中北徹の作品一覧
「中北徹」の「エコノミクス入門国際経済」「通貨を考える」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「中北徹」の「エコノミクス入門国際経済」「通貨を考える」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
[お金「そのもの」の話]経済学の中でも非常に難解と言われる国際金融の分野を、「通貨」そして「決済」というキーワードを軸に考えていく一冊。21世紀に入ってから何度も目のあたりにした金融危機と財政・通貨の関連性、そして戦後長く続いてきたドルの基軸通貨としての役割に一考察を加えるなど、新書ではありますが非常に奥深くまで突っ込んだ作品となっています。著者は、官邸の諮問機関で座長代理を務めた経験もある中北徹。
いかにも難しそうなテーマに読む前は身構えてしまったのですが、複雑な国際金融の話を、例えば個人が行う銀行への振込レベルから解説してくれているので大変わかりやすかったです。また、国際金融というテー
Posted by ブクログ
少々書かれた時点は古いが、結局の所リーマンショック以降の金融資本主義では抜本的に解決された事態は殆どないので、2012年に書かれたこの本の内容は2016年の現在でも妥当するものが多い。
例えば、アメリカの財政赤字を日本その他の経常黒字国がファイナンスするという図式がもはや持続可能でないのは、今行われている大統領予備選を見てもよくわかる。この図式が成り立つのは本書にあるように、アメリカに魅力的な金融商品が多数あり、また強いドルを背景に海外からの多額の資金が常にアメリカ国内に滞留するからだが、当然この前提として常に投資を惹きつけられる高度な金融商品を開発するためのインセンティブが、ウォールストリ
Posted by ブクログ
本書でいう「ドルは強い」とは、あくまで基軸通貨として。ドル高や、引いては米国経済が強いというわけではない。むしろ、そちらが衰退しても、その地位は確固たるものだと指摘。
本書にあるように、基軸通貨の強さの源泉は「決済機能」にあり、全世界の「情報」や「機能」がドル決済を通して米国に集中する仕組みが形成されていて、この仕組みこそがアメリカの金融権力の源泉であり、外交力や国力を支えているのだそう。
口座凍結が北朝鮮への有効な手段となり得たように、米国には軍事力では解決できない問題への対処方法も持ち合わせている。この「基軸通貨国の外交力」と著者が呼ぶ米国特有のパワーがあるからこそ、世界の中心として君臨す