は全然通じない? 教科書に載っていても実は通じない英語、何気なく使っている和製英語など、日本人が身につけている英語には勘違いがたくさん! 長年日本人の英語に接してきた著者だからこそわかる、日本人が間違えやすいポイントと、その正しい言い方を伝授。これを読めば、しっかり伝わる英語表現が身につきます!
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-2020年度から大学入試が激変する。従来の知識・技能型、得点重視の一発勝負試験から、主体的・協同的に学ぶアクティブラーニングの導入が前提とされる。塾や予備校は沸き立ち、中学や高校の現場は大混乱。この入試改革は文科省が進める高大接続システム改革の一環。そもそも高大接続とは何だろうか。塾や予備校に通わなければ、大学を目指せなくなるのか……。気鋭の教育ジャーナリストと、「学習学」を提唱し実践的な学びを指導してきた人気大学教授がタッグを組み、これから起こる教育改革の本質を解説。新制度に立ち向かうために、学校や家庭でできる対策を徹底指導する。
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-「受験の勝者が実力ある者とは限らない」「頭でっかちは打たれ弱い」あるいは「13歳からすでに選別ははじまっている」「難関大学、優良大企業へのパスポート」……難関中高の卒業生について、よくも悪くも両極端な物言い、さまざまな印象がある。イメージだけで語られがちだったそれらを、アンケートをもとに、具体的な数字や事例で統計分析。超進学校の出身者は、どんな職業に就き、どれくらいの年収を得ているか。中学高校での経験は、卒業後にどれほど活かされているか。中高時代はどのように生活し、何に悩んだかなど、彼らの実像に迫り、そこから日本社会と教育の実相を逆照射する!
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-「菅首相の現地視察が東京電力の事故対応を遅らせた」「官邸が現場の注水作業を止めた」「政府はアメリカからの冷却剤提供を断った」――これらの批判は事実無根である。首相官邸で首相、官房長官に次ぐ3番目の危機管理担当であった事故当時の官房副長官が、自ら残したノートをもとに、官邸から見た原発危機の緊迫した状況を再現。知られざる危機の真相を明らかにするとともに、緊急時の国家体制が抱える問題の構図を浮き彫りにし、事故を教訓とした日本の進むべき道筋を提言する。
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-スーパー、コンビニなどで売られている食品には、品名や値段だけではなく、メーカー名、原材料名、賞味期限といったさまざまな情報が記載されている。その表示方法は法律や業界の自主的ルールによって事細かに定められている。しかし本来、食の安全を確保するための食品表示が、製造者本位の、消費者にとって非常にわかりにくいものになっている。本書は、料理研究家の著者が、一消費者として、一人の料理家としての視点に立って、食品表示の裏側に隠された本当の意味や問題点を鋭く指摘。知られざる食品業界の慣習などトリビアも満載。賢い消費者になるためのヒントが得られて、簡単につくれておいしく食べられる厳選料理レシピも付いたおトクな一冊。
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-キリスト教には合理主義と神秘主義の二つの極がある。二千年におよぶキリスト教の歴史は、さながら理性と感性のはざまを揺れ動く振り子のようであった。この構図は近代以降も変わらない。宗教改革以後、むしろ振り子の振幅はますます大きくなった。イエズス会による布教活動、神秘主義の興隆、悪魔憑き、魔女狩りなど、熱狂的な信仰が西欧近代の宗教的エネルギーを吸収した。本書では、キリスト教における神秘主義の思想を、「エクスタシー」という視点から読み解いていく。ギリシア時代に水源をもち、ヨーロッパ思想の伏流水であるカトリック神秘神学を俯瞰し、キリスト教の本質に肉薄する危険な書。